転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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2866話

「どうやら元気そうだな」

 

 ベッドで横になっていたガラリアに、そう告げる。

 このバイストン・ウェルはファンタジー世界であるが故に、治療技術という点でもそんなに発展していない。

 ファンタジー世界ならファンタジー世界で、いっそ回復魔法の類でもあればいいのだが、生憎とバイストン・ウェルにそんな便利なものはない。

 あるいは、オーラ力がそういう特殊能力を有している……という可能性もないではないが、見た感じだとそういう風には見えない。

 つまり、結局のところガラリアは未熟な治療技術で全快するまで頑張る必要がある訳だ。

 

「アクセル王、わざわざすいません」

 

 そう言い、ベッドで上半身を起こそうとするガラリアだったが、俺と一緒に来たマーベルがそんなガラリアを止める。

 

「ほら、無理しないの」

「いや、だが……」

 

 マーベルの言葉に何かを言いかけようとするガラリアに、俺は首を横に振る。

 

「気にするな。お前は怪我人なんだから、寝たままでいい」

 

 そんな俺の言葉に、ガラリアは申し訳なさそうに頭を下げてからベッドで横になる。

 

「ここに来たということは、お館様からの事情を聞いたのでしょうか?」

「少し前にな。それにしても、地上でよく暴れなかったな。いや、暴れたには暴れたらしいが、海の上だけでというのは感心するよ」

 

 これはお世辞でも何でもなく、正直なところだ。

 火薬を使った武器の威力が数十倍から数百倍にまで上がるというのなら、東京とかの人の多い場所でそんな武器を使っていればどうなったか。

 間違いなく数千人……場合によっては数万人規模の死人が出ただろう。

 死んだのではなく怪我をした者となると、それよりも余計に多くなる筈だ。

 そうならなかったのは、ガラリアの判断のお陰なのは間違いないだろう。

 この世界の地球と俺は、何の関係もない。

 だが、それでもやはり無意味に人が死ぬのは気分のいいものではなかった。

 

「そう言って貰えると、私も嬉しいです」

「とはいえ、ダンバインは無傷だったのか。……バストールがあそこまでダメージを受けたのにな。さすが、聖戦士用のオーラバトラーといったところか」

 

 ドレイクから聞いた話によると、バストールがバイストン・ウェルに戻ってくる時に大きな被害を受けたのに対して、ダンバインは無傷だったらしい。

 そんな状況でバイストン・ウェルに戻ってきたにも関わらず、ショウはガラリアを殺したり捕虜にしたりといったような真似はしなかったらしい。

 現在のギブン家の状況を考えれば、少しでもドレイクとの交渉材料は必要だろうに。

 ショウにしてみれば、一緒に地上からバイストン・ウェルに戻ってきたガラリアに危害を加えるといったような真似はしたくなかったのだろう。

 結局ガラリアをその場に残し、自分はミの国に向かったらしい。

 そしてガラリアは、まだ何とか動くバストールに乗ってドレイク城まで戻ってきたとか。

 正直なところ、その戻ってくる途中でゼラーナとかに遭遇していれば、間違いなく死んでいたな。

 いや、ゼラーナに限らず空を飛ぶ恐獣の類と遭遇しても、どうしようもなかっただろう。

 そういう意味では、ガラリアは運がよかったのは間違いない。

 

「マーベル、ショウ・ザマも言っていたんだが、地上ではあのような兵器が普通なのか?」

「あのような? それってどういうの?」

「戦闘機……とか言っていたな。向こうの攻撃はバストールには通じず、少し命中すればバランスを失って地面に降下していくような、そんな代物だ」

 

 どうやら自衛隊の戦闘機とは戦いになったらしい。

 とはいえ、ガラリアの話を聞く限りでは戦闘機でオーラバトラーに対抗するのは難しいらしいが。

 マクロス世界のVFとかなら、地上の戦闘機よりもかなり性能が高いから何とかなったかもしれないけど……無茶な事を言ってるだけか。

 

「トッドやアレンに聞かれたら、怒らせるんじゃない?」

「ふむ、そうか」

 

 マーベルの言葉には、納得出来るところがあった。

 トッドは戦闘機のパイロット候補生、そしてアレンは戦闘機のパイロットだったのだ。

 そんな2人に、実は地上の戦闘機というのは大した事がなかったと言おうものなら……取りあえず、いい気分になるということはないだろう。

 とはいえ、実際にオーラバトラーという機体は地上で圧倒的な性能を発揮したのも、間違いのない事実。

 そうである以上、オーラバトラーの方が戦闘機よりも優れているといった事は、否定出来ない事実だろう。

 

「まぁ、戦闘機の件はともかくとして……俺とマーベルが直接こうして話を聞きに来たのは、どうしてもガラリアに聞いておきたい事があったからだ。一応、ドレイクからもその辺についてはある程度聞いたが、やっぱりここはしっかりと本人から聞いた方がいいと思ってな」

「直接、ですか? 何でしょう?」

「ガラリアもさっき言っていた、戦闘機の攻撃が殆ど効かなかったという点だ。……オーラバリアと言ったか?」

 

 謁見の間でドレイクから地上でのオーラバトラーについて話を聞いた時は、武器の威力が飛躍的に高まるといったような事ばかりに皆の注目が集まった。

 実際、その件がかなり興味深いというのは、俺も同意出来るところなのだが……俺にしてみれば、戦闘機の攻撃が一切通じなかったというオーラバリアの方が気になる。

 

「オーラバリアというのは、ショウ・ザマがそう言っていたので取りあえずそのまま使ってるだけなので、正式な名前という訳ではないのですが」

「分かりやすい方がいいだろ。オーラ力を使ったバリア状のものなんだから、オーラバリアで問題はない」

 

 別に無理に難しい言葉を使う必要もない。

 それが具体的にどのような効果を持ってるのかを端的に表すことが出来れば、それで十分なのだ。

 そういう意味では、ショウが口にしたオーラバリアという名称は悪いものではない。

 変に凝った名前を付けるよりは、オーラバリアの方がよっぽど分かりやすいのは事実だ。

 

「そうですか? では、オーラバリアで」

 

 ガラリアはオーラバリアという名前に対して微妙に何か思うところがある様子だったが、それでも取りあえず名前に納得した様子を見せてくれたので、俺としては悪い話ではない。

 

「ああ。で、そのオーラバリアだが……具体的にどんな感じだったんだ?」

「そうですね。見えない盾がある様子でした。オーラランチャーと似たような武器を地上の軍隊でも使っていましたが、その爆発を見えない盾……いえ、具体的には盾というよりはバストールが見えない何らかの入れ物に入ってるといったような……そんな感じです」

 

 ガラリアは説明をしにくい様子を見せていたものの、俺にはその説明で十分だった。

 何しろ、シャドウミラーの機体は基本的にEフィールドやグラビティ・テリトリーのように、バリアの類が標準装備されている。

 それだけに、バリアの類についてはかなり詳しい。

 ガラリアの説明についてはその辺が微妙に納得しにくかったものの、俺が知っているバリアの類を連想させるものだった。

 なるほど、オーラバリアか。言い得て妙だな。

 ショウは日本人である以上、多分子供の頃はロボット系のアニメを見たりしていた筈だ。

 だとすれば、そこからバリアの類を連想してもおかしくはない。

 そういう意味では、ショウの予想は見事に当たっていた……といったところか。

 

「なるほど、大体分かった」

「……分かったのですか? お館様は今の説明でも分かりにくかったのですが」

 

 戸惑った様子で呟くガラリア。

 まぁ、ドレイクはバリアとかに対しての知識も経験もないんだから、当然かもしれないが。

 俺がその辺を理解出来たのは、あくまでも似たようなバリアを知っていたからだ。

 とはいえ、そのオーラバリアはバイストン・ウェルにおいて発動していない。

 だとすれば、火薬の件と同様に地上に出なければどうしようもないのか。

 もっとも、俺のサーバインはオーラ力ではなく魔力を使って動いている以上、オーラバリアが発生するかどうかは微妙なところだが。

 オーラバリアの発動理由が、オーラ力にあるのか、それともオーラコンバータにあるのか。

 オーラコンバータの方にあるのなら、魔力を使って動く俺のマジックコンバータであっても、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、発動するかもしれないな。

 もっとも、バイストン・ウェルで発動しないのなら、意味はないのだが。

 

「ああ。オーラバトラーでは地上に出ないと使えないらしいが、俺の国で使われている機動兵器には、同じような機能を持つ機体が多い」

 

 多いというか、シャドウミラーの機体には基本的に標準装備されている機能だ。

 現在のシャドウミラーの主力量産機のシャドウも、バリアは複数装備しているし。

 

「アクセル王の機体もオーラ力を使っていると!?」

 

 同じような機能を持つ機体と聞いたガラリアは、そう叫ぶ。

 そんなガラリアの叫びに、俺は即座に首を横に振った。

 

「違う。バリアという意味では同じだが、オーラ力によるバリアじゃない。バリアというのは……そうだな、不可視の盾のような代物だ。オーラバリアは、オーラ力を使って発生するバリアだとショウは思ったから、オーラバリアと呼んだんだろう」

「……そういうものですか?」

 

 完全に納得した様子ではなかったが、それでもガラリアは俺の言葉にそう頷く。

 ガラリアにしてみれば、知っているバリアというのはオーラバリアしかないので、バリアというのはオーラ力を使って展開するものという認識だったのだろう。

 にしても、オーラバリアの話が本当なら、是非ともその技術は欲しい。

 量産機には無理でも、実働班の面々が乗っている機体にはオーラコンバータを装備するだけで、新しいバリアが使えるという事になるんだろうし。

 ただ、もしそういう風にするのなら、オーラコンバータは出来るだけ小型化したいところなんだが。

 オーラバトラーでは、動力炉たるオーラコンバータは背中にある。

 そのおかげで、オーラバトラーはこのような小型になっているのだろう。

 もしPTのように動力炉たるオーラコンバータを内蔵していれば……待てよ?

 動力炉を外付けにすることで、機体を小さく出来るというのは間違いない。

 俺にしてみれば、動力炉というのは機体内部に有するものだという認識があった。

 それを外付けにするというのは、まさに目から鱗だ。

 つまり、シャドウミラーで使われている機体に関しても、動力炉を外付けにすれば機体を小さく……いや、駄目だな。

 動力炉がありふれたようなものであればまだしも、シャドウミラーで使っている機体の動力炉はブラックホールエンジンとかがメインだ。

 重力関係の技術は、シャドウミラーにとって非常に機密度が高い。

 そんな中で、もしブラックホールエンジンを外付けにしたりしたらどうなるか。

 それこそ、動力炉のブラックホールエンジンを敵に奪われる可能性が出て来てしまう。

 機体の内部にブラックホールエンジンがあれば奪われないかと言えば、その答えは否だ。

 それこそ機体を奪われたり、四肢や頭部を破壊して反撃出来ないようにしてから動力炉の入っている胴体を奪っていくといったような真似をされる可能性はある。

 だが……それでも、外付けにした状態に比べて守りやすいのは間違いない。

 そうなると、動力炉の外付けがシャドウミラーで採用されるような事はないだろう。

 勿論、この件を話せば技術班で外付けにした時のメリットやデメリットを調べるといったような事はするかもしれないが。

 言ってみれば、それだけでしかない。

 だとすれば、この技術……というか発想の転換を上手く使えるのはどこの世界だ?

 そう考え、思い浮かんだのはUC世界。

 ミノフスキー物理学を使った核融合炉が一般的に広まっており、動力炉を奪うといったような真似は考えなくてもいいだろう。

 それでいて、UC世界はミノフスキー粒子の件もあって、基本的に他の世界にミノフスキー物理学を使って製造された核融合炉を持ち出すといった事も出来ない。

 一種の、ガラパゴス化してる世界と言うべきか。

 UC世界のMSでなら、動力炉を外付けにするというのは可能かもしれないな。

 そうなれば、オーラバトラー程……とまではいかないが、全長18m前後から全長15m前後くらい、ニーズヘッグと同じくらいの大きさにはなるかもしれない。

 というか、そう考えると改めてニーズヘッグって色々と無茶な作りなんだよな。

 ブラックホールエンジン、時流エンジン、トロニウム・エンジンの3つの動力炉を内蔵していて、その上でシャドウミラーで使われている新技術の数々が装備されていて、だというのに全長15m程度なんだから。

 それはシャドウミラーの技術力が高く、様々なところでダウンサイジングしているからこそなんだろうが。

 

「オーラバリア……やっぱり興味深いな。とはいえ、今はまずミの国を片付ける方が先だが。ガラリアは……ミの国との戦いに参加は無理そうか?」

「そうですね。残念ですが……」

 

 本当に、心の底から悔しそうに、そう言うのだった。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:1550
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1678
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