刈り取る者と狛治の顔合わせは……正直なところ、上手くいったのかどうかは俺には分からなかった。
お互い戦いになるような真似はなかったので、多分大丈夫だとは思うんだが。
「問題ない」
狛治はそう言っていたので、取りあえず戦いは起きなかったし、目と目で会話をしていたようにも思えたので、問題なく終わった……と、そう思いたい。
この様子だと狛治とグリを会わせても問題はないかもしれないな。
ともあれ、そんな風に俺の召喚獣同士の顔合わせは終わり……そして俺は次の難題に取り掛かる。
「このような場所に呼び出して、どうした?」
そう言ったエヴァと俺がいるのは、超包子。
エヴァと一緒に来た茶々丸は、何故か超包子でウェイトレスをやっていた。
何故かというか、麻帆良にいた時は茶々丸は超の仲間だった事もあってか、超包子でウェイトレスをやっていたのだから、これは別にそこまでおかしな話という訳でもないのだろう。
「少し頼みがあってな」
「……頼みだと?」
注文したフカヒレスープの味を楽しみながら、エヴァは訝しげな視線をこちらに向けてくる。
今のような状況で、俺が一体何を頼むのかと、そんな風に思っているのだろう。
「ああ、頼みだ。鬼滅世界で上弦の弐の鬼を倒したのは知ってるか?」
「万世極楽教とやらだろう? 話は聞いた」
一体誰から話を聞いたのかとちょっと疑問に思ったが、エヴァが頻繁に接しているのは、それこそ炭治郎達だけだ。
その炭治郎達は万世極楽教の一件に関わっており、しかも童磨と戦う際にはしっかりと見ていた。
それを思えば、エヴァが炭治郎達から話を聞くのはそう難しくはないだろう。
「そうか。なら話は早い。上弦の弐の童磨を倒した事で、鬼側の戦力で残っているのは上弦の壱と転移の血鬼術を使う奴、そして鬼舞辻無惨だけだ」
鬼舞辻無惨という名前を出すと、エヴァが一瞬だけ複雑な表情を浮かべる。
エヴァにしてみれば、自分よりも長く生きている鬼である鬼舞辻無惨の事はそれなりに気になる相手なのだろう。
とはいえ、鬼舞辻無惨はエヴァの倍近い年月を生きてるにも関わらず……何というか、小物臭さが抜けない。
いやまぁ、俺も実際に鬼舞辻無惨に会った事がある訳ではないので、小物臭いというのはあくまでも印象とかそんなのだが。
「続けろ」
自分が鬼舞辻無惨の名前に反応したのを俺が見抜いたと思ったのか、エヴァはすぐにその複雑な表情を消し、話を続けるように促す。
「エヴァも知ってると思うが、現在鬼殺隊は……というか、耀哉は鬼舞辻無惨を罠に仕掛けるべく動いてる。その罠で鬼舞辻無惨をあっさりと殺せればいいと思うが、もし殺せなかった場合、鬼殺隊の剣士が全力で鬼舞辻無惨に戦いを挑む事になるだろう」
「大勢死ぬだろうな」
「ああ、それは俺も否定しない」
上弦の鬼の中で一番弱い陸ですら、複数の柱やそれ以外の剣士達、他にも神鳴流が戦いに参加して、ようやく倒せたような存在だった。
それ以外の上弦の鬼も、柱1人では倒せない強さを持つ。
そうである以上、柱に多く及ばない実力の持ち主である普通の剣士達が上弦の壱や鬼舞辻無惨と戦ったらどうなるか。
狛治の話によると、転移の血鬼術を使う鬼はそれに特化した存在で、戦闘力そのものはないらしいからそちらの心配はいらないのだが。
とはいえ、転移を自由に使われると向こうにとって有利になるので、そういう点では厄介だが。
「そんな訳で、少しでも生き延びる可能性を高める為に、柱が剣士達を鍛える……柱稽古というのが行われる事になった」
「ふむ、それで?」
その話にはそこまで興味がないのか、再度話の先を促すエヴァ。
「で、話は変わるが……柱の中には痣というのを出す者がいる。それは聞いてるか?」
「しのぶからそれとなくな」
そっちから話を聞いていたのか。
なら話は早い。
「一般の剣士を鍛えるのと同様に、柱も鍛えて痣を発現させたい。そこで、柱の稽古をエヴァに……」
「断る」
俺が最後まで言うよりも前に、エヴァはそう答える。
自分に何を頼もうとしているのかが、この時点で分かったからだろう。
「お前の話は分かったが、私がわざわざそのような真似をする必要があるとは思わん」
「……そう言うとは思っていたよ。勿論、俺も……というか、耀哉もただでエヴァにそのような真似をさせるとは言ってない。当然だが、エヴァにも利益はある」
「利益だと? 具体的にどのような利益だ? 日輪刀でも私に渡すか? とはいえ、私は日輪刀はそこまで欲しい物ではない」
そう、あっさりと言ってくる。
実際、エヴァにとって日輪刀というのはそこまで欲しい物でもないのだろう。
本来なら、エヴァにとって日本文化というのは好む物だ。
そうである以上、日本刀もエヴァにとっては欲しい物と思っても不思議ではないのだが……エヴァにとって、日本刀を持っている相手とは何度も戦ってきた影響か、日輪刀というのは欲しい物ではないのだろう。
「日輪刀は貴重だと思うけどな。……安心しろ、別に日輪刀をどうこうといったような真似をするつもりはない。俺の出す……正確には耀哉の出す条件は違う」
「では、どのような条件を用意したのだ?」
「お前がシャドウミラーに引き抜こうとしていた技術者がいただろう? たしか大正時代で滅ぶ技術の技術者とか」
「それは……」
まさか俺の口からその件が出るとは思っていなかったのか、エヴァは戸惑った様子を見せる。
「その件はまだはっきりとしていた訳ではないだろう?」
「ああ。そもそも大正時代の人間がシャドウミラーに慣れる事が出来るかといった問題もあるしな。けど、シャドウミラーに入ってホワイトスターに引っ越してくるのではなく、鬼殺隊が鬼舞辻無惨を殺した後でそれを受け入れるという話がある」
「……鬼殺隊に?」
「ああ。鬼殺隊にいる多くの者は、鬼に家族や恋人、友人といった身内を殺されて、その復讐の為に鬼殺隊に入った者が大半だ。だが、そんな者達も鬼舞辻無惨を殺せば仇討ちは完了する。そうなった時、鬼殺隊がどうなるか。耀哉は、鬼殺隊を会社にするのを検討しているが、それ以外にも色々な道はあった方がいい」
「それが、今回の一件だと?」
「ああ。鬼殺隊の中にはその辺について考えている者もいる。そんな中には、もう戦いはしたくないと考えている者も多い。戦いとは別の道を探すといった者も多いらしい」
「……なるほど」
俺の言葉に多少は聞く耳を持ったのか、今までは全く考えていない様子から少しは話を聞くといった様子を見せた。
「エヴァにとって、悪い話ではないというのは分かって貰えたか?」
「ふん。だが、柱の中には私を憎んでいる者もいるだろう? であれば、そのような者が私の訓練を受けるとは思えないのだが」
「そっちについても話は決まっている。柱の中でもエヴァの訓練を受けないという者は、別に無理に受けなくてもいいらしい。とはいえ、エヴァの訓練を受ければ間違いなく強くなる。柱の中でもそれを知れば、実弥も小芭内もエヴァの訓練は受けるだろうな」
刀鍛冶の里で人形を相手に訓練していた無一郎は、自分が強くなれるというのなら間違いなくエヴァの訓練を受けるだろう。
ましてや、無一郎は炭治郎とかなり仲がいい。
そんな炭治郎がエヴァの訓練を受けていると知れば、その訓練を受けない筈がない。
他にもシャドウミラーで義眼の手術をした行冥は、エヴァが普通の……鬼滅世界の鬼と違うというのは、十分に理解している筈であり、それを思えば行冥も訓練を受けるだろう。
しのぶは元々蝶屋敷で炭治郎達が訓練をしていたのを見ているので、自分がその訓練に混ざるのは問題ないだろうし、蜜璃は鬼に対して特に何かを考えている訳でもない。
他にも色々と理由はあるが、とにかく訓練をするのは間違いない筈だった。
「ふむ、希望者だけが私の訓練を受けるのか。だが……言っておくが、それで強くなれるかどうかは分からんぞ? 実際にやってみなければ何とも言えん。才能については、柱である以上はそこまで心配する必要もないだろうが」
「だろうな。その辺は耀哉も承知している。ただ……エヴァと戦って強くなれないような奴が柱にいるとも思えないけどな」
柱というのは、鬼殺隊にとってそれだけ重要な存在なのだ。
もっとも、実力があるけど性格に問題があるといったような者もそれなりに多かったりするのだが。
「ふむ、……分かった。その話は引き受けよう。だが、ホワイトスターに連れてくるのではなく鬼殺隊の方で面倒を見るというのなら、受け入れる職人の数を増やして貰う」
「その辺は多分大丈夫だと思う」
何しろ、大正時代に消滅した技術だ。
現在ホワイトスターが繋がっている世界において、年代的に一番古いのはこの鬼滅世界だ。
だとすれば、どの世界であってもその技術は既に失われていることになり、鬼滅世界から他の世界に売る商品の1つとなる。
勿論焼き物である以上は、そういうのを集める趣味がある相手でないと購入したりといったようなことはないだろう。
しかし、それでも既に伝えられていない技術の焼き物となれば、相応の値段で購入してくれる者もいるだろう。
その辺りを説明すると、エヴァは満足そうな表情を浮かべる。
てっきり自分の保護した技術者達の焼き物が異世界間貿易の商品として使われるのを嫌がるのか……と思ったのだが、こうして見る限りではそれよりも自分と同じ趣味の人がいて嬉しいといったところか?
「ふむ、では話は決まったな。それで柱稽古とやらはいつから始まるのだ?」
「さぁ? 正確には聞いてないけど、多分そう遠くないうちだと思う」
青い彼岸花を使った罠を仕掛ける件は順調に進んでいる。
であれば、それに対処する為の柱稽古も出来るだけ早く行おうとするのも当然の話だろう。
「遠くないうちか。訓練の場所はどうする? 炭治郎達ならともかく、柱……それも結構な人数の柱と訓練をするとなると、蝶屋敷での訓練は難しいと思うぞ」
「だろうな。下手をすれば……いや、下手をしなくても蝶屋敷が壊れてもおかしくはない」
つまり、蝶屋敷ではないどこか別の場所でエヴァは訓練をする必要があるという事になるんだが……その辺りについては、心配する必要はないだろう。
鬼殺隊の隠れ里は結構な広さを持つ。
そうである以上、エヴァが訓練をする場所を用意するのは難しくない。
あるいは、他の場所が柱稽古で使われていてエヴァの訓練が出来ない場合は……そうだな、ホワイトスターで訓練をしてもいいと思う。
蝶屋敷にゲートはあるし、エヴァは影のゲートを使えるので、ホワイトスターまでやって来れば、訓練する場所は幾らでもある。
もっとも、影のゲートは使った時に身体に合う合わないといった者がいるので、もしかしたら柱の中にも合わない奴はいるかもしれないが。
「その件は後で耀哉に相談してみる」
「そうしてくれ。……さて、話はこれで終わりだな。では、私はそろそろ戻るとしよう。茶々丸、行くぞ」
「はい、マスター」
超包子の手伝いをしていた茶々丸は、エヴァの言葉に頷いて手伝いを終えると俺に一礼して店から出て行く。
それを見送ると俺もまた支払いを終えて店から出るのだった。……何故かエヴァの分の料金も俺が支払う事になったが。
いやまぁ、柱の訓練をして欲しいと頼んだのは俺なので、そういう意味では俺が料金を支払うのは当然かもしれないが。
「さて、そうなると……早速耀哉にこの件を知らせに行くか」
「あら、アクセル。どこに行くの?」
丁度俺の側を通り掛かった明日菜が、俺の呟きを聞いたのだろう。そんな風に尋ねてくる。
「何だ明日菜か」
「ちょっと、何だって事はないでしょ、何だって事は」
俺の言葉が気に入らなかったのか、明日菜は不満そうな様子を見せる。
こういう風にすぐに反応するから、明日菜をからかうのって面白いんだよな。
……もっとも、からかいすぎれば咸卦法を使った突っ込みが飛んできたりするのだが。
「ああ、悪い。ちょっとエヴァに相談……というか、頼み? 商談? まぁ、そんな感じの話をしていたところだったんだよ」
「……超包子で?」
「そう、超包子で」
その言葉に訝しげな視線を向けられる。
そういう正式な話なら、超包子ではなく会議室を借りるなり、あるいはエヴァの家に直接向かうなりするのが普通だと思ったのだろう。
だが、エヴァが普通という時点で間違っている。
だからといって俺が普通なのかと言われれば、その答えは否となってしまうのだが。
そのくらいは俺も自覚している。
「ふーん。そう言えば、エヴァちゃんは最近鬼滅世界に行ってることが多いって話だったけど、そっちの関係?」
「そうだな。そう言えば明日菜は鬼滅世界に行ってみた事があるのか?」
「何度か雑用を手伝う為に行ってみたけど……見た感じ、いい場所だったわよね。小学校の時にああいう場所に行ってれば、かなり元気に走り回っていたと思うわ」
そんな明日菜の言葉に、なるほどと納得するのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1815
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1731