「キヴォトス」それは"彼にとっての"実験場。 作:永外 観時
『』←通信を介した会話を意味します。
今回は少し生々しい表現があります、苦手な方は閲覧を控えるよう、お願いします。
『"戦闘開始!"』
『"ユウカは前に出て敵の注目を集めて!スズミは敵の集まった所に手榴弾をお願い!ハスミは火力の高そうな敵をお願い!ケンジは…"』
「俺は自由に動かせてもらいますよ、他人に縛られるのは嫌いなんでね。」
『"分かった、ケンジは遊撃ね!"』
(ヨシ、先生のお墨付きは貰った、これでメチャクチャに動ける。)
ケンジは2挺持ちしたM2ブローニング重機関銃*1を別々の敵に照準を合わせ、フルオート射撃をしながら目にも止まらぬ速さで前進する。
ダッ!
(ユウカがヘイトを集めてる隙に後ろに回って撃つか。)
彼が素早く敵の後ろに回り込み、敵2人が振り返る前に側頭部へ向けて銃を放つ。
「痛ってえ…テm」ズドドドドン!「ぐほぉ…」
(やっぱりM2は優秀だな、91年間米軍に採用され続け、今もなお衰えることを知らない重機関銃なだけある、と言うかキヴォトス人はこんな50BMG弾を喰らっても無事なんだよな、現実の人間では、胴体に一発当たっただけで上半身と下半身がバイバイするくらいの威力なはずなのに………やはり神秘は興味深い。)
(次はミニガン持ち4人か、ミニガンは取り回しが悪い、近付けば終わりだ。)
彼はM2を1番右端に居た敵に照準を合わせ射撃しながら、ジグザグとステップしながら前進して来るが、いきなり右上に飛び、右側にあった建物の壁を壁走りをしながら近づいていく、1番右の敵が気絶したのを確認したらその隣の敵に向かって飛び、踏み台にしながら足元の敵に向かってM2を乱射しまくる。
敵のヘイローが消えたらすぐさまM2を手袋の異空間に収納しM500リボルバーに持ち替え、敵を見ずに頭に向かって銃口を向け、装弾されている5発の
次に来た敵達も同じように対処し、鎮圧する。
「うわぁ……結構容赦ない戦い方するのね、貴方。」
「当たり前だろう?男だろうが女だろうが敵は敵だ、等しく
"いくら生徒でも、それは先生としては看過できないね、相手も生徒なんだから。"
「俺は生徒じゃない、そして、たとえ生徒だろうが敵だ、もうこんなことさせないように苦しみと恐怖を植え付けるんだ。」
"私が生徒だと思えばその子は生徒なの、そしてケンジなりの優しさでもダメなものはダメ。"
「ハァ………」(やっぱりメチャクチャだなこの人は、あとホントは人前だから殺してないだけなんだよなぁ…正直殺した方が楽だし。)
「それよりもなんだか、戦闘がいつもよりやりやすかった気がします……」
「……やっぱりそうよね?」
「先生の指揮のおかげで、普段よりずっと戦いやすかったです。」
(一体、どれだけ上が無能だったらここまでの評価になるんだ………それに先生は戦術指揮初めてなはずだよな?しかもまだシッテムの箱未取得………これが先生の能力なのか?)
「なるほど………これが先生の力、まあ、連邦生徒会長が選んだ方だから当たり前か……」
「それでは次の戦闘もよろしくお願いします、先生。」
そのまま、たまに立ち塞がる不良たちを主にケンジが蹴散らしながらシャーレへ進んで行く。
「もう直ぐシャーレだ、敵の守りも堅くなる、総員注意しろ。」
『聞こえていますか?皆さん、たった今、この騒きを巻き起こした生徒の正体が判明しました。』
『ワカモ。百鬼夜行連合学院で停学になった後、矯正局を脱獄した生徒です。』
『狐坂ワカモか、確か特別指名手配階級"都市の星"だった時にSRTのFOXに捕まえられた奴だな?』
『えぇ、そうです、他にも似たような前科がいくつもある危険な人物なので、気を付けてください。』
「だそうだ、相手はかなりの実力者だ、改めて気を引き締めろ。」(ワカモと戦えるなんて、ワクワクするじゃないか。)
「前方に敵を多数発見、総員陣形を組め。」
「守りが堅そうだ、俺は屋上から銃撃して内側から潰す。」
彼はそれだけ言うと隣に建っていた5階建の建物の屋上へジャンプ1つで移動する。
「すごい身体能力ね…*2」
スタ
「さてと、何奴を狙おうか……奴らも人間だ、持てる武器は違っても体力はほとんど同じだ、つまりィ……マシンガンやスナイパーを持った奴らだね、56します。」
彼は銃口を不良の頭に向け、一斉射撃する、いくらキヴォトス人でも12.7mm×99mm弾を人体の指揮系統が集まった弱点である頭部に喰らうのはマズイ訳で一瞬にして気絶してしまう。
(お、ワカモ居たな、捕まえるか?でも面倒臭いな、逃してやるか。)ズドドドド!
真下に見える敵が全て気絶したのを確認すると、彼は更に奥に居る敵とワカモを狙うために隣に建っている建物にジャンプで移動する。
『この先にワカモが居るぞ、奴の銃弾には気をつけろよ、使用弾薬にしては強力だ。』
『了解しました、注意しつつ対処します。』
「フフ、連邦生徒会の子犬たちが現れましたか。お可愛らしいこと。」
「俺は人に良いように使われる子犬じゃないと思い知らせてやる…」ボソッ
(ワカモの使用銃は九九式短小銃、装弾数は5発、そしてリロードに少し時間がかかる、つまりリロードタイムがチャンスだ。)
彼は屋上に身を潜めM2を手袋に収納し、ユウカ達に雑魚を処理させる、そしてワカモが弾丸を撃ち尽くしたと同時に屋上から飛び出し、身体改造して組み込んでいたブースターを最大出力で噴かし、一瞬でワカモに近づく。
「やはり居ましたか!小賢しい子犬め!」
「そちらこそ、やっぱり気づいてたんだな。」
(どうせ、M2の煙と射撃音、そして気配かなんかで気づいてたんだろうな、それなりの実力者なだけある。)
彼が一瞬で近づいたにも関わらず、ワカモは小銃でガードする。
「死に晒しなさい!」
「まだ死にたくはないんだよ。」(だったらこんなことしてないがね。)
仮面の下にある美少女とは思えない、物騒な言葉をワカモが放ち、その言葉への回答をケンジが言う。
それと同時にワカモが小銃を振り抜き、ケンジを投げ飛ばそうとする、しかしケンジは小銃をしっかりと掴み、地面へ叩き付けられる衝撃を肩甲骨から尾てい骨、足裏へと流し、逆にその勢いを利用し、巴投げのようにワカモを地面は叩きつける。
「ッ!」
ワカモが動く前に彼は小銃に取り付けられていた銃剣を外し、ワカモの仮面スレスレにいつでも突き刺せるように配置する。
「アンタではまだ俺には敵わない、矯正局に再収容されるか、いますぐに何処か遠いとこまで逃げるか、それとも今俺に殺されるか、どれか選べ。」
「ッ!連邦生徒会の子犬の分際で!」「そうか。」「うっ!、くうぅ……」
ワカモが右腕を伸ばし、銃剣を奪おうとするが、ケンジが銃剣の剣先をワカモの手のひらに向け、容赦なく突き刺す、銃剣はワカモの手の甲を貫通し*3、アスファルトに突き刺さる。
「抵抗するな、分かったなら選べ、次は首だ。」
「ッ!」
ワカモはケンジを押し倒し*4、すぐに銃剣を引き抜き、飛ぶように逃げて行く。
「そうだ、それで良い。」パシュ!
ケンジもすぐに立ち上がり、異空間からK社の再生アンプル*5が装填された自動拳銃の銃口をワカモのうなじに向けて撃つ。
「ッ!この!」
再生アンプルが入った注射器型の弾丸がワカモのうなじに命中するが、すぐに引き抜いてしまう、だが再生アンプルは注入されたので右手の怪我はすぐに治るだろう。
「スゴイわね、あのワカモを1人で撤退させるだなんて…」
「キヴォトスで生きてるんだ、これくらい出来なきゃ何もできないに等しい。」
「と言うか、見逃してるじゃない!追うわよ!」
「目標を忘れたのか?シャーレの奪還だ、奴を捕えることが今の目標じゃない。」
「まぁ…その通りね、あいつを追うのは今の私たちの役目じゃないってことね。」
「罠かもしれませんし。」
「そうだな、じゃあ引き続き進もうか。」