〜弾薬のない鎮守府〜 執筆 ヤマメ 投稿 晴朗波   作:晴朗 波

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第十五章

カコンカコンカコン

 

2人は歩く静かに進む工廠に向かい歩みを進める

 

だが、その道もいつも以上にとても遠く感じた

 

栗原「ねぇ、古花」

 

古花「ん?」

 

栗原「古花って…好きな物とかある?」

 

古花「なんですかぁ何を聞くと思ったらそんなこと」

 

古花は口を隠しクスッと笑う

 

栗原「そんなことって何?!そんなことって」

 

古花「まぁ、好きな物って言うと…くりh…いえ、スイーツですかね、強いていうなら梨ですかね?もしかして、奢っt…」

 

栗原「それはない」

 

古花「(゚ω゚)」

 

そんな、他愛のない話を続けている内に2人は工廠の近くまで来ていた。

 

栗原「お、いたいた」

 

栗原は誰かに気付き手を振った。古花はそれが誰なのかを知るために目を細め栗原の手を振る先を見る

 

そうすると、工廠の前でピンクの髪を二つにまとめている女性が立っていた。

 

明石だ

 

明石「お疲れ様です。提督さん、古…鷹さん?」

 

古花「まだ、解体はされてませんから艦名で呼んでも良いですよ。」

 

明石「承知しました、それじゃあ艦名の方で今日限り呼ばせていただきますね、それでは古鷹さん本題に入りますね、まず、古鷹さんの解体にはかなり大きな負担が掛かります。その理由としては古鷹さんには左目にも艤装がありそれを外さなくてはなりません、勿論麻酔はしますが、多少痛みを感じます、それでも解体を承認しますか?」

 

古鷹「それは…」

 

古鷹は目を静かに閉じ考える…

 

工廠に静寂が広がる

 

栗原「それは、命にも関わるのかい?」

 

明石「いえ、そんなことはありません、ただ…」

 

栗原「ただ?」

 

明石が言葉を詰まらせ、栗原は不安な顔で追求して来る、

 

その瞬間明石の顔色は変わり…静かに口を開いた

 

明石「必ず…とは言えませんが…かなりの高確率で左目の失明、もしくは視力の低下の可能性があります…」

 

栗原「そんな…古花…」

 

古鷹「……」

 

栗原は古鷹の方に振り向く

 

 古鷹はまだ目を閉じ考えていた

 

明石「それじゃあ少し席を外しましょう、栗原さん行きまs…」

 

古鷹「待ってください!」

 

明石が部屋を出ようと扉を開けたと同時に後ろから古鷹の声が聞こえて来た

 

明石は静かに古鷹の方に振り返った。

 

そこには覚悟を決めた様な勇ましい雰囲気で居る古鷹が居た

古鷹「私…やります!解体…受けます!」

 

明石は驚いた様に目を広げたやがて、落ち着いた顔に戻り

 

明石「そうですか、それじゃあ工廠に向かいましょう、それでは行きましょう」

 

明石はそう言い工廠の方に古鷹と一緒に向かうその時だった

「ガシッ」

 

古鷹の手が急に重くなり、進みずらくなった

 

古鷹の手は誰かに握られており、その手の正体は何なのかすぐに分かった

 

古鷹はその手を優しく握った

 

古鷹「栗原さん、大丈夫ですよ、可能性はまだあります、だから私を信じてください、それにもっと思いっきりやって良いと言ったのは栗原さんですよね?」

 

栗原「そうだけど…もしものことを考えると…」

 

古鷹「もしものことがあってもって言っても、私はもう艦娘として居られないんですから、そもそもやらなきゃいけない運命なんです、だから栗原さん、お願いです私を信じて、手を放して下さい」

 

栗原は静かに手を放し、古鷹の方に優しい顔を向けた

 

栗原「分かったよ。古花、じゃあ…君を信じるよ…古花、元気な姿でここにまた戻って来てね」

 

古鷹「はい!お任せください!」

 

明石「それでは古鷹さん、行きましょう」

 

古鷹「あ、ちょっと待ってください」

 

古鷹は明石を呼び止め、また栗原の方へ駆け寄った

 

古鷹「これ、ある娘に渡してください、宛名はこの封筒の裏に書いてあります。」

 

栗原「あ、あぁ…急ぎなの?」

 

栗原は古鷹から小さく細長くて、綺麗に閉じられている封筒を渡した

 

古鷹「それじゃあお願いしますね栗原さん!

 

きっと…いや、必ず元気な姿で戻ってきます!」

 

栗原「うん!待ってるよ!」

 

栗原は古鷹に大きく手を振り見送った

 

栗原は古鷹の後ろ姿を見て、たくましくなったように見えた

 

見えなくなり、栗原も手を下に下ろした

 

栗原「一体誰宛なのだうか…」

 

栗原は左手に持っていた封筒の裏面を見た

 

栗原「っな……マジかよ…」

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