転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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4050話

「んんん……」

 

 そんな声が聞こえてきて、目が覚める。

 半ば寝惚け眼で、しっかりと頭が働かない状況で周囲の様子を見ると……そこかしこに、白い肌がある。

 そう言えば、昨夜は……というか、時間的に朝方まで思う存分皆で夜の行為を楽しんだんだったな。

 そんな風に思っていると、少し離れた場所で眠っているクーデリアの姿が目に入る。

 クーデリアは昨日……いや、一昨日? 魔法球の中での時間も含めるとそうなるが、とにかく初めて俺に抱かれた。

 それでこういう風に全員での行為というのは……うん。まぁ、最初はもの凄く戸惑っていたのが印象深い。

 マーベルやシーラは、オルフェンズ世界で3人でそういう行為をしていたのもあって、クーデリア程に戸惑ってはいなかったが。

 それでもこれだけの人数での行為という事で、最初は戸惑っていたが。

 ちなみにこれだけの人数が1つのベッドの上でとなると、当然ながらキングサイズどころではないベッドが必要なのだが、この魔法球の中にはそういうベッドがきちんと用意されていた。

 何でも、雪広財閥に特注で頼んだんだとか。

 ……まぁ、ホワイトスターにある俺の家の寝室にあるベッドも特注だし、そう考えればおかしな事ではないのか。

 そんな風に考えていると、大分頭の中がすっきりとしてくる。

 身体を動かすと、色々な場所に柔らかな感触があった。

 俺の身体の色々な部分を枕代わりにしてるらしい。

 そっと隣を見ると、そこには疲れ切った様子のレモンの姿。

 反対側にはコーネリアが同じように眠っている。

 うーん……これは動かさない方がいいな。

 久しぶり……本当に久しぶりに俺も手加減なしでの行為をしたのだ。

 だからこそ、レモン達は心の底から疲れ切っている。

 それこそ丸1日眠っていてもおかしくはないくらいに。

 そんな風に考えていると、再び眠気が襲ってきて……俺は再びそのまま眠りにつくのだった。

 

 

 

 

 

 一度眠りの底についた意識が再び浮かび上がる。

 そして気が付けば、ベッドの上……というか、部屋の中には俺だけしかいなかった。

 どうやら俺が二度寝をした後、レモン達は起きて部屋から出ていったらしい。

 どこに行ったのかは、考えるまでもないだろう。

 風呂で昨日の汚れを落としているのだろう。

 ……俺もそうするか。

 とはいえ、レモン達の入っている風呂に行くのではなく、俺の為に用意された1人用のシャワーにだが。

 決めたらいつまでもこのままにするという訳にもいかないので、シャワーに向かう。

 特に誰にも会うようなことはなく、そのままシャワーを浴びる。

 あー……気持ちいい。

 ただ、出来れば俺も風呂に入りたかったな。

 そう思いながら、この魔法球に用意された別荘の中にあるリビングに向かう。

 予想通り、まだそこには誰の姿もない。

 女というのは、風呂の時間が長いし、それは仕方がないだろう。

 特に俺の恋人達は髪の長い者が大多数なので、髪を洗うのにもかなりの時間が掛かるし、それを乾かすのも同様だろう。

 そんな訳で、俺はリビングで特に何をするでもなくソファでぼーっとしていた。

 何となくアイスが食べたくなって、空間倉庫に入っていたアイスを取り出す。

 ソフトクリームとかではなく、普通にスーパーやコンビニで売ってるようなアイスだ。

 日本のチョコはスーパーやコンビニで売っているのであっても世界でトップレベルの味なのは間違いないが、それはアイスも同様だ。

 勿論、一流のシェフやパティシエが作るアイスとかに比べれば劣るが、それでも世界トップクラスの味なのは間違いない。

 もっとも、中には何でそんな味を出す? といったようなキワモノもあったりするが。

 俺はそういうのは好まないので、普通のアイスを食べる。

 シャワーから上がったばかりなので、アイスは余計に美味い。

 俺が食べているのは、メロン味のアイス。

 もっとも、メロン味ではあるが、そういうフレーバーであるというだけで、果汁は入っていない。

 それでも十分に美味いのでそれを食べていると……

 

「あ、美味しそうなの食べてる。アクセル君、私にもそれちょうだい」

 

 そんな声に視線を向けると、そこには動きやすさを重視した服を着た円の姿があった。

 円は俺の恋人の中で数少ないショートカットだ。

 エリナも以前はショートカットだったが、今はロングヘアーになっている。

 そんな円だけに、風呂から上がるのも早かったのだろう。

 もっとも、風呂から上がっても自分だけでさっさと出てくるというのも円らしくはない。

 そう考えると、円以外にもそろそろやって来るかもしれないな。

 そんな風に思いつつ、同じアイスを空間倉庫から取り出して円に渡す。

 

「ほら」

「ありがと。……いやー、それにしても昨夜は凄かったわね」

 

 それが何を示しているのかは明らかだ。

 ただ、ちょっと意外だったのは、円の口からそういう言葉が出た事だろう。

 これが例えば、円の相棒たる美砂の口からそういう言葉が出たのなら、俺もそこまで驚かなかった筈だ。

 中学時代は3-Aのエロ番長と呼ばれていた美砂だし、俺がネギま世界に初めて行くまでは、3-A……あるいは2-Aからか。とにかく唯一の彼氏持ちだったのだから。

 もっとも、それもあっさりと破局した訳だが。

 ともあれそういう事もあり、美砂はそういう行為に最初から強い好奇心を持っていた。

 ……とはいえ、それも中学校時代の話だ。

 今は美砂も円も立派な大人の女で、それこそ数え切れないくらいに俺と肌を重ねてきた。

 そう思えば、この件は特に驚くような事でもないのだろう。

 

「久しぶりだったからな。……円も凄かったと思うぞ」

「あ……あはは。それこそ私だって久しぶりだったんだから、しょうがないじゃない」

「時差を考えて欲しいんだけどな」

「何よ、それを言うのならアクセル君だって、マーベルやシーラと一緒にいたんでしょう?」

「……まぁ、それは否定しない」

「それだけじゃなくて、あーんなお嬢様の初めてまで。しかもその日のうちに乱交に誘うなんて、外道よ、外道。鬼畜って言ってもいいわね」

「それに喜んで参加していた誰かさんは、外道や鬼畜じゃないと?」

 

 呆れの視線を円に向ける。

 実際、昨夜の行為では円は積極的に攻める側に回っていて、クーデリアの口から様々な鳴き声を出させていたのだから。

 

「あ、お腹空いたわね。ねぇ、アクセル君。アイスもいいけど牛丼ない?」

「……話題転換にしても無理がないか?」

 

 そう呆れつつも、空間倉庫の中から牛丼を取り出す。

 とはいえ、これはチェーン点で売ってるような牛丼ではなく、スーパーやコンビニで売られている弁当形式の牛丼だ。

 人の好みというのはそうそう変わらないらしく、円は中学時代と変わらず、今もまだ牛丼をこよなく愛している。

 俺も牛丼は嫌いじゃない……いや、寧ろ好きだが、どちらかと言えばすき焼き丼の方が好みだったりする。

 

「ありがと。……いいじゃない。クーデリアは生粋のお嬢様だったんだもの。うちにはお嬢様は何人かいるけど、あやかや千鶴は……何と言うか、ねぇ?」

「聞かれても知らないぞ」

 

 そう言いつつも、円の言葉には納得出来るところがある。

 あやかや千鶴はお嬢様ではないとは言わない。

 それこそテンプレ的なお嬢様であると言われれば、そうなのかもしれないし。

 ただ、あやかにしろ千鶴にしろ、テンプレなお嬢様プラスアルファといった感じなのも事実。

 それを言えばどんな目に遭うのか分からないので、言わないが。

 

「……そうね。止めておくわ。それで、アクセル君。今日はどうするの? こう言っては何だけど、そこまで時間はないわよ?」

 

 円の言葉に頷く。

 昨夜の行為で使った体力を回復する為、円達はぐっすりと眠っていた。

 俺は体力的に問題はなかったものの、それでも惰性というか、流される形でぐっすりと眠った。

 外の1時間が中では48時間だが、恐らく残り時間は10時間ちょっとだろう。

 残り時間を考えれば、円達がどれだけ体力の回復に睡眠時間が必要だったのかが分かりやすい。

 

「そうだな。特に何かするようなこともないし、オルフェンズ世界についての情報は既に纏めてあるから、それぞれの部署にはそれを流せば問題はない。……海水浴でもするか?」

 

 この別荘の前は砂浜になっており、そこには海がある。

 それどころか、魚とかそういう生物も放されている。

 この魔法球を買った時に、それだけ頑張ったのだろう。

 

「うーん……でも、アクセル君。我慢出来る?」

 

 牛丼を味わいつつそう告げる円。

 何について言ってるのかは、明らかだ。

 海水浴をするという事は、当然ながら水着になる訳で……スタイルに自信のある多くの者達は、俺の好みというのもあるのだろうが、ビキニを着る。

 男好きのする身体を持つ美人がビキニを着るのだから、その破壊力は非常に大きい。

 それを見た俺が我慢出来るかどうかは、正直なところ微妙だろう。

 ……もし俺が我慢出来なかったら、それこそ追加でもう1日くらいこの魔法球の中に残らないといけないのだから。

 言ってみれば、それだけで酒池肉林の快楽を楽しめるという事でもあるのだが。

 

「我慢……どうだろうな。多分大丈夫だとは思うけど、やっぱり避けた方がいいか。となると、残りの時間はゆっくりとこの辺りで話をするって感じがいいか?」

 

 ここでイチャつくという選択肢を選ぶと、それこそ自然な流れでまたベッドに突入という事になりかねないし。

 

「賛成。それでいいでしょ。……あ、ほら。ちょうど他の人達も来たみたいだし」

 

 円の言葉に視線を向けると、そこにはミナトとシーマの姿があった。

 あの2人、微妙に性格が似ている点もあってか、相性がいいんだよな。

 享楽的でありながら、実は知的な性格をしてるとか。

 特にミナトは、何も知らない者が見ればただのエッチなお姉さんにしか見えない。

 資格習得マニアで、その知能は非常に高いと見抜ける者は……いない訳ではないだろうが、それでも少ないだろう。

 思春期の男にとって、ミナトはまさに劇薬の如き存在だろう。

 ……いやまぁ、シーマもシーマで、円熟した大人の女という感じで思春期の男にとっては目の毒だったりするが。

 そんな風に思いながら2人を見ていると、最初にシーマが俺の視線に気が付く。

 

「おや、アクセル。もう起きたのかい? それも随分とさっぱりしてるようだけど、シャワーでも浴びてきたのかい?」

 

 俺の姿を見て、そんな風に声を掛けてくる。

 するとミナトもまた、そんなシーマから少し遅れて俺に視線を向けてきた。

 

「あらやだ、本当ね。……というか、円が先にお風呂から上がったと思ったら抜け駆けしてたのね。昨夜だけじゃ満足出来なかったの?」

「ちょっ、いきなり何を言ってるのよ! べ、別に私は……ただ、ちょっとここに来たらアクセル君がいたから、その、話をしようと思っただけなんだから」

「牛丼を食べながら?」

「何よ、牛丼を馬鹿にしてるの?」

 

 牛丼を馬鹿にされたと思ったのか、円が不満そうに言う。

 ミナトも、それなりに円との付き合いは長い。

 円の牛丼愛とでも呼ぶべきものは理解してるので、今の言葉には首を横に振る。

 

「別にそういう事を言ってるわけじゃないわよ。ただ、起きたばかりでよくそういうのが食べられると思っただけで」

「あのねぇ……昨夜はあれだけ運動したのよ? そうである以上、お腹が減るのは当然でしょう。それに牛丼が重いって言われても、そういう事はないわ。朝から牛丼を食べる人もいるし、どうしても重いようなら出汁茶漬け風にして食べる事も出来るんだから」

「……いや、そこまでして朝から牛丼を食べなくてもいいんじゃない? まぁ、時間的には、今はまだ朝じゃないけど」

 

 牛丼の出汁茶漬け派の円と、どうせなら普通のお茶漬けを食べたいと言うミナト。

 俺にはどっちの気持ちも理解出来ない訳でない。

 実際、牛丼のチェーン点は朝定食でも牛丼があったりするし、ファミレスの類でも何気にモーニングメニューに牛丼があったりする。

 朝にラーメンを食べるのを朝ラーと呼ぶらしいが、そうなると朝に牛丼を食べるのは朝牛とでも呼ぶのか?

 

「牛丼の出汁茶漬けか。……牛丼の具を煮詰めて時雨煮みたいな感じにして牛丼にすれば美味いかもしれないな」

 

 そう言う俺の言葉に、円は微妙な表情を浮かべる。

 

「ちょっと、アクセル君。それはそれで美味しそうだけど、牛丼をベースにしてそういうのを考えるのは止めてくれない? 牛丼はそのまま牛丼で出汁茶漬けにしても美味しいんだから、ひつまぶしがそれを証明してるでしょ」

「それは……少し無理がないか?」

 

 まぁ、俺もひつまぶしは好きだ。

 ウナギ料理で、最初は普通にうな丼に近い形で食べ、次に薬味を乗せて食べる。ちなみに俺はミョウガの千切りとワサビがお気に入りだ。そして最後に出汁茶漬けにして食べる。

 そういう意味では、同じ丼物として円の言葉は間違ってはいないのかもしれないが……いや、うな丼とひつまぶしは違うか。

 ひつまぶしは丼ではなくお重っていうのか? それで出てくるし。

 ともあれ、牛丼とひつまぶしは色々と違いすぎるのは間違いなく……結局魔法球の残りの時間は、牛丼やひつまぶしを食べたりしてすごすのだった。

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