「へぇ、あれは……確かにブル・ベガーと同じくらいの大きさだな」
『だろう? とはいえ、ヨルムンガンドと一緒にいて敵対していないってのを見ると、ドレイク軍の新型のオーラシップなのかもしれないけどよ。取りあえずヨルムンガンドとの接触はマーベルに任せて、俺がアクセルを呼びに行ったんだよ』
実はあのオーラシップがラウの国の新型で、ヨルムンガンドは既に制圧されている……といった可能性も否定は出来ないのだが、それでもビアレスが近付いても特に攻撃をしたりしないのを見ると、その辺の心配はないのだろう。
だが……そうなると、あのオーラシップは一体何だ?
オーラシップと表現はしているものの、どこかナムワンやブル・ベガーとは違う印象を受ける。
まるでオーラシップであって、オーラシップではない……全く違うコンセプトで開発されたような感じで。
いやまぁ、直接接触してみればその辺は分かるか。
「取りあえずヨルムンガンドに行けば、あれがどういう兵器なのかは分かるだろ。行くぞ」
『了解』
ヨルムンガンドに向け、ビアレスと共に降下していく。
もしこれでヨルムンガンドが実はラウの国か何かに占拠されているのなら、こちらに向かって攻撃を仕掛けてきてもおかしくはない。
しかし、マーベルのダンバインが全く問題なく接触出来たのを思えば、そんな心配はいらないだろう。
実際にこうして俺とトッドのビアレスが近付いても、特に何か反応する様子はないし。
そうしてビアレスと共に格納庫の中に入ると、そこではマーベルのダンバインが技術者達の手によって整備を受けていた。
そんな技術者の1人が、俺の存在に気が付く。
「アクセル王!」
1人が発した声で、多くの者達の視線が俺に向けられる。
向けられるのだが……何だか技術者の数が多いな。
基本的にヨルムンガンドは、キッス家とドレイク軍から派遣された者達で運用されている。
その全員の顔を間違いなく覚えている訳ではないが、それでも格納庫にいる者達は俺にとって見覚えのない者が多数いた。
いや、正確にはヨルムンガンドでは見覚えがないが、別の場所で見覚えのある連中。
そしてそのような者達がここにいるという事は……
「アクセル! 無事だったか!」
技術者達を押しのけ、俺を前にしてそう声を掛けてくるのは、ゼット。
「やっぱりな」
ヨルムンガンドの技術者ではなく、俺が見覚えのあった人物……それは、ラース・ワウにある機械の館にいた技術者だ。
そのような者達がいるという事は、ゼットが一緒にいてもおかしくはなく、そして……
「ショットもいるのか?」
「ああ、ブリッジでこれからの事について話してるよ。俺はそういう話はあまり好きじゃないから、ここで整備をしていたが」
そう言うゼットだったが、実際にバイストン・ウェルにいる時もゼットは政治向きの話に関してはショットに任せ、自分は技術者として専念していた。
にも関わらず、ショットの方がドレイクの重用されているのが少し面白くないといった様子も見せていたのだが。
「そう言えば、ゼットやショットもアメリカ人だったな。なら、何だかんだとアメリカに出ている奴は多いのか」
「だろうな。だからアレンも俺達が拾うことが出来たし」
「アレンだってぇ!?」
ビアレスから降りてこちらに向かって来たトッドが、アレンの名前を聞いてそんな声を出す。
トッドにしてみれば、アレンというのは複雑な心情を抱いている相手なのだろう。
……トッドのこれまでを思えば、その気持ちも分からないではないが。
「そうなると、ここにはマーベル、トッド、アレン、ゼット、ショット……随分と聖戦士……いや、地上人が揃ってる形になるな」
ショットやゼットは前線で戦うタイプではないので、聖戦士とは呼ばれない。
シルキーによって召喚されたという事は、相応のオーラ力を持っているのは間違いないんだろうが。
つまり、オーラバトラーに乗ろうと思えば十分戦力になる。
「地上人はそれだけだが、戦力という意味だとそれ以外にもいるぞ。ヨルムンガンドのオーラバトラー隊は当然、ショットの恋人のミュージィやその家族も十分オーラバトラーのパイロットとして数えられる」
「……なるほど」
以前、誰から聞いたのかは忘れたが、ミュージィの家は武門の一家という話だったな。
ミュージィも鍛えていたのか、それともオーラバトラーに乗るようになってから鍛えたのかは分からないが、少なくてもゼットに戦力として数えられるといった認識をさせる程度の技量はあるらしい。
そうなると、武門の家の出でありながら、リムルの家庭教師もしていたという事になるのか。
何気に才色兼備というところだな。
「予想外に戦力が集まってるのは、悪いことじゃないのは間違いないだろうな。取りあえず俺はブリッジに……いや、その前にゼットがいるのなら丁度いい。ちょっとこれを見てくれ」
そう言い、俺は少し離れた場所にサーバインを出す。
外見だけを見れば、特に損傷の類はない。
ゼットもサーバインを見て、不思議そうな表情を浮かべている。
「これ、どうかしたのか?」
「タータラ城での戦いでちょっと無茶な動きをさせてしまってな。外見だけを見れば特に問題はないんだが、操縦しているとフレームの方から妙な音がするようになったんだ。多分、このまま使い続ければ、機体が破壊される可能性がある」
「何? ……サーバインだぞ?」
ゼットのこの台詞が、ドレイク軍の中でサーバインがどのような存在なのかというのを、如実に表していた。
サーバインは、言ってみればダンバインのプロトタイプだ。
そういう意味では、それこそゲドの次に開発されたオーラバトラーと言ってもいい。
かなり旧式で、使われている技術もズワァースやライネックのような最新鋭のオーラバトラーに比べれば、古い。
それでも希少な素材やコスト度外視として開発した為か、その性能は現在でも一線級の性能を持っていた。
そんなサーバインのフレームという、言わば骨格部分に被害が起きたというのは、ゼットにとってとてもではないが信じられなかったのだろう。
「ああ、サーバインがだ。取りあえず解体して整備してみてくれ。俺はパイロットで、具体的にどのくらいの被害があるのか、そういうのは分からないからな」
「分かった。すぐにやる」
ゼットにしてみれば、サーバインは自分達が開発したオーラバトラーの中でも特別な1機であるという自負があるのだろう。
だからこそ、俺の言葉に頷くとすぐに技術者達に指示を出す。
……さて、これでサーバインが精神コマンドによってどれくらいの被害を受けたのかが分かるな。
にしても、今までは精神コマンドを使っても、機体に負担が掛かるといったことはなかった。
それがサーバインだけ、何故?
考えられる可能性としては、オーラバトラーが恐獣の素材を使っている生体兵器だからか?
あるいは、オーラコンバータではなくマジックコンバータになっているのが関係しているといった可能性もあるな。
ともあれ、その辺はゼットに調べて貰ってから対応する必要がある。
「アクセル、用事がすんだのなら、ブリッジに行こうぜ」
そんなトッドの言葉に頷き、俺はサーバインをゼットに任せるとブリッジに向かうのだった。
「アクセル王、よくぞご無事で!」
ブリッジに入ると、真っ先にキブツが俺を見てそう言ってくる。
キブツにしてみれば、俺は主君だしな。
鵬法璽の件もあるし、そういう意味でも俺を心配していたのは間違いないだろう。
「そっちも無事なようで何よりだ。……で、ゼットから聞いてはいたが、また随分と異色のメンバーが揃ったな」
ブリッジにいるのは、キブツ、マーベル、ショット、ミュージィ、アレンの5人……と、見覚えのない男が1人いる。
正確にはブリッジクルーもいるのでもっといるのだが、主要メンバーとなるとこの5人だろう。
「で、そっちの男は誰だ?」
ショットの側にいる男は、見覚えがない。
それこそ、格納庫にいた技術者であれば、見覚えがあったりするのかもしれないが、その男は完全に見覚えのない相手だ。
「ああ、この男はジャバ。私の幼馴染みだ。オーストラリアで合流したんだ」
「よろしくな」
ショットの後でそう声を掛けてくるジャバだったが……
「オーストラリア? ショット、お前は地上に戻った時、オーストラリアに出たのか? てっきり、アメリカに出たと思っていたんだが」
「いや、アメリカで間違いない。その後、ちょっとした理由があってスプリガンでオーストラリアに向かって、そこで拾ったんだ」
「おいおい、拾ったって表現はどうよ?」
ショットの言葉に不満そうに言うジャバだったが、一体何があってわざわざアメリカからオーストラリアまで行ったんだ?
そう思うも、今はその辺に関してはいいか。
「で、そのジャバとやらは使えるのか?」
「ああ。ライネックに乗せてみたが、それこそ聖戦士としてバイストン・ウェルに召喚されてもおかしくはない力を持っている」
なるほど。そうなると、ショットがジャバを引っ張り込んだのは、その力を見込んでか。
まぁ、ショットの部下としてなら、別に俺がどうこする必要もないか。
「で、そのスプリガンってのはヨルムンガンドの隣にあるオーラシップか?」
「そうだ。いや、正確には違うがな。あれは兵器の区分としては、オーラシップではなくオーラクルーザーという」
「オーラクルーザー? ……また新しい兵器区分が出て来たな」
「そう言われてもな。スプリガンはオーラシップとかと比べると違う場所が多い。それを考えれば、オーラシップという兵器区分にしておくのは難しいんだ」
そう言い、ショットはスプリガンについての説明をする。
オーラシップとの一番の違いは、やはりその速度だろう。
普通のオーラシップを巡洋艦といった扱いに例えるのなら、スプリガンは高速巡洋艦という扱いになる。
その速度は、ウィングキャリバーと同等らしい。
代わりに、武装という点ではオーラシップとかと比べると劣るものの、それはあくまでもスプリガンをオーラシップとして考えた場合だ。
ショット的には、オーラシップではなく、機動力を活かして敵と戦うといった事をイメージしているらしい。
うーん……分かりやすい形で言えば、MSとMA的な関係か?
そういう認識をするものの、恐らくこれはそこまで間違っている訳ではない……と思う。
「なるほど、話は大体分かった。それにしても、いつの間にこういうのを作っていたのやら」
「色々と時間はあったのでな」
そう言われ、ならば……と、尋ねる。
「なら、ズワァースの件はどうなった? 出来ればすぐにでも欲しいんだが」
「ズワァースは出来ているが、何故そんな急に? サーバインはどうした?」
「タータラ城での戦いでちょっと無理をしてな。格納庫でゼットに見て貰っているところだが、操縦していた身としては、多分修理する必要があると思う」
「嘘だろ、アクセルがか!?」
驚愕の言葉を上げたのは、アレン。
まぁ、アレンは模擬戦とかで俺の強さを理解している。
それだけに、俺の操縦するサーバインがそこまでダメージを受けたというのが、信じられなかったのだろう。
実際には精神コマンドの影響でそんなダメージを受けたのだが。
それでも精神コマンドを使わないといけない場所まで俺を追い詰めたという点では、俺がショウと黒騎士に追い詰められたというのは決して間違ってはいない。
心のそこから驚愕しているアレンだったが、マーベルやトッドは既にその話を聞いているので、特に驚くようなことはない。
そんな中、唯一疑問を口にしたのはジャバだ。
「何でそこまで驚いてるんだ?」
ジャバの言葉に、アレンがお前は一体何を言ってるんだ? といった表情を浮かべ、すぐに納得する。
「そうか、お前はアクセルの強さを知らなかったな。アクセルは強いぞ。俺は今まで何度も模擬戦を挑んだが、未だに勝ったことがない」
「嘘だろ、アレンがかよ!?」
叫ぶジャバ。
この様子からすると、恐らくジャバはアレンと模擬戦をやったんだろうな。
ショットがジャバは聖戦士級だと言っていたが、それは実際にオーラバトラーを動かし、アレンと模擬戦をしての結果といったところか。
そんなアレンが俺に勝ったことがないというので、驚いたのだろう。
驚いているジャバをそのままに、俺はショットに尋ねる。
「で、ズワァースの件はどうなった?」
「そちらは問題ない。既に完成している。ドレイク殿からのバックアップもあったので、当初の予定よりもかなり高性能な改修機に仕上がった。今はまだスプリガンにあるから、気になるのならこの会議が終わった後で持ってこよう」
「え? あの悪魔みたいな機体は、アクセルのなのか?」
驚いた様子で言うジャバ。
悪魔みたいな機体か。
まぁ、UC世界では月の大魔王とか呼ばれているし、ニーズヘッグもどこのラスボスの機体だといったような感じだから、ある意味で俺の機体らしいのかもしれないが。
そんな風に思いながら、俺は会議を続けるのだった。
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1600
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1688