転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3730話

 アラビア半島にあるアデン基地。

 現在俺達はその周辺に待機していた。

 ファントムスイープ隊は勿論、周辺にある連邦軍の基地からも援軍が来ている。

 

『アクセル代表、連中が妙なちょっかいを出してきた場合、どう対処すれば?』

 

 ヴィッシュが通信でそう聞いてくる。

 無理もないか。

 ヴィッシュにしてみれば、ファントムスイープ隊はともかく、アラビア半島にある連邦軍の基地からやって来たMS隊のうちのそれなりの人数が俺達に敵対的なのだから。

 とはいえ、その気持ちは分からないでもない。

 連邦軍にしてみれば、アデン基地を占拠したジオン軍残党も、ジオン公国から離脱した者達が建国したルナ・ジオンも、双方共にジオン系という事で思うところがあるのだろう。

 ましてや、ジオン軍残党が起こした一連の騒動もある。

 そして俺達が乗っているのはギャン・クリーガーで、明らかにジオン系のMSだし、輸送機もジオン軍が開発したファット・アンクル。

 こうして色々な状況を考えると、連邦軍……それも俺達と知り合いという訳でもない連中にしてみれば、そういう態度になってもおかしくはない。

 

「問題がないようなら放っておけ。ただ、直接攻撃をしてきた場合には反撃を許可する。その時は出来れば生かしておいて欲しいが、どうしてもという訳ではない。殺したなら殺したで仕方がない」

 

 もし連邦軍のMSパイロットを殺してしまえば、連邦軍との関係に影響が出るだろう。

 それこそ、強硬派はここぞとばかりに責めてくる筈だ。

 とはいえ、だからといってガトーやヴィッシュの命と一部の連邦軍との関係のどちらが重要なのかと言われれば、当然ながらガトーやヴィッシュだ。

 

「それと俺達の目的はあくまでもイフリートの確保だ。HLVについてはそこまで気にしなくてもいい」

 

 そう言うと、ガトーとヴィッシュは微妙な表情になる。

 

『アクセル代表、本当にいいんですか?』

「構わない。宇宙に逃げたところで、合流する相手は決まってるし……連邦軍の方でも、HLVの動きは把握している以上、宇宙に上がってきたとろで撃墜するなり、拿捕するなりするだろう。それに繰り返すようだが、俺達の目的はあくまでもイフリートだ」

 

 正直なところ、半ばムキになっているというのは自分でも分かる。

 イフリートは確かに欲しいし、ステルス性を高めたというのも興味深い。

 だが……それでも、本来なら俺の目的はあくまでも水天の涙というコードネームのMSかMAだったのだ。

 だが、実際には水天の涙というのはMSやMAではなく、マスドライバーを使った攻撃である事が判明してしまった。

 そうなると、俺が欲するのはイフリートしかない。

 ……これが例えば、ザク、グフ、ドムといったようなMSであればアデン基地まで来るような事はなく、とっとと宇宙に戻っていただろう。

 何しろ宇宙に戻れば、アクシズからの献上品であるゼロ・ジ・アールがあるのだ。

 MAという話だが、新型のMAという事でかなり興味深いのは事実。

 それの調整であったり、試験運用であったりと、俺にとってのお楽しみは残っている。

 モニクの様子を見る限りだと、結構有用そうなMAだったし。

 いっそ、データだけでも前もって貰っておけばよかったか?

 一瞬そう思ったが、せっかくのモニクのサプライズなのだから、素直に驚かせて貰おう。

 そういうのがあると知っている時点でサプライズという表現は違うのかもしれないが。

 

「勿論、ジオン軍残党が俺達を見れば攻撃してくるだろう。オーガスタ基地の攻撃に参加していた生き残りも多いだろうから、ギャン・クリーガーを操縦している俺達が敵だというのは向こうも十分に理解してると思ってもいい」

 

 オーガスタ基地の防衛において、俺達は結構な数のジオン軍残党を倒している。

 その中には後方に連絡もなにも出来ずに死んだ者もいるが、ギャン・クリーガーについての情報を送った奴もいるだろう。

 そして一度情報が送られれば、それは他のジオン軍残党にも知らされる筈だ。

 つまりギャン・クリーガーが3機連邦軍に味方をしているというのは、既にジオン軍残党に知られていると思っていい。

 もっとも、ギャン・クリーガーのベース機となったギャンそのものが、ジオン軍ではあまり知られていない。

 ゲルググとのコンペで負けた結果、作られたのは数機だけらしいし。

 というか、これについてはツィマット社が一体何を考えていたのかと、そう突っ込みたくなる。

 近接戦闘が強いのはいい。いいのだが、遠距離武器が盾、しかもその盾の表面にあるシールドミサイルとハイドポンプという浮遊地雷だけって、一体何を考えてそういう武器構成にしたのかと。

 ビームライフルを装備させておけば、それなりにコンペでも戦えたと思う。

 もっとも、ゲルググはヅダのように換装システムを採用している。

 それによって色々な性質を持たせられる。

 そういう意味ではギャンよりもゲルググの方が運用性も高く、もしギャンにただビームライフルを持たせていても、恐らくゲルググの勝利は変わらなかっただろう。

 そもそもギャンはツィマット社だけで開発したMSだ。

 それに対し、ゲルググはジオニック社とツィマット社、そしてMIP社が協力して作ったMS。

 そしてビームライフルはMIP社の製造である以上、ツィマット社だけで開発したギャンがビームライフルを使うのはまず不可能に近い。

 そういう意味では、ギャンがゲルググに勝利するのはどう考えても不可能だったのだろう。

 実際にルナ・ジオンでギャン・クリーガーが指揮官やエース用のMSとして採用されたのも、シールドの裏側にビーム砲があるからというのも大きい。

 もしビーム砲がなかったら、恐らくは採用されていなかっただろう。

 あ、いや。そうでもないか?

 シェキナーがあるし。

 ……とはいえ、シェキナーは強力な複合兵装だが、大きいだけに取り回しが悪いんだよな。

 宇宙でならともかく、地球やコロニー、月といったある程度重力のある場所では使いにくい。

 勿論相応の技量があれば地球でもシェキナーは使いこなせるのだが……その相応の技量というのが、かなり高い分類に入る。

 

『アクセル代表、そろそろ攻撃開始時刻ですが、構いませんか?』

 

 マオからの通信に頷く。

 

「こっちはいつでもいい。……ただ、連邦軍の中でこっちを攻撃してきたら、反撃をする事になる。それについては理解してるな?」

『はい。なので、アクセル代表達には連邦軍とは別行動を取って貰います』

「それは分かっている。ここに来る前に話は聞いてるしな。……けど、連邦軍の中にはそういう状況であってもこっちを攻撃してくる奴がいるかもしれないだろう? 強硬派とか、強硬派とか、強硬派とか」

『強硬派しか名前が出てないんですが。……いえ、その気持ちは分かりますが』

 

 若干不満そうにしつつも、マオは俺の言葉を否定しない。

 いや、否定しないどころか、その気持ちが分かるとすら言う。

 マオも以前強硬派に迷惑を掛けられたか、あるいは何らかの被害にあったのかもしれないな。

 

「分かってるのならいい。連中にしてみれば、俺達はそれこそ最大の敵だ。わざわざ俺達を追ってきて攻撃してきてもおかしくない」

『……分かりました。ただ、何かあった場合はゴップ提督に話を通して貰えると助かります』

 

 なるほど、そう来たか。

 そういう風に言うのは分からないでもない。

 マオはファントムスイープ隊の隊長ではあるが、それでも少佐でしかない。

 強硬派に対処するのなら、少佐の自分ではなくゴップ、あるいはコーウェンに任せた方がいいと判断したのだろう。

 実際、その判断は決して間違っていない。

 強硬派に対してマオが何か言おうものなら、間違いなく後で面倒な事になるだろう。

 それこそ場合によっては、暗殺を狙うかもしれない。

 ……あるいは、マオのような美人が相手だ。

 男の欲望を発揮する相手として裏から手を回す可能性もある。

 とにかく強硬派にしてみれば、自分達に逆らう相手をそのままにするという選択肢は存在しないのだから。

 その辺の状況を思えば、マオが強硬派に関わり合いたくないと思ってもおかしくはない。

 

「分かった。なら、もし強硬派がこっちを攻撃してきた場合はゴップに話を通そう。……そうならないのが一番いいんだが」

『そうですね。……では、ご武運を』

 

 そう言い、通信が切れる。

 本来なら強硬派の戦力を少しでも減らす為に、ここで倒せるだけ倒した方がいいのかもしれない。

 だが強硬派全体の人数から考えた場合、もしここで俺達に攻撃をしてくる強硬派がいたとしても、それは本当に一部でしかない。

 だからこそ、もしここで強硬派を倒しても、強硬派の戦力は微々たる量しか減らない事を意味している。

 ……もっとも、それでも戦力が減るのは間違いない以上、倒せるのなら倒した方がいいのが事実なのかもしれないが。

 

「よし、話は纏まった。出撃するぞ。……オペレーターがいないのはちょっと面倒だが」

『アクセル代表の勘があれば、オペレーターもいらないのではないですか? ……いえ、勿論いた方がいいのは間違いないですが』

 

 ヴィッシュの言葉に思わず笑みを浮かべつつ、ギャン・クリーガーを進ませる。

 するとガトーとヴィッシュのギャン・クリーガーも、すぐにこちらを追ってくる。

 

『アクセル代表、先頭は私が』

「そうか? なら任せる」

 

 ガトーの言葉に頷くと、ガトーのギャン・クリーガーが先頭に出る。

 先頭を進むというのは、当然ながら一番危険だ。

 ガトーもそれは分かっているのだろうが、それでも今の状況を思えば自分が先頭に立つべきだと判断したのだろう。

 ……俺の場合はもし撃墜されても死んだりする事はないんだが。

 とはいえ、ガトーの義理堅い性格を考えれば、そのように判断してもおかしくはない。

 そんな訳で、俺達はマオから指示された道を進む。

 道と表現はしたが、実際には道らしい道はない。

 崖の間にある荒れ地を進むといった感じだ。

 

「出来れば森とかそういう場所の方が移動はしやすいんだけどな」

『こういう場所ですし、しょうがないでしょう。崖がある分だけマシかと』

 

 ヴィッシュのその言葉には、なるほどと納得する。

 崖があるから、ジオン軍残党にすぐ見つかったりしないのは間違いないのだから。

 だが……

 

「崖だからこそ、敵にとっても俺達の行動を読みやすく、待ち伏せもしやすいってところだな。……ガトー、分かってるな?」

『は。前方の崖に隠れているザクの姿を確認しました。どうやら歓迎の準備は万端のようです』

「どうする? 俺が行ってもいいが」

『いえ、ここは私が』

 

 そう言うと、次の瞬間にはガトーのギャン・クリーガーは大きく跳躍する。

 ギャン系MS特有の、流体パルスアクセラレータを使った圧倒的な加速力で跳躍。

 とはいえ、崖はそれなりの高さがあり、ギャンでも一度の跳躍で上まで移動する事は出来ない。

 だが、異名持ちのガトーにしてみれば、その程度の状況は特に問題はない。

 跳躍した先にあるのは、崖。

 AMBACを使って空中で機体を動かし、崖の側面に足で触れ……次の瞬間、その崖を蹴って再び跳躍する。

 一種の三角跳び……いや、ちょっと違うな。

 ともあれ、そんな風に崖を上がっていくギャン・クリーガーだったが、崖の上でこっちを攻撃しようと待ち構えていた複数のザクは、当然ながらそんなギャン・クリーガーの姿に気が付く。

 気が付くものの、それでも今の動きは完全に予想外だったのだろう。

 数秒、何もせずに黙っていた。

 パイロットにしてみれば、まさかそんな方法で上がってくるとは思わなかったらしい。

 とはいえ、それでもジオン軍残党は1年戦争を戦い抜いたベテランだ。

 すぐにザクマシンガンやザクバズーカを構え、崖を登ってくるガトーのギャン・クリーガーに撃とうとし……

 

「甘い」

 

 その言葉と共に俺のギャン・クリーガーから放たれたビーム砲は、あっさりとザクのコックピットを貫く。

 ……崖の上にいて、地上から狙われないような位置取りをして、そこから動かなければこちらの攻撃も当たらなかっただろう。

 だが、崖を登ってくるガトーのギャン・クリーガーを攻撃するには、身を乗り出す必要があり、それによって射線が通ったのだ。

 そして射線が通れば、この距離で俺の攻撃が命中しない筈がない。

 これで1機。

 それは俺だけではなく、ヴィッシュも同様だ。

 ヴィッシュのギャン・クリーガーから放たれたビーム砲も、あっさりとザクに命中する。

 コックピットからは少し外れたが、それでも今の一撃で大破されたのは間違いない。

 これで崖の上にいるザクがこちらを警戒し……まさか2撃であっさりと2機が撃破、あるいは大破するとは思わなかったのか、ザクは反射的にだろう。崖の上でこちらの射線が通らない場所まで下がる。

 だが、そうなればガトーを攻撃出来ず……崖の上を駆け上がったガトーは、ソロモンの悪夢の異名に相応しい大暴れをするのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:2435
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1848
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