転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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2847話

 ドレイク軍がギブン領を攻め始めてから、数日……予想通り、ドレイク軍の戦力は次々とギブン領に進軍して領土を増やしていった。

 ギブン家も何とか踏ん張ってはいたのだが、やはり総合的に見てドレイク軍の方が質も量も上であり、ギブン家がそれを防ぐといったような真似は出来ない。

 ギブン家にもショウのような聖戦士や、ゼラーナといった高性能のオーラシップ、ニーを始めとした少数だが精鋭と呼ぶべき人材はそれなりにいたが、それでもドレイク軍に対処するのは難しかった。

 ギブン家の奥の手のショウも、トッドやトカマク、ガラリアといった面々を相手にしては、そう簡単に勝つ事は出来ない。

 いやまぁ、そういう連中を相手にして負けないというだけで十分な実力があるのは間違いないが。

 特にトッドは奪われたダンバインの代わりに、ショットが開発したダンバインの後継機たるビランビーに乗っているし。

 トカマクはドラムロのままだが。

 ガラリアは今はドラムロだが、もう少ししたらゼットの開発したバストールに乗るといったような話もある。

 現在バストールはゼットが最終調整を行っているので、近いうちに完成するだろう。

 そうなれば、更にギブン領はピンチになるが……ぶっちゃけ、バストールが完成するよりも前にギブン領は完全に陥落するような事になりそうな気がする。

 

「何だとっ! 本当かアクセル!」

 

 夜、ギブン領を攻めているドレイク軍の本陣でトッドが叫ぶ。

 トッドの隣では、トカマクも声にこそ出していないが、驚きの表情を浮かべていた。

 

「本当だ。近いうちにドレイクが新しい地上人を召喚するらしい。とはいえ、トッド達にしてみれば、そこまで気にするような事じゃないだろ?」

 

 トッドはビランビーを使って、かなりの戦果を挙げている。

 ドレイクにしてみれば、新たな地上人を召喚したからといって、それですぐに切り捨てるなんて事にはならない筈だ。

 ……トッドはともかく、トカマクは色々と危険なのかもしれないが。

 トカマクは、最初こそそれなりにドレイクから評価されていた。

 だが、その後はトッドの方が大きな成果を挙げるようになったので、トカマクの評価はかなり低くなってしまった。

 そんな訳で、切り捨てられるのならトカマクの方だと思うんだが。

 ただし、トカマクもドラムロに乗り換えてからはそれなりに活躍をするようになった。

 トカマクがダンバインで活躍出来なかったのは、純粋にトカマクとダンバインの相性が悪かったんだろうな。

 ダンバインとの相性が悪いという事は、その後継機のビランビーとの相性も悪いんだろうし。

 

「そう言われれば……そうか? けど、何だって俺達がいるのに、わざわざ地上人を召喚するんだ?」

「ドレイクにしてみれば、地上人の召喚を自分がアの国を治める事の箔付けに使おうと思ってるんだろうな」

 

 オーラマシンといったような特殊な兵器があるにしろ、このバイストン・ウェルというのは基本的にファンタジー世界だ。

 そうである以上、ドレイクがアの国の国王になるというのは、本来なら色々と無理がある。

 いや、実力でフラオンに勝ったのは間違いないし、ドレイクが治めているルフト領はフラオンの直轄地とも呼ぶべきエルフ城周辺と比べても、明らかに活気があった。

 そういう意味では、間違いなくドレイクはフラオンよりも王としての器はある。

 勿論、領地1つと国1つとなれば、そこは話が色々と変わってくるだろうが、それでもフラオンよりマシなのは間違いないと思われた。

 そんな中で、唯一問題なのが血筋だ。

 ファンタジー世界だけに、血筋というのは能力以上に重要なものとなってもおかしくはない。

 いや、血筋を重要視するのは別にこのバイストン・ウェルのようなファンタジー世界だけではなく、どのような世界でもそういう者は一定数いる。

 まぁ、中にはネギま世界のように古い血筋だからこそ、強い魔力を持っているといったような事もあるし、それが必ずしも悪とは言えないのだが。

 そんな訳で、ドレイクには血筋の問題がある。

 いや、ルフト領を治める領主である以上、ドレイクの血筋もそれなりのものではあるんだろうが、それでもフラオンの血筋には及ばない。

 とはいえ、フラオンの性格を考えれば、その先祖にも同じような性格の奴がいたのは分かるし、もしかしたらしっかりと調べればルフト家にも実はフラオンと同じ王族の血が入っていても不思議ではないのだが。

 しかし、当然の話だがこのバイストン・ウェルにおいて科学的に血筋を調べるといったような真似は出来ない。

 何らかの証拠でもあればともかく、今の状況でそのような真似は出来ない。

 ホワイトスターに行く事が出来れば、その辺りをはっきりさせられるんだが。

 ともあれ、今の状況でそのような真似が出来ない以上、ドレイクは血筋以外の何かで箔付けする必要があり、それが地上人の召喚な訳だ。

 地上人は聖戦士と呼ばれ、このバイストン・ウェルにおいては伝説上の存在だ。

 そして実際、マーベルは始まりの聖戦士と呼ばれるような活躍をしており、その名はルフト領ならず、アの国全体に……いや、ドレイクと取引をしているクの国も含め、かなり広がっている。

 まぁ、それならトッドやトカマクを聖戦士として大々的に発表すればいいのだろうが、トッド達の場合はショウの一件があるからな。

 それを思えば、やはりそういうケチのついていない、新しい地上人を召喚した方がいいと判断したのだろう。

 あるいは、これからミの国を攻略するにあたって、もっと戦力として新たな地上人を召喚したいという思いもあったのかもしれないが。

 

「新しい地上人……これは、負けてられねえな」

 

 トッドが自分に言い聞かせるように呟く、

 トカマクも同様に、真剣な表情を浮かべていた。

 同様にというか、トカマクの方はより成果を求められることになるのだろうが。

 そういう意味では、少し離れた場所でマーベルと話しているガラリアは幾らか気楽なものだろう。

 勿論、ガラリアも手柄を挙げることを考えてはいるのだろうが、それでも地上人ではなくバイストン・ウェルの人間だからこそ、トッドやトカマク達とは微妙に立場が違う。

 とはいえ、手柄を求めて敵に突っ込むという悪癖は、最近多少なりとも収まってきてはいるが、それも完全ではない。

 新しい地上人が召喚されるとなると、それこそ手柄を取られないようにと自分から真っ先に敵に向かって突っ込んでいくといったような事をしかねない。

 

「精々頑張ってくれ。ちなみに、ドレイクに見限られたと感じたら、マーベルと同じように俺の部下になってもいいぞ。大歓迎だ」

 

 トッドやトカマクはマーベル程ではないにしろ、実戦経験を重ねた聖戦士なのは間違いない。

 新しく召喚される地上人は、間違いなく素質としては優秀な人物なのだろう。

 だが、それでもトッドやトカマクのように実戦経験を重ねるとなると、相応に時間が掛かってしまうのは間違いなかった。

 今の状況を思えば、やはり主力となる聖戦士はトッドやトカマクになるだろう。

 そんなトッドやトカマクをドレイクが切り捨てるといったような事になったら、俺としてはそれを引き入れたいと思うのは当然だった。

 これからミの国と戦いになるのは間違いないだろうから、こっちの戦力が多くなるのは大歓迎だ。

 とはいえ、ミの国との戦いを終われば一段落するのだろうし、その辺を気にするような事もないだろう。

 ……ただ、ラウの国との間の関係がどうなるか、だよな。

 この辺一帯の中では大国と呼ぶべきラウの国。

 その国王は伝統を大事にする性格をしており、だからこそフラオンから国を奪ったドレイクを許せないと判断し、攻撃してくる可能性はある。

 もしくは、ミの国で負けたらフラオンがギブン家を伴ってラウの国に向かい、アの国を奪い返そうと戦力を借りてくるといった可能性もある。

 ラウの国としても、それでドレイクを倒す事が出来ればフラオンには大きな貸しを作る事が出来る。……まぁ、フラオンが貸しを貸しと認識出来るかどうかは、別の話だが。

 

「アクセルの部下か。……それなりに興味深い感じはするんだけどな。地上界の料理を食べたりすることも出来るだろうし」

 

 トッドにしてみれば、地上界の料理を好きに食べることが出来るというのが、俺の部下になる最大の魅力だろう。

 そういう意味では、俺としても十分トッドを受け入れられる。

 とはいえ、俺の空間倉庫に収納されている食べ物も別に無限ではない。

 食べればなくなるし、なくなれば補充しないといけない。

 ちょっとやそっとではなくなるような量ではないが、それでも有限なのだ。

 

「色々な料理があるから、楽しみにしてくれていいぞ」

「そうだな。けど、だからってそれだけでアクセルの下につくってのはな。さすがにそれだけで決める訳にはいかねえよ」

 

 そう告げるトッド。

 ……トカマクは少し残念そうな様子を見せてはいるが。

 これ、もしかしたらトカマクはどうにかすれば俺の下に引き込めるんじゃないか?

 それに、トカマクはトッドよりも評価を下げてるし。

 そう思うも、俺が何かを言うよりも前にアの国の兵士がやってくる。

 とはいえ、このギブン領にいるのは全てがルフト領時代からの兵士なのだが。

 アの国の兵士も今はドレイクの下に入っているが、その兵士達は現在エルフ城……ではなく、ドレイク城だったな。そっちの方にいる。

 多くの兵士がドレイクとの戦いで死んでいる現状、生き残っている兵士は決して精鋭と呼ぶべき存在ではない。

 それこそ、下手をしたらルフト領の兵士との能力差がありすぎて、鍛え直す必要があってもおかしくはないくらいに。

 

「失礼します。バーン様から、もうすぐ出撃をするので準備をしておくようにと」

「バーンから? おう、分かった」

 

 兵士の言葉に、トッドがそう答える。

 やる気を見せているのは、やはり新たな地上人を召喚するといったような話を聞いたからだろう。

 トッドにしてみれば、新たな地上人という存在はあまり面白くないだろう。

 ましてや、自分達の同期……という表現が相応しいのかどうかは微妙だが、ショウはリムルを連れ去ってギブン家に亡命している。

 その辺の事情を考えても、今の自分の状況が決していいものでないというのは明らかだ。

 それをどうにかする為には、それこそショウを倒すか……あるいはギブン領の攻略において、大きな戦果を挙げる必要があった。

 そうでなければ、それこそ最終的にはそれが致命的な傷になるという可能性も否定は出来ないのだから。

 

「じゃあ、俺はそろそろ行くよ。ガラリアの方もお呼びが掛かったみたいだしな」

 

 マーベルのいた方に視線を向けると、そこではガラリアも兵士に呼ばれているところだった。

 

「そうか、今日の戦いには出ないのか」

「頼まれてないしな。それに……俺が出てショウを捕らえるといったような真似をしても、ギブン家にあっさりと奪い返されてるようじゃな」

 

 そんな俺の言葉に、トッドは視線を逸らす。

 別にトッドの事を責めている訳ではないのだが、トッドにしてみれば逃げ出したショウを追って、その結果として自分のダンバインが奪われるといったようなことになったのだから、色々と思うところもあるのだろう。

 個人的には、そここまで気にする必要はないと思うんだが。

 

「じゃあ、悪いが俺は行くぞ」

「ああ。多分、ギブン家を攻めている時にでも地上人を召喚するとなると、俺がお前達を迎えに来ると思う。その時は転移魔法を体験させてやるよ」

 

 転移魔法は、見せた事はあったと思うが体験したことはない筈だ。

 であれば、それを体験させてみるというのも面白いだろう。

 人によっては地面に沈む感覚がどうにも合わないといったような者もいるのだが。

 この世界においては、マーベルはそれなりに転移魔法を使っているが、最初こそ違和感があったらしいけど、今は特に問題なく普通に使うことが出来ている。

 そういう意味で、トッド達も多分特に問題なく使えるようにはなる……と、思う。

 あくまでも俺がそのように思うというだけで、本当にそうなるのかどうかというのは、実際に使ってみなければ分からないが。

 ともあれ、トッドやトカマクにしてみれば、新たな地上人というのはかなり興味深い存在である以上、召喚する時には絶対に自分の目で確認したいだろう。

 とはいえ、問題なのは……一体、どういう連中が来るかだよな。

 現在バイストン・ウェルにいる地上人は、ショット、ゼット、マーベル、ショウ、トッド、トカマク。

 これらの共通点というのは、バイストン・ウェルに来る事が出来るだけのオーラ力を持っているということだろう。

 というか、シルキーのように召喚する方にしてみれば、自分で召喚する相手を選んだりといったようなことは出来ないといったところだろう。

 つまり、場合によってはショウのような問題児が来る可能性がある訳で……

 

「どうしたの?」

 

 ガラリアがいなくなったので、こっちに近付いてきたマーベルが、自分をじっと見ている俺にそう尋ねる。

 

「いや、俺がマーベルと出会えた事は、運がよかった……ある意味で運命だったのかもしれないと思ってな」

「……馬鹿……」

 

 何故か頬を薄らと赤く染め、マーベルはそう言うのだった。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:1540
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1676
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