転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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次の世界当てクイズで正解した師範さんのリクエスト、ゴブリンスレイヤー編となります。


番外編142話 ゴブリンスレイヤー編

「ふふ……ふ。今日の冒険は楽しかった……わね」

 

 俺の隣にいる女が、そんな風に言ってくる。

 この世界に来た当初は、一体何がどうなっているのか分からなかった。

 それでもこの迷っている時に、この女……魔女と会ったのは幸運だったのだろう。

 この世界は典型的なファンタジー世界だ。

 そのような世界だけに、俺の魔法やら何やらは圧倒的な力を持つ。

 何しろ、この世界の魔法使い……神官の使う奇跡やら何やらも含めて、1日に数回しか使えないという縛りがある。

 それに比べて、俺の魔法は魔力を消費して好きなだけ使えるのだ。

 その利便性の違いは明らかで、それを魔女が知った時はかなり驚かれた。

 ともあれ、そうして俺と魔女は辺境にやってきて一緒に冒険者として登録したのだが……うん。この世界の言葉は分かるが、文字が読めなかった。

 そんな訳で、俺は何だかんだと魔女に世話を焼かれて一緒に行動する事になり、数年が経過し……辺境最強と呼ばれるようになっていた。

 ちなみに冒険者としてのランクは、金等級だったりする。

 本来なら在野の冒険者でトップなのは銀等級なのだが、俺の場合は少し前に起きた魔神との戦いで魔女と共に結構な活躍をしたので、それが認められて金等級になったのだ。

 魔女は在野でトップの銀等級だが、これでもこの辺りでは実は結構凄い事なんだよな。

 槍を使う奴が最強の称号に興味があるのか、何度か勝負を挑まれたりしたが、ゲイ・ボルクを持つ俺の相手になる筈もない。

 もっとも、槍使いも今では何だかんだと友好的な関係なのだが。

 

「まぁ、ガーゴイルとかは厄介だったけどな。それより、お前の弟子の方は問題ないのか?」

「ふ……ふ。大丈夫、よ? あの子は、しっかり……してるか、ら」

 

 魔女が笑みを浮かべてそう言う。

 魔女の弟子の女魔法使いは、少し前に受付から頼まれてゴブリンスレイヤーと一緒に助けに行った中の1人だ。

 冒険者になったばかりの者にとって、ゴブリンというのは雑魚という扱いだ。

 実際、それは間違いないのだが、ゴブリンは悪知恵が働くし、何より数が多い。

 その為、油断をすれば……場合によっては、油断すらしなくても新人冒険者の手に負えない。

 しかし、冒険者にとってゴブリンは最弱のモンスターという認識なので、それを鵜呑みにしてゴブリンを倒しに行って、結局帰ってこないという者も多いらしい。

 そんな中、銀等級なのにゴブリンだけしか殺さないのがゴブリンスレイヤーだ。

 そのゴブリンスレイヤーや魔女と一緒に助けに行ったのだが、その時にピンチだった新人冒険者を助けて、その中に女魔法使いがいた。

 そしてゴブリンとの戦いの中で魔女の魔法に目を奪われた女魔法使いは、騒動が終わった後で弟子入りした訳だ。

 そんな訳で、俺と魔女がガーゴイルの巣くっていた遺跡を攻略している間も、しっかりと魔女に出された修行を行っていた。

 

「取りあえず、依頼が終わったしパーッと飲むか」

「ふ……ふ……アクセルは、果実水だけど……ね。私の前、以外、じゃ……絶対に、お酒は駄目……よ」

 

 魔女がそう言うは……まぁ、うん。そういう事だ。

 以前ちょっとした機会があって、俺は酒を飲み……気が付けば、翌朝で魔女が色々と表現するのが不味い状態だった事がある。

 そんな訳で、魔女は俺に酒を飲ませるような事はしない。

 

「おう、最強。お前も来たのか。こっちに来いよ、俺達も依頼を終わって戻ってきたところだ!」

 

 そう俺に声を掛けてきたのは、重戦士。

 近くには女騎士や槍使い、それにまだ小さいながらも重戦士に一党に所属する者達もいる。

 

「なぁ、最強。聞いてくれよ。今日もまた受付嬢さんに……」

 

 槍使いが俺を見ると、そんな風に声を掛けてくる。

 この槍使いが受付嬢に恋心を抱いているのは、俺も知っている。

 だが、その受付嬢はゴブリンスレイヤー……ここでは変なのと呼ばれる奴に好意を抱いているのも事実。

 そんな訳で、槍使いの恋心が実る可能性は少ないのだが……

 

「甘露、甘露!」

 

 と、そんな声が聞こえてきたので、槍使いの相手をするのも面倒だとそちらに視線を向ける。

 するとそこでは、リザードマンがチーズを手に嬉しげに騒いでいた。

 近くにはエルフとドワーフ、女神官の姿もある。

 ちなみにあの女神官は女魔法使いと一緒の一党だったが、俺達によって助けられた結果、色々とあってゴブリンスレイヤーと一緒の一党らしい。

 そしてあそこにいるのは、全員がゴブリンスレイヤーの一党らしい。

 そんな風に考えていると、ちょうどタイミング良くゴブリンスレイヤーがやって来る。

 

「聞いてくれ。力を借りたい」

 

 その言葉から、ゴブリンスレイヤーが世話になっている農場がゴブリンに襲われるという話になり、力を借りたいという話になる。

 また、ギルドからもゴブリン1匹につき金貨1枚というクエストが出て、ここにいる全員がそれを引き受けるのだった。

 

 

 

 

 

「来た、ゴブリンの騎兵だ!」

「俺に任せろ」

 

 冒険者の誰かの言葉に、俺は大きく腕を振るう。

 同時に生み出される、白炎。

 そうして生み出さた白炎は、狼……いや、悪魔犬だったか? とにかくそれに乗ったゴブリン達を一瞬にして灰まで焼き尽くす。

 

「ふふ……ふ。やりすぎちゃ、駄目、よ?」

 

 俺の隣で魔女が笑みを浮かべてそう言う。

 そう言いながらも、魔女もまた他の後衛組と共に攻撃をしていた。

 

「本当に、お前さんの魔法はどうなってるんだろうな」

 

 ゴブリンスレイヤーの仲間の鉱人道士が、呆れたように言ってくる。

 鉱人道士と言えば鍛冶師や戦士といったイメージだが、この鉱人道士は魔法の使い手だ。

 それでいながら、近接戦闘も相応の実力を持つのだから、ゴブリンスレイヤーの一党の中でもかなりの戦力だ。

 もっとも、妖精弓手はとんでもない弓の技量を持っていたり、蜥蜴僧侶は魔法を使うが戦士としても有能だったりと、どちらも強いが。

 俺やゴブリンスレイヤーが助けた女神官も、ゴブリンスレイヤーの教えに染まって……うん。染まって色々と一生懸命に戦っていた。

 

「あ、最強さん! こんなところにいたんですね! 前線に行きましょう!」

 

 白炎を使って敵を殺していると、女武闘家が近づいてくると頬を赤くして誘ってくる。

 この女武闘家も、女魔法使いや女神官と一緒にゴブリンの巣穴で俺に助けられたんだが……女神官がゴブリンスレイヤーに、女魔法使いが魔女に懐いているのに対して、女武闘家は俺に懐いている。

 いや、懐いているというか……うん。まぁ、いわゆる男女間の好意といった奴だ。

 この世界はファンタジー世界だけに、一夫多妻制とかは珍しくはない。

 そんな訳で、今はまだ違うが将来的にはどうなるのかちょっと分からない。

 

「分かった。なら……」

「ちょっと待って。向こうでゴブリンが人を盾にしてるんだけど、その救出に苦戦してるわ。オルグボルグの指示で何とかなってるけど、数が多いらしいから行ってくれる?」

 

 妖精弓手の言葉に頷く。

 

「分かった。なら、俺はそっちに行く。どうする? 向かうのは前線じゃないけど」

「行きますよ! ゴブリン達の盾にされてる人を助けないと!」

「そんな訳で、俺はちょっと向こうに行ってくる。こっちは頼むぞ」

「ふ……ふ。任せて。でも……出来るだけ、早く……帰って、きてね? それと……その子……守ってあげて、ね?」

「むぅ」

 

 魔女の言葉に不満そうな様子を見せる女武道家。

 とはいえ、銀等級という在野では最高ランクの魔女の言葉だけに言い返したりは出来ない。

 それに、魔女が自分の事を心配しているというのも十分に理解しているのだろう。

 ちなみに、魔女と女武道家は決して仲が悪い訳ではない。

 魔女と女魔法使いが師匠と弟子、先生と生徒といった関係なら、魔女と女武道家は……うん、まぁ、俺に対する共同戦線といったところか?

 魔女はともかく、女武道家とはそういう関係にはなっていないのだが。

 

「行きましょう、最強さん!」

 

 女武道家の言葉に頷き、妖精弓手の示す方向に向かって進む。

 途中で何匹かのゴブリンと遭遇したが、ゲイ・ボルクを使って一掃する。

 炎獣を出してゴブリンに対処する。

 そうして女武道家と進み続けると、やがて目的地に到着し……

 

「くっ!」

 

 目の前の光景に女武道家が悔しそうに声を上げようとする。

 ゴブリン達は、どこから用意したのか板に裸の女を短剣やら釘やらで手足を縫い付け、盾としてるのだ。

 当然だが、その女達はゴブリンがどこかの村から連れ去ったり、あるいは冒険者や旅人のなれの果てだろう。

 身体には月明かりに照らされるゴブリンの体液が大量に付着している。

 その様子を見れば、陵辱されたのは間違いない。

 女武道家にしてみれば、俺達やゴブリンスレイヤーが間に合わなければ似たような目に遭わされいた。

 そう思っているからこそ、この光景を見て悔しく思うのだろう。

 

「ほら、行くぞ」

「……はいっ!」

 

 女武道家は俺の言葉に頷き、板諸共に女を運んでいく。

 周囲にいる他の冒険者達は、俺と女武道家が来たのを見て士気を上げる。

 自分で言うのも何だが、俺は最強と呼ばれている。

 実際、それだけの実績も作ってきた。

 それだけに、もしここで何があっても俺がいる以上は問題ない。

 周囲の冒険者はそのように思っており……

 

「おい、田舎者だ! 田舎者が来た!」

 

 冒険者の1人が、とある方向を見て叫ぶ。

 そこにいたのは、普通のゴブリンよりも一回り……いや、それ以上に大きなゴブリン。

 いわゆる、ホブゴブリンと呼ばれるゴブリンだ。

 何故かこの世界においては田舎者と呼ばれていたが。

 まぁ、そういうものなのだろうと、俺はもう納得していたので特に気にしない。

 

「最強、頼めるか!」

「任せろ。金等級の実力を見せてやる。それより、盾にされた女達を早く運べ」

「最強が出るぞ! 急いで女達を運べ!」

 

 俺の言葉に、冒険者が叫ぶ。

 正直なところ、田舎者程度ならそれなりに強ければ他の者達でも倒せる。

 槍使いや重戦士、女騎士……そんな面々なら、余裕で倒せるだろう。

 とはいえ、今は盾にされた女達を運ぶ必要があるし、盾を使っていたゴブリン……ゴブリンスレイヤーの指示で眠らされているゴブリン達を殺す役目もある。

 そういう意味では、田舎者の相手はすぐに倒せる俺がやるべきなのだろう。

 

「そんな訳で死ね。ゲイ・ボルク!」

 

 ゲイ・ボルクを発動し、あっさりと心臓を抉って殺す。

 田舎者にしてみれば、自分が何故死んだのか分からないのだろう。

 そうしてその後の戦いも順調に進み、俺はゴブリンの中でも魔法を使うシャーマンを数匹殺したところで、敵の背後に回り込んでいたゴブリンスレイヤーがこのゴブリン達を率いていたゴブリンロードを殺した事で、戦いは無事に終わるのだった。

 

 

 

 

 

「貴方が最強ですわね?」

 

 牧場でのゴブリンの騒動があってから少しして……俺はいつものように魔女と依頼をこなし、ドラゴンを倒してギルドに帰ってきたところでそう声を掛けられる。

 声を掛けてきたのは、見るからに育ちの良さそうな女。

 令嬢剣士と呼ぶに相応しい女。

 

「ああ、そうだが。依頼か?」

「その、最強と名高い貴方の噂を聞いてやって来たのです。実はゴブリンの討伐依頼を一緒にどうかと……その、金等級の貴方には簡単すぎる依頼かもしれませんが」

 

 ゴブリンか。

 それならゴブリンスレイヤーはどうした?

 そう思ってギルドを見ても、そこにゴブリンスレイヤーの姿はない。

 あいつの事だから、恐らくゴブリン退治に行ってしまったのだろう。

 そしてこの令嬢剣士は、見たところ自分の技量に自信がある為か、ゴブリンを侮っているように見えないでもない。

 

「いいか?」

「ふふ……ふ。しょうがない、わね」

 

 魔女に聞くと、そう返してくる。

 どうやら問題ないらしいので、俺は令嬢剣士に頷く。

 

「相手がゴブリンだからといって、油断はするな。どこかの変な奴の言葉を借りるなら、ゴブリンは馬鹿だが間抜けじゃないらしいし」

「……分かりました」

 

 俺の言葉に完全に納得はしていないようだったが、それでも頷く。

 この辺は俺が最強と呼ばれているのも影響してるのだろう。

 そんな訳で、俺と魔女、令嬢剣士……そして偶然通り掛かった女武道家も一緒に北の山にあるというゴブリンの討伐依頼を受ける事になった。

 しかし、このゴブリン討伐……実はただのゴブリンではなく、ゴブリン聖騎士という珍しい存在がラスボスとして存在しており、その戦いは雪山という事もあってかなり面倒な事になってしまう。

 それでも最終的にはゴブリン達を全て倒し、依頼をした村に戻ったのだが……うん。その時、ちょっとしたトラブルによって俺は酒を飲む事になってしまい、気が付けば翌朝だった。

 それもベッドの上には俺と魔女……そして令嬢剣士と女武道家全員が裸で眠っており、ベッドに赤い血が……

 そんな訳で、俺は最終的にハーレムの一党を組む事になるのだった。

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