「キヴォトス」それは"彼にとっての"実験場。   作:永外 観時

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遂に本編開始です。


第0.5章 奇跡はまだ始まっていない。
奇跡がやって来る。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ねむたい。)

 

 

(いつの間にか寝てしまっていたようだ、寝起き特有の気怠さがある。)

 

(この揺れは………電車かな?でも、いつの間に電車に乗ったんだろう?)

 

 

"彼女"が目を開ける、突然入ってきた逆光に顔を少し顰めるが、段々と目が慣れて行き少しずつ目を開けて行く。

 

"ん…んん"

 

目の前の座席に誰か居る、周りも見回してみる、だが他の席には誰も座っていない、この車両は目の前の人と彼女しか居ないようだ、目の前の人をよく見てみると体のあちこちを切って血が出ていたり、左脇腹に至っては大きく出血していて床にまで血が垂れている。

 

どうしてこんな格好で電車に乗っているのか彼女が疑問に思っていると、突然目の前の人が喋り出す。

 

「………私のミスでした。」

 

「私の選択、そしてその選択によって招かれたこの全ての状況。」

 

「結局、この結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟るだなんて……」

 

(私に向かって言っているのかな?でも心当たりがない。)

 

「……今更図々しいですが、お願いします。」

 

(アヅマ)先生。」

 

いきなり知らない人間に名前を呼ばれ、彼女が少しドキッとする。

 

(何で私の名前を知ってるんだろう?君は一体…)

 

「きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません。」

 

「何も思い出せなくても、おそらくあなたは同じ状況で、同じ選択をされるでしょうから…。」

 

彼女が何のことを言っているのか聞こうと声を出そうとしたが、何故か声が出ない。

 

「ですから大事なのは経験ではなく、選択。」

 

「あなたにしかできない選択の数々。」

 

「………」

 

少し間を空けて、再び目の前の人が話し出す。

 

「責任を負う者について、話したことがありましたね。」

 

「あの時の私には分かりませんでしたが………今なら理解できます。」

 

「大人としての責任と義務、そしてその延長線上にあった、あなたの選択。」

 

「それが意味する心延えも。」

 

「………」

 

「ですから、先生。」

 

「私が信じられる大人である、あなたになら、この捻じれて歪んだ先の終着点とは、また別の結果を………」

 

「そこへ繋がる選択肢は………きっと見つかるはずです。」

 

(あれ?また眠くなってきて、視界が…)

 

「だから先生、どうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1人の男が、戦闘機の様な物をいじりながら鼻歌を歌っている。

 

「あいむ、しんかーふんふんふーふふー、あいむ、しんかーふんふんふーふふー」

 

「ん?お、来たか、久しぶりだな、大体2年ぶりか、キヴォトスはかなり変わったぞ。」

 

「そうだな…具体的に言えば、急激に治安が悪くなったり、連邦生徒会長が姿を見せなくなったとかかな?簡単に言えば原作開始の数週間前になったと言うことだな。」

 

「まぁだからいつ先生が来るか(プロローグが始まるか)分からないんだ、なので最近はサンクトゥムタワーに通うようにしてる。」

 

「まぁその程度だ、今後に期待してくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4月下旬某日   サンクトゥムタワー レセプションルーム

 

ざわざわ

 

(今日も今日とて視察しに来たが、今日は特に人が多いな、まぁ関係ない、いつも通りIBM*1を出して連邦生徒会室のロビーを見に行くか。)

 

ジリジリジリ

 

彼から黒い小さな粒が大量に出てくる、それは少しづつ人の形となり、黒い包帯で出来たような少し隙間のある人型が現れる、周りに居る人達は見向きもしない、どうやら見えていない様だ。

 

彼がIBMを操り、階段を登っていく。

 

(さて、到着だ、今日はどうかなぁ〜……………

 

 

 

 

女先生か、先生の存在が確認できたのは嬉しいが………女性かぁ、ちょっと気軽に接しにくいなぁ……それで……デカイな…)

 

(あ、リンと一緒にエレベーター入ってった、そろそろ来るな、準備しておこう。)

 

彼がIBMを解除し、肉体に意識を戻す。

 

(そう言えばユウカにハスミ、チナツにスズミが居たような………毎回思うが、スズミはなんでここに来たんだ?)

 

(まぁいい、近づこうか。)

 

ここに来てからずっと俯きながら閉じていた目を開け、腰を上げる、そしてプロローグ組に近づく。

 

そしたら丁度エレベーターが到着し、中からリンと先生が出てくる。

 

 

 

 

 

特に干渉せず原作の通りに色々とツッコミどころ満載の会話が進んで行き、シャーレ奪還のために先生達がサンクトゥムタワーを飛び出していく。

 

 

 

サンクトゥムタワー入口

 

 

「なぁ!シャーレの先生!少し用があるんだ!少し時間をくれないか!」

 

"ん?あ!君はさっき後ろで見てた子だね!"

 

「あぁ、そうだ、あんたがシャーレの先生だな?話は聞いていたよ、シャーレ奪還のための足と力が必要なんだってな?」

 

"うん、そうだけど…君の名前は?"

 

「あぁ、名乗るのが先だったな、俺は好奇ケンジ、兵器と人間が好きなだけの人間だ。」

 

"そうなんだ!私はシャーレの(アヅマ)先生、先生って呼んでね!"

 

「あぁ…それは約束できないな、とにかく、既に装甲車を手配してある、それに乗ってシャーレに向かおう。」

 

"そうなんだ…でもその協力は要らないかなぁ…"

 

「いや、ダメです、何だか貴女に全てがかかっている様な気がしてならないんです、だから、どうしても。」

 

"じゃあ「先生!何かありましたか!?」あ!リンちゃん!この子が装甲車貸してくれるんだって!「本当ですか!」タッタッタッ

 

「シャーレ奪還作戦へのご協力、有難うございます、感謝しても仕切れません、お名前は?」

 

「好奇ケンジです、あと、そこまでのことではありませんよ。」ブロロロロロ「お、丁度装甲車も着きましたし、出発しましょうか、運転は私がしますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

D.U.外郭地区・シャーレの部室付近

 

ブロロロロロ   キイィィーー!

 

「さあ!着きましたよ、ここからは市街地戦です、気を引き締めて下さい。」

 

ヒュオオオォォーー        ドカアアァァーーーン!

 

「な、なにこれ!」

 

タタタタタッ!

 

「なんで私達が不良と戦わなきゃいけないの!」

 

「駄々をこねるな、サンクトゥムタワーの制御権を取り戻すためにはシャーレの奪還が必要不可欠だ、それに用意できる戦力が現状これだけしか居ないんだ、我慢しろ。」

 

「いや、それはさっき聞いたけど…!私これでも、うちの学校では生徒会に所属してて、それなりの扱いなんだけど!なんで私が…!と言うか貴方誰なn」パパパパパッ!「いっ、痛っ!痛いってば!あいつら違法JHP弾を使ってるじゃない!?」

 

「伏せてください、ユウカ、それに、ホローポイント弾は違法指定されてはいません。」

 

「うちの学校ではこれから違法になるの!傷跡が残るでしょ!」

 

「おっと、そうだ、先生は遮蔽物に隠れててくれ、彼女らと違ってアンタは銃弾1発でただのお肉に早変わりだからな。」(一応、磁力式防弾バリアー張っておくか。)

 

「先生の守護が最優先、シャーレの奪還は二の次だ、強襲はいつでもかけられる。」

 

「ねえ!なんで見ず知らずの貴方が指揮を取ってるわけ!?貴女達も何k」「ケンジさんの言う通りです、先生はキヴォトスではないところから来た方ですので………」「ちょっと!無視しないでよ!?」

 

「先生は絶対に射線が通る様な場所には出るなよ、戦況が気になって興味本位で覗き見ようとするのもダメだ。」(どうせ、"私が戦術指揮するよ、任せて。"なんて言うんだろうなぁ…)

 

"いや、生徒が頑張ってるのに自分だけ頑張らないなんてダメだよ、私が戦術指揮をするよ、任せて。"

 

「え、ええっ?戦術指揮をされるんですか?まあ………先生ですし…。」

 

「分かりました、これより先生の指揮に従います。」

 

「生徒が先生の言葉に従うのは自然なことですね、よろしくお願いします。」

 

「ん?俺がおかしいのか?この世界の先生は戦術指揮するのか?*2と言うか隠れて下さいよ………いや、装甲車で隠れながら前進するなら大丈夫か、ヨシ、じゃあ………M2ブローニングを2挺とM500マグナム2丁ずつ………。」

 

「よし、じゃあ行ってみましょうか!」

*1
アニメ「亜人」に出てくる亜人の能力の1つ、IBMは亜人以外には見えない。

*2
ブルアカを始めた時からの疑問








続きはまた次回!
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