転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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2838話

「どうだ?」

「……マジか……」

 

 自慢げにそう言ってくるトッドに、俺が出せる言葉はそれだけだった。

 ギブン家との戦いにおいて、一般の兵士が乗るダーナ・オシーはともかく、ゼラーナや、何よりも聖戦士たるショウの乗るダンバインがドレイク軍の進撃を阻んでいた。

 勿論、幾ら突出した個であっても、1人で全てをどうにか出来る訳でもなく、ドレイク軍にはトッドやトカマクといった聖戦士――トカマクはボコボコにされたが――に、バーンやガラリアといったバイストン・ウェルの人間ではあるが高い操縦技術を持つ者達もいる。

 結果として、ショウやゼラーナの活躍によってドレイク軍に予想以上の出血を強いる事は出来ていたが、それでも全体的に見てギブン家が不利だったのは間違いない。

 現在のドレイク軍の本陣が、ギブン領の中に用意されているのを見れば明らかだろう。

 そんな風に戦いが進んでいた以上、ギブン家討伐の指揮を執っているバーンが俺の作戦参加を認めるとは思わなかった。

 だからこそ、俺に協力して欲しいトッドには、バーンから許可を貰う事が出来るのなら、俺が参加してもいいと言ったんだが……そのトッドは、どういう手段を使ったのか、バーンから俺が作戦に参加する許可を貰ってきた。

 いや、本当にどういう手段を使ったんだ?

 バーンの性格を考えれば、絶対に俺が戦いに参加する許可を与えるとは思わなかったんだが。

 俺が戦場に出れば、当然だがその戦いに勝利したという手柄は、バーンだけのものではなく、俺にも手柄が持っていかれる。

 ドレイク軍が不利な状況ならともかく、有利な状況で俺が戦闘に参加する許可を貰ってくるというのは、完全に予想外だった。

 

「で、どうするの?」

 

 一緒に朝食を食べていたマーベルが、そう俺に尋ねてくる。

 そう尋ねられても、このような状況になってしまえばやるべき事は変わらない。

 

「バーンが許可を出したのなら、俺が戦闘に参加しないという選択肢はないだろ。出来れば、ここでショウを倒してしまいたいところだし」

「ああ、いや。出来れば捕虜にして欲しいらしい」

「……は?」

 

 トッドのその言葉に、俺は思わずそう尋ねる。

 とはいえ、ショウを捕虜にしたいと思うのは理解出来ない事もないか?

 ショウを裏切った人物として、公開処刑をするといった可能性もある。

 あるいは、リムルに関する情報を引き出したいといったところか?

 だが、情報を引き出すだけなら別にショウじゃなくてギブン家の誰でもいいんだよな。

 あるいは、地上人のショウだからこそ持っている情報を引き出す必要があるといったところか。

 

「捕虜、捕虜か。なるほど。バーンが俺の戦闘参加を許容する訳だ」

 

 寧ろ、バーンとしては俺という存在がいるからこそ、ショウを捕虜にするという考えを抱いたのかもしれないな。

 もし俺がいなければ、ショウを捕虜にするといったような事を考えたりはしなかっただろう。

 バーンにしてみれば、成功すればラッキー程度の認識といったところか。

 

「どうする? バーンもジャップを捕虜にするというのは難しそうだから、無理にとは言わないって話だったけど」

 

 無理にとは言わない。

 そう言いはしているが、バーンとしては俺を戦場に出したいと思っているのは間違いない。

 この戦いにおいての俺の仕事は、あくまでもショウを捕虜にする事。

 それ以外の仕事はさせないので、勝利した時の手柄は俺に持っていかれないとでも判断したのか。

 その辺りの判断は、実際そこまで間違っている訳ではないと思う。

 だからといって、それが本当に正しいのかとなると、また別の話だが。

 

「やるよ。幸い、急いでやる仕事はないし」

 

 実際には、ミの国の反乱軍に接触してこっちがどう動くのか……特にフラオンがミの国に向かったから、それについての情報を知らせる必要があったんだが。

 そう言えば、フラオンは本当にミの国に向かったんだよな?

 この状況で、実はミの国ではなく他の場所に向かっていたといったような事になったら、こっちの予定が狂うんだが。

 普通に考えれば、フラオンの行く場所として考えられるのはミの国しかない。

 ギブン家はこうして攻められており、現在安全なのはミの国だけだと認識してもおかしくはないのだから。

 もっとも、ミの国はミの国で俺とマーベルが昨日散々暴れ回ったので、今頃はその対処なりなんなりで色々と大変だろうが。

 他にフラオンが逃げ込める場所となると、リ、ケム、ハワの国だが、リの国はともかくケムとハワについては殆ど情報がないんだよな。

 そっちに行かれると、少し困る。

 

「分かった。なら、アクセルが今日の戦闘に参加するって、バーンに知らせてくる」

 

 そう言い、トッドは走り去る。

 バーンが直接出向いてきてもいいと思うんだが……いや、バーンが俺を嫌ってるのは間違いないから、向こうは出来るだけ接触しないようにしているといったところか。

 

「マーベル! アクセル王!」

 

 こうして俺達の姿を見つけて近寄ってきた、ガラリアとは違って。

 最初はガラリアも俺を警戒していたのだが、マーベルを通して接するようになった今は、そこまででもない。

 最初は好感度がマイナスだったのが、マーベルを通して話を行い、好感度はゼロになって、魔法の訓練を行うことでプラスになった……と、思う。

 あくまでも俺にとってはそのように感じているだけで、本当にそのようになってるのかどうかは分からないが。

 

「ガラリア、無事だったみたいね。……まぁ、ガラリアならギブン家と戦っても負けるとは思わなかったけど」

 

 そう告げるマーベルにガラリアは自信に満ちた笑みを浮かべる。

 この様子を見る限りでは、ギブン家との戦いでそれなりに活躍して手柄を挙げたんだろうな。

 元々、今のガラリアはバーンよりも高いオーラバトラーの操縦技術を持つ。

 そういう意味では、騎士としてオーラバトラーのパイロットとして戦う今の状況は、かなり向いているんだろう。

 バーンと比べると、部下を上手く動かすという点では劣っているのだが。

 

「ダーナ・オシーは、結構な数が揃えられてはいるが、パイロットの技術は未熟だ。マーベルやアクセル王と訓練をしている私にしてみれば、それこそ敵として考えるのもどうかと思うような相手だったよ」

「油断をすると、思わぬところで足を掬われるわよ?」

 

 マーベルの言葉に、ガラリアは若干不満そうな様子を見せる。

 ガラリアにしてみれば、自分が侮られているように思えるのだろう。

 それでも実際に不満を口にしなかったのは、マーベルが自分のことを心配していると理解しているからか。

 手柄を求める為に、猪突猛進気味になる性格はどうにかしたいよな。

 とはいえ、ガラリアは色々と面倒な女だけに、担当のゼットに任せた方がいいのだろうが。

 

「それで、マーベル達がここにいるという事は、今日の戦いに参加するのか? エルフ城は昨日のうちに制圧したという話だが」

 

 その辺の情報は、どうやら昨日のうちに入っていたらしい。

 恐らくこちらの部隊の戦意高揚の為に、昨日のうちにドレイクが知らせたのだろう。

 エルフ城の陥落というのは、ドレイク軍にとっては大きな意味を持つ。

 また、ドレイク軍とは別の意味でギブン家にとっても大きな意味を持つだろう。

 ギブン家が、実はエルフ城も襲われていたという話を知っていたのかどうかは、正直なところ分からない。

 多分知っていたとは思うんだが。

 ともあれ、そのような状況だけに、ギブン家にとってエルフ城が占領されたというのは、マイナスの意味で大きな衝撃を与えた筈だった。

 にも関わらず、そんなギブン家と戦って結構な被害を受けたというのは、正直どうかと思わないでもなかったが、

 それだけ、現在の自分達が負けるとギブン家は壊滅すると、そんな風に認識されているのだろう。

 

「エルフ城は、一昨日の件があって戦力が減っていたみたいだし、戦力はそこまでなかったみたいね。主力をこっちに向かわせても、楽な戦いだったみたいね」

 

 俺とマーベルが昨日エルフ城を攻めているドレイクと会ったのは、エルフ城攻略戦の最終盤といった頃だった。

 結果として、その戦闘が具体的にどう進んだのかというのは、分からない。

 それでもドレイク軍に被害らしい被害がなかったのは間違いない以上、今回の一件に関してはそんなに問題はないのではないかと、そう思えたのだ。

 マーベルも俺と同じように思ったからこそ、このように言ったのだろう。

 

「そうだな。勿論フラオン王の軍が弱いというのもあるだろう。だが、それと同様……あるいはそれ以上にお館様が戦場にいたというのが大きいと思う」

「まぁ、それはあるだろうな」

 

 ガラリアの言葉に、俺はそう同意する。

 そんな俺とは違い、マーベルの方はガラリアの言葉にそこまで納得しているようには思えない。

 この辺、育ちの違い……いや、生きてきた環境の違いか?

 マーベルの場合は、バイストン・ウェルに召喚されるまではごく普通の学生だった。

 勿論銃社会のアメリカの大学であったり、マーベルは美女という表現が相応しい外見をしているので、そういう意味で色々と危ない目に遭った可能性は必ずしもゼロではないのかもしれないが。

 少なくても、俺はマーベルからそんな話は聞いていないし、本当に普通の生活だったと聞いている。

 そんなマーベルに対し、俺は数えるのも馬鹿らしくなるくらいの戦場を駆け抜けてきた。

 その上で、今はシャドウミラーの代表だ。

 一国の代表の俺が戦場に立つと、当然だが士気は上がる。

 ……とはいえ、本来なら一国の代表が戦場に出るというのは、滅多にない出来事だ。

 そして滅多にないからこそ、自分達の主君が同じ戦場に立っていると感激した兵士の士気が上がるのだが。

 そういう意味では、常に戦場に出る……どころか、単機で真っ先に敵に突っ込んでいって暴れ回って敵に壊滅的な被害を与える俺という存在は、意外と慣れられているのかもしれないな。

 そもそも、シャドウミラーの場合は主戦力が無人機と量産型Wで実働班とかの人数が少ないから、それ以前の問題なような気もするが。

 シャドウミラーは色々な意味で普通の国とは違うしな。

 

「そういうもの?」

「ああ。バイストン・ウェルではそういうものだ」

 

 このバイストン・ウェルがファンタジー世界である以上、国王が前線に立つというのは、そうおかしな話ではない。

 勿論、それはあくまでもそういう訓練をしている国王であるのなら、という前提があっての話だが。

 そういう意味では、ドレイクは特に戦闘訓練をしている訳でもないので、戦場に出るというのはどうかと思うんだよな。

 まぁ、ドレイクの場合は戦場に出るのは間違いないが、それはあくまでも後方で指揮をするのであって、実際に前線で戦う訳ではないのだが。

 

「ふーん、そうなの」

 

 あまり納得した様子を見せないマーベルだったが、それでもここが地上界ではなくバイストン・ウェルであると理解すれば、そういう風に認識するしかないのだろうと、そんな風に納得の様子を浮かべる。

 

「エルフ城が落ちたという事は、ギブン家にとっても大きな衝撃を与えた筈だ。そうである以上、こちらにとっては今日の戦いは有利になるだろう」

「そうか? ガラリアの言いたい事も分かるが、場合によっては、それこそここで負ける訳にはいかないと、実力以上の力を発揮する可能性もあるぞ」

 

 いわゆる、背水の陣という奴だ。……ギブン家がやってきた事を考えると、排水……いや、廃水の陣という表現の方が正しいような気もするが。

 ともあれ、そんな相手だけにここで負ければ後がないと実力以上に戦ってきそうな気もする。

 もっとも、もしここで勝ったとしても、エルフ城を落としてフラオンを追放した以上、ギブン領のままで生き残るといったような真似はまず出来ないのだが。

 それこそアの国を支配したドレイクによって、ギブン領そのものを潰すといったような事になるだろう。

 あるいは、ギブン家の当主たるロムンがアの国の他の領主達にギブン家と協力してドレイクと戦うように言ってくるかもしれないが……客観的に見て、今のギブン家とルフト家の間にある実力差は大きすぎる。

 

「アクセル王は心配がすぎると思いますが」

「そうか? 相手が弱いからといって油断するよりはいいだろう? ……もっとも、ギブン家は弱い訳ではないだろうが」

「その、弱い訳ではない相手を、アクセル王が抑えてくれるのでしょう?」

 

 そう告げるガラリア。

 どうやら俺が今日の戦いに参加するというのは知っていたらしい。

 

「そうなるな。もっとも、ゼラーナとかニーとか、他にも強い奴はいるから、油断するような真似は出来ないだろうが」

 

 ショウ程ではないにしろ、ニーは今までドレイク軍と戦い続けてきた経歴の持ち主だ。

 圧倒的多数の相手にゲリラ戦を挑んできたその経験は、決して侮っていいようなものではない。

 そんな俺の言葉に、ガラリアは手柄を立てるいい機会だと、好戦的な笑みを浮かべるのだった。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:1525
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1673
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