王様戦隊キングオージャー × ブルーアーカイブ   作:ガッチャ!ヘリオスキング

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アビドスへ襲撃したヘルメット団や便利屋68の謎を明かすため、ブラックマーケットへ潜入した対策委員会とギラ。

そこで、1人のトリニティ生、阿慈谷ヒフミと出会う。

彼女と共にブラックマーケットを散策している内になんやかんやあり、闇銀行と呼ばれる場所がアビドスからローンの取り立てをしているカイザーローンと繋がりがあることを知り、その集金記録を入手するため襲撃した。

そして学校に帰って集金記録を確認したところ、なんとヘルメット団との繋がりがあることが判明した… とさ。



第5話 共同戦線、組めたら最強!

 

意図せず銀行強盗をしてしまった翌日、対策委員会の教室に入ると、ノノミがホシノを膝枕していた。

とてものんびりしていて、昨日が嘘のように、平和だ。

 

「あっ、ギラ先生!おはようございます!今日は早いですね?」

 

「うん、おはよう。……えっと、これはどういう状況?」

 

「あ、これ?うへ〜ノノミちゃんの膝枕は最高なんだよね〜……ここは私だけの特等席なんだよね〜。

…もちろん、貸してなんかあげないよ〜。」

と、ノノミの膝枕を絶賛堪能中だった。

 

………なんか、普段は自称おじさんのホシノが本当におじさんみたいだ。

 

「先生も、どうですか?膝枕……ふふっ。」

と、ノノミにお誘いされた。が…さすがに恥ずかしいので、遠慮した。

 

「あ〜!ノノミちゃんったら、勝手に誘っちゃダメじゃん〜!ノノミちゃんの膝は私専用!」

 

「ふふっ、ごめんなさい。」

「……先生も、今度してあげますから……ね?

 

ノノミがそう僕の耳元で囁くと、そのノノミの膝を借りていたホシノが起き上がり、

「ふぁ〜、みんな朝早くから元気だねぇ〜……ノノミちゃんは学校の掃除に教室の整頓もしてくれたし。おじさんはただゴロゴロしてるだけど。」

と伸びをしながら言う。

 

「そういえば、他のみんなは?」

 

「えーっとねぇ、セリカちゃんは多分、バイトだと思う。

アヤネちゃんは調べたいことがあるって言ってどっか行っちゃったし、シロコちゃんは……。」

 

「ただいま。私は今、サイクリングを終えたところだけど……とりあえず、シャワーを浴びてくる。」

 

噂をすると、本人がやってきた。シロコはライディングウェアを着ていて、とても汗だくだった。

さぞかし、長い距離だったのだろう。

すぐに彼女は教室から出て、シャワーを浴びに行った。

 

「……さて、先生にシロコちゃんも来たし、他の2人もそろそろじゃない?というわけで、おじさんはここらでドロン。一旦サボらせて貰うよ〜。何かあったら、連絡よろしくね〜。」

 

ホシノはそう言うと、教室から出ていこうとする。

 

「うん?ホシノ、どこ行くの?」

 

「うーん……まあ、内緒!」

 

僕の問に対し、彼女は少し言い淀んだ後、そう言って退室した。

 

「あ〜、ホシノ先輩……。多分、お昼寝ですね。

…まあ、次の会議はアヤネちゃんがいるので、大丈夫でしょう。」

 

「…なんか、ホシノを見てると僕までのんびりしてきたな。」

 

「ふふっ、そんなこと言われるなんて、昔のホシノ先輩からは考えられませんね。」

 

「え、昔はこうじゃなかったの?意外だなー……。」

 

ノノミが僕の言葉に対し、答える。

 

「昔のホシノ先輩は、常に何かに追い込まれているような……

まるで、世界の終わりに直面したような感じでした。

だからこそ、今のホシノ先輩を見てると安心します。」

 

「……?」

 

(……もしかして、昨日の時みたいな感じか?だとすれば……いや、考えすぎるのも良くないよね……。)

 

何か事情があるのだろうか……?少し気になったが、それは当人にとって触れられたくないことだろうと思い、敢えて詮索はしなかった。

 

─────

 

ホシノが昼寝に向かってから数分が経つと、シロコもシャワーから戻り、さらに時間が経つとセリカとアヤネも戻ってきた。

 

そうして、5人で会議を進めてると……

 

ドゴゴゴゴゴゴゴーーーーン!

 

「「「「「!?」」」」」

 

突如、どこかからかなり大きな爆発音が聞こえてきたのだ。

 

それなりに近い距離とはいえ、これ程の轟音は異常である。

 

「な、なになに!?」

 

「これは……前方、半径10km内にて爆発を検知!爆発地点は……市街地です!」

 

僕は即座に外を見て、状況を確認する。

アヤネの言う通り、市街地で爆発が起こったようだ。セリカが慌てながら銃を持ち、

「市街地……もしかしたら大将が……!」

と慌てて飛び出そうとするが、すぐさまアヤネが止めに入る。

 

「お待ち下さい!状況を確認するのが先です!……それに、まだ大将が死んだと決まったわけではありませんし…。」

 

セリカはアヤネに止められ、一旦落ち着く。

 

「…正確な位置は……えっ、柴関ラーメン!?」

 

「……はっ、はぁっ!?どういうこと!?何であの店が、戦略拠点とか重要な交通網でもないのに!?…ええい、もう、行くわよ!大将が危ない!」

 

セリカがそう叫ぶと、大変慌てた様子で再び銃を持って飛び出そうとする。まあ、無理もないよね……。

 

ただ、この状況ばかりはセリカに同行するべきだろう。

 

「みんな、一旦会議をやめて、市街地に向かおう。……アヤネはホシノに連絡をお願い。」

 

「分かりました!急ぎましょう!」

 

「急ごう。住民の安全確保優先で。」

 

「は、はい!こっちは任せました!出動を!!」

 

みんなはそう返事をし、早速市街地へと向かった。

 

─────

 

僕らが市街地に到着し、幸い軽傷で済んだ大将の安全を確保してから、柴関ラーメンの"あった"場所に着くと、そこは──

 

「──えっ、なくなってる……柴関ラーメンがない……。そんな、何で……?」

 

そこには、かつてあったはずの店の姿がなかった。

本当に、跡形もなく消え去っていた。その代わり、瓦礫の山ができていたが。

 

「……あ、あはははは!とっ、当然でしょう!冷徹無比!情け無用!金さえもらえばなんでもオッケー!それがうちのモットーよ!!」

 

その瓦礫の山にて、そう豪語する少女がいた。

紛れもなく、彼女は『便利屋68』の陸八魔アルだ。

もちろん、他の3人もいる。表情は若干乱れているが、中々な悪役の風格を放っている。僕も邪悪の王の演技をする上で見習うべきだろうか?

 

そして、その言葉の通りなら──柴関ラーメンを消し飛ばしたのは彼女たちということになる。

僕たちにはまだ気がついていないようだが、セリカが彼女たちの方へ向かうと、怒り心頭といった表情で、こう言った。

 

「……そうか、そういうことだったのね……!!あなたたちがやったのね、もう許さないわ!陸八魔アル!この、人でなし!」

 

セリカは叫び、他の2人もアルたちを睨んでいる。

 

「もう大将の安全は確保済み。つまり……」

 

「気兼ねなく、存分に暴れていいってことですね。」

 

『ホシノ先輩はいませんが……先生の力なら、できますよね?』

 

アヤネから、そう語りかけられる。みんなが危うくなった時は、僕も前線に出て一緒に戦おう。

 

「…ああ!もちろんだ!みんな、いつも通り僕が指揮するから、従ってくれるよね?」

 

「もちろんよ!」「うん。」「はい!」

 

みんなからも返事が返ってきて、準備万端。

 

「…まあ、いずれは決着つけなきゃいけない相手だろうし…相手には先生がいる。傭兵を呼ぶよ、社長。」

 

「私が1人残らず始末します、アル様。」

 

「あはははは!面白いことになってきたんじゃん♪この子たちを倒して、真のアウトローだよ、アルちゃん!」

 

便利屋のメンバーも口々そう言い、臨戦態勢に入る。

 

「……ふふふ!真のアウトローがどういうものか、見せてあげ─」

 

『!?』

 

アルがそう言いかけた時、どこからともなく便利屋目掛けて砲撃が放たれる。その砲撃に、僕らも少し巻き込まれてしまった。

 

その砲撃が放たれた方を見てみると……

 

『砲撃です!3kmの距離に、1個中隊程度のゲヘナ学園の風紀委員会がいます!…気をつけてください、銀鏡イオリさんに、火宮チナツさんが確認できました!』

 

ベージュ色の髪をした少女と、銀髪でツインテールの少女が、多くの生徒たちを従えている。

そしてそのうちベージュ髪の少女─火宮チナツとは、面識があった。

 

「えっ、チナツ!?」

 

『知っているんですか、先生!』

 

チナツ。この前のシャーレを奪還しに行く時に一緒に戦った、風紀委員会のメンバーである。

彼女はそれなりに話ができる子なので、少し安心だ。

 

「うん、まあ……。でも、なんでここに?」

 

『おそらく、狙いは便利屋の方だと思いますが……

下手したら私たちも巻き込まれていたかもしれません。一体、何をか考えて─」

 

アヤネの言葉を遮るように、続けて第2射、第3射と砲撃が降り注ぐ。

それらにヒットしたアルは、気絶していた。

 

……明らかに、過剰攻撃である。

 

ムツキとカヨコはアルを支えて、安全な場所に運ぶが、彼女への信仰心が人一倍、いやそれ以上高いであろうハルカはいなくなっていた。……妙だな?

 

「ちょっと!いくらなんでもやりすぎじゃないの!?いくら相手が便利屋とはいえ、ここはアビドスなのよ!?ゲヘナでやりなさい!─それに、便利屋をとっ捕まえるのは私たちよ!」

 

(相手にはチナツがいるし…あの子なら話を聞いてくれるかもしれない。よし、行こう。)

 

「みんな、僕は今からあの子たちと話してくる!片方とは会ったことあるし、話くらいは聞いてくれるかもしれない!」

 

僕はそう言って風紀委員会の方へ向かっていく。

 

「待ってくれ!僕と話を──」

と言おうとした瞬間、イオリの持った銃から、弾丸が放たれる。

なんとか回避したが、彼女は聞く耳を持ってくれそうにない。

 

「…へぇ、見てから避けるとは、良い反応だな。

ところで、誰だお前は。ヘイローがないから、キヴォトス外の人間のようだが……」

 

そう僕に問うイオリに反して、チナツは慌てたような表情で

「な……先生!?…こんな形で目にかかるとは……」

と言う。

 

「へえ、お前が噂の先生だったのか。その先生が、わざわざこんな辺境の地に来て、何の用?」

 

「…それは後で!今は君たちを止めることが先だ。

とりあえず、便利屋の処遇について、ここは話し合いの場を設けたいんだけど─

まずは、アビドスに攻撃するのを一旦やめてくれないか?」

 

僕はそう説得を試みるが……

 

「フン、止めるも何も、私たちは任務を遂行しているだけだ。やめるわけには行かない。」

 

「そうは言っても……!」

 

「埒が明かないな。お前たち、こいつを囲え!」

 

イオリが言うと、他の風紀委員たちに僕は囲まれてしまう。

 

銃をこちらに向けて構えて、1歩動いただけで撃ち殺されてしまいそうだ。

 

「イオリ、ダメです!」

 

「先生だかなんだか知らないが、邪魔するなら撃つまでだ!!」

 

イオリはそう、物凄い剣幕で叫び、彼女も僕に向かって銃を構える。

引き金に指が掛けられて、少しでも動いたら撃たれてしまうのだろう。

 

(この状況じゃ、変身しようにもできない……!)

 

「さあ、降伏しろ!もしそうするなら、みんなの見てる前で、私の脚でも舐めてもらおうかな!ハハ!」

 

冗談か本気か分からないことを言いながら、イオリは引き金に指をかけ、ゆっくりと銃口を僕の左胸に向けていく。

 

僕は、死を覚悟した……

 

「ちょっと!待ちなさいっ!私たちは蚊帳の外!?」

 

その時、そう叫ぶ少女の声が聞こえる。紛れもなく、セリカの声だ。

 

「なんだお前は!……そうか、お前たちがアビドス生か!」

 

イオリもそちらを見ると、セリカたちの姿を捉える。

 

「なにあんたらは平然と他の学校の自治区を戦場に染め上げてるのよ!

……先生も先生よ!伝えるのが下手すぎ!それに、変身しちゃえば良かったじゃない!」

 

「いや、あんなに囲まれてたらできないよ……!」

 

「…それより、便利屋よ!あいつらは、私たちの方で償わせるわ!

何も悪くない大将を、あんな酷い目に合わせて…!」

 

「もし、ダメなら……力業で行くしかない。」

 

セリカとシロコがイオリに言うと、彼女は笑いながら言う。

 

「フン、それが答えってことでいいんだな。そういうのを、蛮勇って言うんだ。後悔するなよ!」

 

「あんたもよ、私たちを敵に回したこと、悔いてもらうわ!」

 

セリカはそう啖呵を切ると、イオリも

「面白い!なら、その蛮勇とやら、見せてもらおうか!!」

と叫び、お互いに臨戦態勢に入る……

 

『…はあ、一体何をやってるんですか?』

 

「……え、アコちゃん?」

 

そして戦いが始まる……と思われた時、イオリはどこからか入ってきた通信に気づくと、その方向を見る。

 

その視線の先には、ホログラムに映し出された青い髪の少女が、呆れた顔で立っていた。

 

『アコちゃんって……まあ、いいです。

とにかく、ここは私に任せてください。まずは皆さん、銃を下ろしてください。

イオリ、貴方もですよ。』

 

「え?でも……」

 

『いいから、早く。それと、反省文のテンプレの場所は…ご存知ですね?』

 

「……は、はい」

 

風紀委員たちは銃を下ろし、イオリも忠犬のように返事をすると、銃を下ろす。

 

『……さて、まずは自己紹介からですね。

こんにちは、アビドスの皆様。私はゲヘナ学園所属の行政官。天雨アコと申します。

とりあえず、今の状況について簡単に説明させていただきますが……よろしいですね?』

 

『…どうやら、本当に話し合う気みたいですね。…それで、何から始める気ですか?』

 

アヤネがそう問うと、アコは微笑みながら答えた。

 

『アビドスに唯一残った生徒会の方々と話がしたいのですが…あなた方がその生徒会ですね?1名、足りないようですが。』

 

「…今はもういない。2年前に、解散した。それに、私たちは生徒会じゃなくて対策委員会。」

 

「実質、私たちが生徒会の代理みたいなものだから、言いたいことがあるなら私たちに言って。…それで、要件は?」

 

『まずは、先ほどまでの愚行、 私の方から謝罪させていただきます。

…しかし、私たち風紀委員会はあくまで、ゲヘナの校則違反者たちを捕まえるために来たのです。

あまり望ましくない出来事もありましたが、まだ違法行為とは言いきれないでしょうし……

やむを得なかったという事でご理解頂けますと幸いです。』

 

『やむを得なかったって……そうはいきません!

他の学校が別の学校の敷地内で、戦闘行為をするなんて、そんなの到底許されるわけがありません!

そんな交渉、決裂です!』

 

アヤネはそう訴え、他の3人は無言でいながらも、表情だけでもアコに抗議しているように見える。

 

『……そうですか。どうやら、皆さんは歯向かうつもりですね?私たちに。

なるべく、穏便に済ませたかったのですが。…ヤるしかなさそうですね?』

 

周囲がどよめき始める。

 

『不可能でしょうが、もし私たちを倒したら……便利屋68の処遇はあなたたちに任せてもいいですよ。

まあ、できればの話ですがね?』

 

アコは対策委員会のみんなに向かって言うと、続けて僕に

『シャーレの…ギラ先生。あなたも、対策委員会と同じご意見ですね?シャーレ所属の…それも先生ともあろう人が。』

 

そう聞いてくる。僕は迷わず、

『……もちろんだよ。それが、先生の役目だろう?」

と答えると、彼女は風紀委員たちに、僕たちを倒すよう、指示をする、が……

 

「うわぁっ!?」

 

突如として、風紀委員の1人がが何者かによって銃撃されてしまった。

それに続けて、1人、また1人と、風紀委員たちが撃ち抜かれていく。

 

「な、なんだっ、何が起こっている!?」

と騒ぎ立てるイオリの背後に、1人の影。

 

その影の主は、紛れもない、便利屋68の、伊草ハルカだった。

…そういえば、さっき風紀委員とアビドスのみんなが会話してるとき──

 

─────

 

許せない、許せない、許せない、許せない、許せな……

 

(…ん?あれ、確か……)

 

僕はハルカと目が合ってしまう。ただ、気弱なイメージのある普段の彼女と違い、少し邪悪な笑みを浮かべ、静かに風紀委員の方へ向かっていく。

 

(……見なかったことにしよう。)

と僕は目を逸らし、風紀委員たちの方へ向き直した。

 

─────

 

(あのとき見逃したのは正解だったのかな…まあ今はそう思っておこう…)

 

許せない……!許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない………!!!許せない!許せない!許せない!許せない!許せない!うああああああああああああっ!!

 

「ぐっ!?うぅ……っ!」

 

そうボソボソと呟き、やがては叫び声レベルまでに「許せない」を連呼しながら、イオリに向けてショットガンを放ち続ける。それを受けたイオリは、悶絶しながら倒れ込んでしまった。

 

そして、ハルカの後ろにはアルを除く他の便利屋の2人もいた。そして、その1人、カヨコは前に出ると、

「嘘をつかないで、天雨アコ。偶然なんかじゃないでしょ、最初からあんたが狙ってたのはこの状況だった。」

とアコを問い詰める。

 

『な…カヨコさん……。』

 

アコはどこか知ったような口振りで言うと、カヨコに対し問う。

 

『……面白い話をしますね、カヨコさん?』

 

「……最初はどうして風紀委員会がここに現れたのか、何故ここまで兵力が多いのか。

理解できなかったけど…今回の攻撃でやっと解った。

アコ、あんたの独断的な行動だとね。それに、アビドスと戦うつもりだったにしても、相手は5人。つまり、その行動の目的は──」

 

「──ここにいる、シャーレの先生…ギラ先生、だっけ?それを狙ってここまで来たんだ。」

 

カヨコはアコの問いに答えを出して───って、えっ!?僕!?

僕は慌てるが、一旦落ち着いて、2人の会話に入ろうとする。

 

「えっと…僕?一体なんの用で──」

 

「──先生っ!それ以上動いちゃダメ──!」

 

2人の方に向かおうとすると、カヨコに警告される。だが時すでに遅し、僕は四方から現れた風紀委員たちに囲われ、いつの間にか復活したイオリに羽交い締めにされてしまう。

 

そして、頭には銃口が突き付けられていた。

 

「無駄な抵抗はやめろ。もし、そんなことでもしたら─先生(こいつ)の首がすっ飛ぶことになるぞ?」

 

イオリにそう、耳元で脅される。

 

「そ、それって僕を殺したら意味ないんじゃ……」

 

『そうですよ、イオリ。殺しては元も子もありません。

……さて、私たちは今あなたたちを止めるため、先生を人質のように扱わせてもらってますが……

そんなことより、カヨコさんの言っている話は、半分ほど正解です。

しかし、この状況は意図せずできてしまった物なのです。

信じて貰えないと思いますが。まあ、事の発端はと言うと…」

 

アコはそう前置きをすると、話を始める。

 

『…トリニティの生徒会である、『ティーパーティー』です。

もちろん、我々ゲヘナ学園と、長きに渡り敵対関係にあるというのはご存知ですよね?』

 

(そう言えば、そんな話もあったな……)

 

『で、そのティーパーティーが、シャーレに関する報告書を手にしている、という話が上がってきまして。

私たちはそれまで、シャーレなどというものがあることすら知りませんでしたが……

ティーパーティーが知る情報は、私たちも把握する必要があります。

そこで、チナツさんの書いた書類を確認させてもらいました。その書類によると─』

 

アコは更に、話を続ける。

 

『……シャーレは、連邦生徒会長によって残された、大人の先生が担当する正体不明の超法規的な部活だと。

そんなの、どう考えても怪しい匂いがしませんか?

これからのトリニティとの条約にどれほどの影響を及ぼすのか、不確かすぎます。

ですので、その条約が終結されるまでの間は私たち風紀委員会の庇護下に置かせて頂きたいのです。

ついでに、居合わせた不良生徒たちも処理した上で……といった形で。』

 

「……笑えないジョークだね。要するに、風紀委員会の良いように先生を利用しようって事?

そんなの、連邦生徒会が許すわけない。」

 

『人聞きが悪いですね……まあ、その通りですが。それに、先生は承諾してくれますよね?』

 

アコがそう言うと、今度はイオリが僕の頭を銃で小突く。

 

「先生。……もしここで私たちに殺されたくなかったら、『はい』と言え。そうすれば、先生は助かるぞ?」

 

「……………。」

 

「どうした、何も言わないのか?フン、それなら──」

 

「……ハッーハッハッハアァッ!その程度で、この邪悪の王が怖気付くと思ったかぁああァアァアッ!!」

 

「何を言って……ぐわっ!?」

 

イオリの脅しに屈せずにそう叫ぶと、僕はイオリを振りほどき、アコの方へ駆け出す。

 

「う、動くな!」

 

「動くなと言われて、『はい』と大人しくする邪悪の王がどこにいるか!」

 

僕はイオリにそう返しながら、アコの目の前にまで近づく。

 

『…そうですか、やはりそうなんですね……ああ、折角チャンスを与えたというのに。』

 

「チャンスなんて、いらないよ!僕は、自分の意思で動く。」

 

(とは言ったもの……)

 

『……そうですか。では、こうするまでですね』

 

アコがそう呟くと、彼女の後ろにいた風紀委員たちが一斉に銃を構える。

 

「アコ、あんた……!?」

 

「先生、もう逃げられないぞ。大人しく投降しろ。」

 

(くっ……4人じゃこの人数を相手するのは厳しい……仮にカヨコたちと協力したとしても勝てるかは怪しいな……)

 

僕らは今、絶対絶命のピンチに置かれている。クワガタオージャーに変身するって手もあるけど、生徒相手に戦うのは先生として避けたいところ……。

 

打開策を考えるも、中々いいのが浮かんでこない。何か、この状況を打破するいい案はないのか……!?

 

「………ちょっと、待ちなさい!」

 

その時、1人の少女が僕たちの会話に割り込むように叫んでくる。

そして、その声の主はそう──

 

「──社長!?」

 

「先生、あなたの意思、確かに受け止めたわ!

邪悪の王を名乗りながらも、生徒を助けようとする、その心意気!

そんなものを見てしまったら、逃げる訳には行かないじゃない!

こんなことをする、風紀委員会が正義なら、私はそれに仇なす者……それが、真のアウトローよ!

それに、私たちにとっても風紀委員会は厄介な相手!今回ばかりは、協力しましょう!」

 

あの、さっきまで気絶していた便利屋68の社長のアルが、なんかいい感じなことを言いながらやってきた。

 

(…アルはあんまりアウトローに向いてないね……。信頼はして良さそうだけど。)

 

「……色々と、文句はあるけど…いくわよ、便利屋!

私たちとあんたたちで挟み撃ちにして、あいつらをコテンパンにしてやるのよ!」

 

「ええ!アビドスの生徒さんたちも!先生を取られないように、行くわよ!」

 

セリカとアルがそう言うと、便利屋の3人は威勢よく返事し、それに続くように対策委員会の3人も声を上げる。

 

『……まあいいでしょう、それでは風紀委員会、攻撃を開始します。奴らを制圧し、先生を安全に確保してください。』

 

アコがそう言うと、風紀委員たちが一斉に銃を構え、こちらに向けて攻撃を開始する。

 

「ぜ、前衛は私が承ります。」

 

「なんか、面白いことになってきたね。もっと楽しませてもらうよ!」

 

「っ!?なんだ、こいつらこんなに強かったか!?うわあっ!」

 

「アハハっ、残念、でも逃げられないよ!」

 

「はいっ!簡単には逃げられません!」

 

「というか、逃がすわけがないわ!道を開けて!」

 

「ええい、素直に道を開ける奴がどこにいるか!ここは通さない!」

 

「ん、それなら、こじ開けるまで!」

 

ハルカがイオリを含めた風紀委員たちに突撃、風紀委員たちはそれに恐れをなしたのか後ろへ退くが、ムツキとノノミ、アルがそれを逃さない。

 

イオリは勇敢に4人に応戦するが、途中からシロコも乱入。

訳の分からないくらい強い便利屋たちを1人で相手するのは分が悪かったらしく、敗北する。

 

「こっちの部隊は壊滅させたわ!残りは……あいつだけ!」

 

セリカの言うあいつとはもちろん、アコのことだ。

 

『なるほど……どうやら、予想以上のようでしたね。素晴らしいです。』

 

「あっさり認めるのね。でも、私たちを甘く見ないことね!」

 

『では、こちらも全力でお相手しましょう。第八中隊、後方待機をやめて、突入してください。』

 

「へっ!?まだ居たのか!?」

 

アコが指示を出すと、後方からまたまた風紀委員たちが現れる。

 

「ここまで大規模の兵力、もうとっくにアコの権限で動かせる数を超えてる。

この襲撃はアコの独断じゃなくて、まさか……。」

 

『風紀委員長も関わってる、そう言いたいのですね?

残念ながら、これは全て私の勝手です。

そもそも、ヒナ委員長がこんなバカみたいなことする訳ないじゃないですか。』

 

カヨコの予想に対し、アコは即答。

 

「うそっ、ヒナがくるの!?逃げるわよ!」

 

「いや、そうは言ってな……え、待って、本当に逃げるの!?」

 

アルがそう言うと、便利屋たちは嵐のごとく走り去っていた。

 

『ここまで来たら、私もイオリと仲良く反省文ですね……。

まあここまで来て、引き返す気は無………い……?』

 

だが、アコは急にその声を低くする。

 

「…アコ。ここで何をしてるの?」

 

そう、アコの肩を叩き、威厳だらけの声色で問うたのは………………

 




「あれ、なんか今週は更新遅いね?」勘のいい読者は好きだけど嫌いだよ……いや待っている人がいるなら本当に申し訳ないッス!ちょいと最近はマスターデュエルとプロセカばっかやってました、すまない……
それ以外にもガッチャードライバーを購入してずっと遊んでたりしたのもありますが。

そして結構重要なお知らせ、なんと次の話で今書いてるところまで追いついてしまいました。いや本当にこればっかりはかたじけない………

でも言い訳させてくれ、推しのウェディングドレス姿なんて嬉しいじゃん?俺は石集めるじゃん?でも出ないじゃん?でも集めるじゃん?それの繰り返しですよ。もちろん出ませんでしたがね。俺はみのり大好きなのに…… あっ別ゲーの推し(CV:小○唯)の話です失礼しました

それはそうと水着セリカ来ましたね、皆さんはどうでしたか?僕は持ってたチケットで50連してすり抜けで通常ハルナ(初ゲ)と水着セリカが出ちゃいました!ふへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ

いやそれは嬉しいんですが僕の端末クソ雑魚すぎてまともに戦闘できないんすよブルアカ
大決戦でワカモの第2形態いくじゃないですか あの時に落ちます せっかくミカとかドヒナみたいなクソ強キャラ持ってんのにな…… まあiPhone8だからねしょうがないね

というわけで全く文の内容に触れない近況報告しかない後書きをただの後書きにする呪文、 次回、王様戦隊×ブルアカ!

声のみで圧倒的な威厳を放つその少女、それはなんとゲヘナ学園の風紀委員長である、空崎ヒナ!そしてその隣にいるのは──!?

「……貴様、何故アビドスにいる。ギラ・ハスティー。」

アビドス編 第6話(第9話) 「不動と最強」

ついにあの人が本格登場ですが……個人的にこの作品でいっっっちばんゴミな話だと思います それは次回を見れば分かるハズ……というわけでまた来週の金曜日に!
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