ニムバスからの通信。
それは、何故俺が連邦に……この場合は連邦軍に協力するかというものだった。
俺もニムバスの性格を完璧に知ってる訳じゃないにしろ、これはニムバスにとってかなり珍しいんじゃないか?
となると……時間稼ぎ?
ニムバスはデラーズ・フリートのエース的な立場なのは間違いない。
ましてや、ソロモンの観艦式を潰した殊勲者だ。
それを思えば、デラーズ・フリートとしても迎えを寄越すというのは十分に有り得る。
あるいは、ダメージを受けた機体を何とかしようとしてるとか?
この状況で向こうの通信に答えるのは、ニムバスが行っている何らかの時間稼ぎに付き合うということを意味しているが……それならそれで構わないという思いもある。
元々俺の技量はニムバスよりも上だ。
それも少し上といった訳ではなく、圧倒的なまでに上。
ニムバスも1年戦争が終わってから遊んでいた訳でもないし、ウラキとの戦いの様子を見れば以前よりも腕が上がっているのは分かる。
分かるが……それでも、俺の技量が勝ってるという確信があった。
また、時間稼ぎをして援軍が来るのを待っているのかもしれないが、それならそれでこちらも同様だろう。
いや、寧ろ数ではこちらの方が上である以上、援軍が来る可能性が高いのはこちらも同じだ。
つまり、多少は向こうの時間稼ぎに付き合っても構わない訳だ。
それに……フルバーニアンの件もある。
映像モニタでは、フルバーニアンは少しずつだが俺とニムバスが戦うであろう戦場から離れていっている。
もしここですぐに戦闘を始めると、中破のフルバーニアンを戦いに巻き込んでしまう可能性があった。
そうならないようにするには、やはりここは少し時間的な余裕が欲しいのも事実。
そんな訳で、俺はニムバスの時間稼ぎに付き合う為にオープンチャンネルで通信に答える。
「腐った連邦か。まぁ、それは否定しない」
ニムバスの言う腐った連邦というのが、具体的に何を示してるのかは分からない。
だが、絶対民主主義と揶揄される連邦の政体は、スペースノイドを蔑ろにし、食い物にするのを前提にしている。
何しろ連邦政府の議員を決める選挙権が、スペースノイドにはないのだから。
もしスペースノイドに選挙権があれば、UC世界の人口の8割から9割はスペースノイドという状況だ。連邦政府の議員はスペースノイドか、あるいはスペースノイド派の者が多くなるだろう。
だが、スペースノイドに選挙権がない以上、そのような事は出来ない。
連邦政府の議員達が、自分達が甘い蜜を吸う為にそのようにしてるのは間違いなく、そういう意味ではニムバスの腐っているという言葉も理解は出来る。出来るのだが……
「だからといって、地球にコロニーを落とすような旧ジオン軍やお前達のようなジオン軍残党を支持出来る訳がないだろう?」
『私は……私達は、この世界においてスペースノイドが主権を持つ為に戦っている!』
「まぁ、気持ちは分からないでもない」
アースノイドとスペースノイド。
人数的には圧倒的にスペースノイドの方が多いのに、アースノイドがこの世界を支配しているのが許せないというのは理解出来る。
理解出来るが、だからといってコロニー落としなんて事をした者達の主張を誰が聞く?
「とはいえ、ジオン軍はもう負けたんだ。それに……」
そうだな、ここでちょっと突いてみるか。
「ザビ家という意味では、ガルマが現在のジオン共和国を率いている。ザビ家の中には1年戦争の重要な時に指揮を執っていたギレンを殺して、その指揮を引き継いだ自分なら何とかなると考えて、結局どうにも出来ず、ジオン軍の負けを決定的にした無能な戦犯のキシリアとかいう女もいたが、その無能さから自分のミスを認められず、未だに逃げ続けているな」
これはあくまでも挑発の為の言葉。
いやまぁ、実際に俺の言ってる内容は決して間違っている訳ではない。
キシリアが1年戦争の終盤、ア・バオア・クーでの戦闘においてギレンを暗殺し、その指揮を引き継いだはいいものの、ジオン軍を纏めることが出来ずに負けたのは間違いのない事実。
キシリアが本気でジオン軍を纏められると思っていたのか、それともジオン軍が負けるのを前提としていたのか。それについては俺も分からないが。
ただ、それでも纏めきれずに戦線が崩壊し、それが最終的にジオン軍の負けに繋がったのは間違いのない事実なのだ。
ジオン公国の首相だったダルシアが連邦と停戦協定を結んだのも大きいが。
ともあれ、1年戦争の最後の最後でキシリアが大ポカをやったのは間違いない。
……というか、俺が知ってる限りキシリアはかなり有能な人物の筈なんだが、一体何を思ってああいう事をしたんだろうな。
俺が知ってる限りでも、MSの有用性を見抜き、使い物にならないと判断したドズルと違い、最初からMSを中心にした軍隊を作っていた。
ニュータイプの存在をいち早く察知し、それを研究した。
情報の重要性を理解し、キシリア機関という諜報機関を作り上げた。
部下のマ・クベから上げられた統合整備計画を実施しようとした。
他にも色々とあるが、これらを見ただけでも間違いなくキシリアは有能だと断言は出来るのだ。
なのに、最後の最後で……
あるいは自分がジオン公国を率いる立場になれるというのに焦ったのか。
他にもガルマから聞いた話によるとキシリアは父親のデギンを慕っていたという話だし、仇討ちという意味で逸ったのか。
それは分からないが、最後の最後でやらかしてしまったのは間違いのない事実。
『貴様ぁっ!』
俺の言葉に、ニムバスは激昂という表現ですら生温い様子で叫ぶ。
ジオンの騎士の異名を持つニムバスだ。
自分の主君とも呼べるキシリアをこうして侮辱されるのは我慢出来なかったのだろう。
「どうした? 俺が何か間違った事を言ってるか?」
そう口にした瞬間、ニムバスの乗るサイサリスはフレキシブル・スラスター・バインダーを使って急激にこちらとの距離を詰めてくる。
……右肩のフレキシブルは半ば壊れていて、万全なフレキシブル・スラスター・バインダーは左肩の方だけなのだが、それでこのような速度を出せるのは素直に驚きだ。
俺との通信で時間稼ぎをしている間にここまでやったのだろう。
とはいえ、それでも右肩のフレキシブル・スラスター・バインダーがまともに使えない以上、どうしてもサイサリスの動きは万全ではない。
シールドを失い、左腕もろくに動かず、右肩のフレキシブル・スラスター・バインダーもその性能を最大限に発揮は出来ない。
そんな状態で、強襲用の……高機動型のガーベラ・テトラに追いつける筈もない。
こちらに向かってくるサイサリスに対し、後方に下がって距離を維持しながらビームライフルを撃つ。
「マジか」
だが、サイサリスはそのビームをビームサーベルで斬り払う。
普通ならとてもではないが出来ない事。
だが、異名持ちのニムバス……それも激高している今の状態では、そのくらいの事は出来るらしい。
勿論、普段からそのような事が出来るとは思わない。
キシリアを使った挑発の効果によるものだろう。
それに驚きつつ、ビームライフルを捨てる。
ビームライフルによる攻撃を続けていても、今の状況では意味がないと判断した為だ。
『死ねぇっ!』
そんな俺の様子に、ニムバスは諦めたと思ったのか、あるいはそこまで考えてはいないのか。
その辺りは俺にも分からなかったが、とにかくサイサリスはガーベラ・テトラに向かってビームサーベルを振り下ろしてくる。
サイサリスの、威力を調整出来るビームサーベルの一撃。
ガーベラ・テトラであっても、まともに命中すれば真っ二つになるだろう。
……だが、それは当たればだ。
ショルダー・スラスター・ポッドを使い、機体を半身にすることでガーベラ・テトラのすぐ側をビームサーベルが通りすぎていく。
大振りの一撃は威力は強いものの、回避されれば大きな隙となる。
左手をサイサリスに向け、110mm機関砲とビームガンを同時に発射する。
ガガガガガガガ、とサイサリスの装甲が削れていく。
これが普通のMS……それこそザクⅡF2やリック・ドムⅡ、ドラッツェといったデラーズ・フリートで使われているMSなら、即座に撃破出来る。
だが、相手は試作2号機……サイサリス。
アトミックバズーカを使った核兵器の爆発に耐えられるよう、重装甲のMSだ。
ましてや、その重装甲の装甲は、ガンダム系でお馴染みのルナ・チタニウム合金。
ザクマシンガンの攻撃を間近で食らっても損傷らしい損傷をしないという、圧倒的な防御力を持つ装甲。
……もっとも、それだけ圧倒的な防御力を持っていても、ビームには無意味なのだが。
ちなみに、元試作4号機であるガーベラ・テトラも、当然ながらその装甲はルナ・チタニウム合金で出来ている。
もっとも、ガーベラ・テトラの外見だけではガンダム開発計画のMSだとは分からないので、普通はその事には気が付かないか。
ニナのようなMSオタクなら、あるいはその辺りに気が付く可能性もある。
ともあれ、サイサリスはルナ・チタニウム合金の装甲、それもガーベラ・テトラのような薄い――あくまでもサイサリスと比べてだが――装甲と違い、重装甲だ。
そんなサイサリスだけに、間近で110mm機関砲を食らっても相応にダメージはあるものの、それは装甲に傷を付けたといった程度のものだ。
寧ろ、ほぼゼロ距離という事もあってか、ビームガンの方がサイサリスに与えるダメージは大きかった。
ビームサーベルを振りきった状態のサイサリスは、こちらの攻撃をまともに食らい……それでも左肩のフレキシブル・スラスター・バインダーを使い、こちらの攻撃を回避しようとする。
「逃がすと思うか?」
だが、当然ながらニムバスのそんな行動については自由にさせる筈もなく、左手で攻撃している時に右手で抜いていた――こういう表現が正しいのかどうかは分からないが――ビームサーベルをサイサリスに向かって振るう。
ルナ・チタニウム合金であってもビームサーベルの攻撃は防ぐことが出来ず、サイサリスの左腕がフレキシブル・スラスター・バインダー諸共切断される。
サイサリスは背中の……いわゆる、ジオン系のMSではメインスラスターとなるランドセルのある場所は、アトミックバズーカに使う弾頭、つまり核弾頭を保存する為の場所だ。
その為、サイサリスのメインスラスターは両肩に装備されているフレキシブル・スラスター・バインダーとなるのだ。
そのフレキシブル・スラスター・バインダーがある左腕を切断され、右肩のフレキシブル・スラスター・バインダーは、先程の戦いで既に半ば破壊されている。
そうなると今のサイサリスはメインスラスターは満足に使えず、機体の各所にあるスラスターとAMBACを使って対処するしかないのだが、俺を相手にそれは自殺行為でしかない。
右手のビームサーベルでサイサリスの左肩を切断したのと動きを同じくして、左手のビームガンもビームサーベルとして展開する。
サイサリスの右肩に切り上げるような一撃。
これによってサイサリスは完全に右腕も失い、両手を失う事になる。
『貴様ぁっ! 許さん! 1年戦争の恨み、今ここで!』
両腕を破壊されても、武器はまだある。
ニムバスはサイサリスの頭部バルカンを発射しながら、こちらに向かって突っ込んでくる。
オープンチャンネルで俺に対しての憎悪を叫びつつ。
だが、両肩のフレキシブル・スラスター・バインダーを失ったサイサリスと違い、ガーベラ・テトラはまだ無傷だ。
サイサリスの頭部バルカンを、後方に移動しながら回避していく。
同時に両腕の110mm機関砲を発射する。
今更ながら、ガルバルディβのビームライフルを投げ捨てなければよかったな。
そう思うも、やってしまったことは仕方がない。
俺はサイサリスの頭部バルカンを回避しながら、110mm機関砲をひたすら命中させる。
本来ならルナ・チタニウム合金の装甲……それも重装甲のサイサリスのこちらの攻撃は命中してもそこまで威力はないだろう。
だが、サイサリスは既に両腕を失っており、その部分からならダメージが入る。
そんな訳で次々に攻撃を命中させていき、やがて頭部バルカンの弾丸が切れた。
頭部バルカンは非常に便利な武器だが、当然ながら弾丸は頭部に入る分だけになる。
つまり、弾数的にそこまで豊富な訳ではない。
そしてサイサリスは、俺と戦闘する前にソロモンに向かっており、その時に自動砲台や連邦軍のMSと戦っており、それが終わったところでウラキにフルバーニアンと戦っていた訳で……それにより、頭部バルカンが弾切れになったのだろう。
これがシャドウミラーなら、残弾の心配をしなくてもいいビームバルカンとかもあるんだが。
捕らえるか?
一瞬そう思ったが、ニムバスの操縦するサイサリスは半ば捨て身でこちらとの間合いを詰めると、蹴りを放ってくる。
まだ諦めていない以上、捕虜にするのは無駄だと判断し……俺はサイサリスの蹴りを回避し、カウンターとしてビームサーベルをコックピットに突き刺すのだった。
アクセル・アルマー
LV:45
PP:935
格闘:313
射撃:333
技量:323
防御:323
回避:353
命中:373
SP:3003
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:2043