転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3149話

 猗窩座との戦いは、今まで何度もやって来た。

 しかし、今回の戦いが最後ということもあり、猗窩座の攻撃はかなりの切れと鋭さを見せる。

 勿論、今までの戦いの中で俺を相手に手加減するといったような真似をしてきた訳ではないだろう。

 だが……それでも、今の状況を思えばどうしても手を抜いていたのではないか? と思わないでもない。

 こちらに向かって放たれる拳の一撃を回避し、カウンターの一撃を放つ。

 これが最後の戦いという事で、今回の戦いは猗窩座に合わせて素手での戦いだ。

 以前は日輪刀を使っての攻撃もしたのだが……猗窩座の心を折るには、やはり相手の土俵で戦うのがいいと判断したのだ。

 カウンターで放った拳が猗窩座の顎を砕く。

 それは顎の骨を折るといった意味での砕くではなく、文字通りの意味で猗窩座の顎の部分を砕いたのだ。

 肉片や骨片となって周囲に散らかる猗窩座の顎。

 だが、鬼である猗窩座にとって身体の一部が破壊されるというだけではダメージらしいダメージにはならない。

 それでも痛みはあるらしいが、鬼として生きてきた影響からか、痛みには鈍くなっているらしい。

 ……まぁ、その気持ちは分からないでもない。

 身体が破壊したことで痛みに呻き、敵に隙を見せる……といったような真似をすれば、それは致命傷になりかねないのだから。

 そして実際、猗窩座の砕けた顎はすぐに修復する。

 

「やるな、アクセル。それでこそ俺と共に至高の領域に来るものだ」

「至高の領域が何なのかは分からないが、俺にしてみればこの程度の攻撃でそんな風に言われるのはどうかと思うぞ」

 

 以前から至高の領域という言葉は口にしていた猗窩座だったが、俺がそれに付き合う必要はない。

 いやまぁ、具体的にはどういう場所になるのかを思っての単語ではあるのだろうが……それでも今の状況を考えれば、それなりに意味があるのかもしれないが。

 

「俺と戦っていれば、そのうち至高の領域に到達する! 戦いを続けるぞ……破壊殺、空式!」

 

 その言葉と共に空中を殴る猗窩座。

 しかし、空式については今までの猗窩座との戦いで何度も見ている。

 そうである以上、猗窩座の殴った拳圧を回避するのは難しいことではない。

 身体を揺らして空式の攻撃を回避しつつ、間合いを詰める。

 猗窩座もまた、俺に空式が通じるとは思っていなかったのだろう。

 特に動揺した様子を見せないまま、近付いて来る俺に向かって再び攻撃を行う。

 

「破壊式、乱式!」

 

 放たれる連撃は、猗窩座の周辺一帯に衝撃波を与える。

 俺を近づけさせないというのを狙っての行動なのは間違いないだろう。

 しかし、俺はその乱式を瞬動で回避し、そのまま瞬動の途中で何度か地面を蹴りながら、猗窩座の後ろに回り込む。

 

「破壊式、脚式、冠先割!」

 

 その攻撃は、背後にいる俺に向かって蹴りを放つというもの。

 ただし、その蹴りは当然のようにただの蹴りという訳ではなく、命中すればそれだけで普通の人間は死んでもおかくはない威力を持つ一撃だ。

 とはいえ、幾ら威力のある攻撃であっても、当たらなければ意味はない。

 その攻撃を回避し……地面についている猗窩座のもう一歩の足を刈り取るような蹴りをしゃがみながら放つ。

 しかし、当然ながら猗窩座にしてみればそんな攻撃をされるというのは予想していたのだろう。

 脚式の攻撃が外れた瞬間、地面を蹴って空中に跳び上がり……

 

「破壊殺、鬼芯八重芯!」

 

 そのまま空中で合計8発の正拳を放ってくる。

 ただし、この技は今までの戦いで何度も見ている。

 鬼芯八重芯は、あくまでも地面に足を付けた状態のままで放つのが最善の攻撃なのは明らかだ。

 それを空中でも放てる……それもただ空中で放つのではなく、地上で放つ程ではないにしろ、ある程度の威力を乗せて放つといったよう真似が出来たのは、猗窩座が鍛錬を重ねた結果だろう。

 以前はそのような真似は出来なかったのを考えると、ある意味で俺に対して放つ切り札的な存在だったのか。

 だが……

 

「空中で放つのは凄いと思うが、それだけだ」

 

 放たれた8発の正拳は、その全てを掌底で撃ち落とす。

 そうして空中で一瞬動きが止まり、地上に落ちてくるその瞬間を狙い、蹴りを放つ。

 

「はぁっ!」

 

 鞭のように素早く、鋭い蹴り。

 パァンッ! という肉を叩くような鋭い音が周囲に響くが……へぇ。

 猗窩座はそんな一撃を受けたものの、それでも腕を盾にして直撃を避けていた。

 この辺の能力はさすがだよな。

 それでも衝撃や威力を完全に殺すといったような真似は出来ず、吹き飛んでいく猗窩座。

 ……いや、寧ろ今の一撃は衝撃を殺す為に自分から吹き飛んだといったような感じか?

 それを示すかのように、猗窩座は空中で器用に体勢を変え、近くにあった木の幹に着地すると……次の瞬間、その木の幹をへし折る程の力をかけながら、一気にこっちに突っ込んでくる。

 

「うおおおっ!」

 

 気合いの籠もった声と共に、拳を振るう猗窩座。

 だが、当然ながら空中でのそんな大振りの攻撃が命中する筈もなく、俺はその一撃をあっさりと回避すると、再度猗窩座の胴体に向かって蹴りを放つ。

 そんな蹴りの一撃を、猗窩座は空中で器用に体勢を変えて回避しながら、蹴りには蹴りをといった感じで、こちらの頭部を砕けろと言わんばかりの蹴りを放つ。

 その蹴りを回避しつつ、一度猗窩座から距離を取る。

 猗窩座にしてみれば、今の状況において自分だけが一方的にダメージを受けているのだが、鬼である以上は当然ながらあっさりと回復してしまう。

 このくらいのダメージは何でもないといわんばかりに。

 

「もう少し猗窩座の言う至高の領域とやらに付き合ってもいいんだが……見た感じ、刀鍛冶の里はかなり被害を受けてるみたいだ。そうである以上、俺もいつまでもここで戦ってる訳にはいかない。……そろそろ、本気で行くぞ」

「ああ、来い! アクセルの本気の一撃を俺に見せてみろ! 俺もまた、本気の……最高の一撃で戦わせて貰おう!」

 

 そう叫び、構える猗窩座。

 真剣な表情を見れば、それが本気で勝負を決めようとしているのだろうというのは予想出来た。

 どうやら猗窩座にとってもここで本気で勝負を決めるつもりらしい。

 俺にしてみれば、それは非常に助かる事なので問題はない。

 そんな猗窩座を眺めながら、俺もまた意識を集中していく。

 猗窩座の方もしっかりと意識を集中しているのは間違いない。

 そうして、俺と猗窩座の間には非常に厳しい空気が漂っていく。

 そして……緊張が頂点に達した瞬間、猗窩座が動く。

 

「破壊殺、滅式!」

 

 その言葉と共に放たれる一撃。

 その拳が俺に向かって真っ直ぐ放たれる。

 まさに猗窩座にとっての、最高にして究極の一撃。

 その一撃は、一瞬俺の予想を超えた一撃であり……頬が鋭く斬り裂かれる。

 しかし言ってみれば、その程度の攻撃でしかないのも事実。

 まぁ、血鬼術の一種……つまり、魔力か気か、あるいはそれ以外の何かかは分からないが、物理攻撃では傷を付けられない俺にダメージを与えたのは、間違いのない事実。

 そんな一撃だったが、猗窩座が受けたダメージは俺の頬に一筋に傷を与えたのと同時に、胴体がほぼ全て肉片となるようなものだった。

 

「ぐ……が……」

 

 頭部と四肢は地面に落ち、胴体の大半が肉片と化した状態の猗窩座。

 勿論ここである程度時間が経てば、なくなった部位も再生するだろう。

 それでも腕の1本、足の1本といったような感じではなく、胴体全てを再生するとなれば……それは上弦の参である猗窩座にとっても、瞬時に再生するといった真似は出来ない。

 

「さて、そんな訳で猗窩座。この勝負はお前の負けだ。……それとも、この状況になってもまだ負けていないと言い張るか?」

「……さすがにそのような見苦しい真似はしない」

 

 頭部だけになった猗窩座が、俺の方を見てそう言う。

 不思議な事に、悔しさの類は殆ど存在しない。

 それどころか、どこかさっぱりとした気分といった表情を浮かべている。

 自分の負けを素直に認めたのか。

 

「俺の羅針は、闘気で相手の行動を感知出来るというのに……感知されても、その感知によって俺が動くよりも前に反応してくるとはな。相変わらずデタラメな奴だ」

 

 そう、ようは相手にこっちの行動を読まれても、それを読んでから行動に出るよりも前に行動してしまえばいい。

 とはいえ、これはまさに言うは易く行うは難しということの典型的な例だろう。

 相手に感知されてもそれ以上の速度で動く。

 そのような真似は、当然ながらそう簡単に出来る事ではない。

 何しろ、相手は上弦の参である猗窩座なのだ。

 鍛錬を重ねた武術家にして鬼でもある猗窩座の反応速度を超えて攻撃をする……そのような真似がそう簡単にできる筈もない。

 そのような真似が出来るのは、それこそ俺や……シャドウミラーの実働班の面々だろう。

 ……あれ? そう考えると、実は結構な人数がいる?

 そんな疑問を抱きつつも、俺は猗窩座の頭部を手に持ち、尋ねる。

 

「さて、この勝負は俺が勝って、そして猗窩座は俺に負けた。だとすれば、俺の血を飲んで召喚の契約を結んで貰う。それで構わないな?」

「……俺がその血を飲めば、強くなれるんだな?」

「ああ。ただし、戦う前にも言ったと思うが、あくまでも俺の血に耐えられたらの話だ」

「分かった。なら、飲ませてくれ」

 

 あっさりとそう言ったのは、俺にとっても少し驚きだった。

 てっきり鬼舞辻無惨を裏切るような真似はしないのかと思ったんだが。

 あ、でも俺に10回以上も負けるといったようなことを繰り返しているんだし、鬼舞辻無惨から念を押されていたらしい。

 そう考えると、猗窩座の忠誠心もそこまで高くない……といった可能性もあるのか?

 もしくは、俺の血を飲んでも鬼舞辻無惨に忠誠は誓い続けるのか。

 その辺りは俺にも分からないが、ともあれそれでいいのなら俺としてはこのまま話を進めた方がいい。

 とはいえ、今の猗窩座はまだ身体が治っていない

 この状況で血を飲むのは……どうなんだ?

 あるいはこの状況で血を飲んだとしても、胴体のない今の猗窩座では弱っている以上、俺の血に耐えられるとは思わない。

 

「自分で言うのもなんだが、俺の血は強烈だ。それこそ、耐えられない場合は身体が水風船……というのは分からないか。ともかく、耐えられない場合は魔力によって身体が破裂してしまう。そう考えると、まず身体を完全な状態にもどした方がいいんじゃないか?」

「いや、今のままがいい。今ならあの御方も俺の行動に対して干渉出来る力は減っている筈だ」

 

 へぇ……あの御方ってのは、考えるまでもなく鬼舞辻無惨だろう。

 だが、こういう風に言うという事は、猗窩座の鬼舞辻無惨に対する忠誠心はそこまで高くはないらしい。

 あるいは、俺に負け続けて延々と責められ、その結果として忠誠心が下がったのか。

 それとも単純に、前々から忠誠心はそこまで高くなかった……といった可能性もあるな。

 ともあれ、猗窩座がそのように言う以上は試した方がいいのだろう。

 猗窩座の首を近くにあった岩――俺と猗窩座の戦いでも壊れなかったという意味で幸運な岩だろう――の上に置く。

 

「分かった。じゃあ……始めるぞ。一応言っておくが、かなり強力なモンスター……妖怪とかの類が完全な状態でも俺の血を飲んだ場合、強烈な痛みに襲われる。そんな中で、今の猗窩座のように万全ではない状態でそのような真似をした場合……それこそどうなるのか分からない。それでもいいんだな?」

 

 何しろ刈り取る者ですら、俺の血を飲んだ時は悲鳴のような声を上げたのだ。

 そうである以上、今の猗窩座で俺の血を飲んだ場合、耐えきれずに死ぬ可能性は十分にあった。

 ……いや、寧ろ耐えきれずに死ぬ可能性の方が高いだろう。

 しかし、それでも猗窩座は俺の言葉に頷く。

 

「ああ」

 

 少しずつ再生はしているので、頭部から首が生えている。

 そのおかげで、こうして頷くといった真似が出来たのだろう。

 猗窩座の覚悟も十分だと判断し、俺は久しぶりに呪文を唱える。

 

『我は汝と召喚の契約を結ばん。汝、契約に従うのならばその意を示せ』

 

 その呪文の言葉を理解した猗窩座は、特に警戒する様子もなく頷く。

 それを確認し、俺は更に呪文を続ける。

 

『汝がこの血をその身に宿した時、召喚の契約は結ばれる』

 

 そして指先を軽く切り……そこには血が一滴浮かび上がった。

 この血こそが、召喚を結ぶのに必要な俺の血。

 猗窩座は、その血を見て少し驚いた様子を見せる。

 鬼舞辻無惨の血のように、それなりの量が必要だと思ったのだろう。

 だというのに、そんな中で用意されたのは1滴だけ。

 猗窩座がそんな表情を浮かべるのは当然だった。

 とはいえ、この1滴の血に含まれている俺の魔力は莫大なものだ。

 それこそ今のところ、グリと刈り取る者くらいしか耐えることが出来なかった、そんな魔力。

 そんな魔力の込められた血のついた指を猗窩座の前に差し出すと……やがて猗窩座は、その血を舐めるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1810
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1730
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