「さて、じゃあまずは自己紹介から始めましょうか。私の名前はもう知ってるようだけど、ルマーク・カウト。このセインズアイランドを拠点にしてシーバルチャーをしてるわ」
部屋の中に入り、お互いにテーブルに着くとルマークはそう自己紹介をしてくる。
……酔っ払った奴が泊まったり、あるいはそういう行為をする為にあるベッドが、ルマークと一緒に部屋にいることを若干不安にさせる。
普通に考えれば、ルマークが何をしようとも俺を相手にどうにか出来る訳もないのだが。
「アクセル・アルマーだ。サン・アンジェロ市でフリーのMS乗りをしている」
「ふーん。サン・アンジェロ市で、ね。でも陸バルチャーのアクセルがシーバルチャーの私にどんな用なの? シーバルチャーになりたいという話なら、まずはその技量を見せて貰って色々と決める必要があるけど」
「違う」
ルマークの言葉を即座に否定する。
とはいえ、シーバルチャーに興味があるというのも事実なんだよな。
既に戦後15年。
陸にある基地は、既に結構な数がバルチャーによって探索されている。
それに比べると、シーバルチャーの場合は戦争中に沈んだ軍艦を見つければ、そこからMSとかを見つける事が出来るかもしれない。
とはいえ……個人的にはやっぱり陸バルチャーの方が俺の性に合ってるのは間違いないんだよな。
「あら、フラれちゃったわね。でも、じゃあ私に何の用件なの?」
「端的に言えば、水中用MS、あるいは水陸両用MSといったように、水中で使えるMSを売って欲しい」
そんな俺の言葉に、ルマークは不思議そうな表情を浮かべる。
「シーバルチャーになる訳でもないのに、水中用MSが欲しいの? 一体何で?」
「俺の知り合いには最近MSを集める趣味を持った者がいてな。ジェニスやセプテム、オクト・エイプ、ドートレスといったように地上用のMSはあらかた入手したんだが、水中用MSについては伝手がないからさっぱりだ。それで俺が集めるように頼まれた」
「あら、お目が高い。それで私に接触してくるなんて、なかなかね。でも、どこで私の名前を知ったの?」
「お前は自分が色々と有名だと自覚した方がいいと思うけどな」
腕利きのシーバルチャーで、ハンドメイドでMSやMAを作れる腕利き。それでいて外見や性格がこんな感じなのだから、それで目立つなという方が無理だ。
「とはいえ、俺がお前を紹介されたのは、今の雇い主からだが」
そう言って船長の名前を口にすると、ルマークは少し考えてから納得の表情を浮かべる。
「ああ、彼ね。なるほど、それならこっちもしっかりと対応する必要があるわね」
この様子からすると、ルマークが気に入らない相手からの紹介であった場合は適当に相手をされていたのか?
そう思うが、きちんと仕事をしてくれるのなら問題はない。
「そうしてくれると助かるよ。それで、水中用MSはどういうのがあるんだ?」
「今すぐとなると、ドーシートとドーシートⅢかしら。後は……MSやMAじゃなくて戦闘ポッドだけど、ドータップの水中用があるわ」
戦闘ポッド……UC世界のボールみたいな奴か?
ボールも水中での戦闘用に改修されたのがあるって話だったし、そう考えるとドータップって奴の水中型があってもおかしくはないのか。
「その3機種だけか? というか、そのドーシートって奴はノーマルとⅢだけで、Ⅱはないのか?」
「ないのよ。ドーシートⅡは実際に作られたという話もあまり聞かないし……連邦軍の方で何かあったのかもしれないわね」
なるほど、ドーシートというのは連邦軍系のMSか。
ドートレスと名前が似てるのを考えれば、そんなにおかしな話ではないのか?
「連邦軍系の水中用MSについては分かった。なら、宇宙革命軍の水中用MSとかはないのか?」
「ないわね。少なくても私はそういうのがあると聞いた事はないわ。もしあったとしても、かなり数が少ないと思うわよ?」
それが真実なのか、何か意味があってそのように言ってるのか……その辺は俺にも分からない。
とはいえ、ドーシートに関してはⅢが最近の機体らしいので、それを入手しておけばいいだろう。
もっともその最新鋭機も15年以上前の機体と考えると、ちょっと微妙な感じがしないでもない。
「その3機種については分かった。だが、俺はお前がハンドメイドのMSやMAを作れる技術力を持つという話を聞いてるんだが、そういうのはないのか?」
「ないわね。いえ、正確には少し前にはあったけど、それはもう売れたわ。現在はいいパーツを色々と入手したからMAを作っているところだけど、完成するのは暫く先になりそうね。パーツを集めるのも大変なんだし」
パーツを、か。
これでホワイトスターと繋がっているのなら、パーツを用意するのはそう難しい話ではない。
しかしそれがない以上、サルベージをしてMSとかを入手するか……あるいは、セインズアイランドの方でパーツを作って貰うとかしないといけないんだろう。
「ちなみにそのMAはどういうコンセプトなのか、聞いてもいいか?」
「うーん、パーツによって色々と変わってくるから、今その辺を聞いても完成した時は変わってる可能性もあるわよ?」
それでもいいからと言うと、ルマークは渋々といった様子で口を開く。
「空を飛べるMAで、高機動型ね。運動性も高いわ。武器はビームを予定しているからそれなりに攻撃力も高いわよ」
その言葉に俺が思い浮かべたのは、UC世界の1年戦争で少数ながら量産されたビグロ。
今はもうMA隊はビグロからヴァル・ヴァロに乗り換えているらしいが。
とはいえ、ビグロもヴァル・ヴァロも宇宙用のMAだ。
空を飛べるMAとなると……アッザムかアプサラスか?
とはいえ、どちらも高機動型とは言えないしな。
アッザムはMAの原型とでも言うべき代物で、はっきり言って性能は低い。
アッザムリーダーとか、多数のメガ粒子砲とか、見るべきものはあるのだが。
アプサラスの方は完全な移動砲台。
メガ粒子砲の威力はもの凄いし、マルチロックオンも可能だが、高機動型とは呼べない。
そうなると、やっぱり空を飛べるビグロ……もしくは空を飛べるグラブロといった認識の方が正しいのか?
「興味深いな。完成したら是非購入したい」
「うーん、どうかしら。ハンドメイドだけに値段も相応だし、何よりも具体的にいつ完成するのかまでは分からないのよ。パーツ次第だし。その辺に関しては、完成してから商談しましょう。パーツの方でどのくらいの費用が掛かるか分からないし。それより……問題なのは、ドーシートを始めとしたMSよ。当然だけど、MSというのは1機でも相応の値段がするわ。簡単に買える訳じゃないけど、大丈夫?」
ルマークが何を心配しているのかを理解し、懐から取り出す振りをして空間倉庫から複数の宝石が入った袋を取り出す。
「これでどうだ?」
「きゃあっ! これは凄いわね。どれも傷がないし。……普通、こういう持ち運び方をしていれば、傷が付いてもおかしくないのに」
嬉しそうな様子で俺が出した袋の中に入っている宝石を見るルマーク。
この様子だと、やはり宝石は好きなのだろう。
アタッシュケースを持ってきていれば、そこに金の延べ棒とかを入れてきてもよかったんだが。
まさか、懐から金の延べ棒を取り出すなんて真似をする訳にはいかないし。
「どうだ? それで足りないなら、まだ他にもある。金の延べ棒とかな」
「見たところ、宝石は本物ね。値段については……具体的にどれくらいの数が欲しいの?」
「ドータップ、ドーシート、ドーシートⅢをそれぞれ2機ずつ。勿論万全の状態でだ」
「万全の状態で、ね。そうなると予備のパーツとかはどうするの?」
「そうだな。どうせならそっちの方もついでに用意して貰うか。必要な諸々は適当に用意してくれ」
「あら、そんなことを言ってもいいの? そうなると、余計な物まで用意するかもしれないわよ?」
「他のシーバルチャーならともかく、お前ならそんな事はしないと思ってるよ。それに、もしそんな真似をするのなら俺の方も相応の対応を取らせて貰うだけだ。……腕利きのMS乗りを騙そうとした場合、どんな被害を受けるか予想出来るよな?」
「あら、私はシーバルチャーだけど、それでも別に私1人という訳じゃないのよ? 部下はたくさんいるわ」
そう言ってくるルマークは、俺の言葉を本気にしてるのかどうか、ちょっと分からない。
「俺を雇ってる船長に、俺がどのくらいの腕を持ってるのか聞いてみるといい。ちなみに、俺はガンダムを相手にしても勝てる実力を持つと言われてる。……この話を信じるかどうかは、お前次第だけどな」
このX世界において、ガンダムというのは強力無比なMSの代名詞だ。
いやまぁ、それは別にこの世界に限った場合の話じゃないが。
SEED世界、W世界、UC世界……そのどれでも、ガンダムというのはそれだけで強力無比なMSの代名詞なのだから。
「それは……随分と自信家なのね」
ルマークにしてみれば、俺が強がりでそんな風に言ってるように思えたのだろう。
実際にガンダムとやり合えるだけの力を俺が持っているとは、信じているのかいないのか。
その辺りのについては気にせずに口を開く。
「俺が自信家なのか、本当にそれだけの実力を持ってるのか。それを知りたいのなら、俺を裏切ってみればいい。俺としては折角伝手が出来た優秀なシーバルチャーを殺してしまうのは惜しいが、それでも今の状況でやるべきだと判断すれば相応の動きはする」
「やあね、そんなことをするつもりはないから、安心してちょうだい」
俺の言葉に真実を感じたのか、それとも単純に最初からそんな事をするつもりはなかったのか。
その辺りは俺にも分からなかったが、とにかくルマークが俺を罠に嵌めるといったような事はしないらしい。
何だかんだと、律儀な性格をしているのは間違いないみたいだな。
俺にしてみれば、それはそれでやりやすいから助かるのは間違いないが。
「そうか。そうしてくれれば、俺も助かるのは間違いない。なら、商談の続きといくか。それで、俺が希望するのは揃えられるのか?」
「ええ、問題ないわ。この前のサルベージは結構大きな連邦軍の軍艦を引き上げて、そこに入っているMSを確保してあるから」
へぇ……MSをそこまで確保してあるというのは、さすが腕利きのシーバルチャーと呼ばれているだけあるな。
俺が陸で連邦軍の基地を探索している時は、そう簡単に見つからないんだが。
「なら、すぐにでも受け取る事が出来るな」
「それはいいけど……MS、どうやって運ぶの、アクセルはあくまでも雇われの身でしょう? なら、MSを大量に買っても運ぶ事が出来ないんじゃない?」
「その辺は心配いらない。俺の方で持ち帰る為の船を用意してあるから、一度どこかの倉庫に運び込んでくれれば、俺がそこから運ぶから」
嘘だけどな。
当然ながら購入したMSとかは、空間倉庫に収納するつもりだ。
とはいえ、それを話す事が出来ない以上、こういうカバーストーリーは必須となる。
「あら? 船を用意してあるのなら、わざわざ倉庫に運び込まなくても、私達の方で直接船に運び込むわよ?」
だからこそ、ルマークがそんな風に言ってくるのは俺にとって予想外だった。
あるいはこれが普通のバルチャーやシーバルチャーなら、自分の面倒が減ってラッキー程度に考え、素直に俺の言葉に従うだろう。
だが、ルマークは何だかんだと有能な人物なのは間違いない。
だからこそ、俺の言葉に何かを感じたのか……あるいは純粋な親切心からなのかは分からないが、こんな風に提案してきたのだろう。
「いや、そこまでして貰う必要はない。何しろ船が来るまで少し時間があるしな。それを考えれば、やっぱり倉庫に運んでくれた方がいい」
「そう? まぁ……アクセルがそう言うのなら構わないけど。じゃあ、上客に対するせめてものお礼として、倉庫の方は私が借りておくわね。それで、MSはいつ用意すればいいの?」
「いつ船が戻ってくるか分からないから、出来るだけ早くだな。船が戻ってくるのは、今日かもしれないし明日かもしれない、あるいは3日後かもしれない」
「ふーん。話は分かったわ。なら、倉庫もある程度長い間借りておいた方が良いいかもしれないわね」
「そうしてくれると助かる」
実際にはMSが運び込まれたすぐに空間倉庫に収納するつもりなのだが、カバーストーリーを考えるとそんな風に言っておいた方がいい。
「ええ、上客にはたっぷりとサービスしないとね。……また何か欲しいMSとかがあったら、高く買ってくれるんでしょう?」
「そうだな。ハンドメイドのMAが出来たら、是非欲しいとは思ってる。ただまぁ……入手したパーツによって性能が変わるとなると、完成した後で改めて見てから決めるよ」
そう言うと、ルマークは頷き……こうして、契約は無事に結ばれるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1840
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1736