鬼を取引材料にするというのは、理性的に考えた場合はそこまで悪い話ではないと思う。
感情的な面では、鬼に家族や恋人、友人を殺されたという点で許容出来なかったり、倫理的な面では一種の人身売買――鬼を人と認識すればの話だが――でもあるのだから。
しかし、鬼の持つ高い身体能力や魔法染みた能力を持つ血鬼術は非常に興味深い。
また、それを抜きにしても鬼の身体を調べる事で得られる情報は多数あるだろう。
俺が見たところ、鬼殺隊というのは鬼と戦う為の実働部隊がいるのに対して、鬼を調べるといったような者達はいない。
いや、もしかしたらいるのかもしれないが、少なくても俺はしのぶや耀哉からそんな話を聞いた覚えがない。
義勇は……うん。まぁ、極度の口下手なのは間違いない以上、そこから話を聞いても意味はないだろうな。
ともあれ、鬼を調べるといったような者はいないか、いても少数でしかないと判断した。
そういう意味では、俺達が……いや、技術班の者達が調べるというのは悪い話じゃないと思う。
血鬼術というのは、鬼によって違うらしい。
もしかしたら……本当にもしかしたらだが、その血鬼術を俺達が使えるようになるかもしれない。
まぁ、血鬼術を使えるようになっても、鬼になるといったような事になったら意味はないのだが。
ともあれ、鬼を取引材料にするというのは、後々政治班と耀哉が交渉する事になるだろう。
それ以外の話としては、やはり耀哉の解呪について聞きたいという者が多い。
解呪についての詳しい話に関しては、ゲートを設置してからと言っていたのだが……それでもやはり聞きたいと、そう言ってくる者が多い。
耀哉がそれだけ好かれてるって話なんだろうが。
「耀哉の解呪に関しては、最初に言っておくが絶対に成功するとは限らない。あくまでもどうにかなるかもしれないというのを前提だとして思っておいてくれ」
ここまで耀哉に忠誠心を抱いている以上、出来ると断言しておいて実は駄目でしたとなった場合、下手をすればシャドウミラー対鬼殺隊なんて事にもなりかねない。
だからこそ、その辺は前もって言っておく必要があった。
「簡単にでいいから、派手に説明してくれや」
柱の中でも2人いる、この時代にしては背の高い男の1人が、俺に向かってそう言ってくる。
派手に説明って、どうすればいいんだ?
一瞬そう思ったが、今はまず説明をした方がいいか。
「耀哉の解呪をする方法についてだが、まず1つめはシャドウミラーには回復魔法に特化した魔法使いがいる。その魔法使いに、解呪を試して貰う」
「魔法使いだァ?」
実弥が胡散臭そうに言ってくるが、鬼滅世界には鬼がいて、その鬼は血鬼術という魔法に近い存在を使い、鬼殺隊には呼吸といった身体強化魔法的なものもある。
そう考えれば、魔法があってもおかしくはないだろうに。
「魔法が存在する世界は多い。シャドウミラーと交流のある世界は複数ある」
正確には、その世界は何らかの原作が存在する世界だと考えれば、魔法があってもおかしくないのかもしれないが。
アニメや漫画、ゲーム……そういうのの中には魔法が存在する物は多い。
そういう世界に繋がっているのだから、それを考えれば魔法のある世界が多数あるのは間違いなかった。
「2つめは、シャドウミラーの中には回復魔法は苦手なものの、魔法については深い知識を持っている者もいる。そいつに何らかのアドバイスを貰うというのがあるな」
とはいえ、エヴァは吸血鬼である以上、鬼滅世界に連れてくるのは難しそうだよな。
エヴァ本人は大正時代の日本という事で興味を持ちそうだが。
「3つめは、科学だ。シャドウミラーは異世界に行くといったような真似を科学技術で達成出来るだけの技術力がある」
シャドウミラーにとって、技術力というのは最も重要な代物だ。
技術力を少しでも上げる為に、俺が未知の世界に転移してその世界独自の技術を集めるといったような真似をするくらいには。
あるいは、その世界で腕利きであったり見込みのある技術者や科学者をシャドウミラーにスカウトしたり。
ダンバイン世界では、ショットやゼットといった技術者を見つける事が出来たし、地上に出てからは同じ勢力に所属した。
もしダンバイン世界とホワイトスターがゲートで繋がる事があれば、俺は間違いなくあの2人をシャドウミラーに誘っていただろう。
そうなれば、ショットの場合は、ミュージィやその家族が、ゼットの場合はガラリアを一緒に引き入れるといったような感じになっていたかもしれないが。
いや、今はまだ無理でも、レモン達技術班に頼んで何とかダンバイン世界とゲートで繋がるようにして貰えば、チャンスはまだある。マーベルやシーラもレモン達に紹介していないしな。
「異世界に行き来出来るようにするのを、魔法とかじゃなくて純粋な科学技術で達成しているんだ。俺達がどれだけ高度な技術を持ってるのかは分かるだろ? その技術を使えば、耀哉の呪いの原因を科学的に解明して、治療するといったような真似も可能かもしれない」
木乃香の回復魔法とは違う意味で、レモンの治療技術には信頼が置ける。
実際、今までレモンは何人もの人間を治療してきた。
その大半が、本来ならどうしようもない程の手遅れになっている者達。
そんな全員を治療してきたレモンだけに、耀哉の治療も可能なのでは? という思いがあった。
「さて、耀哉の治療については大体そんな感じだ。まぁ、他にも幾つかどうにか出来そうな手段はあるが……基本的にこの3つだな」
もしその3つが駄目なようなら、イクシールを使う予定ではある。
友人の耀哉が呪いで苦しんでいるのなら、今この場でイクシールを使った方がいいのだろう。
そう俺の私人の部分は告げるが、同時にイクシールは非常に希少な代物だ。
ネギま世界でしか入手出来ず、それも金を出せば買えるといったような物ではないのだ。
また同時に、イクシールはネギま世界での呪いの類は治療出来るかもしれないが、この鬼滅世界の呪い……それも耀哉の話を聞く限りでは平安時代から続く呪いに効果があるかどうかは、微妙だろう。
もしここでイクシールを使っても、耀哉の呪いを解呪出来ませんでしたとなれば……イクシールの無駄遣いだ。
それよりは、やはりもっと確実性の高い木乃香、エヴァ、レモンといった面々に任せた方がいい。
「アクセルの言葉を、私は信じたいと思う。それだけの力を見せて貰っているからね。だが……ここにいる皆……いや、しのぶと義勇の2人はともかく、それ以外の者達はアクセルの言葉を心の底から信じてはいないだろう」
『お館様!』
耀哉の言葉に、柱達が揃って声を上げる。
柱達にしてみれば、自分が耀哉の言葉を信じていない……いや、表面上は信じていても心の底から信じていないと言われるのは納得出来なかったのだろう。
とはいえ、寧ろ耀哉の言葉であっても表面上は俺の言葉を全て信じてるってのが、少し驚きだが。
「そこで、だ。私に見せてくれたのとは違う物で、アクセルが別の世界の住人だと示してくれないかい?」
「……別の? 見せるのなら、ゲイ・ボルクで十分だと思うが?」
ここにいるのは、耀哉の家族以外は全員が柱だ。
当然ながら相応の実力を持っている者達であり、だからこそゲイ・ボルクをその目で見ればとんでもない代物だというのは理解出来るだろう。
アイルランドのクー・フーリンの名前は知らない可能性があるけど。
「ははは。ゲイ・ボルクは一度見たからね。勿論、あれ程の槍は何度見ても見飽きるといったような事はないだろうけど、どうせなら別の物も見てみたいじゃないか」
「お前の趣味かよ」
呆れたように言うと、柱の何人かが咎めるような視線を向けてくる。
柱達にしてみれば、自分達の敬愛する耀哉と気軽なやり取りをしてるのが面白くないのだろう。
とはいえ、俺にしてみれば耀哉はあくまでも友人だ。
そうである以上、この態度を崩すつもりはなかったが。
「そのようなものだよ。それで、どうだい? 見せてくれないかな?」
耀哉に重ねてそう言われ、仕方がないと俺は部屋の中から外の……柱達がいる場所に向かう。
靴は脱いだままだが、この程度はいいだろう。
柱達も、俺が外に出たのは少し驚いた様子を見せたものの、それ以上は特に何もない。
この連中にしてみれば、俺が耀哉から離れるのなら大歓迎といったところなのだろう。
ともあれ、そうして外に出て柱達からも少し離れた場所に移動する。
さて、何を見せるか。
ニーズヘッグを始めとした機体でもいいんだが、ニーズヘッグだとラスボス的な機体だから、柱達を驚かせる事になるだろう。
そうなると……うん、これでいいか。
空間倉庫の中から選んだのは、ダーナ・オシー。
何故これを? と言われれば、単純にこれなら大量に持っているからというのが大きい。
それこそ現在空間倉庫の中に入っているオーラバトラーの中で、ダーナ・オシーは一番多い。
元々結構な数のオーラバトラーが空間倉庫には収納されていたが、シーラによってダンバイン世界からこの世界に送られた時、あの場所にあったオーラマシンは全てが俺の空間倉庫に収納された。
一体どうやればそんな真似が出来るのか……いや、聖少女とか聖王女とか聖女王とか呼ばれているシーラだからこそかもしれないが。
というか、俺に抱かれた以上、シーラはもう聖少女とかいう表現は……いや、止めておこう。
ともあれ、ゼラーナ含むゴラオン隊、そして何気にグランガランやその僚艦に搭載されていたダーナ・オシーも、俺の空間倉庫の中に入っているのだ。
いっそ、グランガランとか出そうかと思ったが……そうなれば間違いなく屋敷にも被害が出るしな。
『うおっ!』
突然俺の側に現れたダーナ・オシーを見て、柱達が……いや、柱達だけではなく、あまねや耀哉の子供達までもが驚きの声を上げる。
唯一、ヴェルビンを見たことがある義勇としのぶだけは、ヴェルビンとは違う外見のダーナ・オシーに多少は驚いているものの、他の者達程ではない。
……いや、しのぶはともかく、義勇も本当にそうなのかは分からないが。
まぁ、そうなる気持ちも分かる。
ダーナ・オシーは、かなり特徴的……というか、生物的な側面が強く出ているオーラバトラーだ。
ましてや、大正時代にこういう人型機動兵器なんて想像もしてないだろうし。……あれ? してないよな? アニメはともかく、漫画とかっていつくらいから広まったんだったが。
取りあえず大正時代に漫画はなかったと思うし、あっても鬼殺隊の面々が読んでるとは思えない。
何より、人型機動兵器の漫画というのは、まずないだろう。
「これはオーラバトラー。言ってみれば、機械で出来た人形だ。中に人が入って操縦する」
「派手に面白そうじゃねえか!」
ダーナ・オシーを見て真っ先にそう言う背の高い男。
さっきも派手にとか何とか言ってたが、もしかして口癖なのか?
「このオーラバトラーはダーナ・オシーという名前で、これで普通に空を飛ぶ事も出来る」
出来ると断言したけど、出来るよな?
ダンバイン世界の地上では、普通に空を飛んでたんだし。
ただ、あの地上はバイストン・ウェルの地上世界だからこそ、オーラバトラーが空を飛べたという可能性も否定は出来ないのか?
後でサーバインかズワウスかヴェルビンを出して試してみた方がいいのかもしれないな。
「驚きだな! これが飛べるのか!」
先程も元気がよかった赤い髪の男が、俺の説明にそう告げる。……いや、叫ぶという表現の方が正しいのか?
何だか表裏がないような、そんな性格の持ち主のように思える。
とはいえ、鬼殺隊の幹部である柱の1人である以上、そんな訳はないのだろうが。
しのぶのように、極端に表裏がありそうなのよりはマシかもしれないだろうけど。
「あら、どうかしましたか?」
にっこりと、そんな笑みを浮かべて尋ねてくるしのぶ。
俺にとっての鬼門、女の勘で何かを感じたといったところか。
「いや、何でもない。ただ、俺がこの鬼滅世界に来る前にいたダンバイン世界では、女のオーラバトラーのパイロットも結構いたなと思っただけだ」
うん、これは別に誤魔化している訳じゃなくて、事実を口にしているだけだ。
実際にマーベルやガラリア、ミュージィを始めとして、女のパイロットがいたのは間違いないんだし。
「へぇ……これ、女の人でも動かせるんですか」
女のパイロットがいたという話に、興味深そうな様子を見せるしのぶ。
何とか話は誤魔化せたらしい。
「ああ。それもかなりの強さを……いや、そうだな。ちょっと乗ってみるか?」
「え?」
喋っている中で、ふと思いついたのでそう言ってみる。
オーラバトラーというのは、オーラ力で動いている。
そうである以上、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、バイストン・ウェルやその影響が強かったダンバイン世界の地上以外では使えないという可能性も否定は出来ない。
俺が乗っていたオーラバトラーは、オーラコンバータではなくマジックコンバータに改修されているので、問題はないんだが。
普通のオーラバトラーは一体どうなのか。
それを試してみる価値があるだろうと、そう思っての提案だった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1810
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1730