転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3127話

「ふぅ……いいお湯だったわ……」

 

 そう言いながら、ゆかりは浴衣に身を包んで部屋の中に入ってくる。

 浅草にある宿なので、当然ながらこの宿にある風呂は温泉という訳ではない。

 あ、いや。でもどこかの世界では東京でも温泉があるとか何とか言ってたと思ったから、もしかしたらこの宿でも頑張れば温泉を掘り当てるような真似が出来るのかもしれないが。

 ただ、そういうことをするには相応の技術が必要だろう。

 とにかくこの宿にある風呂は普通に水を沸かした風呂だ。

 そういう風呂ではあったが、それでも湯上がりのゆかりというのはかなり色っぽい。

 

「温泉とかじゃないけど、それでも悪くなかったのか?」

「そうね。普通のお風呂だったけど、それでも悪くなかったわよ」

 

 ゆかりの様子を見ると、本当に何も問題はなかったらしい。

 

「アクセルもお風呂に入ってきたら? 今日の疲れを癒やす為にも、そうした方がいいわよ」

「そうだな。夕食まではもう少し時間があるし、風呂に入ってくるか」

 

 今日は浅草を色々と観光した。

 大正時代ではあっても、楽しめる場所は多かった。

 ……歴史とかそういうのにあまり詳しくない俺達でもこれだけ楽しめたのだから、そういうのに詳しいエヴァとかならもっと観光を楽しめるのかもしれないが。

 そんな風に観光を楽しんだんだから、土埃とかそういうので汚れていてもおかしくはない。

 また、気分的にすっきりするという意味でも、ここは風呂に入るのがいいだろう。

 

「どうせなら、ゆかりと一緒に風呂に入りたかったけどな」

「馬鹿っ! いきなり何を言ってるのよ。てか、馬鹿」

 

 顔を赤くして2度馬鹿と言うゆかり。

 お互い、身体の隅々まで知らない部分はないような関係なんだから、このくらいの事で赤くなったりしなくてもいいだろうに。

 とはいえ、ここでそんな風に言えば最悪ペルソナを使われそうな気もするので、その辺については突っ込まないでおく。

 

「また今度……そうだな、ここじゃなくてホワイトスターにある俺の家で風呂に入る時を楽しみにしてるよ」

「……知らない」

 

 そう言って視線を逸らすゆかり。

 そんなゆかりの様子に笑みを浮かべつつ、俺は風呂に向かうのだった。

 

 

 

 

 

「頑張ってるな」

「そうね。今は第一次世界大戦の最中なんでしょ? そう考えると、こういう料理を出せるのは、かなり頑張ってると思うわ」

 

 そう言い、俺とゆかりはテーブルの上にある料理を見る。

 よく旅館とかで出て来るような、そんな豪華な料理の数々。

 すき焼きがあるのは、これぞ日本の旅館といった感じだな。

 

「あれ? すき焼きじゃなくて牛鍋だったか?」

「どうかしら。でもどっちでも美味しそうなんだし、今は楽しみましょう。……けど、お酒は駄目だからね」

 

 ゆかりの視線がテーブルの上に置かれている日本酒に向けられる。

 まぁ、その気持ちは俺にも十分に理解出来た。

 そもそも俺が遊郭に直接出向くのではなく、遊郭の近くにある浅草で宿を取っているのは、俺が遊郭に行った場合は酒を飲んでしまう可能性が高く、もしそうなった場合、遊郭が……最悪の場合は東京そのものが消滅したりといったような事になりかねなかったからだ。

 そうしてわざわざ酒を飲まない為に、この宿に泊まっているのだ。

 そんな状況で酒を用意されても、飲む訳にはいかない。

 宿としては、気を利かせたつもりだったのだろうが。

 

「分かってる。いつ天元から連絡が来るか分からないんだから、酒を飲むつもりはないよ。……けど、この酒を無駄にするのもな。ゆかりが飲むか?」

「あのね、私はまだ18歳なのよ?」

「いや、20歳にならないと酒を飲めないってのは、ペルソナ世界……いや、他の世界もだけど、とにかくそんな風な別の世界での話だろう? この鬼滅世界でなら、別に酒を飲んでも問題ないと思うぞ」

 

 20歳にならないと酒が飲めないというのは、具体的にいつ出来た法律なのかは分からないが、今の大正時代にはそういうのはない……と、思う。

 実際にその辺がどうなのかというのは、俺には分からないが。

 もしかしたら……本当にもしかしたらの話だが、実は大正時代にはもう20歳にならないと酒を飲めないという風になっている可能性も否定は出来ない。

 まぁ、それでも今のゆかりを見れば、大正時代の人間からは大人にしか見えないだろうが。

 背が高く、その身体も十分に大人と呼ぶに相応しい優美な曲線を描いているのだから。

 

「うーん……それは……」

 

 ゆかりは少し戸惑い、少しだけ興味深そうにテーブルの上にある酒に視線を向ける。

 ゆかりも酒にはそれなりに興味を持っているのだろう。

 

「どうする? ここで少しくらいゆかりが飲んでも、問題ないと思うぞ?」

「……止めておくわ。アクセルに応援にきて欲しいと連絡が来た時、私が酔っ払って何も出来ないという事になったら、色々と不味いもの。それに、私はあくまでもアクセルのお目付役としてここにいるのよ? そんな私がアクセルを放っておいて飲酒なんか出来る訳がないでしょ」

 

 そうやって酒に対する興味を振り切った。

 もしかしたら酒の誘惑に負けるんじゃないかと思っていたが……まぁ、ゆかりの意思の強さを考えれば、これは当然の事なのかもしれないが。

 

「じゃあ、まずは夕食を楽しみましょう。鬼殺隊の方で奮発してくれたんだから、料理が冷える前に食べた方がいいわ」

「そうだな。……けど、まさかこんなに奮発してくれるとは思わなかったな」

 

 浅草にある宿は、当然のようにそれなりの宿泊料金が必要な筈だ。

 それだけではなく、料理もこれだけ豪華となると、耀哉は一体どれだけの金を使ったのやら。

 とはいえ、今の鬼殺隊は何気にそこまで金に困ってる訳ではない。

 量産型Wやコバッタが実験的に使われているが、それで結構な経費削減になっているし、神鳴流を雇っているので相応の支出はあるものの、それによって鬼殺隊の剣士の死亡率が極端に下がっている。

 また、ドロを使っての移動も何気にかなり便利に使っているらしい。

 勿論ドロは日中に飛ぶのは難しいし、夜であっても街の近くまで移動するのは難しい。

 しかし、それでも今の状況を考えると、以前までと比べてかなり便利になっており、それと同時に経費削減になっているのも間違いないらしい。

 つまり、俺とゆかりをこういう宿に泊めて豪華な料理を出すくらいの余裕は十分にあるらしい。

 俺にとってみれば、こういう宿で豪遊出来るんだから悪い話じゃないんだが。

 ゆかりとちょっとした旅行に来ているみたいな感じだな。

 ……もっとも、その旅行の途中で鬼との戦いが行われるのはほぼ確定らしいが。

 そんな風に考えながら、俺はゆかりと一緒に食事をする。

 どの料理も大正時代として考えると、かなりの美味なのだろう。

 実際に俺とゆかりもその料理はそれなり以上に美味いと思えるだけの味だったのだから。

 そうして十分に料理を楽しむ。

 ……なお、宿の従業員が料理を引き下げに来た時、料理が全てなくなっている様子を見て驚いていた。

 こういう宿ってのは、基本的に食べきれないような料理を出すんだよな。

 食材の無駄とか、そんな風に思わないでもなかったが、それでも金払いのいい客に対しては、そんな料理を出すのがこの宿の普通なのだろう。

 そんな料理を綺麗さっぱり全て食べたのだから、宿の従業員が驚くのは当然だった。

 ただし、酒は全く減っていなかったので、疑問の表情を浮かべていたが。

 それでも客商売をやっているだけあって、特に何かを言うような真似はせずに料理を下げる。

 既に布団も敷いてあるので、従業員は就寝の挨拶をしてから部屋から出ていく。

 なお、俺とゆかりは夫婦と見られている為か、布団は普通に並べられて敷かれていた。

 

「……」

 

 そんな布団を見て何を想像したのか、ゆかりの頬が赤く染まっていた。

 ゆかりがホワイトスターに泊まりに来れば、いつもの夜の行為なのでそこまで照れなくてもいいと思うんだが。

 

「さて、どうする? もう少しゆっくりしてから寝るか? あるいは、寝る前にまた風呂に入ってきてもいいかもしれないな。……温泉じゃないけど」

 

 これが温泉なら、何度も温泉に入るといった真似をしてもおかしくはない。

 しかし、この宿の風呂は普通にお湯を沸かしているようなものだけに、そんな真似をしても違和感がある。

 あー、でも風呂の水が井戸水とかだったら、もしかしたら何らかの効果があったりするのかも?

 

「ちょ……気が早いわよ!」

 

 風呂に入ってくればいいと言った俺の言葉に、ゆかりがそう叫ぶ。

 何故怒る? と一瞬疑問に思ったものの、今の一連の会話の流れを考えると、ゆかりが勘違いしてもおかしくはないと思い知る。

 ゆかりにしてみれば、そういう行為をする前に身体を綺麗にしてくるという意味で受け取ったのだろう。

 ゆかりがそういうつもりなら、俺としてはそれはそれで全く構わなかったりするのだが。

 

「別にそういうつもりで言った訳じゃなかったんだけどな。ゆかりがしたいのなら、俺は全然構わないぞ?」

「もうちょっとデリカシーってのを考えなさいよ! 折角こうして2人なんだから、ムードってものを……いえ、アクセルにそういうのを期待した私の方が間違っていたわね」

 

 はぁ、と。これ見よがしに息を吐くゆかり。

 いや、別にそこまで言う程のものでもないと思うんだが。

 

「ムードか。……いっそ、何かそれらしい音楽でも掛けるか?」

 

 一応俺の空間倉庫の中には、音楽プレイヤーの類も入っている。

 どういう音楽が入っているのかは、ちょっと確認してみないと分からないが。

 

「うーん、そうね。月も綺麗だし……そういうのもいいかしら」

 

 窓の側には、外の様子を見られるようになっている。

 そして空には月が浮かんでいる。

 1人用のソファが2つ、それぞれ向かい合うように置かれていたので、俺とゆかりはそれぞれソファに座って窓の外を見た。

 

「ほら。本来ならこういう時は酒がいいのかもしれないけど、俺の場合はこれだな」

 

 そう言い、空間倉庫から取り出した缶紅茶をゆかりに渡す。

 食後という事で、取りあえず無糖のストレートティーだ。

 冷たい缶紅茶は、意外とこういう雰囲気にも合う。

 

「あら、これ美味しいわね。どこの世界の奴?」

 

 缶紅茶を一口飲んだゆかりが、その味を気に入ったのかそう尋ねてくる。

 その言葉に、俺はこの紅茶をどこで買ったのかを考え……

 

「ああ、これはネギま世界だな。麻帆良の中でもそれなりに美味い紅茶だ」

 

 ちなみにこの紅茶は、とあるゲテモノ飲料趣味の同級生に勧められた奴……ではなく、進められたドクダミパインミートソーダとかいう、見るからに危険な飲み物を売ってる自販機の横にある普通の自販機から買った奴だったと思う。

 麻帆良は学園都市だけあって、色々と試行錯誤している飲み物が多かったする。

 だが、そんな中には時々だが大当たりが入っていたりするんだよな。

 この紅茶もまた、そんな大当たりの1つだ。

 ただし、麻帆良では新商品が頻繁に出るので、当然ながらその時に売っている飲み物もすぐに消えるといった事は珍しくない。

 実際、この紅茶も売っていた期間は数週間といった程度だったし。

 その間に結構買い溜めしたので、在庫はそれなりにあるが。

 ちなみにこの紅茶は、俺と同じ紅茶派のネギが飲んでも十分に美味いと太鼓判を押す程度には本格的な味だったりする。

 勿論、きちんと淹れた紅茶には当然のように劣るのだが。

 

「へぇ……今度時間が出来たらネギま世界に行ってみようかしら。麻帆良は色々と面白い場所なんでしょう?」

「そうだな。面白いかどうかと言われれば、面白い。ただし、時々ロボットが暴走したりするけど」

「……アイギスとか茶々丸みたいな?」

「いや、あそこまでしっかりとしたロボットじゃないな」

 

 超がいた時なら、そういうロボットが暴走する可能性もあったが、その超も既にいない。

 それでも麻帆良祭で恐竜のロボが暴走するのは頻繁にあるらしい。

 俺達が卒業した後に行われた麻帆良祭でも、暴走して魔法先生や魔法生徒に鎮圧されていたらしいし。

 それ以外にも、格闘系の部活はどっちが強いのかといった感じで結構頻繁にやりあってるらしい。

 この辺もある意味で伝統だな。

 とはいえ、ゆかりはその辺の何も出来ない女という訳ではなく、強さという点ならかなりのものがある。

 特にペルソナを使えば、その実力は非常に高い。

 回復魔法や攻撃魔法も使えるし。

 それこそ、その辺の鬼がゆかりを倒そうとしても不可能だろうくらいには。

 それだけの実力を持っているだけに、もしゆかりが麻帆良でちょっとしたトラブルに巻き込まれたとしても、それに対処出来るのは間違いのない事実だった。

 

「麻帆良なら、そういう感じでもおかしくはないと思うんだけどね。あやか達から話を聞いた限りだと」

 

 なるほど、ゆかりに魔法についての情報を教えていたのはあやかを始めとしたネギま世界出身の者達か。

 そうなると、ゆかりが麻帆良に対してどのような思いを抱いているのかも大体想像出来るな。

 そんな風に思いつつ、俺はゆかりと恋人同士のゆっくりとした時間を楽しむのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1810
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1730
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