〜弾薬のない鎮守府〜 執筆 ヤマメ 投稿 晴朗波 作:晴朗 波
悲劇から翌日、鎮守府全体はとても、暗かった
重巡達「……」
栗原「…グスッ……古鷹……ごめん……提督失格だ……」
栗原は病院のベンチで泣いていた
あの後、すぐに軍医が来て、応急処置をした、
そして、大きな病院に搬送され、緊急手術を受けている
鳥海「提督……そろそろ、落ち着いてください」
っと鳥海は肩に手を添える
栗原「ごめんなさい…1人にさせて下さい…」
摩耶「っち…もう我慢できねぇ、おい!」
摩耶は栗原の肩を引っ張りこっちを向かせようとする。
摩耶「ぐずぐずしてたって、何もできねぇぞ!」
っと摩耶は荒い口調で言う
栗原「うるさい!お前には関係ないだろ!」
栗原は泣いて反論した、そのときだった
「パチン」
いきなり、頬の辺りが熱くなった
そして、見ると目を潤わせてながらこちらを見る加古が前に居た
加古「男が泣くな!あんたそれでも、提督か?!」
栗原「……?!」
加古は栗原の頬を平手打ちし栗原を目覚めさせる
加古「そんな人に古鷹を任せようとした気はないぞ!」
栗原は目を覚ました
栗原「そうだね…自分…バカだったよ…」
加古「じゃあ…今あんたの守るべき者は誰かわかる?」
栗原「あぁ…分かったよ…」
栗原は守るべき者
そして、これからのことを考え、希望を持った…
ウィーン…
軍医「栗原さん、お話があります、
一度診察室にお入り下さい」
鉄のドアから出てきた軍医は栗原を早々に呼び診察室に入る、
その時後ろを見ると、心配そうにしている、三川艦隊のみんなが居た
ガチャン
静かな待機室に診察の扉が閉まる音が響いた
栗原「お話というのは古鷹のことですよね?」
軍医「はい…」
医者は少し暗い口調で返事をする栗原は嫌な予感がしたのかいきなり焦り始めた
栗原「先生、古鷹は無事なんですよね?!また、一緒に働けるんですよね?!」
栗原は自然に涙を溢しながら必死に尋ねる
軍医「落ち着いて聞いて下さい、
まず、古鷹さんの治療は無事成功しました、
後々に意識を取り戻すでしょう…」
栗原「良かった…」
栗原はホっとしたように力を抜く
だがその安堵も一瞬だった
軍医「ただ……」
栗原「?」
軍医「覚悟して聞いてください、古鷹さんは……艦娘としての行動はもう不可能です」
栗原「……え……」
栗原は膝から崩れ落ち、絶望する、
その後、軍医から色々詳細を話してもらったが、何も耳に入って来なかった
鳥海「そうですか…」
加古「え?古鷹が?嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…嘘だ!ねぇ!栗原提督!嘘って言ってよ!ねぇ!」
栗原「残念だが…本当だ…」
加古「そんな…」
加古は膝から崩れ落ち床に手を置き絶望する
鳥海「加古さん…しっかして下さい!」
鳥海は膝をつき低い体勢になり、加古の背中を撫でて慰める
天龍「クソッ!俺が…夜の警備を怠ったりするから…古鷹はこんなことに…」
栗原「これは全て、提督である僕の責任だよ、みんなは何も悪くない」
そう言い皆を庇う
だが、皆んながそれで引き下がる訳がない
青葉「いえ、気付けなかった私達のせいでもあります!栗原さんだけのせいではありません!」
今度は艦娘が提督を庇う
栗原「青葉…」
鳥海「確かに今回は取り返しがつきません、
ですが、これからを考えることは出来ます、
焦らずもう一度違うやり方で取り戻してましょう!」
栗原「鳥海…あぁ…そうだな…よし…病室に行こう」
そう言い歩みを進めようとした時、
みんな「あの…」
栗原「ん?どうした?」
衣笠「私達…これから…遠征行かないと…艦隊決戦支援任務に…」
栗原「あぁ…そうだったな…頑張って来きてね、明日、古鷹の状況連絡するから」
鳥海「それでは失礼しますね」
天龍「今度こそ守ってやれよ!」
加古「絶対守ってよ!」
古鷹のことを全員がお願いする
栗原「おう!」
っとさっきより少し明るく応える、だが心の中は今後のことでいっぱいだった…
みんなと別れ1人階段を登り3階に上がる、
まだ、表札にはまだ、古鷹と書いており少しホッとして病棟に入る
古鷹はまだ気を失っており腹部と頭に包帯が巻いてあった
栗原「古鷹…大丈夫か?」
気を失っているのを分かりつつ容態を聞いてみるがもちろん答えを返さない
古鷹「……」
病棟に沈黙が続く…
栗原「どれくらいの時間が経ったのだろう」
栗原は時計を見る
時計の針は11時と26分を指していた
お昼近くの時刻になっていた為、お昼を買いに行こうとしていた
その時だった
古鷹「ご…め……な…さ……」
栗原「古鷹!古鷹!」
目を瞑ってるが、微かに古鷹の声が聞こえた
栗原は古鷹の名前を必死に呼ぶ。
古鷹目線
ここは何処?
辺りが…真っ暗…
そうか…私…誰かに刺されて…
…栗原さんに…申し訳ないことしたな…
早く謝らないと…
ん?
「ふ………か」
「ふる……か…」
「ふ……たか」
なんだか私を呼ぶ声が聞こえる…気がする…
古鷹は声の聞こえる方向に暗闇の中走り出した、
声が近づいてくる!
古鷹は光が見えそこに飛び込む
病室
古鷹「はっ!!」
目が覚め、古鷹は辺りを見回す、
まだ頭が回ってない為、戸惑う
栗原「古鷹!!大丈夫か?!」
古鷹は落ち着き、もう一度見回し、ここは病室なんだと認識した
その時だ、視線がまた、真っ暗になった
また気を失ったのではないかと少し焦ったが、ほのかに温かさが顔に感じる
どうやら自分は栗原の腕の中にいるようだ
栗原「良かった…良かった!本当に良かった!」
栗原は古鷹に泣きながら抱きつく
古鷹「栗…原…さん…なんで…泣いてるんですか?」
古鷹は戸惑いながら泣いている理由を問う
栗原「そんなの…お前が…古鷹が…生きていたからじゃないか!」
古鷹「栗原さん…私…悪い人なんです…勝手にいなくなって、そして…」
栗原「そんな訳ないだろ!君は何も悪くない!
悪いのはこんなことをした者と守ることの出来なかった僕が悪いんだ!
だから…古鷹はもう自分を責めないで」
栗原は古鷹の意見を否定し古鷹を慰める
古鷹「栗原さん…うぅ…」
この後暫く2人で抱き合い、2人で泣き合った
〜数分後〜
古鷹「そういえば私の容体はどんな感じって言ってましたか?」
一番聞かれたくない質問を聞かれて顔が暗くなるだが…
いつか言わなくちゃならないことだと認め正直に言う
栗原「そのことなんだが…まず、体は回復に向かっているよ」
古鷹「良かった…」
栗原「ただ…」
古鷹「ただ?」
栗原は覚悟を決めて、深呼吸をして話す
栗原「古鷹…落ち着いて聞いてね」
古鷹は自分の体に何か起きたことを察した
古鷹「はい…」
栗原はもう一度深呼吸をし
栗原「古鷹…もう、君は艦娘として、海に出ることはできない…」
古鷹「そう…ですか…」
栗原「本当にすまない…」
古鷹「仕方ないですよ、きっとこれが私の運命だったのかも知れません」
古鷹はこのことを認めた、認めざるを得なかった
だが古鷹の目を見ると悲しみと寂しさが混ざったような目をしていた
古鷹『ってことは…栗原さんや…みんなと…離れ離れに…』
栗原「そこでなんだが…古鷹?」
古鷹「はい?」
栗原「俺の…補佐にならないか?」
古鷹「司令官一人称おれなんて使ってましたっけ………
って…ええええ?!ズキッ
痛てて…」
栗原「おい、まだ治ってないのに動いちゃダメだろ」
古鷹「すいません…つい…」
栗原「それで、どうだい?」
古鷹「は、はい!是非お願いします!」
栗原「よし、そうと決まったら早く治さないとな!これからもよろしく頼むぞ!」
古鷹「はい!お任せくださ…ズキッ
うっ…」
栗原「だから…動いちゃダメでしょ」
病室の外
鳥海「古鷹さん無事でよかったですね」
加古「良かったぁぁ!古鷹と離れ離れにならなくてぇぇ」
加古は鳥海に抱きつきとにかく泣いた
??「やっぱり…あそこでもっと……仕掛けるなら…夜かな…」
〜夜〜
町全体が寝静まり町全体が暗黒に染まっており月光だけが照らしていた
古鷹も同じく、ベットの上で静かに眠っていた…
??「今がチャンスね…」
武装を整え、鎮守府を出ようとしていた時だった
「何してるの?」
突然どこからか声が聞こえてきた、
どこだどこだと周りを見てみると遠くに人影らしき物が見えた、
見た目はかなり忍者のような格好をしており、誰かと一瞬で分かった…川内だ
??「っち…出直しましょう…」
タッタッタ
川内「待ちなさい!」
タタタタタッ
軽巡洋艦なだけあり、かなり足が速くすぐに捕まった、
その艦娘のポケットから凶器が沢山出てきて川内は反応を隠せなかった
川内「あんた!何をやったるの?憲兵さん!ちょっと来て!」
その、艦娘はとうとう捕まり憲兵達に連れられた…