転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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昨日は大変でしたね。
突然ハーメルンにアクセル出来なり、かなり焦りました。
それでもハーメルンも無事に復旧したようで嬉しいですね。
また、昨日も一応転生とらぶるはいつも通り18時に更新されていたようで何よりです。
ハーメルンが攻撃される前に投稿予約をしておいてよかったとしみじみ思います。

運営の方々、お疲れさまでした。



面白いと思ったら、評価の方よろしくお願いします。


4165話

「な……ア、ア、ア……アクセルゥッ!? な、何でお前がこんな場所にいるんだよ!」

 

 まさに驚愕といった様子で俺を見て叫ぶモンシア。

 分かってはいたが、やはり俺の存在には全く気が付いていなかったらしい。

 それだけニナしか見えていなかったという事なのだろう。

 

「一応言っておくが、最初から俺はここにいたぞ。実際、アデルはここに入ってきてすぐに俺の姿に気が付いたしな。……ベイトの方はどうか分からないが」

「も、勿論気が付いていたさ。決まってるだろ」

 

 俺の言葉にベイトがそう返してくるが……うん。この様子だと恐らくベイトは俺の存在に気が付いていなかったな。

 ニナとモンシア、そしてモーラがやり合っている時に、アデルから俺の存在について聞かされたといったところか。

 

「まぁ、その辺はどうでもいいが」

「いや、そうじゃなくて、何でアクセルがここにいるんだよ!」

 

 モンシアが理解出来ないといった様子で叫ぶ。

 

「ガンダム開発計画のテストパイロットとして派遣されてるんだ。……なぁ?」

「え? ええ……」

 

 俺の言葉にニナは戸惑ったように返事をする。

 まぁ、俺とモンシア達の関係については分からないのだろうから、そういう意味ではそうおかしな話ではないのだろうが。

 と、そんな中で何故か不意にモーラが笑みを、それも満面の笑みを浮かべて口を開く。

 

「ニナとアクセル中尉の関係を知らないで言い寄っていたのかい?」

「……え?」

 

 モーラのそんな言葉に、モンシアは反射的にこっちを見てくる。

 いや、そう言われても、俺とニナはあくまでもテストパイロットとシステムエンジニアの関係でしかないんだが。

 仕事仲間……もう少し大きな関わりで考えても、友人といったところか?

 そう思っていたのだが……何故か急にニナが俺に近付くと、腕を抱いてくる。

 予想以上に豊かな双丘が、腕で潰される。

 おい、ニナ?

 ニナの性格からして、男よりMSだ。

 なのに、何故今こうして俺の腕を抱くようにしてるのかと思うと……ニナは薄らと頬を赤く染めつつも、モンシアに向かって口を開く。

 

「悪いけど、私はアクセルとそういう関係なの。だから、私の事は諦めてくれる?」

「んが……」

 

 どうやらニナの言葉はモンシアにとって完全に予想外だったらしい。

 いやまぁ、予想外という事なら、それこそ俺にとっても予想外だったんだが。

 この状況で、一体どうしろと?

 そう思いながらニナを見ると、ニナは声に出さず、それでいて俺にだけ見えるように『おねがい』と口を動かす。

 あー、なるほど。

 ニナにしてみれば、別に本気で俺を好きになったとかそういう訳ではなく、モーラの言葉に乗って……つまり、恋人の振りをして欲しいという事なのだろう。

 俺の腕に抱きついてきた理由に納得する。

 実際、その判断はそう悪いものではないだろう。

 モンシアはしつこい性格をしている。

 恋人がいる訳でもない相手であれば、執拗に言い寄ってくるだろう。

 ……そういうのがまたニナに嫌われる原因なんだろうが。

 とはいえ、そうして強引に言い寄られるのを好む奴とか、もしくは一晩だけの相手として考えると、それなりに好意的に受け取る者もいるんだろうが。

 

「ほ……本当なのかよ、アクセル?」

 

 ニナの言葉を聞いても素直に納得出来ないのか、モンシアがそう確認してくる。

 一瞬どうするべきか迷ったものの、ニナを余計な事で煩わせるのもどうかと思ったので、モンシアの言葉に頷く。

 

「そういう事だ。ガンダム開発計画のテストパイロットとして、ニナと会って、それで衝突しながらも仲良くなっていって、今はこういう関係だ」

「あ……」

 

 俺の言葉に何故かモンシアではなくニナが戸惑ったような声を上げる。

 まさかそういう風に言われるとは思っていなかったといったところか。

 

「ぐぐぐぐぐぐぐ……」

 

 悔しげな様子で俺を睨み付けてくるモンシア。

 とはいえ、モンシアにはそれ以上出来る事はない。

 それこそ1年戦争の時に俺の強さは十分に理解しているのだから。

 あるいはこれで俺がモンシアよりも立場が低ければ、それを利用してニナに言いよったりしたかもしれない。

 モンシアはそういう子悪党というか、小狡いというか、そういうところがあるのだから。

 だからこそ、格付けで自分よりも間違いなく上だという相手には、そう簡単にちょっかいを出してきたりはしないが。

 

「まぁまぁ、アクセルもモンシアを苛めるのはその辺にしておいてくれよ。これから一緒に……ん? アクセルも一緒にその奪われたMSの奪還の部隊に入るのか?」

「その予定だよ。俺と……あそこにいる俺の護衛も一緒にな」

「え? うおっ!」

 

 少し離れた場所で待機していたノリスを見て、ベイトが思わずといった様子で声を上げる。

 どうやらノリスの存在に気が付いてはいなかったらしい。

 

「護衛って……何でまた、アクセルに? そもそも護衛は必要ないだろ?」

「そう思わないでもないが、さっきも言ったけどガンダム開発計画のテストパイロットだしな。そうである以上、護衛くらいは必要だと認識したんだろ」

 

 まぁ、俺の言葉は一般的に考えて間違ってはいない。

 連邦軍にとっては極秘裏のガンダム開発計画。

 そのテストパイロットをわざわざ別の国から呼んでいる以上、その身辺を守るのはしっかりと行う必要があるのは間違いない。

 とはいえ、それはあくまでも一般的な話の場合だ。

 実際にはノリスを護衛にするように判断したギニアスは俺の力を知っている。

 それこそ護衛が必要ないくらいの力を持っている事は。

 だが、しかし……それでもギニアスにしてみれば俺に恩を感じてるので、何かあった時に俺の手足となって動けるようにと、一番信頼出来るノリスを俺の護衛という形で派遣したのだ。

 サイサリスが奪われた一件を知っていれば、そのように判断するのはそうおかしな事ではない。

 

「護衛……ねぇ。アクセルに……?」

 

 ベイトは何気に鋭いところがあるので、俺の言葉に疑問を持ったらしい。

 少し話を逸らした方がいいか。

 

「それより、バニングの見舞いには行かなくてもいいのか?」

 

 ピタリ、と。

 俺の言葉にアデルやベイトは勿論、モンシアまでもが動きを止める。

 そして、3人揃って俺に視線を向けてくる。

 モンシア、ベイト、アデルの顔に浮かぶのは、驚き。

 

「その……中尉に何かあったのですか?」

 

 中尉?

 アデルの言葉に疑問を抱くが、そう言えば1年戦争の時は中尉だったか?

 

「今は大尉だけどな。そのバニングはサイサリスを奪った者達を追撃している時の戦闘で怪我をして現在入院中だ」

 

 その言葉に真っ先に動いたのはモンシア。

 そんなモンシアを追うように、ベイトとアデルも走り出したのだった。

 

「……まぁ」

 

 モンシア達の後ろ姿を見ていたニナの口から、思わずといった様子でそんな声が出る。

 まさか、こういう展開になるとは思わなかったのだろう。

 

「ニナ、あまり気を悪くしないでくれ。モンシア達は……正確にはモンシアとベイトの2人は調子に乗りやすいし、悪い意味で軍人らしい性格をしている。ただ、それでも今のを見れば分かるように、バニングを心の底から慕ってるんだ」

 

 モンシア達にしてみれば、バニングは兄……いや、父のようなものか?

 もっと正確に言うのなら、生死を共にした恩師といったところか。

 実際、あの4人はそれぞれだと一流に届くかどうかといった程度の技量しかないものの、4人で小隊を組んで戦えば一流の実力を発揮する。

 ……もっとも、この世界では基本的にMS3機で1小隊なのだが。

 そういう意味では、MS4機で1小隊の不死身の第4小隊というのは少し……いや、かなり例外だろう。

 もっとも、それで成果を出しているのも事実なのだが。

 とはいえ、小隊で異名持ちとなると最初に思い浮かぶのはやはり黒い三連星だ。

 そちらに比べれば、不死身の第4小隊はまだまだなのだ。

 黒い三連星は1人ずつが一流と呼ぶに相応しい技量を持っていて、小隊で動くと一流を越えた一流、超一流の実力を発揮する。

 そういう意味では、黒い三連星は不死身の第4小隊の上位互換と言ってもいいのかもしれないな。

 まぁ、それを本人に言えば、モンシアやベイトはふざけるなと叫びそうな気がするが。

 

「そう……なの?」

 

 訝しげというよりは、完全に理解出来ないといった様子でニナがそう言う。

 ニナにしてみれば、モンシアに絡まれたからこそ今の俺の言葉に素直に納得は出来ていないのだろう。

 

「ああ。もっとも、だからといってモンシアを嫌うなとまでは言わないが」

 

 例えモンシアが仲間思いだとしても、だからといって先程のやり取りを思い出せば、ニナに嫌うなという方が無理な話だろう。

 それについては、俺もフォロー出来ない。

 モンシアの自業自得だろうし。

 

「えっと、それで……ねぇ、ニナ。その、いつまでアクセル中尉の腕を抱いてるのかしら? いえ、ニナがそれでいいのなら、私は問題ないんだけどね。同じ中尉でも、さっきのスケベ野郎よりはアクセル中尉の方が信用出来るし」

「え? ……っ!? きゃあっ!」

 

 モーラの言葉でニナは未だに俺の腕に抱きついているのに気が付いたらしい。

 小さな悲鳴を上げて、俺から離れる。

 正直なところ、ニナのこの反応は少し意外だった。

 いや、ニナがMSオタクで恋愛よりMSの方を重視してるのは俺も知っている。

 だが同時に、顔立ちが整っている美人なのは先程のモンシアの様子を見れば分かるだろう。

 それはつまり、何だかんだと男に言い寄られる事が多かったのは間違いなく、そのあしらいにも慣れていてもおかしくはなかったのだから。

 俺の恋人の中では、モニクがそれに近いか?

 一般家庭の出身ながら、1年戦争時代はギレン直轄の組織に所属するエリートの女。

 それだけに、学生の頃は恋愛をする暇がないくらいに勉強とかに集中していた筈。

 だが、モニクはそれこそ美人と呼ぶに相応しい顔立ちをしている。

 ……もっとも、ニナと違うのは気の強さだろう。

 ニナも勿論気が強い性格をしているものの、モニクはそんなニナよりも明らかに気が強い……人によっては気が強いどころではなく、攻撃的と称してもおかしくない。

 だからこそ、美人であってもモニクに言い寄る者はいない……とは言い切れないが、それでもニナよりは大分少なかった筈だ。

 

「あ、もういいのか。ちょっと残念だな」

「……っ!? もう、アクセル!?」

 

 俺の言葉の意味を理解したのか、顔を赤くして睨み付けてくるニナ。

 それは怒りか羞恥か。

 どっちもという可能性の方が強いか。

 

「とはいえ、抱きついてきたのはニナの方だろう? なら、少しくらい役得があってもいいと思うんだが?」

「……知りません!」

 

 俺の言葉に我慢出来なくなったのか、ニナはあらぬ方に視線を向ける。

 ちょっとやりすぎたか?

 そうも思わないではなかったが、どことなくニナはからかいたくなるようなところがあるんだよな。

 もっとも、それを口にすればニナは間違いなく怒るだろうが。

 

「アクセル中尉、その辺にしておいて上げてよね」

 

 モーラのその言葉に、仕方がないかと止めておく。

 ちなみにモーラはモーラでそっち関係にはそれなりに慣れているらしい。

 まぁ、ニナ程の突出した美人という訳ではないが、愛嬌のいい顔をしてるのは間違いないし。

 女にしてみればかなりの背の高さだが、その背の高さに相応しいように、身体付きも女らしかったりする。

 ……メカニック達を纏めているだけあって、腕っ節も相当のもののようだったが。

 

「そうだな。ニナをからかうのはこの辺にしておくか」

「からっ……ちょっと、アクセル!?」

 

 俺の言葉にあらぬ方を見ていたニナは、再び俺を見て睨み付けてくる。

 

「アルビオンで行動する事を思えば、そうしたのにも慣れておいた方がいい。……あれ? 今更の話だけど、俺はノリスと一緒にアルビオンで行動するつもりだけど、ニナは……正確にはニナを含めてアナハイムから出向している面々はどうするんだ?」

 

 話の途中で、ふと気になって尋ねる。

 ゼフィランサスを運用し、サイサリスを取り戻すという件がある以上、ニナも一緒に行くと思っていた。

 ニナにしてみれば、ゼフィランサスは半ば私物化している存在だ。

 今まで何度か聞いた『私のガンダム』という言葉にそれはよく現れている。

 だからこそ、ニナも一緒に行くと思っていた。

 ましてや、ニナにしてみればゼフィランサス程ではないにしろ、サイサリスも自分がシステムエンジニアをしている機体なのだから。

 とはいえ、ゼフィランサスは連邦軍に引き渡している。

 このアルビオンもそれは同様だ。

 それはつまり、どうしてもニナが……アナハイムの職員が俺達と一緒に行動する訳ではないという事を意味していた。

 ニナもそれについては思い当たるものがあったのだろう。

 先程の怒った表情は消え、悩ましげな様子で考え込み……

 

「少し本社と相談してみるわ。私としては、出来ればアルビオンに残りたいけど」

 

 そう、告げるのだった。

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