短編・中編まとめ   作:ayasaki

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何となく思いついたネタ。
私の中のストーム1へのイメージと格好つけすぎたエアレイダーw


生きている限り(地球防衛軍6)

「そうだ、俺は不死身ではない」

「翼が折れた」

「ここまでか」

 ああ、また俺は戦友を失ってしまったのか。

「ちっきしょおおおおおおおおおおおおお!」

 あらん限りの悲しみと悔しさを叫びながら、俺はプライマー達を殺していく。

 何度繰り返そうとも、何度歴史を変えようとしてもプライマー達は更なる戦力を投下してくる。

 どうすればいいんだ。どうしろっていうんだよ!?

 だけど、だけど故郷を滅ぼされるなんて受け入れられない。

 だから、どんな時でも俺は戦い続ける。

 その度に俺はリングを壊して、逆行を繰り返す。

 でも、それはただ滅びまでの時間を引き延ばしているだけ。

 無駄なのか?

 もう諦めてしまえば楽になれるのか?

 この考えがどれだけ俺の脳裏に浮かび上がって来ただろう。

 その度に俺は皆を救いたいと、この星を守りたいと奮い立たせた。

 だけど、だけど、もう、

「こんのだあああほおおお!」

 諦めへの鎌首が持たれて来た時、あいつの声が響き渡る。

「お前が諦めてどないすんじゃ! お前は何のためにここにおる!?」

 デプスクロウダーに乗りながら、俺の周囲の敵を一掃してくれるのはあいつ。

「エアレイダー」

「とっとと立て。何度だって何度だって俺らは立ち上がってる。

 今更諦めるほうが、やってられるかい!」

「……なんでだよ。なんでお前は」

「知るかそんなもん。

 ああ、最初は死ぬのが怖くて怖くて、漏らして鼻水垂らして何度も何度もブルってたわ」

 プライマーがひるんだ瞬間に、パワーポストを設置して再度デプスに搭乗する。

「だけどな、俺らはどれだけあの人たちに救われた?

 あの人たちがいたからこそ、俺らは繰り返すことが出来てる」

 ああ、そうだ。

 ループする前の俺は完全に足手まといだったけど、皆は必死に守ってくれていた。

 何度も何度もへまする度に、奮い立たせてくれた。

 そして繰り返して戦えるようになったけど、ただの民間人が歴戦の戦士のように戦えるというおかしな人間でも、一緒にいてくれた。

「だから俺はあの人たちが大好きや。

 繰り返すことでどんどんおかしくなっていく俺らを、あの人達はどんな形でも受け入れてくれる。

 どんなに過酷な戦場になっても、どんな無茶苦茶な行動をしても付いてきてくれる」

「ああ、そうさ。

 俺を一人前の兵士にしてくれた皆がいたからさ。

 もっとあの人達といたい。あの人達とくだらない会話しながら未来を歩みたい」

 そしてループを重ねるごとに大きくなる戦果によって、皆は俺を英雄と言ってくれる。

 だけど俺は英雄になりたくてここにいるんじゃない。皆と一緒にいたいだけなんだ。

「なら分かってるやろ。

 同時に俺らがどんな行動をしても受け入れてくれるのは、誰もが目をむくほどの戦果を叩き出すからこそって事を」

 そうさ、本来なら軍隊というもので独断専行が許されるわけがない。

 民間人という立場だった時は、軍人ではないからこそ許容されもする。

 だけど、軍人という立場になれば、自分の行動で様々なところに影響を及ぼしてしまう。

 でも、それじゃあどうやったって世界は変えられない。

 だから軍人として一足飛びに、作戦に口出し出来る程の力を手に入れるには、全ての人間が無視できない煌びやかで一種の物語のような現実を見せつけないといけないんだ。

「それが分かってるからこそ、教授は人間という不条理の中で抗ってくれてる。

 その代わりに俺らは戦場の不条理に抗ってる。

 でも、それはお前がいてくれるからなんや。

 頼む。

 お前がいるからこそ、俺は戦えてこんな馬鹿みたいに恥ずかしい事言えるんや」

 どこかくぐもった声でエアレイダーが、俺を励ましてくれる。

「なんでお前はそんなに俺を信じてくれるんだよ。

 どんなに戦果を叩き出しても、結局は負けて繰り返しているだけなのに」

 ああ、嫌だ。

 こんな言葉を言いたい訳じゃ無い。

 だけど言わないと、どこかに吐き出したくてたまらないんだ。

「そんなもん決まっとる。

 俺はお前のそんな人間らしさが好きなんや。

 真っ直ぐで馬鹿でいつまでも青臭くて、捻くれようとしても結局ひねくれられへんような性根。

 融通が利かない時もあるし、感情で突っ走りもする。

 めんどくさいと思ったことも多々じゃい」

 酷い言われようだ。

 なら言い返してやる。

「お前だって大概だろう?

 ストレス発散でもあるだろうが、毎度毎度ウイングダイバー達のお尻や胸を凝視する。

 まだ戦火が広がってない初期の間に、必ず女の店に行く。

 俺まで巻き込みやがって。どれだけ軍曹や死神にからかわれると思ってるんだ」

「ふん、プライマーのせいで新しいゲームも漫画も無いんや。

 なら、性欲に傾くのは男として当然じゃい」

 開き直りやがって。

 だけど、そうやってこいつも壊れそうになる心を保とうとしているんだ。

「教授だって奥さんに毎回救われている。

 守りたくて、救いたくて、もっと一緒にいたいと願って、繰り返してくれている。

 だけど、どうすれば変えられるんだ?

 どれだけ戦果を叩き出しても、どれだけ武器を強化しても、戦況は変えられない。

 それでも戦い続けなければいけないのか?」

 心の中の悪いものを全て吐き出すかのように。

 八つ当たりだとしても、エアレイダーなら受け止めてくれるという甘えもある。

「なら折れた時、俺らに何が残るんや?

 これまでの想いも、これまでの積み重ねも、これまでの何もかもが消えるだけ。

 そっちのほうが俺はもう耐えきれん。

 いつかは結末迎えたとしても、そんな結末に自分が納得する為にも」

 ああ、そうさ。

 だから何度も何度もリングを壊してきた。

 こんなくそったれな結末なんてお断りだ。

 幸せな結末と未来を手に入れる為に、俺もエアレイダーも教授も繰り返しているんだ。

「少しはスッキリしたか?」

「……ああ。あいつらを全て殲滅する。

 皆を弔うためにも。

 皆の仇を取るためにも。

 そしてあの人達と未来を掴む為にも」

 手の中にある武器を握りしめる。

 何度繰り返しても失い続けるものもあれば、ずっとあり続けるものもある。

 そのおかげで俺は戦い続けることが出来る。

「ありがとうエアレイダー」

「気にすんな。こっちはお前にいつも救われてるんやから」

 デプスクロウダーの中であいつは笑っているだろう。

「行くぞ相棒」

「援護は任しとけ」

 プライマー覚悟しろ。

 俺達の、地球人の恐ろしさを何度でも教えてやるよ。

「地球を舐めるなよ!」

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