「ザクⅡF2はもういらないんだよ!」
そう言いつつ、ザクマシンガン……ザク改とかが使うタイプのMMP-80マシンガンだったか? その攻撃をショルダー・スラスター・ポッドを使って回避しつつ、マシンガンにはマシンガンと、ビームマシンガンを撃つ。
パレット状のビーム弾が連続して放たれ、ザクⅡF2のコックピットに集中して命中し……
「ありゃ」
どうやら上手い具合にコックピットだけを撃破し、動力炉の爆発はなかったらしく、五体満足なままでザクⅡF2は動きを止める。
これは……どうする?
一瞬迷う。
これが動力炉が爆発したのなら、特に気にせずそのままにしただろう。
だが、こうしてMSが五体満足――コックピットは潰れているが――となると、放っておくのは惜しい。
いや、惜しいのもそうだが、放っておけばジオン軍残党が回収して自分達の戦力として使いそうな気がするんだよな。
ジャンク屋が拾ってくれれば……いや、ジャンク屋が拾っても、状態のいい奴だとジオン軍残党に売る可能性がある。
ルナ・ジオンのジャンク屋はそういう事をしないが、他のジャンク屋の中には倫理観に期待出来ない者も多い。
そのような者達にしてみれば、ジオン軍残党が高く買い取ってくれるのなら普通に売るだろう。
また、ジオン軍残党も自分達の戦力を維持する為にはMSは勿論、消耗部品の類をジャンク屋から買ったりとかするだろうし。
正規店……それこそアナハイムとかから購入するのは、まず無理だ。
相応の戦力があったり、繋がりがあったりすれば別だが、大半のジオン軍残党にそれは無理な話だ。
そうなると、他にはジオン共和国の基地を襲撃するか、あるいは連邦軍の基地を襲撃するか……後は、民間企業の倉庫を襲撃するかか?
水天の涙の時も、ジオン軍残党が民間企業の倉庫を襲ったりしていたし。
ともあれ、ジオン軍残党にとってジャンク屋というのは有力な補給手段となるのは間違いない。
あるいはジオン軍残党がジャンク屋をやっているとか、そういう事でもおかしくはないと思う。
「まぁ、いい。メギロートはこのザクⅡF2をナスカ級まで運んでこい。バッタはその護衛だ」
メギロートとバッタにそう指示を出す。
ナスカ級がこういうMSを運ぶ事が出来なかったら……まぁ、その時は俺が空間倉庫に収納すればいいだろう。
いや、いっそ今この場で空間倉庫に収納してもいいのか?
そう思ったが、既に命令を下した後で、メギロートとバッタがザクⅡF2を運び始めているのを見て、その意見を却下する。
ガーベラ・テトラに乗る俺だけで行動するのはどうかと思わないでもないが、それでも何かあったら対処出来る自信はあるので問題はない。
もし敵が襲ってきても、対処をするのは容易なのだから。
「さて……後は、敵がこの近くを通るまで待つだけか」
デラーズ・フリートがどの程度情報共有をしているのかは分からない。
だが、ある程度の規模で情報共有をしていれば、この宙域に攻め込んだMSは全滅していると理解するだろう。
そうなった時、デラーズ・フリートがどのように行動するか。
危険な宙域、精鋭のMS隊がいると判断してMSを派遣するのを止めるか、もしくは精鋭がいるからこそ、そこを突破すればデラーズ・フリートの実力を示せると考えるか。
その辺は俺にも分からないが、デラーズ・フリートの戦力は決して多くない。
キシリア派の戦力を借りはしているだろうし、そもそもキシリア派がデラーズ・フリートに協力してるのは、デラーズ・フリートの決起が失敗した後でその戦力をキシリア派に吸収する為というのが俺達の予想だ。
そうなると、キシリア派も多くの戦力をデラーズ・フリートに貸し出しはしていないだろう。
デラーズ・フリートに戦力を多く貸しました。
デラーズ・フリートが壊滅してデラーズ・フリートの戦力を吸収しましたが、貸した分が多すぎて、最終的に総合的な戦力は低下しましたなんて事になったら、キシリア派としても洒落にならないだろうし。
いやまぁ、それはあくまでもキシリア派としては洒落にならないのであって、連邦、ルナ・ジオン、ジオン共和国にしてみれば寧ろ助かる事だったりする。
「っと、どうやらこの宙域を無理にでも突破する方を選んだのか。それとも、ただの偶然か?」
再びレーダーに反応。
こちらに近付いてくる3機のMS。
……速いな。この速度は、ザクⅡF2だと無理だ。
そうなると、考えられるのはドラッツェかリック・ドムⅡか。
リック・ドムⅡじゃなくてただのリック・ドムという可能性もあるが。
そんな風に思っていると、映像モニタに近付いてくる敵の姿が確認出来るようになった。
ドラッツェが1機にリック・ドムⅡが2機。
機動力を重視してこの宙域を抜けようとしてるのか?
それも分からないではないが、相手が悪かったな。
ビームマシンガンをライフルモードにし、ビームライフルを撃つ。
放たれたビームは、リック・ドムⅡの1機のコックピットを貫通し、宇宙空間に爆発の花が咲く。
これで1機。
リック・ドムⅡの1機が撃破されると、他の2機も当然のように自分達を攻撃した存在……ガーベラ・テトラに気が付く。
メギロートとバッタがいれば、こっちに向かってくる敵……ドラッツェとリック・ドムⅡのどちらかを任せてもいいのだが、現在メギロートとバッタは先程倒したザクⅡF2の機体をナスカ級まで運んでいる最中だ。
そうである以上、こちらに向かってくる2機は俺が相手をする必要があった。
……もっとも、この2機程度の相手を撃破出来ない訳ではないが。
こちらに対して牽制なのだろう。ドラッツェがバルカン砲を撃ってくる。
リック・ドムⅡはジャイアントバズを持っているものの、その砲口をこちらに向ける様子はない。
当然か。ジャイアントバズの砲弾は威力は高いものの、弾速は決して速くはないのだから。
これが戦艦や巡洋艦といったような軍艦なら、離れた場所からジャイアントバズを撃っても命中は出来たのかもしれない。
もっとも、対空兵装で迎撃される可能性も否定は出来なかったが。
ともあれ、ドラッツェのバルカン砲は牽制程度でしかなく、この距離からガーベラ・テトラを操縦している俺に命中する筈もない。
ショルダー・スラスター・ポッドとスラスターを、そしてAMBACを使いつつ、ドラッツェのバルカン砲を回避していく。
もっとも、ドラッツェやリック・ドムⅡも牽制の攻撃が命中しないのは予想の上だったのだろう。
特に動揺した様子もないまま、こちらとの間合いを詰めてくる。
真っ先にこちらと接触したのは、ドラッツェ。
左手に持つビームサーベルを起動し、こちらに斬りつけてくるが……
「甘いんだよ」
敵の一撃を回避しざまに、右手に持つビームマシンガンのトリガーを引き、発射されたパレット状のビーム弾が次々とドラッツェの機体に命中し……撃破。
その爆発に巻き込まれると機体にダメージがあるので、距離を取りつつジャイアントバズをこちらに向けているリック・ドムⅡに向け、左手の110mm機関砲を撃つ。
ジャイアントバズの砲口に弾丸が飛び込み、ジャイアントバズが爆発。リック・ドムⅡの右肩から先が千切れ飛ぶ。
何が起きたのか理解出来ないといった様子で機体制御を失うリック・ドムⅡ。
あるいは単純にジャイアントバズを暴発させられ、それによって右肩から先を失った衝撃で機体制御を狂わせたのかもしれない。
ともあれ、映像モニタに表示されているリック・ドムⅡの動きは間違いなく乱れており……それは、俺の操縦するガーベラ・テトラを前にして、致命的だった。
ビームマシンガンをライフルモードにして、コックピットを撃ち抜く。
リック・ドムⅡはドム系列らしく非常に強固な装甲を持ってはいるが、それはあくまでも実弾兵器に対してのものだ。
ガンダムを始めとした一部のMSが使っている、ルナ・チタニウム合金。
これはドムの装甲よりも高い防御力を持ってはいるが、それでもビーム兵器を相手にしては紙の如き防御力しか発揮しない。
そういう意味では、リック・ドムⅡの装甲もビーム兵器を前にすればどうする事も出来なかった。
それによって、俺の視線の先ではリック・ドムⅡが宇宙空間に爆発の花を生み出すのだった。
これで3機、と。
俺の守っている宙域に突入してきたMSはこれで全滅した。
後は、これからどうなるかだな。
現在ソロモンで行われている観艦式の状況を考えれば、そろそろサイサリス出現の情報が回ってきてもおかしくはない頃なんだが。
そう思うも、その連絡は今のところない。
つまり、サイサリスの……ニムバスの姿は、まだ発見されていないのだろう。
実はソロモンの観艦式を狙うというのはブラフで、どこか他の場所を狙っている。
そんな可能性もあるとは思うのだが、その可能性はかなり低い。
そもそも陽動とはいえ、デラーズ・フリートがここまで戦力を使っているのだ。
これで実は別の場所を狙っているという事は……いや、だからこそ、ここまで大規模に戦力を派遣していると考えれば、その可能性は十分にあるか?
とはいえ、それならそれでどこを狙うかといった問題もあるのだが。
これが地上であれば、ジャブローを狙うといった選択肢もあるだろう。
だが、宇宙でとなると……ア・バオア・クー、ルナツー、フィフス・ルナ……そんなところか?
どこも連邦軍にとって大きな基地なのは間違いないが、それでもわざわざサイサリスが狙う場所なのかと言われれば、正直微妙なところだと思えてしまう。
やっぱり、現在のデラーズ・フリートにおいて宇宙で一番狙うべき場所となると、ソロモンで行われている観艦式なんだよな。
連邦軍が自信満々で行っている、観艦式。
それをニムバスの操縦するサイサリスがアトミックバズーカ……核兵器で襲撃し、大きな被害を与えれば、これ以上ない程に連邦軍の面子を潰す事になる。
もっとも、この観艦式を無理矢理にでも行ったのは大艦巨砲主義の者達の面々な訳で……それをサイサリスで襲撃したとしても、本当の意味で面子が潰れるのは大艦巨砲主義の者達だけな訳だが。
とはいえ、それはあくまでも連邦軍内部での話だ。
連邦軍がデラーズ・フリートの攻撃によって大きな被害を受けたのは間違いなく、そういう意味では恐らく……いや、ほぼ確実に連邦軍全体の失態と他の者には見られるだろう。
コーウェン辺りも、その辺りの状況については理解している。
だからこそ、アルビオンや自分の動かせる手勢で観艦式の防衛を行っているのだろうし。
「まぁ、今の俺に出来るのは、結局ここを守るだけ……うん?」
通信が入っているのに気が付き、それを受ける。
すると映像モニタにはナスカ級のブリッジクルー……通信オペレータの姿が映し出された。
その表情は切羽詰まったものだ。
何か予想外の件があったのは間違いないだろう。
となると……出たか?
「どうした?」
『S-0地区の暗礁宙域に設置されていた無人砲台が撃墜。その前に映像が転送されていました。……ガンダムです。奪われた試作2号機とリック・ドムⅡの姿を確認!』
「S-0だと……?」
俺が守っているこの宙域は、S-0とは正反対……とまではいかないが、かなり離れた場所にあるのは間違いない。
そっちから侵入してくるとは……ニムバスにとっては運が良い。
いや、運じゃないのか?
先程から俺の守っている宙域には、まるでこの宙域を守っている戦力を確認するかのようにMSが侵入してきていた。
それはつまり、デラーズ・フリートがどこに強力な戦力がいるのかを確認する為だったのではないか?
だとすれば、やられたな。
ニムバスか、デラーズか……あるいはキシリアか。
一体誰がその件について考えたのかは分からない。
分からないが、それでも俺という戦力を上手い具合にスルーしたのは事実だ。
やってくれる。
とはいえ、それはガーベラ・テトラの性能を甘く見たな。
「シュツルム・ブースター・ユニットはすぐに使えるな?」
ナスカ級に用意されている、シュツルム・ブースター・ユニット。
それは言ってみればガーベラ・テトラの機動力を増す為の外付けユニットだ。
ガーベラ・テトラは、元々が強襲用をコンセプトとしている試作4号機をベースに作られており、強襲用……つまり、敵のいる場所に素早く移動し、激しく攻撃した後で急いでその場を離脱するといった運用方法が想定されている。
そういう意味では、シュツルム・ブースター・ユニットのような外付けのユニットは大きな意味を持つし、念の為にナスカ級に積み込んできていた。
それが幸いした形だ。
『えっと……はい、すぐにでも使用可能だとの話です!』
「そうか。なら、すぐに……」
戻ってシュツルム・ブースター・ユニットを装備する。
そう言おうとした俺の言葉は、不意に途切れる。
ガーベラ・テトラのレーダーに、20機ものMSの反応が映し出されていた為だ。
「やってくれる」
レーダーを見ながら、そう呟くのだった。
アクセル・アルマー
LV:45
PP:830
格闘:313
射撃:333
技量:323
防御:323
回避:353
命中:373
SP:3003
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:2022