しのぶが戻って数日……いよいよ刀鍛冶の里に行く日がやってきた。
そんな訳で、蝶屋敷の前にはそのメンバーが集まっていたのだが……
「色々と予想外の人数もいるな」
そのメンバーを見て、俺は思わずといった様子で呟く。
俺、炭治郎、善逸、伊之助。……それといつものように箱に入った禰豆子。
このメンバーは予想通りの面子ではある。
だが、次……
五飛、無一郎、獪岳の3人は一体どういう集まりだ?
「日輪刀に興味がある。呼吸はそれなりに使えるようになったが、鬼を殺すには日輪刀でなければいけないのだろう? 俺が行くのはそれでだ」
「別に刀鍛冶の里にいかなくても、ここにも刀鍛冶はいるんだからそっちで作って貰えばいいと思うんだが」
五飛の言葉にそう返すが、首を横に振ってそれを否定する。
どういう理由かは分からないが、五飛としては刀鍛冶の里に行くのは決定事項らしい。
鬼滅世界に来てからは、呼吸を習得する為に頑張っていた。
それを思えば、五飛のそんな要望くらいは聞いてもいいだろう。
「で、無一郎は?」
「えっと……あんた誰だっけ? まぁ、いいや。お館様に許可は貰ってるよ。あそこには強くなる為の絡繰り人形があるらしいから、それを使うんだ。そしたら、お館様にここに行くようにって言われた」
俺の事を忘れてるのか?
まぁ、無一郎はいわゆる不思議系の性格をしているみたいだし、そう考えればおかしくはないのか?
「なら、最後。……何で獪岳がここにいるんだ? というか、ムラタはどうした?」
獪岳がここにいるのが、一番の謎だった。
というか、獪岳はムラタの預かりになっている筈であり、そう考えればムラタがここにいない方が疑問だった。
「日輪刀の修理が必要になってな。……あの人は俺を置いて鬼を斬りにいった」
えっと……うん。ある意味でムラタらしい行動と言えばそれで間違いはない。
「とはいえ、お前はムラタ預かりだった筈だろう? なのにムラタと別行動をしてもいいのか? ……まぁ、ムラタもその辺は考えているんだろうから、問題はないのかもしれないが」
そう、獪岳は行冥との一件でムラタがいるからこそ、自由に行動するのが許されているのだ。
だというのに、現在獪岳の側にムラタはいない。
それはつまり、本来なら色々と不味いと思うのだが……
「俺に言われてもな。ただ、逃げるといったような真似をするつもりはない」
ムラタの一件でそう言う獪岳は、訓練によって性格を叩き直された……というよりは、ここで逃げた場合ムラタが追ってくるという風に思っているのだろう。
実際、ムラタにしてみれば獪岳は取りあえず自分が側にいなくても問題はないと判断してこういう行動に出たんだろうが。
「話は分かった。日輪刀の件を考えると、俺からはこれ以上何も言えないな。ただし、念を押すまでもないが、もし逃げるような事があった場合、間違いなくムラタが対処する事になると思うぞ」
「……ああ」
何を想像したのか、獪岳が真剣な表情で頷く。
自分が何をしても、ムラタからは逃げられないというのは理解しているのだろう。
それこそシャドウミラーの実力があれば、外国に逃げても見つけるような真似はそう難しくはないだろう。
獪岳もそれを理解しているからこそ、真剣な表情で頷いているのだろう。
ムラタと一緒に行動したからこそ、ムラタの実力については十分に理解しているのは間違いなかった。
「それと、見て分かるように刀鍛冶の里に行く者の中には善逸や伊之助もいる。騒動を起こすような真似をするなよ」
上弦の陸との戦いにおいて、獪岳は善逸や伊之助と共に堕姫と戦う事になった。
その時に伊之助と遭遇した獪岳は、相性の問題もあってかなりやりあったらしい。
善逸とは、以前から相性が悪かったのを思えば、今回の一件で騒動が起きるのは出来れば避けたいと思うのは当然だった。
「分かってる。ここで下手な真似をして、これ以上立場は悪くしたくないからな」
そう言う獪岳だったが、伊之助が自分を睨んでいるのは理解してるのか、面白くなさそうな様子ではあった。
妙な騒動が起きないのなら、俺としてはこれ以上何も言うつもりはなかったが。
そんな風に考えていると、やがてドロが姿を現す。
本来なら刀鍛冶の里というのは厳重に隠されており、もし刀鍛冶の里に行く場合、隠が何人もリレー形式で連れていくという形になっているらしい。
鬼殺隊にとって日輪刀がどれだけ大事なのかと考えれば、そんな風に厳重に隠すというのは、しっかりと理解出来たが。
もし刀鍛冶の里が鬼によって襲撃され、それによって刀鍛冶達が全滅した場合、どうなるのか。
それこそ鬼殺隊で使っている日輪刀をこれ以上新しく作る事は出来ないし、刃が欠けたりした場合、それに対処するのも難しくなる。
……いや、単純に研ぎ直しとかの場合は、日輪刀を作っている者以外でも本職に任せれば問題ないのか?
それでもやっぱり、どうせ研ぐのなら日輪刀について深い知識のある者の方が適役なのは間違いない。
もしかしたら……本当にもしかしたらだが、日輪刀には専用の研ぎ方があり、間違った研ぎ方をした場合は日輪刀の効果を十分に発揮出来ないといったような事になってもおかしくはないのだから。
「またあれに乗るのか」
上弦の陸との戦いの時、ドロに乗って援軍に駆けつけた獪岳が微妙に嫌そうな表情でそう言う。
この時代、空を飛ぶのは不可能ではないものの、飛行機とかに乗るような奴は限られている。
それを考えれば、空を飛ぶという事に忌避感を覚える者もいるのだろう。
あ、でも元忍者の天元とかなら、もしかしたら巨大な凧に乗って空を飛ぶとか、そういう真似をしていたかもしれないな。
……そうなったらそうなったで、ちょっと面白そうな気はするが。
後で天元に聞いてみるとしよう。
意外とふざけるなと言われるかもしれないが。
「移動速度を考えれば、ドロに乗って移動するのが最善なのは間違いないだろ。それに一人二人ならともかく、この人数だしな。……善逸、伊之助を止めろ」
何故かドロに向かって体当たりしそうになっている伊之助を見て、善逸にそう告げる。
そう言えば、以前汽車に乗った時も同じような事をしていたとかなんとか、聞いた事があったな。
「ちょっ、伊之助! 先生が止めろって言ってるだろ! 上弦の陸と戦った時、このドロに乗ってただろ! なのに、何で今またここでそんな風になるんだよ!」
善逸が伊之助を止めており、炭治郎もまたそんな伊之助を止めていた。
そんなやり取りをしていると、やがてドロから専門の隠達が降りてくる。
「えっと、刀鍛冶の里に行くのはここにいる人達だけでいいんですよね? じゃあ、行きますので乗って下さい」
そう言う隠。
皆がそれに乗っているのを見て、俺もドロに乗る。
とはいえ、ドロは乗っている者からオーラ力……この場合は気を吸収して動力源にするといった構造をしている。
そんなドロに俺が乗ると、それはそれで問題では? と思わないでもなかったが、その辺は技術班の方でも考えているらしく、俺からはオーラ力を吸収しないようになっているらしい。
この辺は俺がダンバイン世界で経験した事を話していたので、それが役に立った形だな。
俺が何機かのオーラバトラーを壊したのは、無駄じゃなかったらしい。
そうして全員がドロに乗り込むと、すぐに動き出す。
この時代の飛行機のように、助走とかは必要なく浮かび上がるその様子は、まさにUFOと呼ぶに相応しい。
外見も……フレイボムを発射する触手に見える部分はともかく、基本的には円形だし。
前にも思ったが、ドロの運用がもっと頻繁になれば、将来的には日本がUFOの本場として世界中に名前が知られるようになるかもしれないな。
「狭いな。俺はちょっと上に行く」
当然だが、これだけの人数が操縦席に入っていれば狭苦しい。
なので、そういうのが関係のない上に向かう。
ドロの上は、普通に人が出られるような場所になっていた。
上弦の陸との戦いの時も、援軍としてやって来たドロの屋上から多くの者が飛び降りていたのだから。
すると他にも何人かが上にやって来る。
……何だか操縦席で無一郎と炭治郎が何か話していたが、年齢も近いし気が合うのだろう。
俺は無一郎に名前を覚えられていなかったけどな。
炭治郎の性格を考えれば、柱の無一郎とも友好的に接する事が出来るのだろう。
もっとも禰豆子を可愛がっている炭治郎の事だ。
同じ柱であっても、実弥とは間違いなく喧嘩になりそうな気がするが。
「ふぅ、やっぱりこうして外に出ると空気が気持ちいいな」
「……ちょっと寒くないですか、先生?」
俺を追って上に来た善逸が、少し寒そうにしながら言う。
当然の話だが、上空に上がれば上がる程に風が強くなり、気温も下がる。
善逸にしてみれば、この気温も寒く感じるのだろう。
俺の場合は混沌精霊だから何の問題もないのだが。
「そうか? なら……ほら」
そう言い、指を白炎にして亀の炎獣を生み出す。
その亀はドロの上の部分の丁度中央付近まで移動して、じっとする。
本来なら移動中のドロの上でストーブを焚いたりしても意味はないのだが、そこは炎獣。
ただ燃えているだけではなく、俺の白炎によって生み出されている存在である以上、ドロの上であってもしっかりと周囲が暖かくなる。
他にも何人か上に上がってきている者がいたが、炎獣を知らない者は単純に炎獣の存在に驚き、知っている者も何故か移動中のドロなのに熱が逃げないのを不思議そうにしていた。
「先生って、本当に反則ですよね」
「まぁ、否定はしない」
とはいえ、俺も別に最初から強かった訳ではない。
転生特典とかはあったが、それでもPPとかを溜める為に戦いに参加してきたし、それ以外にも色々と苦労してここまで強くなったのだ。
それでも他の者よりも強くなりやすかったのは事実だが、命懸けというのはかなりあった。
特に俺が混沌精霊になった時なんか、自我を失って暴走してたしな。
あやか達がいなければ、恐らく自我が戻るようなことはなく、ただのモンスターとして暴れ回っていただろう。
もっとも、混沌精霊になったおかげでちょっとやそっとの事では死ななくなったのも事実だが。
何しろ、気や魔力が伴っていない攻撃では俺にダメージを与える事は出来ない。
それこそ核爆弾を使われても、普通に生き残れるのだから。
……とはいえ、それは気や魔力を使った攻撃ならダメージを与えられるという事で、そういう意味では鬼滅世界で使われている呼吸は気の亜種だし、鬼の使う血鬼術も……気か魔力かは分からないが、物理法則以外のものである以上、俺にダメージを与えるような真似は普通に出来るのだが。
「けど、善逸も鍛え続けて呼吸を極めれば、いずれは俺と同じ……とまではいかないが、かなりの強さを得る事は出来ると思うぞ」
「そんな強さよりも先生のように魅力的な恋人が欲しいです」
結局のところ、善逸にとっては女が1番な訳か。
10人以上の恋人がいる俺がそういう事を言っても、説得力はないのかもしれないが。
「だからこそ、強くなる必要があるんだろう? 実際、最近の善逸の評判は悪いものじゃない」
これはしのぶから聞いた話だ。
正確にはアオイ達からしのぶに話した内容を俺が聞いたというところか。
実際、善逸は顔立ちは整っているし、下弦の壱を倒しているし、上弦の陸との戦いにも参加して生き残っていることから、実力は鬼殺隊の中でも上位に位置する。
また、炭治郎や伊之助に汽車について教えていたように、一般常識も持っている。
そして俺からのアドバイスで女にがっつくような真似もしなくなり……そうなれば、女の方からも見る目が変わってくるのは間違いない。
剣士であったり、隠であったり。
そのような女達から見て、善逸は結婚相手として優良物件なのは間違いない。
「え!? 本当ですか、それ!?」
「あくまでも俺が聞いた話だがな。そういう実感はなかったのか?」
善逸の場合は聴覚が鋭いので、それによって善逸について話している内容を聞き取れたりするのでは? と思ったのだが、善逸の様子を見る限りだと別にそういう事もないらしい。
実際、善逸は俺の問いに対して首を横に振る。
「いえ、そんな事は……」
「そうか。だとすれば、俺が聞いた話が実は嘘だったのかもしれないな」
「ちょっ、先生!?」
慌てた様子で叫ぶ善逸。
善逸にしてみれば、自分の言葉を俺に否定して欲しくなかったのだろう。
自分にモテる実感がなくても、微かな希望に縋りたいと……そんな風に思ってもおかしくはない。
とはいえ、実際に善逸がモテるかどうかは、これからの行動次第だとは思うが。
「取りあえず、今の調子で頑張れ。そうなれば、恐らくは……多分……きっと……善逸が日の目を見る事があってもおかしくないと思う」
「ちょ……先生!?」
微妙に言葉を変えていった俺に対し、善逸は不満そうに叫ぶのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1810
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1730