ズワァースの左前腕部の盾に装備されている3連オーラショット。
その攻撃は、間違いなく俺を狙っていた。
もしかしたら、俺ではなく周囲にいるラウの国の軍隊を狙ったのか? とそんな風にも思ったが、砲弾は間違いなくサーバインに向けられていた。
そんな攻撃を回避しつつ、ズワァースに向かって通信を送る。
「おい、どういうつもりだ? 俺はシャドウミラーのアクセルだ。ドレイク軍の味方だぞ」
そう通信を送るも、向こうは全く気にした様子はなく……今度は股間のオーラキャノンを向けてくる。
「っと!」
そのオーラキャノンも、間違いなくこちらに向けられていた。
オーラキャノンの攻撃を回避しつつ、最後通告として通信を送る。
「これ以上攻撃をするのなら、こっちも反撃する。当然、この一件についてはドレイクに報告させて貰う」
ズワァースに攻撃されたのだから、その一件をドレイクに報告するのは当然だろう。
これ以上攻撃をするのならと言っているが、これで攻撃を止めてもドレイクに報告する。
そして、一体何を思ってこのような真似をしたのか、その理由を尋ねるつもりだった。
『この件は私の独断だ!』
と、ようやくズワァースから通信が返ってきたかと思えば、音声だけで映像は表示されない。
向こうがそのように調整をしているのだろう。
「ドレイクに関係ないとはいえ、ドレイクの部下が俺に攻撃をしてきたんだ。独断だからって言葉で解決するとは思っていないよな?」
『黙れ! この黒騎士が貴様を倒す!』
叫び、ズワァースがこちらに向かって距離を詰め、曲刀型のオーラソードを振るってくる。
なるほど、予想はしていたが、やはりこいつが黒騎士か。
ライネックもそうだが、ズワァースもオーラコンバータは初期のオーラバトラーと違って、大型の物に変わっている。
それだけに、機動力も増していた。
もっとも、ゲドとかと比べると重装甲になっており、重量も増えているので結果として初期のオーラバトラーとそこまで極端な差はないのだが。
そんなズワァースのオーラソードの一撃を、俺はサーバインのオーラソードで受け……そして受け流す。
ズワァースのパイロットは自分の一撃が受け流されたことでズワァースの体勢を崩すものの、オーラコンバータのスラスターを使って体勢を立て直し、盾に内蔵されているショットクローを近くにいたボゾンに向ける。
ラウの国側は、俺達が……ドレイク軍側の2機が同士討ちをしているので、迂闊に攻撃をするのではなく、その同士討ちを見守りながら距離を取ろうとしていたのだが……ズワァースのパイロットにしてみれば、俺が敵なのは間違いないものの決してラウの国の味方という訳でもないらしい。
ショットクローがボゾンの身体に巻き付き、そのまま向こうが反応出来ないうちにサーバインに向かって叩き付けてくる。
そのショットクローの使い方は、どことなく俺の戦い方に似ているような……つまり、このズワァースのパイロットは俺の知り合いか?
だとすれば、映像を表示させずに声だけを送ってくる理由にも納得出来る。
出来るが、だからといってそれが誰なのかをすぐに思い出せというのは難しい。
そもそも俺が今まで訓練をつけてきたドレイク軍の兵士は、それこそ数え切れない。
ましてや俺の影響を受けたマーベルに訓練をつけられた兵士となると、それこそ膨大な数となる。
こちらに向かって飛んできたボゾンを、オーラソードで一閃して胴体で真っ二つにする。
そのまま上半身と下半身に別れ、サーバインの背後で起きる爆発。
爆発を見たラウの国の軍勢は、このままでは俺とズワァースとの戦いに巻き込まれると判断したのか、慌てて距離をとる。
ちっ、弾よけに使える敵が減ったか。
それならそれで、戦いようは幾らでもある。
複合兵装のオーラショットをズワァースに向け……だが、それを見た瞬間、ズワァースは即座に移動する。
しかし、射撃武器を持った俺の攻撃を回避するには、それこそ盾代わりにラウの国のオーラバトラーを前に出すしかない。
そして、現在は盾代わりになるようなオーラバトラー達は距離を取っている為に……
「へぇ」
オーラショットを盾で受けたその判断力は、大したものだ。
もっとも、射撃の数値が高く、ガンファイトのスキルも最高レベルまで上げている俺の攻撃を受けた以上、当然ながら複合兵装の盾は大きなダメージを受けていたが。
「その判断は正しい。だが……同じような真似が何度も通じると……ん?」
通じるなと思うな。
そう言おうとしたのだが、不意に空が陰る。
何があった?
というか、そもそもバイストン・ウェルの空は空であって空ではない。
実際には、エ・フェラリオの住む世界の底が空のようになっているのだ。
つまり、この状況はフェラリオ達の住む世界で何かがあったという事を意味していた。
「今はそんな事は関係ないけどな」
すぐに空の件は意識から追い出し、ズワァースに向かってオーラソードを手に突っ込んでいく。
出来れば、このズワァースのパイロットは生け捕りにしたい。
何を考えて俺を狙ったのかといった事を聞き出したいし、ドレイクに対する牽制にもなる。
最悪、このパイロットの為に俺とドレイクが敵対関係になるといった可能性もあるのだが……その辺は成り行き次第だ。
『うおっ! 卑怯な!』
空に異変が起こった状態で、いきなり自分が攻撃されるとは思っていなかったのだろう。
オーラソードの一撃を受けたズワァースのパイロットから、そんな声が放たれる。
「卑怯って言ってもな。戦いの中で敵から意識を逸らしておいて、何を言ってるんだ? こういうのは、隙を見せた方が悪いんだよ!」
ズワァースの曲刀の刀身に滑らせるようにして一撃を意図的に外し、そのままの動きで蹴りを放つ。
サーバインの蹴りは、ただの蹴りではない。
足の先端から生えている爪はオーラバトラーの装甲を斬り裂くには十分な威力を持っている一撃だ。
だが、向こうもサーバインについての情報は知っている為に、蹴りが来ると思った瞬間には即座に後方に下がる。
結果として、ズワァースの装甲の表面に傷を付けるだけの一撃で終わってしまった。
そして回し蹴りという動作の大きな攻撃を外した以上、当然ながら次は向こうが有利になり……
「させると思うか!」
マジックコンバータのスラスターを使い、空中でピンボールが跳ねるかのように急激な方向転換をする。
一瞬前までサーバインの姿があった場所を、ズワァースの放ったオーラキャノンの砲弾が貫いていく。
空中でバランスを取りながらも、左手を動かして複合兵装のオーラバルカンで牽制し……瞬間、殺気を感じて半ば反射的に口を開いた。
「加速」
精神コマンドの加速が発動し、サーバインは一瞬にしてその場から移動する事に成功するが……
「マジか」
ミキミキミキ、というサーバインの機体が軋む音がコックピットの中に響く。
その音を聞きながら俺が見たのは、一瞬前までサーバインのいた場所に向かってオーラソードを振るうビルバインの姿だった。
いや、元々ビルバインやゼラーナ隊を誘き寄せるのが目的ではあった。
そういう意味では、ビルバインがやって来たのは予想通りだが……それでも、幾ら何でも早すぎる。
本来なら、ゼラーナ隊やビルバインがやって来るのはもう少し後の筈だった。
実際、戦いが始まってからそう時間が経っていないのにこうしてタータラ城までやって来たという事は……つまり、戦いが始まる前から既にゼラーナ隊はタータラ城に向かっていたという事なのだろう。
それが偶然だったのか、もしくは最初から狙ってそのようにしていたのか。
その辺りは分からなかったが、こうして俺達の前に姿を現したのは間違いなかった。
「厄介な真似をしてくれる!」
攻撃を回避したまま、右手の前腕部のオーラショットをビルバインに向かって撃つ。
その砲弾を、オーラソードで斬り捨てるビルバイン。
ちなみに右手にはオーラソードを持っているが、左手にはオーラソードライフルを持っている。
この前奪ったのに、もう新しいのを用意したのか。
ショットも知らなかった技術を使われているので、それなりに貴重な代物だとは思うんだが……そういう意味では、また奪う機会がやって来たと考えればいい。
そんな風に考えつつ、ビルバインに向かってショットクローを放つが、それは後方に下がって回避される。
当然の話だが、ショットクローが伸びるのはあくまでワイヤーの限界距離までだ。
ワイヤーの長さ以上に距離を取られれば、どうしようもない。
無線攻撃が出来るような兵器ならいいんだが……生憎と、そんな武器は今のところないしな。
オーラソードライフルのオーラエネルギーをビームに変えるという技術の発展系でそんな真似が出来ればいいんだが、技術系統が全く違うか。
ショットクローを手元に戻しながら、オーラソードを振りかぶったままこちらに近付いて来るズワァースの姿に気が付き、その場から退避する。
幾ら何でも、ズワァースとビルバインの2機を同時に相手にするのは難しい。
いや、やってやれない事はないんだろうけど、出来ればこのままビルバインとズワァースで戦ってくれないかなと、そんな風に思う。
だが、そんな俺の淡い期待はあっさりと裏切られる。
2機が揃って、こっちに向かって突っ込んできたのだ。
それもビルバインは左側から、ズワァースは右側からといったように、挟み撃ちにする格好で。
もしかして、実はこの2機のパイロットは顔見知り同士だったりするのか?
いや、ビルバインに乗っているのはショウで、ズワァースに乗ってるのは誰か分からないが、それでもズワァースに乗っていたり、音声だけの通信内容からドレイク軍に関係あるのは間違いない。
「そう簡単に挟み撃ちなんてさせると思うか!」
叫び、機体を前方に動かそうとするが……その瞬間、再びミシリといった不穏な音がコックピットの中に響く。
これは……さっきの加速の影響か?
確かに精神コマンドはオーラバトラーに乗ってから使っていない。
だからオーラバトラーに乗った状態で精神コマンドを使うと、機体にどれくらいの負荷が掛かるのかといったような事は考えていなかった。
今まで色々な機体に乗ってきたが、そんな中でも精神コマンドを使った事による影響で機体が損傷しそうになるといった事はなかったのだが……
いや、今はそんなことを考えるよりも、現状をどうにかする方が先決だ。
機体が満足に動かせないような状況で、ビルバインとズワァースを相手にどう対処すればいいのか。
というか、関節が俺の操縦についてこられなくて摩耗するといった事はこれまでにも何度もあったが、まさか精神コマンドでこういう事になるというのは完全に予想外だった。
そんな事を考えながら、俺はサーバインを壊さないように注意しつつ、2機の攻撃を回避し続ける。
サーバインを破壊してもいいのなら攻撃も出来るのだが、サーバインはオーラバトラーの中でも特別な機体だ。
ダンバインという聖戦士専用のオーラバトラーのプロトタイプで、ショットやゼットが持つ技術を極限まで使い、更には素材に関しても希少な素材を大量に使い、完成した機体がこのサーバインだ。
UC世界でいえば、アムロの乗っていたガンダム的な感じか?
……だとすれば、ダンバインはジム? いや、さすがにそれはないな。陸戦型ガンダムくらいにしておくか。
ともあれ、そんな貴重な機体だけに、出来れば完全な状態――今の状態でも精神コマンドでかなり傷んでいるが――でホワイトスターに持って帰りたい。
だからこそ、迂闊に攻撃をするような真似はせず、回避に専念していたのだが……そんな中、不意に何かを感じ……そして次の瞬間、サーバインはその何かに巻き込まれた。
いや、この何かに巻き込まれているのは、俺だけではない。
それこそ、この戦場全体……もしくは、バイストン・ウェル全域に広がっているような印象すら受けた。
そして俺はそれが何なのか、何となく予想出来てしまう。
何故なら、全く同じではないが似たような体験を以前した事があった為だ。
それは……オーラロード。
以前にショウと戦った時にも、オーラロードと思しきものが開いた。
その時は、何故か地上ではなく嵐の球の中に入ったが……まぁ、それはともかく。
問題なのはサーバインだ。
以前の経験からすると、オーラロードを通る時にはかなりの衝撃を受ける。
このオーラロードと思しきものがどういう結果になるのかは分からないが、精神コマンドの影響でかなりガタがきているサーバインにこのまま乗っているのは不味い。
そう判断し、俺はオーラロードに包まれながらもサーバインのコックピットを開けて外に飛び出すと、即座に空間倉庫に収納する。
そうして生身で外の状態を見るのだが……やはり、俺が予想したように戦場一帯がオーラロードによって覆われていた。
そんな中……不意に頭の中に声が響く。
『流れに逆らうな。逆らった場合、お主はバイストン・ウェルに残ることが出来るであろうが、他の者は地上に出る』
直感的に、この声の主がこの事態を起こした相手だというのは理解出来た。
実際、2度目という事もあり、俺が本気で抵抗しようと思えば、このオーラロードに抵抗出来るという確信はある。
しかし、この声の主が言ってる事が事実だとすれば……俺だけがバイストン・ウェルに残っても意味はない。
この場合の他の者という範囲がどこまでなのかは分からないが、ともあれ俺はその言葉に従ってオーラロードに身を委ねるのだった。
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1600
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1688