王様戦隊キングオージャー × ブルーアーカイブ   作:ガッチャ!ヘリオスキング

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セリカを尾行し、ホシノの助けもあり彼女のバイト先の『柴関ラーメン』に訪れる対策委員会とギラ。そこで食事を済まし、アビドスにてセリカの帰りを待っていた。

──しかし、カタカタヘルメット団の手によって、セリカが行方不明になってしまった。対策委員会とギラはカタカタヘルメット団と戦い、セリカの奪還に赴く。

そして、彼女の奪還に成功。ギラは皆と共にその喜びを分かち合った… とさ。


第3話 邪悪の王VS真のアウトロー……否、"自称"邪悪の王VSハーフボイルドアウトロー

 

セリカを取り戻した翌日、対策委員会と僕の6人で、借金返済に関しての議論をしていた。

 

「借金の返済について、何か良い案はないかな?」

と僕が聞くと、まずはセリカが待ってましたと言わんばかりに、手を挙げる。

 

「現在、我が校の財産状況は破産寸前、私たちも頑張ってはいるけど、正直利息の返済すらも追いついていない。

今までのように指名手配犯を捕まえたり、ボランティアするだけだと埒が明かない。そこで──」

 

「そこで?」と僕は聞き返す。

 

「何かこう、でかいのを1発狙うのよ!」

 

セリカは自信満々に言う。

 

「その、何かとは?」

 

アヤネが問うと、セリカは鞄から何かの紙を取り出し、その紙を指差しながら、喋り出す。

 

「これよ!これ!さっき街で配ってたチラシ!」

 

その紙には、『ゲルマニウム麦飯石ブレスレットで一攫千金』

そう書かれていた。

 

「ゲルマニウム麦飯石ブレスレット?」

 

「そう!このブレスレットを身に付けると、運気がアップするらしいのよ!

これを売り捌いて、お金をじゃんじゃん稼いじゃおうよ!」とセリカは興奮気味に言う。

 

(そ、そんな簡単に稼げるのか……?セリカは騙されてるんじゃ……)

 

僕が疑念を抱いていると、

「セリカちゃんごめんね、おじさんは却下〜。」

 

ホシノは即座に言う。まあ、そうだよね…

 

「え!?なんで!?」

 

セリカは驚いた様子で聞く。

 

「セリカちゃん……それはマルチ商法だね……」

 

(マルチ商法。確か、商品を買って貰った人にもそれを売ってもらって、買う人を増やしていくやつだよね。)

 

セリカの方を向くと、セリカは顔を真っ赤にし、

「私、2個も買っちゃったんだけど!?」と言っている。

 

「セリカ……見事に騙されちゃってるね……。」

 

「うぅ……ごめんなさい……」

 

彼女は涙目になりながら謝る。

 

「とりあえず、ゲルマニウム麦飯石ブレスレットは却下だね」

 

シロコが言うと、この案は無しになった。

 

「はい!、はい!」

 

次に元気よく手を挙げたのはホシノだった。

 

「はい、ホシノ先輩!」とアヤネが指名し、彼女は喋り始める。

 

「我が校の1番の問題は何だと思う?借金?砂嵐?ううん、それだけじゃない。特におじさんが1番深刻だと思うのは、全校生徒がここにいる5人だけってことだと思うんだよね〜。だから、生徒の数を増やさないといけない。」

 

「確かに……その通りだね。」

 

僕は納得して、他のみんなも同じように納得した様子だった。

 

「でもどうやって増やすんですか?」

 

アヤネが聞くと、ホシノはニヤリと笑い、答える。

 

「そこだよ!さすがアヤネちゃん!着眼点が素晴らしい!で、どうやって増やすかと言うと……

簡単な話、他校のスクールバスを乗っ取って、うちの転入学書類にハンコを押すまで降りれないようにするのー!」

 

ホシノはウキウキで話すが、アヤネとセリカはドン引きしていて、ノノミは呆気に取られている。シロコは他の3人とは裏腹に、ホシノの話を真剣に聞いているが。

 

「そ、そんな犯罪行為をするわけには……」

と僕が言うと、ホシノは不満げに言う。

 

「えー?じゃあ他に案はあるのー?」

 

僕は少し考えるが、ぶっちゃけいいのが思い浮かばなかった。

するとシロコが手を挙げる。

 

「はい……ギラ先生」

 

「ん?どうしたの?シロコ」と僕は聞き返す。

 

「確かにホシノ先輩のはいい案かもしれないけど…他校に迷惑もかかるし…各学園の生徒会ターゲットにでもなってしまう可能性もある。それはできるだけ、避けたいよね。

だから、被害が少なめなのを考えてきてる。少し、ホシノ先輩のにも近いかも。」

 

「…あまり期待は出来ませんが……どうぞ、シロコ先輩。」

 

アヤネに当てられたシロコは、椅子から立ち上がると、口を開く。

その手には、布地の何かが握られていた。

 

「それは、ね──」

「銀行を、襲う。」

 

『…………………』

 

「え!?銀行強盗!?」

 

少し間が空いた後、僕は驚く。他のみんなも驚いている様子だ。

 

「うん……銀行強盗。既に、どこを襲うかも決めてる。金庫の場所も、警備員の動きも、現金輸送車の走行ルートも把握してる。正体を隠すための覆面も、人数分用意してある。」

 

シロコは淡々と語り、握っていた布地の物─覆面を被る。

 

「いやいや!ダメだよ!」

 

僕が慌てながら言うと、ホシノが威勢よく手を挙げる。

 

「はいはーい!おじさんは良いと思うよー!」

 

ホシノもシロコの用意した覆面を被ると、次にノノミもはしゃぎながら覆面を被っていく。

 

「すごい!レスラーみたいです!」

 

「ちょ!ちょっと!みんな!」

 

セリカが制止するように言うと、シロコは不服な表情でこちらを見つめる。

 

「シロコ先輩!犯罪はまずいですよ!」

とアヤネが言うと、シロコ達は渋々覆面を脱ぎ始める。

 

「ん……わかった……」

 

「あの…もっとまともな提案を……」

 

アヤネが困惑しながら言うと、ノノミが挙手する。

 

「はい…ノノミ先輩」

とアヤネが呆れ気味に当てると、ノノミはニコニコしながら答える。

 

「はい‪☆罪に問われなくて、とってもクリーンで、確実な方法を思いつきました!アイドルです!スクールアイドルをしましょう!」

 

「アイドル!?」と僕は驚いてしまう。

 

「はい!スクールアイドルです!」

 

ノノミは答えるが、他のみんなはあまりピンと来ていない様子だ。

 

「アニメで観たんです!スクールアイドル!キラキラしてて、とっても素敵です!」

 

「あ、ごめんね、ノノミちゃん。おじさんは却下でー。」

と即座にホシノが言うと、ノノミは涙目になる。

 

「えっ?そんな…うぅ…アビドスのみなさんとなら大ブーム間違いなしだと思ったんですが…残念です……決めポーズも考えてきたのに……」

 

「えっと……その、盛り上がってるところ申し訳ないんですけど…そろそろ結論を出してくれませんか…?」

 

『…………。』

 

教室に沈黙が走る。どう考えてもこの案たちでは厳しい、ということだろう。

 

「じゃあ、先生に任せよう。先生、これまで挙げられたのでどれが1番マシ…じゃなくて、1番良いと思う?私はやっぱり、バスジャックか銀行強盗が1番良いと思うけど……」

「えっ」

 

ホシノは僕に振ってくる。

……というか、最初に訂正こそしたけど、誰1人まともな意見がないのは自覚してたんだな……

 

(……だめだ、どれも犯罪行為だ……アイドルは現実的じゃないしな……)

 

僕は考えるけど、この中で1つでも決めろなんて言われたら、もはや僕が新たな案を出した方がいい気すらしてくる。…まあ、あまり良い案は思い浮かばないけど。

 

「えっと……その、セリカのを除いた3つの中なら、ノノミのやつが1番マトモかな…と僕は思うよ。」

 

僕がそう答えると、ノノミは嬉しそうに微笑む。

 

「本当ですか!?ギラ先生!ありがとうございます!」

 

「ええっ!?本気ですか!?」

とアヤネは驚愕するが、みんなは構わず続ける。

 

「ええ〜……まあ、決まったものはしょうがないかー。

おじさんみたいな子がアイドルなんてやっても、誰も見向きもしないだろうけどねー。」

 

そうホシノが言うと、僕は

「そんな事はないんじゃないかな?世界には色んな、たくさんの違う好みを持った人々がいるわけだし。」と咄嗟にフォローを入れる。

 

「まあ、それもそうなのかなー。」

 

ホシノは納得するが、シロコは不服そうな様子だった。

 

一方、セリカは何が何だかよくわかっていなさそう。

「じゃあ……本当にこれで決まりってことでいいかな?」

 

僕が最早やけくそ気味にそう言うと、"アヤネ以外"は頷く。

 

こうして僕らの新たな目標が決まったのだった。

 

─────

 

「……いいわけないじゃないですかぁ!!」

 

アヤネは今までの姿からは想像もできないような大声で叫び、机をひっくり返す。

 

「うわぁっ!」

 

僕が情けない声を上げると、他のみんなは特に表情を変えることなく、アヤネを見つめる。

 

「な、なんでみんなそんなに平然としてられるの!?」

 

「いやー私たちからしたら馴染み深いことだよー。」

 

「馴染み深くなったら駄目なんですよ!真面目にやってください!」

 

「アヤネ、落ち着いて。」

とシロコが宥めるが、当のアヤネは

「今の私の怒りの要因の1つがシロコ先輩の挙げた案なんですが!?」

とさらに怒ってしまう。

 

見兼ねた僕とセリカがアヤネを止めると、

「……すみません……取り乱しました……」

 

そう、彼女は謝る。

 

その後、アヤネがみんなを説教したのち、結局何も決まらずに議論が終わった。

 

その後、柴関ラーメンにみんな(セリカはバイト)で行き、アヤネを奢るという話になり、みんなでラーメンを啜っていると──

 

─────

 

「いらっしゃいませ!何名様ですか?」

 

セリカが入店してきた客の少女にそう言うと、その客は

「あのう……ここで、1番安いメニューって、お、おいくらですか?」

と弱気に聞く。

 

「はい!えっと…1番安いメニューは、580円の、『柴関ラーメン』です!」

 

セリカが教えると、その客は目を輝かせながら

「あ、ありがとうございます!」

なんて返事をして、ものすごい勢いで店の外に出て、また入店してくる。

 

しかし、今度は4人組での入店だ。

 

「えへへ、ようやく見つかったね!600円以下のメニューが!ね、アルちゃん!」

と小柄な白髪の少女が隣に立っている角の生えた赤髪の少女へ言い、その少女は

「ふふふ。これも想定内よ。それと社長と呼びなさい、ムツキ室長。」

 

そう答える。

 

「さすが社長、こんな所まで考えているなんて……」

 

最初に入店してきた帽子を被った紫髪の少女が、アルと呼ばれた少女を尊敬するような眼差しで言う。

 

「アドリブだと思うけど……」

 

最後にそう困惑気味に言ったのは、黒と白の入り交じった髪色の少女だ。彼女の頭にも、角が生えている。

 

「…4名様ですか?席にご案内しますね」

 

セリカが接客すると、その4人は僕らの隣の席に着く。

 

そして、セリカは注文を聞く。

 

「ご注文は何になさいますか?」とセリカが聞くと、

「柴関ラーメンを1つ、箸は4膳頂戴。」

 

アルと呼ばれた少女が即答する。

 

「え…4人で一杯を分けるんですか?」

 

「ええ。構わないわ。」

 

「……かしこまりました。少々お待ちください。」

 

セリカはそう言い、厨房に向かっていった。

 

「ふふ……楽しみだわ……」

 

アルと呼ばれた少女は、そう邪悪な笑みを浮かべながら呟く。

 

「社長…店員さんも驚いてるよ……せめて4人分の夜ご飯代くらいは残しておけばよかったのに…いくら相手が強いとは言えども、あそこまで雇う必要はあったの…?」

 

「ふふふ。でも、こうして実際ラーメンは口にできるわけでしょ?ならいいじゃない。カヨコ課長。

それに、どんな相手だろうと、油断は禁物。念には念を、よ。」

 

「ええ〜ただ夕飯代取っておくの忘れただけじゃないの?アルちゃん」

 

ムツキと呼ばれた少女にそう言われると、アルは

「そ、そんなわけないじゃない。」と少し焦りながら答える。

 

「…まあ、確かに万が一のリスクは減らした方が良いね。」

 

「さすがアル様!」

 

「そ、そうよ!さすがカヨコ課長、ハルカ!わかってるじゃない!」

 

アルはカヨコに褒められると、また悪そうな笑みを浮かべ、平静を装う。

 

「アルちゃんはただビビっていっぱい雇っただけだと思うけどな〜。

…あ、ラーメンがきた………え?」

 

ラーメンが来た時、ムツキは数秒間フリーズするが、無理もない。

 

なぜなら、彼女らは『柴関ラーメンの並』を頼んでいた。だが……

 

「はい、お待たせいたしました!お熱いので気をつけて!」

 

「ちょっと!ビビってなんかないわよ!これも私の想定な……い…?」

 

セリカがそのラーメンをテーブルに置くと、店内に響き渡るくらいの重低音が鳴る。

そう。なんと、運ばれてきたのは『柴関ラーメンの超大盛り』サイズだ。

 

「おお…これ、超大盛りサイズだよね…?」

 

「少なくとも10人前くらいはある…かな?」

 

「こ、これはオーダーミスなのでは…?今の私たちにこんな大きいのは支払えませんよう……

もしや、わざと高いのを注文させて、私たちからお金を巻き上げようとしてるんじゃ……?」

と順番にムツキ、カヨコ、ハルカの3人が問うと、

「そんなわけないじゃないですか!柴関ラーメンの並!これで合ってますよね、大将?」

 

セリカはそう大将に聞き、大将は

「ああ。合ってるぜ。ちょっと手元が狂って量が増えちまったんだがね。さ、伸びないうちに食べな!」

とだけ答えて、ラーメンを早く食べるよう促す。

 

「大将もこう言ってるし、ささ、遠慮なく食べて!」

 

セリカがそう言うと、彼女は厨房へ戻っていく。

 

アルは、何も喋らず、ただ、目を輝かせて、大将を見つめていた。

 

か……かっこいい…!ああいうのが、本物のハードボイルド……

 

そう、非常に小さな声で呟いていた。

 

「ん?アルちゃん、なんか言った?早く食べないと、麺も伸びちゃうよ?」

 

アルは「い、いや!なんでもないわ!」と答える。

 

「そ……そう?ならいいけど……」

 

その後、4人はラーメンを啜り始める。

 

「お、美味しい!これ、すっごく美味しいよ!」とムツキは目を輝かせながら言う。

 

「ええ……今まで食べたラーメンの中で1番美味しいかも……」とアルも同意する。

 

「…うん。麺のコシがすごいね。」とカヨコも麺を褒めちぎる。

 

すると僕らの席からノノミが立って、4人の元へ駆け寄り、

「そうでしょう、美味しいでしょう?」と言う。

 

「え、ええ。とっても美味しいわ!」

 

「いえいえ!気に入っていただけて嬉しいです!ところで……皆さんはゲヘナの生徒ですよね?

わざわざ遠くから、こんなところまで来ていただいてありがとうございます!

私たちは言うなれば、ここの常連です!」

 

その後、僕が付け入る暇もなくアルとハルカ、対策委員会のみんなは楽しそうに語りあっていた。

…その一方、カヨコとムツキは小声で何かを話し合っていた。

 

「あの4人の着てる制服……もしかして、アビドス?」

 

「…アルちゃんは気づいてないみたいだけど?」

 

「……伝えるべき?」

 

「面白そうだし放っておこ〜」

 

「………………。」

 

「あ、そうだ!」

 

アルはそう言うと、「もうすぐ私たち、大事な仕事があるのよね。」と言い、帰る支度をする。

 

「あら〜‪☆どんなお仕事をなさっているんですか?」

 

ノノミはそう聞くと、アルは

「え……うーん、まあ、会社経営、かしら?」

 

そう少し慌てたように答えると、手早に会計を済ませ、見送る暇もなく店を出ていってしまった。

 

「あ……行っちゃった。」

 

「もっとお話ししたかったのに……残念です……」

とノノミは悲しそうに呟いていた。

 

─────

 

僕たちは柴関ラーメンから帰り、アビドスに戻ったが……

 

「…ん?これは………」

 

アヤネは何かに気づいたように呟く。

 

「どうしたの?アヤネ」と僕が聞くと、アヤネは

「皆さん!よく聞いてください!校舎より、南15km付近で大規模な兵力を確認!敵襲です!」

と大声でみんなに伝える。

 

「また、ヘルメット団?」

 

シロコが問うが、アヤネ曰くヘルメット団では無く、傭兵らしい。

 

「…どちらにせよ、迎え撃たなきゃ!みんな、戦えるよね?」

 

「はい!「うん!「もちろんよ!「行きましょう!「ん、出撃。」

 

僕の問いに対して、みんなはそう頷く。準備万端だね。

 

「よし!行こう!」

と僕が言うと、みんなはそれぞれの武器を持って、校舎へ出る。

 

─────

 

『前方に傭兵を率いている集団を確認!……あれ、あの人たちは……』

 

「ラーメン屋にいた、ゲヘナの生徒さん……!?」

 

「じゃあ、あの人たちは、私たちを襲撃するため、アビドスに……」

 

「もちろん、戦うよね?ギラ先生。」とシロコが僕に聞く。

 

『うん!応戦する!みんな、行こう!』

 

みんなは僕の言葉に、頷く。

 

一方、敵将のアルは攻めかねていたが、ムツキが

「アルちゃん、仕事は仕事だよ。公私を混同しちゃあ、一流のアウトローにはなれないよ?」と発破をかけるよう、アルに言う。

 

「わ……わかってるわよ!」

 

アルはそう言うと、

「よし!行くわよ!便利屋68の力、見せてやりましょーう!」と叫ぶ。

 

こうして、対策委員会&僕VS便利屋68&傭兵の戦いが始まった。

 

─────

 

『敵は全員で25人、そのうちの4人がさっきの人たちです!』

 

『25人か……思ったより少ないね』

 

「ええ!でも油断しないで!」

 

「さあ!行くわよ!総員、攻撃!」

とアルが言うと、傭兵たちは一斉に襲いかかってくる。

 

「アルちゃんもやっと迷いを捨てきれたかな?これで、私も心置き無く本気で行けるよ!」

 

ムツキは言うと、便利屋68の4人も攻撃を開始する。

 

「うわぁっ!こんのぉ!無料でラーメン特盛にしてあげてやったのに!恩知らず!絶対許さないんだから!」

と相手の弾丸が額に命中したセリカが叫ぶ。

 

「セリカちゃん!大丈夫!?」

 

「ええ!これくらい、どうってことないわ!」

 

『シロコ、そっちはどう?』

 

僕が聞くと、

「うん。こっちは大丈夫。」と答える。

 

『よし……じゃあ、このまま押し切ろう!』

 

僕が言うと、みんなも頷く。そしてそのまま戦い続けて……

 

──────

 

しかし、戦いは長引き、最初こそ圧倒できたものの、人数差と、便利屋の4人がそれなりに強かったため、対策委員会の体力が尽きかけようとしていた。

 

「はぁ……はぁ……そろそろ限界かも……」

 

「ふふふ……チェックメイトよ!アビドスの皆さん!」

 

「くっ……ここまでなの……?」

とセリカが言う。すると、アヤネが

『待ってください!まだ諦めちゃダメです!』と言う。

 

「……観念して。大人しく私たちにこの学校を渡せば、命は助けてあげる。」

 

カヨコが問うと、ノノミは

「そんなこと、する訳ないじゃないですか!私たちは、この学校を守る為、ここにいるんです!」

 

そう答える。

……このままではまずい、相手は便利屋含めずとも、まだ10人以上は残っている上、こっちは消耗しきっている。

 

(……そうだ!)

 

だがその時、僕はあることを思い出す。そう、オージャカリバーだ。

 

『ごめん!アヤネ、僕はみんなの所に行く!』

 

『え!?ちょっと、ギラ先生!?」

とアヤネが叫ぶが、構わずに僕は駆け足でシロコたちのいる戦場へ向かう。

 

『先生の僕なら、何か話し合いで解決出来るかもしれない。それで駄目なら、最終手段がある。』

 

『先生!?それは本気ですか!?先生の身体は弾丸が1発当たっただけでも致命傷になりうるくらい脆いんですよ!?』

 

アロナに止められるが、構わず僕は走る。そして──

 

─────

 

「ちょっと待って!」

 

僕は今にもトドメを刺しそうな便利屋らにそう言うと、続けて、

「僕は『シャーレ』の先生だ。僕はなるべく、話し合いで解決させたい。」と言う。

 

周りの傭兵たちは慌てながら、

「シャーレってあのシャーレ!?」

「どうしよう……仮に殺しちゃったら一生指名手配犯だ……」

と言っている。対策委員会のみんなも僕に下がるように言うが、構わずアルの前へ向かう。

 

すると、アルは全身に汗を垂れ流し、声を震わせながら

「ふ、ふふふふ………」と悪そうに笑うが、どう見ても動揺している。

 

「アルちゃん、私たちのモットーは、『金を貰えばなんでもする』だよ?真のアウトローになりたいなら、こんなところで怯んでなんて、いられないよね?」

 

ムツキがアルの耳元で囁くと、

「そ、そうよね!たとえ貴方が先生だったとしても、真のアウトローならば、怯むことなく戦うべきよね!」とアルは小声で言う。

 

それに対し、

「……わかった。話し合う気は、ないってことだね。」

 

僕は言うと、アルは「ええ!もちろんよ!」と答える。

 

「……じゃあ…力ずくでも止めるしかない。」

 

そう言って、僕は腰に掛けてたオージャカリバーを抜き、構える。

 

「先生、正気?」

 

シロコがいつにも増して真剣な目つきで僕を見つめる。

 

「うん。僕は大丈夫。だから……ここは僕に任せて。」

 

僕はそう言うと、オージャカリバーのクワガタの顎を模した赤いレバーを引く。

 

 

"Qua God!"

 

 

オージャカリバーのシステム音声が校舎に鳴り響く。

そのバックに、無機質なメロディが流れる。

そして、刀身が赤く輝くと、次に引くスイッチを示すかの如く青色の光へと色を変える。

 

『な……ギラ先生は本当に正気ですか?あんなおもちゃで…』

 

アヤネの言葉を背に、トンボの腹を模した青いハンドルを回転させる。

バックに流れるメロディに、特徴的な音が増える。

刀身が青く光ると、今度は黄色の輝きへと変わる。

 

「先生!馬鹿な真似はやめて!」

 

ホシノは必死にそう叫ぶが、僕は気にせずカマキリの鎌を模した黄色いスイッチを引く。

メロディがさらに増えて、豪華絢爛な旋律を奏で、刀身は黄色から紫色の輝きへ色を変える。

 

「……先生、こんな状況で、冗談はやめてください。」

 

ノノミにそう言われようとも、構わず蝶の羽を模した紫のスイッチを押し込む。

メロディに、さらに華やかさが足される。

刀身は紫色に光った後、白く光る。

 

「先生!いくら何でも、それは無茶だよ!」

 

セリカがそう言うと同時に、僕は蜂の尻を模した黒いスイッチを押す。

バックで流れている無機質だったメロディはやがて、荘厳な旋律へと変わっていく。

刀身に輝く光は、赤く染まる。そして、僕は──

 

「──王鎧武装!」

 

と言い、最後に、再びクワガタを模したレバーを引き、剣を天に掲げる。

 

 

You are the KING! You are the,you are the KING!

 

 

クワガタオージャー!

 

 

そうシステム音声が鳴ると光が溢れ、それが晴れた時、僕の姿はクワガタの全身を模した頭部と、赤い鎧を身に纏い、左肩に同色のマントをかけたへ戦士の姿へと変わっていた。

 

周囲がどよめく。

 

『あれは……もしかして、ネット掲示板でちょっとだけ噂になってた……クワガタ男!?』

 

「…まるで、テレビの中の特撮ヒーローみたいね…。」

 

「な……何あれ……」

とアヤネ、セリカ、アルが順に呟く。…というか、そんな噂が流れてたの!?

…いや、それは今重要なことじゃない。

 

僕は困惑しつつも、口を開く。

 

「───ハーッハッハッハァッ!俺様は邪悪の王!ギラ!今日からは、このアビドス廃校対策委員会に仇なす者にとっての、邪悪の王となってやろう!さあ、かかって来い、雑魚ども!」

 

『………………………』

 

周囲が沈黙する。

 

「どうした!怖気付いたか!」

 

僕は今、完璧に邪悪の王だ。悪役そのものだ。

 

「くっ……仕方ないわ!総員、突撃!」

 

アルはそう言うが──

 

\キーンコーンカーンコーン/

 

と、アビドスのチャイムが鳴る。

 

「……あ、定時なので…みんな、帰りましょー、それじゃ、さようならー」

 

「もうこんな時間かー。あとは4人で頑張ってねー便利屋さん」

と傭兵たちは帰りの準備を進める。

 

「…え?」

「え……ちょっと!みんな!?」

とアルは叫ぶが、傭兵たちは皆、帰っていく。

 

「ちょ、ええ!?待って、行かないでー!」

 

アルは涙目になりながら、必死に傭兵たちを呼び止めようとするが、もう誰1人傭兵はいない。

 

「アルちゃん、どんまい……」

 

ムツキが言うと、隣でカヨコは呆れたような顔で立っている。

どこか、「またやってる……」とでも言いたげな顔だ。

 

「そんなぁ……私の完璧な計画が……」とアルはその場に崩れ落ちる。

 

「アル様、私に提案があります、今からでも爆弾を仕掛けて……」

 

ハルカが言うと、アルは

「ば、爆弾!?そ、そんな非人道的なこと…できるわけないでしょう!」と叫ぶ。

 

「アルちゃん、やっぱりアウトローなんかじゃなくて、優しい子だね!」

 

ムツキが言うと、アルは「ち、違うわよ!アウトローとただの悪人は違うの!……も、もういいわ!帰る!」

と言った後、僕らに向けて

「アビドス廃校対策委員会の皆さんに、邪悪の王、ギラ。……今回は敗北を喫したけど………次に会うときは、覚えてなさーいっ!」

 

そう捨て台詞を吐くと、ハルカとムツキを連れてどこかへ帰っていった。

 

「完全に、三下悪役のセリフだよ、社長。……あ!待って!」

とカヨコも慌ててついて行く。

 

「な…何がしたかったんだろう……あの子たちは…」

 

「……なんか、すごい人たちだったね……」

 

「そうだねー」

 

「でも、これで一件落着だね!先生!」

とセリカが言うと、僕は変身を解除して答える。

 

「そ、そうだね。」

 

こうしてアビドス廃校対策委員会は勝利(?)を手にしたのだった。

 

─────

 

「ギラ先生。」

 

僕はアヤネに呼び止められる。

 

「どうしたの?アヤネ」

 

「……1つ、私に聞かせて下さい。あの、ギラ先生が使用していたあの剣は、なんですか?」

 

「ええと……これはね、僕が前にいたところの、すっごく頭の良い友達が造ったオージャカリバーって剣なんだ。」

 

「すごい剣ですね……ミレニアムの技術力でも、そんな仕組みの剣を造るのはかなり難しいことだと思います……その友人とは、一体何者ですか?」

 

アヤネが疑問を口にする。

 

「うん!ヤンマは本当にすごいよ。あっヤンマってのがそれを造った人で、これ以外にもパソコンとか、どデカいロボットを造った、ンコソパって国の王様なんだ!たぶん今はミレニアムにいると思うけど──」

と僕が言うと、みんなは

 

『王様!?』と驚く。

 

「王様と友達ってことは……先生も何かしらの国の王様か、それに準ずる人なの?」

とホシノが聞いてくる。

 

「そうなんだ!僕もキヴォトスに来る前は、シュゴッダムっていう国の王様で……」

 

「シュゴッダム?聞き覚えのないところですが……本当なら、凄いですね……。」

 

「うへ〜、おじさんたち、何やらすごそうな人と仲間になってたんだね〜………。」

 

「私、こういうのアニメで見た事あります!」

 

アヤネが言うとみんなもそれに食いついて来て、話が長引きそうだったので、僕は話を逸らすように言う。

 

「じ、じゃあ!今日はもう遅いし、僕の奢りでみんなでご飯でも食べに行こうか!」

 

『さんせーい!』とみんなが返事をする。

 

「よし!じゃあ、行こうか!」

 

僕が言うと、一斉に歩き出す。

 

その後、僕らは街中で夕飯を済ませ、特に何も起きずに、忙しい1日が終わった。

 




今回の文はいつにも増して駄文、クォーツァーどもから見た平成ライダー並にガタガタガタキリバな拙え文でしたが、それも全て私の責任だ、だが私は謝らない

とオタク特有のクソ寒いノリをぶっかましたところで、アニメのハルカ、くっっっっっっっっっっっっそ可愛いよねって話 アニメで動くとただでさえ超可愛いのにその可愛さが足し算を飛ばして掛け算で駆け上がってってAnything Goes!って感じする

『ガタガタガタキリバとかanything goesとか、なんやねんお前オーズハマったんか?』と思ってる奴は多分いないと思うが答えると、実は作者オーズちゃんと見たことないです、昔見たような記憶あるけど今はまだ無いです

さて、そんなクッソどうでもいい雑談を切って、やってまいりました、バクアゲで行きましょう。次回!王様戦隊×ブルアカ!

便利屋68との初戦を終えた翌日、アヤネの口から便利屋の詳細に、過去の戦闘でヘルメット団の使用していた兵器が今は生産中止されていて、それを入手するためには『ブラックマーケット』という危険区域に入らなければならない、さらにさらにそのブラックマーケットでも便利屋は騒ぎを引き起こしている、ということだった。

対策委員会はヘルメット団や便利屋68の謎を明かすため、ブラックマーケットに潜入す!

第4話(第7話) 「キング・インザブラックマーケット」

ファウストさんがついに登場。さっきアニメハルカクソかわえええ!って言ってたけどヒフミもアニメで一二を争うくらい可愛いと思う
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