転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3003話

 ドレイク軍が接近してきた事が判明すると、俺はすぐに指示を出す。

 ドレイクの性格を考えれば、ここでいきなり攻撃をしてくる……といった可能性は恐らくないが、それはあくまでも俺の知っているドレイクであればの話だ。

 もしドレイクが地上に出て来た関係で攻撃的になっているとすれば、それこそ俺達に遭遇した瞬間に攻撃をする……といったような真似をしても、おかしくはない。

 そうである以上、いきなり攻撃をしてきた時に対処する方法というのは、絶対に必要となる。

 

「アクセル王、スプリガンとグランガランからも、いざという時の対処は万全だと。勿論、ヨルムンガンド準備は整っています」

「そうか。……一応言うまでもないが、絶対にこっちから攻撃を仕掛けるような真似はするなよ。ドレイクとは上手くいけば話し合いでどうにかなるかもしれない」

 

 この時に幸いだったのは、ドレイクの旗艦のウィル・ウィプスはオーラバトルシップとして高い完成度を持ってはいても、同時に突出した能力を持っていないといったことか。

 ヨルムンガンドのように後方での活動に特化している訳でもなく、ゴラオンのように攻撃に特化している訳でもなく、グランガランのように象徴として特化している訳でもない。

 そういう意味では、何気にゲア・ガリングがウィル・ウィプスに一番近い万能型だったのかもしれないな。

 ゲア・ガリングもどちらかといえば後方での行動に向いているが、それでも最前線で戦うというのを前提にしていた一面もあるし。

 敵となるかどうかはまだ分からないが、それがゴラオンのように突出した攻撃力を持っている相手であった場合、洒落にならないのは間違いない。

 俺はヴェルビンの性能もあるし、オーラノバ砲を撃たれても咄嗟に回避出来る自信がある。

 しかし大多数のオーラバトラー隊はそうはいかないし、何よりもオーラシップやオーラバトルシップでは、とてもではないが回避出来ないだろう。

 ……機動力特化のスプリガンなら、もしかしたら回避出来る可能性もあるかもしれないが。

 

「迂闊な行動をしないよう、厳命しておきます」

 

 キブツが俺の言葉にそう返し……それから少し時間が経つと、ヨルムンガンドの映像モニタにドレイク軍の姿が映し出される。

 ビショット軍よりも数が多いのは、オーラマシンの本場であるアの国を治めるドレイク軍だから当然なのかもしれないな。

 とはいえ、こちらの陣営も決して負けている訳ではない。

 俺のヨルムンガンドと、ビショット軍の残党ではあるがナムワンとブル・ベガーが複数。

 ショットのスプリガンは1隻だけだが、ナの国はグランガラン以外にナムワンやグリムリーが多数。

 総合的に見て、数の差はドレイク軍が若干有利といったところか。

 ……これだけの数を集めて、それでもまだドレイク軍の方が上だというのは、正直どうかと思わないでもないが。

 それは今更の話か。

 ともあれ、そんな状況であってもお互いに攻撃はしないで距離が近付いていく。

 

「ドレイク軍、こちらに攻撃をしてくる様子はありません。ただし、こちらと同じく何かあったらすぐに攻撃出来るようになっている模様です」

 

 ブリッジクルーのその報告は、特に驚くようなことでもない。

 ドレイクにしても、地上に出た事でバイストン・ウェルにいた時と比べると色々と違っているのだ。

 また、アメリカで俺達が……正確にはマーベルとトッドがドレイク軍の兵士と戦い、倒した事もある。

 その辺りを考えると、ドレイクが同盟相手だからといって全面的に俺を信じるとは思わない。

 いっそ、影のゲートで直接ウィル・ウィプスに乗り込むか? とも思ったが、そうなればそうなったでまた面倒な事になるのは間違いない。

 

「ウィル・ウィプスに通信を送れ。……それと、スプリガンとグランガランに映像を流せ。ただし、向こうからの声は届かないように一方通行でだ」

「了解しました」

 

 そうして数秒、やがてヨルムンガンドの映像モニタにドレイクの顔が映し出される。

 映像モニタの端には、ショットとシーラの顔も映し出されているが、俺からの要望通り向こうからの声は聞こえてこない。

 

『久しいな、アクセル王』

「ああ、バイストン・ウェルのタータラ城での戦い以来だから、本当に随分と昔の事のようにも思えるな」

 

 地上に出てからは、それこそ色々とあった。

 よく言えば充実していたと表現出来るかもしれないが、悪く言えば気の休まる暇もないくらいに忙しかったようなものだ。

 

「それで、今までアメリカにいたドレイクが、一体何の為にわざわざ俺達がいる場所に来たんだ?」

『ふむ、分からんかね?』

「俺から連絡がいかなかったからとか?」

『それもある。何しろアクセル王は儂にとって重要な同盟相手だったからな。だが……アクセル王。改めて聞こう。本当に儂が何故来たのか分からぬと?』

 

 そう言うドレイクの顔は、俺を睨み付けている。

 これは……何だ?

 勿論、俺もドレイクと敵対する可能性があるとは思っていた。思ってはいたが、それでもここまで露骨に敵意を剥き出しにしてくるというのは、予想外だった

 

「悪いが、分からないな。一体何故だ?」

『……儂の妻ルーザを殺したという情報を儂が知らないと?』

 

 その言葉は、俺にとっても完全に予想外だった。

 ドレイクがルーザの件を知ってるという意味での予想外でもあったが、同時にルーザを殺された事でドレイクがここまで怒りを露わにするという意味でも予想外だったのだ。

 俺が見たところでは、ドレイクとルーザは夫婦という間柄ではあったが、とてもではないが愛し合っているといった様子には見えなかった。

 それは、ルーザが俺に対して噛みつく度にドレイクがうんざりとしていた様子を見せていた事からも明らかだろう。

 だというのに、ドレイクはこうして怒り狂っていた。

 

「ドレイクがその件を知っていた事の方が驚きだけどな」

 

 取りあえずドレイクにはそう言って、現在何が起きているのかということを考える。

 そもそも、ドレイクはどうやってルーザが死んだのを知った?

 それにルーザが死んだのは、あくまでも黒騎士……バーンのハイパー化に伴う暴走が原因だ。

 バーンが俺を憎悪するあまりハイパー化したのだから、そうして見れば俺が理由という風になってもおかしくはないような気もするが……それでも素直に納得は出来ない。

 

『その件を教えてくれた者がいたのでな』

「そうか。……なら知ってると思うが、ルーザを殺したのは正確には俺じゃない。黒騎士に変装していたバーンだ。覚えてるよな、黒騎士。ラウの国との停戦交渉の場を襲撃してきた奴だ。その時、黒騎士……バーンはお前やビショットをも殺そうとした。その時にドレイク達が助かったのは、偶然でしかない。つまり、あの時にルーザは既にドレイクの命を狙っていた事になる。……それは理解しているよな?」

 

 ドレイクの事だからその一件を忘れている筈はない。

 そう思いつつも、尋ねる。

 実際、あの襲撃でドレイクが生き残ったのは、本当に運にすぎない。

 場合によっては、それこそフラオン……はどうでもいいとして、ピネガンやフォイゾンのように殺されてもおかしくはなかった。

 

『……それはどうだろうな。そう思うのはアクセル王の勝手だが、現実に儂は死んでいない。こうして生きている。結果こそが全てだ』

 

 今の一瞬の沈黙が気になった。

 ドレイクも、自分の言葉には無理があると、そう理解しているんじゃないか?

 もしそうだった場合、ドレイクは全てを承知の上で、無理矢理こんな風に言ってたりするのか?

 

「つまり、ルーザの仇討ちに来たと?」

『うむ』

 

 最悪の予想が当たったな。

 交渉の余地もなく、ドレイクは最初から俺達と戦うつもりでここに来ている。

 とはいえ、その行動には色々と疑問も残るが……取りあえず戦うというのなら、ドレイクに悪いがその汚点を突かせて貰おう。

 

「そうか。だが、ドレイク。お前がルーザの仇を取ろうとする意味はあるのか? お前がどこまで知ってるのかどうかは分からないが、ルーザはビショットを誑し込んだ。……その意味は分かるな?」

 

 ピキリ、と。

 ドレイクの禿頭に血管が浮かび上がる。

 俺が何を言いたいのか、それを全て理解したのは間違いなかった。

 

「そうしてルーザの甘言に乗せられた……いや、身体で誑し込まれたビショットは、ゼラーナ隊との戦いで地上でも有数の都市であるパリを焼いた」

 

 パリは地上でも有数の都市だ。

 最も栄えてる……とまではいかないが、それも上から見た方が早い程に栄えている都市だ。

 それだけに当然歴史的な建造物とかそういうのもあっただろうが、その全てがビショットによって燃やされた。

 人類が受けた被害として考えれば、かなりのものだろう。

 

『それがどうしたと? 地上の都市の一つや二つ、焼いたところで新たに建て直せばいいだけであろう』

 

 この辺りの感覚が、ドレイクがバイストン・ウェルの……正確にはファンタジー世界の住人であるという事の証なんだよな。

 

「ドレイクがどう思おうが構わないが、ルーザによって200万人近くが死んだんだぞ」

 

 確かパリの住人の数はそれくらいだった筈だ。

 とはいえ、パリは燃やされたが全員が死んだ訳でもないし、燃えていない場所もある。

 実際に結構な人数が生き残っているというのは報告で聞いてはいるが、それでも生き残りは数十万人らしい。

 つまり、100万人以上は焼き殺したという事になる。

 地上人にしてみれば、ルーザのせいでそのような事になったと知れば、当然ながらその夫であるドレイクも責められるだろう。

 リムルもルーザの子供だと知られれば、どうなるか分からない。

 

「そんな女の仇を取る為に、俺に挑むのか? 俺の力はドレイク、お前も知ってる筈だな?」

 

 俺の力を知っているからこそ、ドレイクは俺が敵に回らないように同盟者として扱ってきたのだ。

 そんなドレイクが俺と正面から戦う?

 

『儂はアの国の国王、ドレイク・ルフトである。そうである以上、王妃であるルーザの仇は取らなければならない』

 

 そう、断言してくる。

 なるほど。話については大体理解出来た。

 ドレイクにしてみれば、自分がルーザを愛しているかどうかというのは、あまり関係がないのだろう。

 今必要なのは、自分の妻が俺に殺されたという事だ。

 そうである以上、国王としてはそれを放っておく訳にはいかない、と。

 

「さっきも言ったが、ルーザを殺したのは俺じゃなくてバーンだぞ。そんな状況で俺を殺しても、ルーザの仇討ちにはならないと思うが?」

『そうかもしれん。だが、そうではないかもしれん。しかし……儂はアの国の国王として、そして儂に忠誠を誓う者達の為にも、ここでアクセル王から逃げる訳にはいかんのだ!』

 

 叫ぶドレイク。

 その迫力は、さすがと言うべきだろう。

 叫びを聞いていたブリッジクルーの面々は勿論、通信を一方的に聞く……あるいは見るだけになっていたショットやシーラまでもが一瞬気圧された様子を見せていた。

 とはいえ、その迫力は大したものだったが、今まで俺が戦ってきた相手の中にはそんなドレイクよりも圧倒的な迫力を持つ者は多数いる。

 だからこそ、ドレイクの叫びを聞いても特に動揺するような事はなく、口を開く。

 

「分かった。ドレイクがどうしても俺と戦うというのなら、俺もそれを引き受けよう。だが……当然知ってると思うが、俺と正面から戦うといったような事になった場合、ドレイク軍が受ける被害も大きいぞ? それどころか、被害云々よりもウィル・ウィプスが沈む可能性すら高い。それを承知の上での言動だと、そう思ってもいいんだな?」

『無論。儂がここで逃げるといったような事はない』

 

 最後の確認の意味を込めて尋ねると、ドレイクは即座にそう返してくる。

 なるほど、ドレイクはもう完全に覚悟が決まっているのか。

 そうである以上、こちらとしてはドレイク軍を敵として認識するのは間違いない。

 

「分かった。なら、俺はお前を殺そう。……お前との同盟関係はこれで破棄だ。それでいいな?」

『残念だが、そうなるだろう。儂としては、出来ればこのような真似はしたくなかったのだがな』

 

 これはドレイクにとっても本気の言葉なのは間違いないだろう。

 ドレイクが今まで俺と結んでいた同盟関係を切りたくないと思っているのは間違いなかった。

 だが、今の状況を思えばそれが許されない。

 ドレイクにしても、この一件は本来なら許容出来ない事なのだろう。

 しかし、妻が殺されたのにそれをみすみす見逃すといったような真似をした場合、ドレイク軍の兵士達からの支持がなくなる。

 あるいはこれがバイストン・ウェルの出来事なら、もう少し何とかなった可能性もあるのだが……今は地上にいて、ドレイクにとって兵士というのは最大の財産と言ってもいい。

 そんな兵士達からの支持がなくなるというのは、ドレイクにとって決して受け入れることが出来なかった。

 

「そうだな。だが……今日、今この時からお前は俺の敵だ。そして俺は敵になった相手に手加減をするような真似はしない。……ドレイク・ルフト。お前の命、俺が貰い受ける」

 

 そう、宣戦布告をするのだった。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:1690
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1706
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