転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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2864話

「それはまた、随分と早かったな」

 

 ガラリアがショウと共に消えた……恐らく地上に転移したと聞いてから数日が経ち、その報告が入ってきた。

 曰く、ミの国で内戦勃発、と。

 フラオンとギブン家の戦力がミの国で合流したという話は当然のように聞いていたので、いずれ内乱とまではいかないかもしれないが、騒動が起きるというのは予想していた。

 していたのだが、それにしたってもう少し……具体的には数ヶ月、場合によっては半年くらいは後になると思っていたのだが。

 しかし、実際にこうしてミの国で内乱が起きたという報告が来たのだから、まさかそれが嘘という事はないだろう。

 

「フラオンは、一体どのくらい無茶な要求をしたのかしらね」

 

 マーベルがしみじみとそう言う。

 その口調の中に呆れの色があるのは、決して俺の気のせいという訳ではないだろう。

 何しろ、今のこの状況でこのような事態を引き起こすのだから。

 フラオンにしてみれば、ミの国というのは自分が頼るべき最後の場所だ。

 そのような場所であるにも関わらず、恐らくはエルフ城で暮らしていた時のように好き勝手を言い、贅沢をしようとしたのだろう。

 ピネガンもアの国の元国王という事で、最初こそある程度は要求を聞いていたのかもしれないが、結果としてフラオンの要求を必要以上に聞くといった真似は出来なくなったといったところか。

 

「エルフ城にいた時と同じ水準の生活を要望したといったところか」

 

 あるいはギブン家がフラオンと合流していなければ、フラオンもそのような要求をピネガンにする事はなかっただろう。

 だが、フラオンとギブン家は合流してしまった。

 負けたとはいえ、ギブン家はドレイク軍と戦い続けてきた経験を持つ。

 ミの国でもダーナ・オシーを量産してはいるものの、ドレイク軍との戦いで消耗している以上、ギブン家の戦力と戦うのは難しい。

 ましてや、ギブン家にはショウがいたのだ。

 オーラバトラーを使った操縦のコツだったり、模擬戦の相手をしたりといったような事をしていたので、そういう意味でもギブン家の練度は高い。

 ……あるいは、今もショウがギブン家にいれば、ギブン家がフラオンの我が儘を聞かなくてもよかった可能性もあった。

 だが、ショウはガラリアと共に地上に行っている。

 正確には地上に行ったというのは、あくまでも俺の予想でしかなく、公的には単純に行方不明といった扱いだが。

 

「それで、私達……というか、アの国はどうするの? 元々ミの国で内乱が起きたら介入する予定だったんでしょう?」

「その辺はドレイクに聞かないと何とも言えないが、ドレイクの性格を考えれば介入してもおかしくはないな。元々、大義名分はある」

「色々とあるわよね」

 

 俺の言葉にそう言うマーベル。

 実際、大義名分という意味ではかなり充実しているのは、間違いのない事実だ。

 フラオン、ギブン家、そして以前フラオンやギブン家と一緒にドレイクを攻撃した一件に、ミの国の反乱軍から助力を求められている一件。

 諸々の事情を考えると、それこそドレイクが介入するのに必要な大義名分は幾らでも存在していた。

 

「可能ならもう少し後で内乱が起こってくれれば、ドレイクのウィル・ウィプスを出撃させる事が出来たかもしれないんだけどな」

 

 俺のヨルムンガンドは、まだ完成度5割未満だが、ウィル・ウィプスの方はもうかなりの完成度だ。

 もう少し時間があれば、出撃する事も出来ただろう。

 ウィル・ウィプスは、ある意味でアの国……というか、ドレイクの象徴とも呼ぶべき存在だ。

 それだけに、出来ればミの国との戦いで出撃させたかったというのが、ドレイクの本音だろう。

 ミの国の一件が終われば、後は特に問題はなくなる筈だ。

 そういう意味では、やはり今回の一件は少し早すぎたんだよな。

 ドレイクとしても、まさかここまで早くミの国で内乱が起きるとは思ってなかったんだろうし。

 

「ともあれ、私達はどうするの? ナムワンで出撃? それとも様子見?」

「個人的には、そろそろミの国に行って機械の館を襲ってきたいんだけどな」

「……まだ集めるつもりなの?」

 

 機械の館に行った俺が何を考えているのかというのは、マーベルにとっても容易に想像出来たのだろう。

 呆れた様子を見せつつ、そう言ってくる。

 とはいえ、今の状況を思えばそれは十分ドレイクの援護にもなるし、オーラバトラーの製造ラインを奪うということで俺の利益にもなるし、機械の館にあるだろうダーナ・オシーを確保すれば、それはそれでまた使い道はある。

 具体的には、ホワイトスターに戻った時のお土産といった感じで。

 とはいえ、いつホワイトスターに戻れるか分からない以上、暫くは空間倉庫の中で肥やしとなっているんだろうが。

 

「ああいうのは、あればあるだけいいしな」

 

 技術班の面々が思う存分オーラバトラーを調べるという意味では、使い捨てに出来るダーナ・オシーは幾らあってもいい。

 とはいえ、そうなった場合は技術班がオーラバトラーを開発した場合、それはダーナ・オシーをベースとしたものになると思うが。

 本来の意味で正統なオーラバトラーの流れというのは、ドレイクが開発したオーラバトラーだ。

 そういう意味では、ダーナ・オシーをベースとして開発されたオーラバトラーは、ある意味で邪道の系統といったことになるんだろう。

 個人的には、ビランビーとかバストールを基礎として新型を開発して欲しいと、そんな風に思うんだが。

 

「ふーん。まぁ、アクセルがそれでいいのなら、私は構わないけどね。でも、今の状況を考えるとアクセルの希望通りの流れになるかどうかは、微妙なところじゃない?」

「それは否定しない。ただ、機械の館の件については、あくまでもそうなったらいいなといった程度のものでしかない。無理なら無理で、別に構わない」

 

 そうして話していると……メイドが姿を現す。

 

「アクセル王、マーベル様、兵士の方がお見えです」

「そうか。通してくれ」

 

 このタイミングでやって来た以上、その兵士の仕事はミの国に関係する事だろう。

 あるいは、ドレイク城……元エルフ城にして、現在のドレイクの居城に来て欲しいという連絡かもしれないな。

 ラース・ワウとドレイク城は結構な距離があるものの、俺の場合は影のゲートを使えば一瞬で移動可能だし。

 メイドが兵士を連れてくる為に部屋から出ていったのを見て、改めてマーベルに尋ねる。

 

「さて、ドレイクは一体何の用事で俺達を呼んだんだと思う?」

「普通に考えればミの国の件じゃない? あるいは……ガラリアの件かもしれないわね」

「ああ……」

 

 マーベルが若干不安そうな様子を見せる。

 ガラリアは、現在行方不明だ。

 俺の予想では、ショウと一緒に地上に出ているだろうと思っているのだが、それはあくまでも何の証拠もない俺の勘でしかない。

 更に悪い事に、ガラリアの父親は敵前逃亡をした人物だ。

 その娘のガラリアが戦いの中で姿を消したのだから、ガラリアの事を面白く思っていない奴にしてみれば、ここぞとばかりにガラリアもあの父親の娘だったのだといったような噂を広げているらしい。

 ガラリアはドレイクの部下の騎士の中でも唯一の女だ。

 いや、もしかしたら他にも女の騎士がいる可能性はあったが、生憎と俺はドレイクの部下の女騎士というのはガラリアしか知らない。

 そうである以上、当然のように男世界の騎士にしてみれば面白くは思っておらず、そのような者達にしてみればガラリアがいなくなったのは、非常に嬉しい事だろう。

 マーベルもその辺りについても知っているからこそ、不安なのだろう。

 

「ともあれ、実際にドレイクと会えばその辺りはっきりすると思うが」

 

 そう言うと、やがて兵士が部屋の中に入ってくる。

 

「失礼します」

「挨拶はいい。それで、用件は? ドレイクから何らかの指示を受けてきたんだろ?」

 

 俺の言葉に、兵士は驚く。

 いや、この程度で驚かれてもちょっとな。

 ドレイクからの伝言以外で何らかの用件があってきたのだという可能性もないではないが。

 

「アクセル王には、ドレイク城まで来て欲しいとのことです」

「来いと言うのなら、別に行くのは構わないが……それだけか? 具体的に何の理由があって呼んでいるとか、そういう伝言はないのか?」

「はい。聞かされておりません」

「分かった。俺はすぐにドレイク城に向かう。お前はこれからどうする?」

「他にも仕事がありますので、そちらを」

 

 兵士の言葉に頷き、送り出す。

 さて、それにしても用件も伝えないで俺に来るように言ってきたという事は……少しでも情報を漏らさないようにといったところか?

 ドレイクの性格を考えれば、まさか説明するのも面倒だから俺を呼び寄せようとしている……なんて事は、まずないだろうし。

 まぁ、来いと言うのなら行ってみればいいか。

 それで、もしどうしようもないような話なら、お互いの立場についてしっかりと教えてもいいし。

 場合によっては、フラオンに協力……いや、ないな。それだけはない。

 ああいう愚王と一緒に行動するのは意味がない。

 なら、オーラバトラーを持ってどこか別の国……そうだな、強国と言われるラウの国や、いっそ海を挟んでアの国の先にあるナの国に行ってみるというのも、面白いかもしれないな。

 とはいえ、ドレイクの性格を考えれば、そんな心配は多分いらないだろうが。

 

「じゃあ、俺はちょっとドレイク城に行くけど、マーベルはどうする?」

「そうね。このまま1人で残ってもどうかと思うし、私も一緒に行くわ。向こうで何があるのかは分からないけど、もしかしたらガラリアについての話を聞けるかもしれないし」

「地上に行ったんなら、そう簡単にバイストン・ウェルに戻ってこられるとは思わないけどな」

 

 そう言い、俺はマーベルと共に影のゲートを使ってドレイク城に向かうのだった。

 

 

 

 

 

「えー……マジか……」

 

 目の前の光景を見て、そう呟く。

 俺の視線の先には、バストールの姿がある。

 ただし、機体は右手と頭部が失われており、左足も膝から下が消滅しているといった……それこそ、大破と呼ぶに相応しい姿だった。

 ついさっき、そう簡単に地上からバイストン・ウェルには戻って来られないと、そう言ったのだが、そんな俺の言葉は一体何だったのかといった光景が、俺の視線の先のバストールだった。

 そもそも、地上に出たのだろうバストールは、一体どうやってバイストン・ウェルに戻ってきたんだ?

 そんな風に思うなという方が無理だった。

 ドレイクが兵士に詳しい事情を教えず、それでいてすぐドレイク城に来るようにと伝えてきたのは、これが理由だったのだろう。

 

「そうなると、問題なのは一体何がどうなってこうなったのかって事だろうけど……」

 

 いつもなら俺の言葉に何かを言ってくるマーベルがいるのだが、今はいない。

 バストールを見た瞬間、保健室……いや、違うな。診療所? ともあれ、城の中にある病院的な場所に向かって走っていったのだ。

 とはいえ、そのことは俺にもよく理解出来る。

 マーベルにとって、ガラリアはバイストン・ウェルでは数少ない女友達だ。

 そんな相手の乗っていたオーラバトラーが、このような大破と呼ぶに相応しい状況になっているのだから、それを気にするなという方が無理だろう。

 

「ともあれ、生きてるのは間違いないらしいから、よかったけどな」

 

 既に、案内役の兵士からその辺については聞いている。

 だが、バストールが何故あのような事になっているのか。

 ショウのダンバインとの戦いか?

 もしくは、地上の軍隊……いや、ショウと一緒に地上に出たとなると日本だろうから、自衛隊か?

 まぁ、自衛隊も一般的には軍隊と同じようなものだから、軍隊で統一しても構わないか。

 そんな軍隊と戦ってここまで被害を受けたのか。

 バイストン・ウェルにおいては最強の兵器であるオーラバトラーだが、地上には戦闘機とか戦車とか、そういうのがある。

 歩兵であっても、せいぜい弓とかしか使えないバイストン・ウェルと違い、地上だとロケットランチャーとかあるしな。

 オーラバトラーは恐獣の素材を加工して作った生体兵器だけに、防御力はどうしても弱い印象がある。

 だとすれば、地上に出たバストールがやられたという可能性も否定は出来ない。

 ただ、オーラバトラーは防御力こそ弱いが、運動性という意味だとかなり優秀な兵器だ。

 そんなオーラバトラーに攻撃を命中させることが出来るかとなると……どうなんだろうな。

 問題なのは、オーラバトラーの件もそうだが、それ以上にゼットか。

 恋人のガラリアがこんな目に遭わされた以上、地上が自分の故郷だろうとも、絶対に許せないといったように考えてもおかしくはない。

 出来ればそんな事にならないようにして欲しいとは思うんだが……正直、どうだろうな。

 何だかんだと、ゼットも怒りやすい性格をしているし。

 場合によっては、ガラリアをこんな目に遭わせた奴に復讐してやる! とか思っても、おかしくはなかった。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:1550
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1678
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