ぼっちゲーム実況者、神ゲーにぼっちで挑まんとす   作:こっここーまん

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探せ! マリョークウンヨーユニットー

 

「――なるほど。マリョークウンヨーユニットーがある場所」

 

 念のため、アイテムの詳細を伏せて、お使いクエストであることを伝えれば、案外簡単に納得してくれた。

 

 向こうも向こうで、ユニーク関連だと悟ってくれたのだろう。

 というか、俺と話す時まで、ビィラックの話し方で魔力運用ユニットって言わないでくれ。

 

「エリアも広いし、手分けして探す?」

 

 確かに、プレイヤーが2人いるなら、二手に分かれて探すのもありだ。

 

 それなら連絡を取るために、フレンドになっておいた方がいいかと、ウインドウを開いていると、ビィラックも二手に分かれるのに同意するように頷いた。

 

「なら、わちと鳥の人、変態の人。バカミースとエムルでええじゃろ」

「「え」」

 

 プレイヤー2人が分かれない組み合わせとか、ありえるのか?

 それほど、アラミースが高レベルということなのか。

 

 というより、アラミースがこの世の終わりみたいな顔で見てるが、ビィラックよ。ワザとなのか?

 

「く、黒き乙女さん?」

「ビィラックじゃ」

 

 さすがの常識人の変態も、この組み合わせには驚きを隠せないようだ。

 ペスト面を光らせることすら忘れ、ビィラックの事を止めている。

 

「ビィラックさん。そのチーム分けを再考いただくことは、可能ですか?」

「こんな変態、エムルと一緒にできん」

「うぐっ」

 

 うんうん。見た目って大事だよね。

 

 その点、俺はビィラックとの付き合いは長いし、この装備だって半分はリュカオーンのせいであって、装備できるものなら装備したいという気持ちを、ビィラックは理解しているはずだ。

 

「鳥の人も、七つの最強種に嬉々として挑む奴じゃけぇの……」

「ん゛」

 

 中身の問題ですか! そうですか!

 

「アラミースにじゃったら安心してエムルと組ませられる。

 それに、変態の人、魔法使いじゃろ。こっちのチームに、後衛はおらんからの」

 

 個人的にはアラミースの恋路を応援したい気持ちはあるが、ビィラックの正論攻撃に、見た目の中身もダメな2人に、太刀打ちできる言葉は、ない。

 

 もはや、アラミースですら、ビィラックに頼まれては、折れるしかないらしい。

 

「よかったね。アラミース。大切な妹を唯一預けられるって」

「う、うむ……そういうことならば、致し方ない。しかし、何か声が震えているようだが、平気か?」

「”変態の人”に名前が固定されるのかな? これ」

「自業自得では?」

「運営に怒られない変態装備を作り続けるのも大変なのよ?」

 

 なにその執念……

 

「……はーい。鳥の人」

「はい。変態の人」

「私は魔法職故に、索敵魔法が使えるんだけど、それで拠点らしきものを見つけるっていうのは?」

 

 魔力運用ユニットがどんなものであれ、それが隠されているエリアとなれば、警備システムのようなゴーレムがいるという算段らしい。

 

 確かに、シャンフロは、世界観に基づいた行動が攻略に繋がる。

 

「NPCチームを作りたくないし」

「それは確かに」

「で、ここで問題」

「?」

「索敵魔法は、アクティブな敵にのみ反応する。つまり、門番みたいなエンカウントして初めてアクティブになる敵には、反応しない」

 

 つまり、わかるのはフィールドに存在する、巡回している敵のみということ。

 魔力運用ユニットが隠されているであろう、工房そのものを探すことは難しい。

 

 そこまで聞いていると、正直作戦が破綻しているようにも聞こえる。

 だが、それをわざわざ提案してくるとは思えない。

 

「ぼっち故の、大迷惑索敵方法があるんだけど、デメリットが2つ。

 ひとつ、広範囲の超弱攻撃と状態異常を放つから、一定時間、周辺の敵が警戒もしくは戦闘状態に移る。つまり、隠れて進むのが、すごく難しくなる。

 ふたつ、強制的に周辺の敵を戦闘状態に入れるから、他のプレイヤーがいたら、結構迷惑。あとついでに、若干攻撃と状態異常いれるから、バレたらお察し」

 

 確かに、大迷惑索敵方法だ。

 

 他のプレイヤーについては……まぁ、ヘイトを買うのは、この変態だし、いいだろ。

 

 問題なのは、本来避けられる戦闘もしなければいけなくなる。ということ。

 これは、確かに大きなデメリットだ。

 しかし、リュカオーンのマーキングのおかげで、そもそも喧嘩を売ってくる敵が少ないのだから、問題ない。

 

「オッケー。それ――「了解。轟け雷鳴!」――で。俺の同意必要だった?」

 

 無詠唱で、空に放たれた雷魔法は、直後いくつかの雷鳴と共に地面に落ち、地面を這うように電流が迸った。

 

「オッケーまでは聞いてたよ」

 

 うん。エムルとビィラックを抱えて跳んだアラミースのおかげで、回避できたが、正直、今の魔法を不意打ちでされたら避けられる気はしない。

 今のだって、アラミースが動いてくれたから避けられただけで、普段だったらツッコミを優先して、避けられなかっただろう。

 

 だから、今、言わせてもらおう。

 

「味方も巻き込むんじゃねぇ!!」

 

 返事代わりに、光らせんな!! 目を!!

 

 

*****

 

 

 変態装備を進んでするプレイヤーや、プレイヤーを煽り散らかすプレイヤーというものは、

 まぁ、それなりの技量を持ってることが多い。

 

 相手を煽れなくなるからな。

 

 例によって、この変態も漏れていないらしい。

 

「魔法使いなのに近距離で張り付くって、度胸あるな!」

 

 本来後衛の魔法職。

 

 しかも、魔法剣士系統の剣などの前衛武器を持っているわけではなく、魔法用の杖をぶん回し、杖でパリィを決めながら、物理と魔法で殴っている。

 それも、敵に張り付きながら。

 

「ソロ魔法使いなんて、前衛だからね!」

 

 サンラクよりは劣るスピードだが、スタミナが切れて、動きが鈍る様子はない。

 時々、高火力の魔法や拘束を入れているのは、おそらくスタミナ切れ対策。

 

 無詠唱の魔法を当てながら、物理攻撃は杖でパリィし、捌きながら、暗記した詠唱魔法を相手の懐に当てる。

 俗にいう、廃人の類にあたるプレイヤーだろう。

 

「……変態装備をやめれば、友達出来るのでは?」

「うるせぇ!?」

 

 だって、ステ振りから完全にボッチ前提なんだもん。

 





半裸鳥装備のサンラクは、同じ変態プレイヤー仲間認定しているので、
トーヘンポックンは、わりとノリノリに会話しています。

本来、前衛職がいるので、下がっていいことは認識してるし、
後衛専念もできますが、同じエンジョイ勢だと理解しているので、
自分のプレイスタイル貫く方針にしました。


杖でパリィするので、耐久値の減り方エグイことを呟いたところ、
ビィラックが耐久値高めの武器を作ってくれることを約束してくれたので、
地味に兎御殿に通えるようになった。
(ツチノコエンジョイ系廃人が、おもしろそうで糸目をつけずに渡す素材で作った武器なんて、お察しですね)


そんなことより、運悪く、大迷惑索敵魔法に巻き込まれたプレイヤーなんて、いるわけないよね?
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