気とオーラ力というのは、似ている。
勿論似ているからといって全く同じものではないが、オーラ力は気の亜種、もしくは気はオーラ力の亜種ではないかというのが俺の印象だ。
とはいえ、これはあくまでも俺がそう思っているだけで、実際に検証した訳ではない。
もししっかりと検証した場合、実はオーラ力と気は全く違うものであるという結果になる可能性もある。
また、UC世界のニュータイプとオーラ力の間にも似ているといった印象はある。
その辺の事情を考えると、単純にオーラ力と気が近い存在であると断言するのは難しいのかもしれないが。
ともあれ、今の状況においては、気とオーラ力は似ている物であると判断し、同時にこの鬼滅世界における呼吸というのも、気と似ているといった印象を受ける。
だとすれば、オーラ力と呼吸も似たような力であるという可能性も否定は出来ない筈だ。
だからこそ、しのぶに対してダーナ・オシーに乗るように促してみせた。
「おい、待てよ。何だって蟲柱に乗せるんだよ? お前が出したんだから、お前が乗ればいいだろうがァ?」
実弥のその言葉に、他の柱達も俺に視線を向けてくる。
それは本来なら間違いない。間違いないのだが……
「このオーラバトラーのパイロットは、オーラ力という……お前達に解りやすく言えば、呼吸に近い能力を使って動かす機体だ。で、俺の場合はそのオーラ力はなく、魔力というもっと別種の力を持っている。そして俺の持つ魔力は極めて強大で、オーラバトラーを動かすオーラコンバータという動力炉では受け止めきれない。だから、俺が乗る機体は特殊な、魔力を使って動かすマジックコンバータといった動力炉が必須となる。具体的にはこんなのだな」
そう言い、空間倉庫からヴェルビンを取り出す。
ざわり、と。
ヴェルビンを見た瞬間に柱の全員がざわめく。
見ただけで、ヴェルビンが内包する力を理解したのだろう。
圧倒的な……最強のオーラバトラーと評するのに相応しい力を。
「これが俺の魔力で動くマジックコンバータを搭載したオーラバトラー、ヴェルビンだ。この機体と、他にも数機マジックコンバータを搭載しているオーラバトラーがあるが、それ以外の機体は俺には使えない。正確には俺が使おうとすると、機体が爆発したり燃えたりする」
ダーナ・オシーは大量に所有しているものの、だからといって迂闊に俺が使って壊してもいいような訳ではない。
技術班に渡せば……いや、技術班なら解体はしても元に戻すといったような事は出来る筈。
何だかんだと、バイストン・ウェルはファンタジー世界であり、技術力という点では劣っている。
魔法があれば、もしかしたら魔法を使ってオーラバトラーの部品を製造しているといった可能性もあるが、幸いにもバイストン・ウェルにおいて人間は魔法を使えない。
「そしてマジックコンバータは魔力があれば動く。で、俺は普通に魔力を持っているから、ヴェルビンも動かすことが出来る訳だ」
そう言い、ヴェルビンを空間倉庫の中に戻す。
目の前からヴェルビンが消えた事で、柱達も……そして目で見えないので妻のあまねから事情を聞いていた耀哉も安堵した様子を見せる。
目が見えなくても、ヴェルビンの持つ圧倒的な存在感は十分に理解出来たらしい。
「で、俺が乗れないのは理解したな。どうする? しのぶが乗ってみるか?」
「何故私に?」
「何となくだな」
最初に会った柱という事なら、義勇がいる。
だが……会話能力が不自由な義勇だ。
オーラバトラーに乗っても、それがどういう風だったのかといったような説明は難しい。
「けれど、私は剣士ではあっても、このような物の操縦は出来ませんよ?」
「安心しろ。このオーラバトラーというのは、操縦するのに一番重要なのはイメージ、想像力だ。それによってオーラバトラーは操縦出来る」
とはいえ、それはあくまでも一定以上のオーラ力を持っている奴に限るらしいのだが。
バイストン・ウェルの人間でオーラ力が足りないパイロットは、想像力よりも実際に自分で操縦する割合が多かったらしいし。
だが、しのぶは蟲柱だ。……にしても、蟲柱か。何で蟲なんだ? いやまぁ、しのぶがそれで納得しているのなら、別に俺がどうこう言うつもりはないけど。
ともあれ、鬼殺隊の中でも幹部の柱である以上、しのぶの能力は間違いなく一級品。
呼吸に関しても十分一流なのは間違いなく、だからこそ呼吸とオーラ力は似ているものという俺の予想が正しければ、しのぶはオーラバトラーを操縦出来る筈だった。
そういう意味では、これもある意味で実験なのかもしれないな。
「分かりました。では、試してみましょう」
柱の何人かが何かを言いたそうにしていたものの、実際に口が開かれるよりも前にしのぶはそう告げる。
「それで、どうすればいいんです?」
「コックピットは胴体の部分だ。そこに座ってオーラ力……いや、この場合は呼吸か。呼吸を使えば、ダーナ・オシーは起動する筈だ」
その説明を聞き、しのぶはダーナ・オシーのコックピットに乗り込む。
片膝を突いている訳ではなく、普通に立っている状態のダーナ・オシーだが、さすが柱と言うべきだろう。
しのぶはまるで無重力にでもいるかのような動きで跳躍し、あっという間にダーナ・オシーのコックピットに入る。
「一応、気をつけろよ。何かあったら俺がダーナ・オシーを止めるつもりだし、しのぶも助け出す。けど、何が起きるか分からないというのだけは考えておけ」
そう柱の面々に告げると、それぞれがいつ何か起きてもすぐ動けるように体勢を整える。
俺もまた、何かあったら即座にダーナ・オシーの四肢を切断するつもりで待機していたのだが……
『あら? これ、随分と簡単に動きますね』
ダーナ・オシーは軽く手を振る動きを見せると同時に、外部スピーカーからしのぶの声が聞こえてくる。
特に苦しそうな様子がないのは、しのぶにとっても……そして俺にとっても幸運な事だったのだろう。
「どんな様子だ? 見た感じ、普通に動かせているようだが、何か妙なところとかはないか?」
『アクセルさん? はい、そうですね。アクセルさんが言ったように、本当に身体を動かすような感じでこのダーナ・オシーでしたか? それを動かせるようです』
しのぶの声に、やはり呼吸と気とオーラ力はそれぞれ似てるのだろうと納得する。
まぁ、実は俺の考えは違っていて、単純にオーラ力と呼吸が似ているだけで、気はそれとは全くの別物って可能性もあるが。
「しのぶ、本当に問題はないのかい?」
『はい、お館様。私の思う通りに動いてくれるようです。ただ……正直なところを言わせて貰えば、普通に生身で戦った方が楽ですが』
「ふむ。だが、そのオーラバトラーというのは、一種の鎧に近いのだろう? そして想像した動きの通りに動けるとなると……巨大な日輪刀を持たせれば、鬼との戦いに使えないかい?」
『どうでしょう? 慣れればお館様の仰るように出来るかもしれませんが……』
そんな風に会話をしている2人を見て、ふと思い出す。
そう言えば、実弥の日輪刀が何故赤く染まったのか……それについて、まだ何も解決していなかったな。
「実弥、ちょっといいか?」
「あァ? 何だよ?」
ダーナ・オシーに乗ったしのぶと耀哉の会話を黙って見ていた実弥が、俺の言葉に不機嫌そうな様子で言ってくる。
元々柄の悪い性格をしているのは間違いないが、禰豆子の件で俺が止めたのが面白くないのだろう。
それでも稀血にも負けずに禰豆子は人を襲わなかったので、耀哉の言う通り多少は認めたのだろうが。
だが、それはあくまでも耀哉が認めたから、一応は黙っているのであって、禰豆子の存在そのものを完全に認めた訳ではない。
そして、それ以上に自分の日輪刀を緑から赤に変えてしまった俺は、面白くない相手なのだろう。
ただ、この実弥……どことなくイザークと同じような雰囲気を感じるんだよな。
男のツンデレというか。
「お前の日輪刀、どうなった? まだ赤いままか?」
「そのままだよ。もっとも、炎の呼吸の赤とはまた違った赤だけどな。だろう?」
実弥の言葉に、赤い髪をした男が頷く。
「うむ! 俺の持つ日輪刀とは違うな!」
そう言い、男が自分の日輪刀を引き抜くと、その刀身は赤い。
だが、同じ赤であっても実弥の日輪刀の赤とは明らかに違う赤だ。
「となると……実弥の日輪刀は色が変わった以外に何か違いはあるか?」
「あァ? ちょっと待て」
乱暴な言葉遣いではあるが、律儀な性格をしているのもイザークっぽいよな。
そんな風に思う俺の視線の先で、実弥が周囲にいる者達から少し離れて日輪刀を振るってみる。
その一撃は、素早く鋭い。
風柱というのに相応しい一撃だ。
「特に何も感じねえな。これは……色が変わっただけか?」
「そんな事はないだろう! 日輪刀の色が変わるのは当然の話だが、今回は色々と事情が違う!」
その言葉には俺も同意するが、だからといって具体的にどう違うのかと言われると……使っている実弥もそれが分からないと言っている以上、後は実際に鬼を斬って試してみるしかない。
とはいえ、鬼を斬るといったような真似は簡単には出来ない。
禰豆子は耀哉によって、攻撃してはいけないと言われているし。
もし耀哉が許可を出しても、俺が反対するだろうけど。
多分……本当に多分だが、今までの経験から考えるとこの世界の主人公は炭治郎か禰豆子のどちらかだと思う。鬼を作り出す鬼舞辻無惨と遭遇しているという点もそれっぽいし。
そうである以上、主人公を殺すといったような真似は……うん。ダンバイン世界で最終的にハイパー化したショウのハイパービルバインを倒した俺が言える事ではないのかもしれないが、とにかく主人公は殺したくない。
ショウのように敵対してきたのなら話は別だが、炭治郎や禰豆子は俺と敵対する様子はない。
殺す殺さない以前に、俺はまだ炭治郎や禰豆子とろくに接していないんだが。
炭治郎や禰豆子は蝶屋敷に運ばれたので、蝶屋敷の近くにゲートを設置したら、会う機会は増えると思う。
ただ、恐らくだがこの世界の原作はまだ始まったばかりか、始まってからまだそんなに時間が経っていないというのが俺の予想だ。
そうなると、主人公の炭治郎は早いうちに出来るだけ鍛えておいた方がいいのかもしれないな。
幸い、シャドウミラーの幹部陣には生身でも強い者は幾らでもいる。
そうして炭治郎を鍛えれば、将来的には決して悪い話にはならない……と思う。
「おい、どうしたァ?」
「いや、何でもない」
実弥の言葉にそう告げ、改めて日輪刀を見る。
俺が持ったから、色が上書きされたのか、それとももっと別の理由からなのか。
その辺の理由は分からないが、日輪刀の事だけに鬼殺隊の面々に調べて貰うのが一番いい。
「取りあえず日輪刀が興味深いのは間違いない。シャドウミラーでも日輪刀を使う……といった訳にはいかないかもしれないが。というか、鬼殺隊はよく日輪刀を持ち歩けるな」
そう告げると、実弥は視線を逸らす。
これが江戸時代なら、鬼殺隊が日輪刀を持ち歩いてもおかしくはない。
だが、明治時代になって廃刀令が出され……そして今は大正時代。
そうなると日輪刀を持ち歩くというのは目立つし、警官に見つかれば下手をすると捕まってしまう。
基本的に鬼殺隊は全員が呼吸を使えるみたいだし、いざという時は逃げ切るのも簡単なのか?
とはいえ、当然ながら刀を持った者達を見つけても毎回逃げられているとなると、警官達は上から叱られてそうだよな。
「それよりさぁ。アクセルだっけ? 十二鬼月を倒したって事は、強いの?」
日輪刀の件に関して話を逸らしたいという訳でもないだろうが、一番年下の男が俺に向かってそう尋ねてくる。
改めてその男を見ると、幼いよな。
炭治郎とかと比べても、明らかに年下だろう。
その年齢で鬼殺隊の最高戦力である柱になっているのを考えると、つまりそれだけ天才であるといったところか。
「そうだな。下弦の伍だったか? あの鬼との戦いでは苦戦するような事はなかったぞ」
その言葉に、男は少しだけ興味深そうにこっちを見てくる。
「なら、俺と戦ってよ」
「は? 今ここでか?」
「うん。お館様もあの変なのに興味を持ってるし、別に構わないでしょ?」
変なのって……いやまぁ、ダーナ・オシーの外見を考えると、変なのと表現されてもおかしくはないんだが。
「さすがに今ここでってのは不味いだろ。また今度機会があったらやってやるよ」
「そう言われても、多分俺は覚えてないし」
「覚えてない? 何がだ?」
「あんたの事だよ。多分、すぐに忘れる」
淡々とそう告げてくる様子に、首を傾げる。
一体何を言ってるのかが、分からない。
とはいえ、男はそんな俺の様子を見て、すぐにやる気を失ったのか、それ以上は何かをしたりといったような真似はしないで離れていく。
もしかして今の一瞬で俺の事を忘れたのか? いや、ただ単に興味を失っただけといった感じか。
柱というのは、全員個性的だなと、そう思うのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1810
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1730