転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3172話

 鬼舞辻無惨との最終決戦……というのは表現的にちょっとおかしいか。

 耀哉が企んだのは、あくまでも鬼舞辻無惨を誘き寄せ、そこを奇襲によって殺す事なのだから。

 そういう意味では最後の戦いではあっても、決戦という表現は相応しくない。

 ともあれ、それが行われる日が、いよいよやって来た。

 ただし、俺がいるのは上空だったりする。

 今回用意された戦力は、鬼殺隊の中でも動かせるだけの可能な限りの戦力。

 とはいえ、今の状況でも鬼が暴れているといったような事はかなりあるので、そちらに回された戦力もいるのだが。

 そして俺がいるのは……夜空。

 そう、夜空だ。

 俺の周囲にはドロが5機。

 そのドロには、多くの戦力が乗っている。

 また、交渉を行う場所から少し離れた場所には、ドロに乗れなかった戦力がいる。

 ちなみにその戦力の中には、エヴァの姿もあった。

 とはいえ、エヴァは鬼舞辻無惨についての情報を狛治から聞いたところ、すぐに興味をなくしている。

 エヴァにしてみれば、鬼殺隊に見つからないように逃げ隠れしている鬼舞辻無惨は、小物という印象なのだろう。

 それでも戦力として一緒にいるのは、耀哉からの頼みで影のゲートを使い、戦力を送るというのだけはやって貰う事になったからだ。

 影のゲートを使うというだけなら、正直なところ俺でも全く問題なく出来るのだが……耀哉から俺が頼まれたのは、影のゲートを使った運搬役ではなく、直接戦力として協力して欲しいというものだ。

 どうせなら、青い彼岸花を見つけたという貿易商側の人員として引き渡しの場に出ようかと思ったのだが、それについては待ったを掛けられた。

 狛治が鬼だった時、俺と何度も戦っている。

 その際に狛治の目を通して鬼舞辻無惨が俺を知っている可能性が高く、それを考えれば引き渡しの場に俺が出るのは不味いという事らしい。

 そんな訳で、俺はこうして上空で待っているのだった。

 

「アクセル、俺もここにいてもいいのか? 俺の姿を見つければ、鬼舞辻無惨は間違いなく激高するぞ」

 

 狛治が俺の隣でそんな風に言う。

 ちなみに当然の話だが、狛治もまた翼を使って空を飛んでいた。

 狛治が俺の召喚獣になってから、まだそれ程時間が経った訳ではない。

 しかし、そんな短時間で狛治は新しい自分の身体を使いこなせるようになっていた。

 ……本人としては、まだ完全に使いこなしているという実感がない為か、満足した様子はなかったが。

 

「だろうな。狛治から聞いた話によると、鬼舞辻無惨はかなり頭に血が上りやすい奴らしいしな」

 

 その気の短さで下弦の壱以外の鬼を全て処分したのだ。

 その功績から、鬼柱と呼ばれてすらいる。……あくまでもそんな風に呼んでいるのは、俺の周辺の奴だけだが。

 そんな鬼舞辻無惨だけに、元々は自分の部下で……しかもお気に入りだった狛治が、鬼ではなく俺の召喚獣として存在しているのを見れば、一体どう思うか。

 間違いなく頭に血が上り、狛治を殺そうとするだろう。

 翼や角が生えた狛治だが、鬼だった時に身体中にあった入れ墨のような模様はそのままで、顔立ちも変わってはいない。

 鬼だった時の狛治を知ってる者が今の狛治を見れば、間違いなくそれは狛治だと納得するだろう。

 鬼舞辻無惨が、あの召喚獣の儀式のどこまでを見ていたのかは分からない。

 だが、玉壺や半天狗の目を介してその姿を知っている可能性は高いし、その辺の状況を思えば……うん。鬼舞辻無惨がどんな行動をするのかは十分に予想出来る。

 

「けど、それがいい。狛治からの情報を聞く限りだと、鬼舞辻無惨はかなり慎重だ。だからこそ、自分が罠に嵌まったと考えれば、即座に逃げようとするだろう。そうしない為に、怒らせる必要がある。そうすれば、狛治を倒すということに専念して、撤退するというところまで考えが及ばない可能性が高い」

 

 鬼舞辻無惨がそんな風に暴走してくれれば、こちらにとっても倒しやすくなる。

 とはいえ、鬼舞辻無惨の拠点……世界の狭間とでも呼ぶべき場所にある無限城には転移の血鬼術を使える鬼がいる。

 その鬼が、いざとなれば鬼舞辻無惨を転移させる可能性があるのが厄介なんだよな。

 出来ればその鬼……鳴女。鬼からは琵琶女とか呼ばれているらしいが、その鳴女を出来るだけ早く殺したかった。

 何しろこの鳴女、こと転移という一点においては、俺やエヴァよりも能力が上だ。

 俺とエヴァの転移はあくまでも魔法であり、鳴女が使っている転移は血鬼術という違いはあるので、正確には比べるのが間違いなのかもしれないが。

 俺とエヴァの転移魔法は、あくまでも自分を中心として行う魔法だ。

 それに対して、鳴女の血鬼術は自分がそこにいなくても自由に転移させるようなことが出来る。

 自分がいなくてもその相手を転移させる事が出来るというのは、非常に大きなメリットだ。

 そんな能力があるだけに、鳴女は無限城から出て来るような事はない。

 鳴女も自分から外に出たいといったような事は思っていないらしい。

 鬼舞辻無惨によって無限城に閉じ込められているのではなく、自分から無限城に引き籠もっているのだから、鳴女を倒すのが難しいのは当然の話だった。

 

「なるほど。アクセルがそのつもりならそれでいい」

「いっそ、鬼舞辻無惨に対して狛治が直々に挑発したらどうだ? まさか自分の部下だった相手にそんな真似をされるとは、向こうもまず思っていない筈だ」

 

 鬼舞辻無惨はプライドが高いらしいだけに、効果は抜群だろう。

 そんな風に会話をしていると、不意に俺が手にした通信機から反応がある。

 

『今日はこのような場所までおいで下さり、申し訳ありません』

『私が探していた青い彼岸花を見つけたという報告を聞いたのだから、このくらいは問題ありませんよ』

 

 それは、地上にある建物の中で行われている会話。

 

『いえいえ、このような辺鄙な場所までやって来てもらったのです。その事に対してお礼は言わせて下さい』

 

 耀哉の手の者が話している辺鄙な場所というのは、当然ながらこれからここで激しい戦闘が行われるからというのもあるし、何よりもドロを数機上空に飛ばせておくからというのもあっての事だ。

 夜だけに、街中でも上空にドロがいれば見つかる可能性は低いと思うが、それでも降下してきた時に見つかってしまう可能性は高い。

 ましてや、フレイボムを使うような真似をすれば絶対に見つかってしまうだろう。

 その辺の状況を考えれば、やはりここは周辺に建物のないような辺鄙な場所の方がいい。

 ……そういう場所にあって、貿易商をやっている相手と会うのが相応しい建物を見つけるのは難しかったが。

 最悪、見つからないようにシャドウミラーの技術力を使って建物を建てるといったような真似をしてもよかったのだが、幸いな事にそのような状況に相応しい建物を見つける事が出来た。

 この建物は耀哉の方で金を出して買い取りが既に終わっている。

 何しろ鬼舞辻無惨との戦いが起こる場所だ。

 そうなれば、当然だがこの建物は破壊されてしまう。

 だからこそ、下手に借りるといったような真似をした場合は弁償が必要となる。

 とはいえ、こういう大正時代や明治時代の建物って、将来的には貴重な文化財となるんだよな。

 そういう意味では、この建物は壊さないようにしておけば……いや、無理か。

 

『それにしても、青い彼岸花は私も以前から探していたのですが、一向に見つけることは出来ませんでした。一体どこでこれを?』

『中国にある山奥の一部で自生しているのを見つけたと報告を受けています』

『そうか、中国……やはり……』

 

 鬼舞辻無惨が鬼となったのは平安時代だ。

 しかし、その時も日本は中国との間でやり取りを行っていたのだ。

 ……まぁ、実際にはその時は中国ではなくもっと前の国名だったのだろうが。

 そういう意味で、鬼舞辻無惨にとって青い彼岸花が中国にあったというのは納得出来る事だったのだろう。

 実際、鬼舞辻無惨が使っている貿易商も、頻繁に中国で青い彼岸花を探していたのが書類に残っていた。

 しかし、中国大陸は広い。

 国として青い彼岸花を探すのならともかく、1つの企業……それも決して大企業とは呼べないような、中小企業が中国大陸で青い彼岸花を探すというのは、かなり無理があった。

 中小企業では、青い彼岸花を探すのに使う資金や人材もどうしても限られたものになる。

 とはいえ、ぶっちゃけ鬼舞辻無惨の能力があれば鬼を中国に派遣して青い彼岸花を探すといったような真似をしてもいいと思うんだが。

 

「狛治、鬼舞辻無惨は中国に鬼を派遣するといった真似はしていなかったのか?」

「俺が知る限りでは、そういう事はしていなかったと思う。とはいえ、それはあくまでも俺が知らない限りだ。俺の知らない場所でそのような真似をしていた可能性はある」

 

 その言葉に、なるほどと納得する。

 鬼舞辻無惨は自分の部下であろうとも……それこそ十二鬼月であろうとも、完全に信じるといった事はない。

 だからこそ、もし中国大陸に鬼を送るような真似をしていても、それをわざわざ部下に言うといった真似はしないのだろう。

 それに狛治は元々暇があれば鍛錬をするといったような生活をしていただけに、余計にその辺の事情には鈍かった筈だ。

 童磨辺りなら、その辺についても知っていたかもしれないな。……もう死んでしまって今更の話だが。

 それに童磨は鬼であると同時に万世極楽教の教祖でもあった。

 信者を修行とでも称して中国に向かわせ、青い彼岸花を探すといったような真似をしてもおかしくはない。

 

『では、いつまでもこうして話をするのも何ですし……そろそろ、青い彼岸花をお見せしましょう』

 

 通信機から聞こえてきたその言葉に、俺はいよいよだと判断する。

 狛治に視線を向けて、同時に数機のドロにも視線を向ける。

 ちなみに今回は特別にドロにも通信機を積んでおり、鬼舞辻無惨と耀哉の用意した貿易商との会話が聞こえるようになっていた。

 

『こちらです』

 

 その言葉と共に、ごとりという音が通信機から聞こえてくる。

 

『これが……』

 

 感極まったといった様子の、鬼舞辻無惨の声。

 鬼舞辻無惨にしてみれば、長年……それこそ人の一生を何度となく繰り返すだけの時間、欲してきた存在だ。

 それを実際に目の前にして、感動するのも理解は出来た。

 出来たのだが……だからこそ、今この時が絶好の機会なのは間違いない。

 

「狛治」

「分かっている」

 

 俺の言葉に狛治が頷き、そして地上に向かって降下していく。

 ドロもまた俺達と同様に地上に向かって降下を始めていた。

 それだけではなく、ドロからエヴァのいる場所に待機している者達に通信が入り、そちらからもエヴァの影のゲートを使って援軍を送り込んでくる筈だ。

 見る間に見えてくる、建物の屋根。

 しかし、俺と狛治は全く速度を弱めるような事もないまま、建物に突っ込む。

 屋根を破壊し、床を破壊し、建物を破壊して突っ込んだその部屋は、二十畳程の応接室とでも呼ぶべき場所。

 鬼舞辻無惨を騙す為に、この部屋に用意されたのは最高級とまではいかずとも、それなりに高級な家具の数々。

 そんな部屋の中に、2人の男がいた。

 ……いや、正確には1人の男と1匹の鬼か。

 当然天井を突き破ってきた俺と狛治の姿を見て、一瞬……本当に1秒にも満たない時間だが、鬼舞辻無惨の動きが止まる。

 あるいはこれが万全の状態の時なら、俺達の乱入に怒り狂う事はあっても、動揺して動きを止めるということはなかっただろう。

 それどころか、空から降ってくる俺と狛治の気配を察していてもおかしくはなかった。

 だが……長年探し求めてきた青い彼岸花を手に入れたという安心感が、鬼舞辻無惨の動きを鈍くする。

 そんな鬼舞辻無惨の動きを見ながら、俺は瞬動を使って鬼舞辻無惨と会話をしていた者の側まで行くと、すぐにその男を引っ張って鬼舞辻無惨から距離を取る。

 

「な……」

 

 何が起きてるのか理解出来ないといった様子の鬼舞辻無惨に向け……いや、正確には鬼舞辻無惨の前に置かれている青い彼岸花に向けて、影槍を放つ。

 最高速の一撃ではなく、鬼舞辻無惨なら防御出来るだろう程度の速度に合わせて。

 また、そんな俺の攻撃にタイミングを合わせ、狛治もまた角から雷の一撃を放つ。

 

「っ!?」

 

 鬼舞辻無惨を狙ったのであれば、そこまで動揺することもなかっただろう。

 だが、狙ったのは鬼舞辻無惨ではなく、鬼舞辻無惨が長年掛けて探し続けた青い彼岸花。

 当然だが、鬼舞辻無惨はそんな青い彼岸花を守るべく、手にし……

 

「今だ!」

 

 そう俺が叫んだのと同時に、青い彼岸花が動く。

 ……そう。青い彼岸花が動いたのだ。

 勿論、植物の中でも自発的に動く植物というのはある。

 分かりやすいところでは、ハエトリグサとかが一般的だろう。

 そこまでではないにしろ、ひまわりは太陽を追うと言われている――実際には動いているのは花が咲く前で、花が咲くと動かなくなるらしいのだが――し、他にも多数ある。

 しかし、そんなのとは全く関係なく青い彼岸花は鬼舞辻無惨に隠していた触手を突き刺すのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1815
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1731
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