ブルアカ×銀魂   作:ursus

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対策委員会編スタートです。

キヴォトス内での新八と神楽の衣装は3年Z組銀八先生と同じ学ランとセーラー服(+ジャージ)です。


第三訓:始めて行く場所は入念に調べろ

 キヴォトスにやってきて五日が経った。その間に万事屋三人はユウカにパソコンやスマホ等の通信機器を教わる事になった。その過程でエンジニア部が銀時の存在を嗅ぎつけてどんな物があるのかを根掘り葉掘り訊かれたり、かなりの金額を使った領収証をユウカが見つけて坂口を問い詰めた所、神楽と定春の食費である事が判明。その健啖家ぶりにユウカは納得するしかなかった。

 

『先生、緊急性の高いかもしれない案件がありました』

 

「どんな内容なんだい?」

 

 送り主はアビドス高等学校の奥空アヤネと言う生徒。内容を簡単にまとめるとアビドスには複雑な事情があって地域の暴力団に狙われている。今はどうにか食い止めているが弾薬も補給物資が底を尽き掛けており、このままだと占領されるので力になって欲しいと言う物だった。案件の中身を見た先生は早速、銀時達に相談した。

 

「――――――と言う訳なので銀時さん達にも手伝って欲しいのですが……」

 

「成程ね。こりゃ大型の案件になりそうだな」

 

『大型ですか?』

 

「この手の話には裏で大きな力を持った奴が暗躍している事が多いからな。複雑な事情を加味しても暴力組織を追い返しただけじゃ意味がねぇ」

 

「つまり、大元を叩かないと意味がないと?」

 

「そういう事だ。事情に関してはアビドス周りを洗ってみるしかねぇから分からねぇけど」

 

 アロナが大型の案件の言葉に首を傾げると銀時が説明した。銀時達も伊達に長い事万事屋を経営していない。こう言った話には必ずと言って良いほど大きな力を持った存在が暗躍しているのだ。だからこそ、銀時は彼女達が追いやられている事情を調べたうえで大元を叩かないと解決しないと思い、先生も銀時の助言で長丁場になると判断する。

 

「とりあえず、アンタがアビドスの生徒を指揮して俺達が前線に躍り出て戦うのは変わらないが、万が一って事もあるかな。念の為に場合によっては新八を護衛に回す。新八もそれで良いか?」

 

「僕は問題ありませんよ」

 

「なんか済みません」

 

「戦において将がやられたら軍は崩壊するからな。問題ねぇよ」

 

 将として戦っていた旧友と彼を見て圧倒的に自衛能力が低い先生に新八を傍に置き、自分と神楽は遊撃に回った方が良いと判断した。

 その後も先生と銀時が話し合って自分達の立ち回りを確認して必要な物をコンビニで買おうと思ったその時、トリニティ自警団の守月スズミが入ってきた。

 

「先生に銀時先生、おはようございます。今日はどちらへ向かわれるのですか?」

 

「緊急性が高く、更には長期になるかもしれない案件があってね。今からアビドスに向かおうと思っていた所だ」

 

「アビドスですか……あそこは砂漠地帯が広がっていると聞いています」

 

「何か知っている口ぶりだな」

 

「はい。アビドスは天変地異によって砂漠化が進み、そのせいで遭難者が出ていると聞きました」

 

 その説明に銀時と先生の間に沈黙が支配した。スズミの話が本当なら自分達は始めて行く場所へ到着する前に遭難する可能性が途轍もなく大きい。

 

「えっと……飲み水とかかなり購入しないといけない感じかな?」

 

「その方が良いですね」

 

 万事屋三人と先生はスズミの助言に従ってミネラルウォーターやカ●リーメイトみたいな物をかなりの量を買い込んでアビドス高等学校へ向かった。大人数での移動のため移動手段は公共交通機関を使う事にした。

 

 

 

 

 アビドス自治区。キヴォトスの砂漠地帯に隣接して頻発する砂嵐の影響で砂漠化が進み、対策のために借金しても好転せず地区全体が衰退している。そんな場所で今にも倒れそうな集団がいた。

 

「銀さん、本当に大量に買い込んで正解でしたね」

 

「そうだな………でも、そろそろ底を着くがな」

 

 案の定と言うべきか、万事屋一行と先生はアビドス自治区内で遭難した。スズミの助言で飲み水を大量に買い込んで数日間は何とかなったが。そろそろ無くなりそうになっている。

 

「あぁ……脚の綺麗な生徒がいる………舐めても良いかな?匂い嗅いで良いかな?」

 

 精神が追い詰められているのか先生が生徒の幻覚が見え、妙な事を言いだし始めた。

 

「銀さんヤバいです。坂口さんが先生として言ってはいけない発言をしています」

 

「人のフェチズムなんて多種多様なんだからそっとしてやれよ。あれ?………あそこにさっきまでなかったのに川がある」

 

「本当アル。これで飲み水が確保出来るネ」

 

「いやそれ見ちゃいけない川!!」

 

 銀時も神楽も精神が限界が来ており、見てはいけない川が見えているようで拙い状況になってしまってどうすれば良いのか考える新八。すると、ロードバイクに乗った狼の耳を生やした少女がやってきた。

 

「あれ?貴方達は誰?遭難者?」

 

「は、はい。アビドス自治区の人で間違いないですか?僕達はアビドス高等学校へ向かおうとしていたのですが道に迷ってしまって…」

 

「それなら……私が案内できる。私はそこの生徒だから」

 

「良かった……銀さん、坂口さん、神楽ちゃん。アビドス高等学校へ行けますよ」

 

「そいつはマジで助かる」

 

 そう言って三人は正気に戻り、立ち上がった。

 

「私は坂口と言ってシャーレの先生だよ」

 

「俺はシャーレの副顧問で坂田銀時だ。堅苦しいのは嫌だから好きに呼べ」

 

「あっ、自己紹介がまだだった。僕は志村新八でシャーレのスタッフです」

 

「同じくシャーレのスタッフの神楽アル」

 

「私はアビドス高等学校2年の砂狼(すなおおかみ)シロコ。シャーレ……アヤネが言っていた組織の……」

 

「そう、その彼女からの依頼内容を訊きつけて来たんだ」

 

「成程。そういう事なら付いて来て」

 

 彼らの自己紹介と目的を聞いたシロコはアビドス高等学校への道のりを案内する。

 

 

 

 

 シロコに案内されて漸くアビドス高等学校へ到着する事となった。

 

「(思っていた以上に深刻だな…この状況でよく持ち堪えたな)」

 

 教室へと続く床の所々に砂が存在している事に気付いた銀時はシロコがいる手前、口には出さないが砂漠化の影響は思っていた以上に深刻だった事と再認識する。

 

「ただいま」

 

「お帰りなさいシロコちゃ……」

 

 ベージュ色の髪の毛女子生徒がシロコに寄り添ったが彼女の後ろには先生(坂口)と万事屋銀ちゃんの御一行にいた。

 

「し、シロコちゃんが複数の人を拉致して来ました!?」

 

 その少女はシロコが拉致したと思って大声で叫んでしまった。

 

「拉致って僕たちはそんな……」

 

「お、落ち着いてみ、皆!いいい、今はタイムマシン的な物を探さないと…」

 

「お前が一番落ち着けよ。俺達は奥空アヤネって奴に呼ばれて来たんだよ。アビドスで遭難していた時にシロコに会って助けてもらったんだ」

 

 黒髪で猫の耳を生やした少女がロッカーに顔を突っ込みそうになった所を銀時がこちらの事情を話した。

 

「私ですか?それって……」

 

「私達は連邦捜査部の人間だよ」

 

「連邦生徒関連の人達!?」

 

「やりましたね、アヤネちゃん!」

 

 連邦生徒会の関係者である事に支援要請が受理されて大喜びするアヤネとベージュ色の女子生徒。

 

「とりあえず、ホシノ先輩を起こさないと……あっ、私はアビドス高等学校一年の黒見セリカです」

 

「私は二年の十六夜ノノミと申します」

 

「改めまして一年の奥空アヤネと言います」

 

「よろしくね。それからこれを渡しておかないと」

 

 先生は『物品譲渡証明書』と言う書類をアヤネの端末に送った。これによって弾薬と補給品の援助が受ける事が出来る。

 

「もう~セリカちゃん。おじさんにはもうちょっと優しくしてよ~」

 

「何言っているのよ。委員長なんだからほら、ちゃんとして!」

 

 廊下からセリカと『ホシノ先輩』と。その人物はとても小柄な体躯で桃色の髪、右目が金で左目が青の虹彩異色の女子生徒だった。

 

「委員長の小鳥遊ホシノだよ~。よろしく」

 

「こちらこそよろしく」

 

 手を振って挨拶するホシノであったが彼女の目が笑っていない事に銀時はいち早く気付いた。

 

「(かなり警戒しているな……まぁ、初対面だからそうなるか)次は俺らか。俺は万事屋銀ちゃんの店主で訳あってシャーレの副顧問の坂田銀時だ」

 

「僕は万事屋銀ちゃんの店員の志村新八です」

 

「同じく神楽アル」

 

「万事屋銀ちゃん?」

 

「元の世界で俺達はどんな依頼でも引き受ける何でも屋をやっているんだ。依頼が終わって返ろうとしたらキヴォトスに流れ着いたわけよ」

 

「それは災難だったね~」

 

「えっと……銀時先生は先生とは違う場所から来たと言う事ですか?」

 

「そういう事になるな。だから俺の事は先生呼びせず、気軽に銀ちゃんでも、銀さんも好きに呼べ」

 

「分かったよ。銀ちゃん」

 

 銀時がそのように言うから各々好きなように呼ぶ事にした。

 

「他に生徒はいないのか?」

 

「いない。皆、他の場所へ転校していった。そんなアビドスを守るために立ち上がったのが私達、『アビドス廃校対策委員会』」

 

「この五人でこの学校を守ろうとしている訳か……」

 

「うん、それでも此処は私達の大切な居場所だから」

 

 銀時がシロコ達の目を見て嘘偽りではないかと判断すると全員、本気でアビドス高等学校を守りたいと言う覚悟がひしひしと伝わってきた。

 

「はぁ、成程な………なら、俺が言うべき言葉は一つだ。お前ら、『自分がしたい事はしたいようにやれ。知恵なり力なり貸してやる』以上だ」

 

 ため息を吐くと銀時はこのように宣言した。その言葉に対策委員会の面々はおろか、新八や先生も目を丸くした。

 

「銀さん、それはちょっと……」

 

「良いんだよ。この問題、俺らが手を貸しても良いがこいつらは望んじゃないだろうからな。なら、こいつらが尻込みしたら背中や尻を蹴って促したり、間違えそうになったら注意すれば良いんだよ」

 

「それは暴論では?」

 

「暴論じゃねぇよ。どれだけ小汚たなくてもてめぇがてめぇの赴いたまま生きりゃ良いんだ。最終的に決めるのはてめぇ自身だからな、それらの尻拭いは俺達大人がやることだ」

 

 銀時自身は悪魔でも助言程度に止めて後の判断は対策委員会に任せると言うのが本心だ。銀時の言い分に先生は苦笑するしかなかった。

 

「銀ちゃんって変わっているね」

 

「そうでもないさ。俺は守るべきもんは今も昔も変わっちゃいねぇよ。お前らだってそうだろう?守るもんさえ、忘れなけりゃ何とでもなる」

 

 どれだけ理不尽な事があっても銀時は守るべき物は今でも変わっていない。対策委員会がこうしたい言うなら銀時は背中を押すぐらいの手助けするし、間違った道に行こうとしたら体を張って止める。

 今まであった事のない銀時(大人)に目を細めるホシノであったが外から銃声音が轟いた。

 

「カタカタヘルメット団!?もう来たの!?」

 

「(バックの奴が今物資が底を尽き掛けている事を知ってやがるな)坂口……お前はこいつらと作戦なり、陣形なり、話し合え。それくらいの時間稼ぎは俺らでやる。新八と神楽は裏門を見てこい。もし敵がいたなら叩け」

 

「分かりました」

 

「了解アル」

 

 目の前に大勢がいる場合は何かしらの策があると判断した銀時は新八と神楽に指示を出して自分も前に出ると言うのだ。

 

「でも、銀時先生達は銃を持っていませんよ!?」

 

「その辺は心配するな。()達の武器は(こいつ)で十分だ」

 

 狼狽するアヤネにそう言って銀時は窓から出て行った。校舎前に行くとヘルメットを被っている集団がいた。

 

「ガッタガタヘルメット。今の相手は俺だよ」

 

「カタカタヘルメット団だ!お前、ヘイローもないくせに武器は木刀って頭湧いているのか?」

 

「戦場のせの字も知らないてめぇらよりマシだよ」

 

 嘲るカタカタヘルメット団に銀時が煽る。それが癪に障ったのか一斉に銀時を発砲したが銀時はそれを易々と避けて木刀を振るう。その一撃は相手のマシンガンを破壊しながらカタカタヘルメット団員数名を吹き飛ばす威力があった。

 

「う、嘘……木刀で相手の武器を破壊しちゃった」

 

「これにはおじさんもびっくりだよ~」

 

「し、シロコ先輩?私は夢を見ているのでしょうか?」

 

「ううん、これは現実。現に銀ちゃんの一撃で相手諸共銃を破壊されたのをこの目で見た」

 

 銀時の一撃が余程衝撃的だったのだろうか対策委員会の面々は目を丸くしてしまった。それを皮切りに銀時が次々と倒して行く。

 

「木刀でマシンガンやアサルトライフルなんて切断できるのですか?」

 

「キヴォトスで生産される木刀では分からないけど銀時さんの木刀は下手な金属より硬い素材で出来ているんだ。そこに銀時さんの戦闘技術を加えれば斬る事は可能だ」

 

 ノノミが首を傾げていると先生が銀時の木刀の説明する。妖刀・星砕(洞爺湖)の耐久性と銀時がこれまで培ってきた経験と技量によって始めて成り立っているのだ。銀時が舞うように木刀を振るうとカタカタヘルメット団の団員は宙を舞う。

 

「何だよ……あれ?まるで化け物じゃねぇか」

 

「鬼だ……銀髪の鬼だ……」

 

 カタカタヘルメット団からして見れば銀時の姿はまさしく夜叉()であり異様な光景にカタカタヘルメット団は段々恐怖心に飲み込まれていく。

 

「(思っていた通りだ。彼の動きは銃を持った敵と戦った経験のある動きだった。しかも相当な場数を踏んでいる)皆、行くよ!」

 

「「「「「はい!」」」」」」

 

「前衛はホシノ、中衛はシロコとセリカ、後衛はノノミで行くよ。銀時さんはその場から離れて!ノノミが弾幕による煙幕を発生させますから」

 

「お任せください!」

 

「わーった」

 

 銀時がその場から離れたと同時にノノミの武器であるミニガンの掃射によって砂煙を撒きあがった。視界を奪われたカタカタヘルメット団が狼狽している隙をセリカが見逃すはずがなく狙撃する。

 

「やっぱ、銃の心得のあるやつが後ろにいると楽だな」

 

 そう言っている間にも銀時は次々と倒して行くが銀時の視界にある物が見えてカタカタヘルメット団の一人を倒した。

 

「私も後輩ちゃん達には負けていられないなぁ」

 

 その正体はホシノであり、手に持っている折り畳み式の盾で殴りつけたようだ。シロコもシロコで敵を翻弄する動きで攻撃し、倒していく。

 

「お前ら、思っていた以上に腕が立つな。特にホシノ、お前がその中でも抜きに出てる」

 

「これでも年長者だしね。それにしても…銀ちゃんは強いね」

 

「俺も伊達に修羅場を潜っちゃいねぇよ」

 

 前衛には白兵戦のスペシャリストと呼んでも良い銀時に対策委員会の中でも実力のあるホシノ。そこにシロコとセリカが中衛、ノノミが後衛に入る事でカタカタヘルメット団は一人、また一人と倒されていく。

 最終的に不利と感じたカタカタヘルメット団は撤退ししていった。

 

「銀ちゃんはさ……何者なの?銃社会のキヴォトスで木刀一本で戦うのは流石に可笑しいよ」

 

「俺か?さっきも言ったが俺はシャーレの副顧も……いや、侍だ」

 

 銀時の戦いぶりに疑問を持ったアビドス対策委員会。その代表としてホシノが質問すると銀時はこの様に答えた。

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