転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3926話

 グランを出撃した俺は、グレイズで後から出て来た方の船に向かう。

 恐らく……9割9分9厘は海賊だと思う。

 思うのだが、それでも万が一海賊船ではない場合、撃破すると色々と面倒な事になりかねないし、海賊なら海賊でこっちが攻撃する口実になる。

 ……まぁ、ここはアリアドネを使う事が出来ない者達の裏道とでも呼ぶべき高密度デブリ帯だ。

 こんな場所を通っている時点で、一般の船とは到底呼べないだろう。

 ただ、密輸業者とかであっても海賊と無関係なら攻撃をする必要はないだろうし。

 そんな風に思っていたのだが、そんな俺の考えはすぐに意味がなかったことだと証明される。

 ガルム・ロディが数機、俺の向かっている船から出撃してきたのだ。

 ガルム・ロディは夜明けの地平線団が使っている事で知られているMSだ。

 実際には夜明けの地平線団以外の海賊……あるいは傭兵や警備会社といった場所でも使っていたりするが。

 ただ、夜明けの地平線団のネームバリューはそれだけ大きいのだろう。

 あるいはこれで、テイワズがガルム・ロディを使っていれば、もう少し話は別だったかもしれないが。

 ともあれ、こちらに向かってくる3機のガルム・ロディを見ながら、俺はいつでも攻撃出来るようにして、移動するのを止める。

 自分達のいる方に向かってやって来るのなら、海賊と間違って攻撃した。

 そのように言っても、十分な言い訳にはなる。

 なるのだが、こうして俺が動きを止めてしまった以上、言い訳は出来ない。

 

「さて、どう出る?」

 

 呟きながら相手の反応を見る。

 だが、そんな必要はなかった。

 十分に距離が近付いたところで、3機のガルム・ロディのうちの1機が後方からライフルを撃ってくる。

 そして残りの2機はそれぞれハンマーを構えて間合いを詰めてきた。

 この時点で、既に向こうは俺を敵として認識しているのだ。

 そうである以上、俺も向こうを敵と認識しても構わないだろう。

 ……というか、俺が乗ってるのがグレイズだというのは、向こうにも分かる筈だ。

 普通ならグレイズを使うのはギャラルホルンであり、そうなると俺がギャラルホルンであると認識してもおかしくはないのだが、それでもこうして普通に攻撃をしてきたのは、一体何を考えての事だ?

 いや、海賊だから何も考えていないのかもしれないが。

 もしくは、アリアドネの使えないここだからこそ、グレイズという取っておきの獲物を逃がすつもりはないとか?

 まぁ、その考えは分からないではない。

 俺はかなりの数をギャラルホルンの基地から奪ってきたからそこまで実感はないものの、それはあくまでも俺だからだ。

 ただの海賊に向かってグレイズだけで襲ってくる相手がいれば……それもアリアドネがないので、自分達の事がギャラルホルンに伝えられないのなら、どうなるか。

 それこそ、即座に攻撃をしてグレイズを奪うという選択をしてもおかしくはない。

 何しろギャラルホルンの最新鋭MSだ。

 自分達で戦力として使うもよし、どこかに売って金に換えるもよし。

 唯一の難点としては、グレイズを使ったり売ったりした場合、ギャラルホルンに目を付けられる可能性があるという事だ。

 そうなると、最悪ギャラルホルンに襲撃されるとも限らない。

 シャドウミラーや鉄華団のように。

 そんな風に考えつつ、ライフルの攻撃を回避しながら前線に出て来たハンマー持ちとの間合いを詰めていく。

 左手には120mmライフル、右手にはバトルアックス。

 MSの装備としては、そこまで珍しいものではない。

 だからこそ、ハンマーを持ったガルム・ロディの2機もグレイズに向かって躊躇なく向かって来たのだろうが……

 

「残念」

 

 そう呟きながら、120mmライフルのトリガーを連続して引く。

 精神コマンドの直撃を使うのではなく、ガルム・ロディの関節を狙った攻撃。

 放たれた弾丸の数は8発。

 ハンマーを持っていたガルム・ロディの四肢が、全て関節部分で千切れる。

 その2機は無視し、次に俺が向かったのは後方からライフルでこちらを狙っていたガルム・ロディ。

 そのガルム・ロディは、前衛の2機があっさりと撃破されたのに気が付き、慌ててその場から退避しようとするが……

 

「加速」

 

 精神コマンドの加速を使い、一気に間合いを詰める。

 グレイズはそれなりに高機動ではあるが、ガルム・ロディもまた同様にそれなりに高機動だ。

 その為、逃げに徹すると追いつくのが難しい。

 そんな訳で、俺は精神コマンドの加速を使い、一気に敵との間合いを詰め……そして追い抜く。

 その瞬間、ガルム・ロディは何が起きたのか分からず、一瞬その挙動が乱れる。

 それを見逃さず、スラスターを全開にして強引に反転。

 一般人なら……例えそれがMSパイロットとして鍛えた者であっても、Gによって肋骨を数本折ってもおかしくはない、あるいは急激なGの変化に耐えられずに気絶したり、ブラックアウトになって一時的に目が見えなくなったりしてもおかしくはない、それ程のG。

 だが、混沌精霊の俺にしてみれば、物理現象は何の意味もない。

 あるいはシャドウミラー……ホワイトスターの方のシャドウミラーの面々のように、魔力や気で身体強化をしていれば問題ないかもしれないが。

 もしくは、マクロス世界で入手した、Gを一時的に無効化――正確には溜めておくだけだが――するISC技術があったりすればどうにかなるかもしれないが。

 いや、何気に結構Gを無視する方法があるな。

 頭の片隅でそんな事を考えた俺の目の前には、ガルム・ロディの姿があった。

 向こうのパイロットにしてみれば、まさかいきなり追い抜かれ、しかも反転してくるとは思いもよらなかったのだろう。

 ましてや、全速力で逃げ出している時に挙動が乱れると、それは機体制御にも大きく影響してくる。

 俺はそんな機体制御が乱れた相手を見逃す筈もない。

 右手に持っているバトルアックスで、コックピットを潰す。

 これで1機。

 残りの2機は……まぁ、四肢がなくなって反撃が出来ない以上……

 

「あ」

 

 コックピットを潰したガルム・ロディをそのままに、背後を見た俺の口からそんな声が漏れる。

 何故なら、四肢を失った2機のガルム・ロディがスラスターを使って移動しようとし……その結果、近くにある岩塊にぶつかっていたからだ。

 1機は間違いなくコックピットが潰れており、パイロットは死んでいるだろう。

 もう1機は幸運にも頭部からぶつかったらしく、コックピットは無事なようだ。

 ……ちなみにだが、当然ながら岩塊にコックピットがぶつかって死んだ相手がいたが、俺のステータスの撃墜数は上がっていなかった。

 無理もないか。

 これが例えば、俺が四肢をなくしたガルム・ロディを蹴飛ばし、それが岩塊にぶつかってコックピットが潰れたのなら、俺が殺したという事で撃墜数が1上がっただろう。

 だが、今回のは完全に自爆だ。

 そうである以上、俺の撃墜数が上がらないのは、特におかしな事でもなかった。

 

「まぁ、持っていくか」

 

 四肢がなくなっている以上、MSとして直すのはかなり難しい。

 ただ、同じロディ・フレームである以上、マン・ロディの……あるいは他のMSの部品取り用として使う事も出来るだろう。

 ともあれ、まずはあの船……いや、海賊船だな。

 先程の3機だけではなく、他にもMSを用意している可能性はある。

 あるのだが、だからといってあの船を放っておく訳にもいかないしな。

 そんな訳で、船に向かうが……

 

「っと!」

 

 海賊船の砲塔から射撃が行われる。

 それをスラスターを使うことで回避。

 続けて何発も撃ってくるが、MSが出てくる様子はない。

 となると、あの船にはもうMSはいないのか?

 あるいは俺が近付いたところで攻撃してくるつもりなのか。

 その辺は俺にも分からなかったが、だからといってあの船を攻撃しないという手はない。

 ……出来れば、あの船も確保したいところだが、人手がちょっとな。

 それに海賊が使っていた船だけに、どういう仕掛けがあるのかも分からないし。

 最悪の場合、それこそ自爆装置とかあってもおかしくはない。

 さすがにそれはないか?

 ともあれ、まずは行動するか。

 砲撃を回避しながら船に近付いていく。

 それを見た向こうは、こっちを近づけさせまいと攻撃をしてくるものの、それを全て回避していく。

 ある程度の距離になると、砲撃ではなく近距離用の銃座による攻撃が始まる。

 予想していたよりもそれなりに多くの乗組員がいるのか、銃座の数はそれなりに多い。

 もっとも、近付いてくるグレイズに向かって攻撃出来る銃座の数は決まっているので、それを回避するのはそう難しくないのだが。

 このまま船を撃破するか。

 そう思ったのだが、敵が海賊となるとほぼ間違いなくそこにはヒューマンデブリがいる。

 正直なところ見ず知らずのヒューマンデブリを殺しても、敵であれば仕方がないという思いがあるのは事実だ。

 だが同時に、今の俺……シャドウミラーとしてのアクセル・アルマーは、ヒューマンデブリを助ける事によって人望を集めているのも事実。

 もしそんな俺が、ヒューマンデブリを見殺しにしたらどうなるか。

 それこそ、シャドウミラーと鉄華団の元ヒューマンデブリ組から疑問の視線を向けられてもおかしくはない。

 ……あるいは、これは戦いである以上仕方がないと判断するかもしれないが、本当にそうなるかは分からない。

 となると、やっぱりヒューマンデブリは殺さないようにしておくのがいいだろう。

 どうしても殺さなければならないような時なら、また話は別だが。

 こういう事になるのなら、戦闘をするのは相応に訓練した兵士だけのギャラルホルンの方が色々とやりやすいんだが。

 まぁ、そんなのは今更の話か。

 ともあれ、あの船はブリッジ辺りを撃破しておけばいいか。

 そう判断し、ブリッジ側に回り込む。

 ヒューマンデブリを使う者達というのは、程度の差こそあれ、大半が使い捨てと認識している。

 ブルワーズはその典型だったし、CGSもそれは変わらないだろう。

 ……まぁ、それでもCGSの方はヒューマンデブリ以外にスラム街の出身者もいたのが影響してるのか、それともマルバの温情か、それなりの待遇ではあったが。

 一般人から見れば、とてもではないがまともな対応ではなかったが、それでもブルワーズに所属する者達にしてみれば、かなり羨ましい待遇ではあっただろう。

 そんな扱いのヒューマンデブリだけに、余程の事がなければブリッジに入れたりといった事はしない。

 余程の事……例えば船長や艦長が愛玩目的で連れ込むとか。何らかの特殊な技術があるとか。

 そういう理由でブリッジにいるのであれば、こちらも助ける事は出来ない。

 もっとも、そういう可能性はかなり少ないとは思うが。

 そんな事を考えながら、ブリッジの前に行き……突然現れたグレイズの姿に、ブリッジにいる面々が驚くのを確認し、同時にヒューマンデブリと思しき者がいないのを確認してから、念の為に精神コマンドの直撃を使ってからトリガーを引く。

 ヒューマンデブリとはいえ、昭弘のように外見からは大人にしか見えないような者もいる。

 そういうのがいた場合は、残念ながら諦めて貰うしかない。

 放たれた弾丸がブリッジを貫く。

 ナノラミネートアーマーを装甲に使っていた可能性が高いが、精神コマンドの直撃があればそれは意味をなさない。

 放たれた弾丸により、ブリッジを貫かれ……それによって撃破数が1上がる。

 これで2機撃破だな。

 出来ればこの船も確保したいところだが、だからといってここで時間を取る訳にはいかない。

 夜明けの地平線団……あるいはそれに準ずる組織が俺達を襲撃しようと企んでいるのだから。

 そうである以上、ここであまり時間を取る訳にはいかない。

 あるいは、いっそ船に乗り込んで技術班謹製のツールを使って情報を抜き出すといった手段もあるのだが……それはそれで、相応に時間が掛かるんだよな。

 そうして情報を抜き出している間に、襲撃が本格的に始まるのは避けたい。

 そんな訳で、俺は船はそのままにして、途中で撃破したガルム・ロディ3機……コックピットを直接破壊した以外の2機は運ぶのがちょっと大変だったので、軽く蹴ってグランの方に流しておく。

 そうしてグランに戻ってくると、ちょうどそのタイミングでグランやガラン、ジャコバ、ハンマーヘッド、イサリビからそれぞれMSが出撃してくる。

 

「何があった?」

『前後左右上下……完全に包囲されました。もっとも、左側はアクセルが撃破したので空いていますが』

 

 グランに近付いたところで、シーラからの通信。

 どうやら予想通りこっちを包囲したらしい。

 しかも前後左右上下という、完全な形で。

 ……いや、左側にいた海賊は俺が倒したので、既にこの時点で完全ではないか。

 

「そして動きがあった訳か?」

『ええ。アクセルも補給が終わったらまたすぐに出撃して貰います』

「分かった。ただ、俺が撃破したり動けなくして連れてきたMSの残骸はどうする?」

『そちらは格納庫に人をやってどうにかします』

 

 シーラの言葉に頷き、俺はコックピットだけが潰れた一番綺麗なガルム・ロディを持ちながら、グランの格納庫に戻るのだった。




アクセル・アルマー
LV:45
PP:80
格闘:313
射撃:333
技量:323
防御:323
回避:353
命中:373
SP:3003
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1874
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