「えーっと……いや、これ……いいのか?」
俺は目の前に姿を現した者達……UC世界からバルチャーとして協力してくれるMSパイロット達を見て、そんな風に呟く。
当然だろう。何しろやって来たのはルナ・ジオンの中でも顔と呼ぶべき者達や、そこまでではなくても何かあった時に主力となるような者達なのだから。
まず、シーマ。言うまでもなくルナ・ジオンにおいては代表的な顔の1人だ。
宇宙の蜉蝣という異名を持ち、ジオン軍……今となっては旧ジオン軍と呼ぶべきだが、そこの上官に騙されてコロニーの住民を毒ガスで殺してしまい、更にはそれが原因で使い捨て同然の立場にいた悲劇のヒロイン。
そしてガイア、オルテガ、マッシュの黒い三連星。
こちらもまた旧ジオン軍時代から有名な異名持ちのパイロットだ。
1年戦争序盤に行われたルウム戦役において多くの手柄を立て、更にはレビルを捕らえるという大金星を挙げた者達。
ルナ・ジオン軍においてもその実力は非常に高く、特務小隊といった形で独自行動が許されている。
そしてクリスは士官学校を優秀な成績で卒業し、新型MSであるアレックスの開発とテストパイロットを二足のわらじで行っていた有能な人物。
モニクはジオン軍の中でもエリート中のエリートしか所属出来ないジオン公国軍総帥府直属のベーネミュンデ機関に所属する女。一種の政治将校的な側面も持つが、MSパイロットとしても非常に高い技量を持つ。
クスコ・アル、マリオン・ウェルチ。
この2人は、ある意味で今までの者達以上にルナ・ジオンを象徴する人物だろう。
何しろこの2人はニュータイプなのだから。
その能力を活かし、1年戦争においても大きな活躍をしている。
総勢8人。
正直なところ、これだけの人材が来るとは思っていなかった。
「ふふっ、久しぶりだね、アクセル。どうやら驚かせることが出来たようで何よりだよ」
そう言い、してやったりといった笑みを浮かべるシーマ。
「いや、この状況で驚くなという方が無理だろ。……一応確認しておくが、ここに来た面々はバルチャーとして俺と一緒に行動する為にやって来た。そういう認識でいいんだな?」
「そうだよ」
「そうだよって……あっさりと返事をするけど、本当にいいのか? バルチャーとして活動するということは、そう簡単にUC世界に戻ったりは出来なくなるかもしれないんだぞ? なのに、ルナ・ジオンの主要人物達がこうしてやって来るのは不味いんじゃないか?」
「その辺は問題ないよ。しっかりと準備してから来たからねぇ」
シーマのその言葉に、他の面々も同意するように頷く。
いや、それはどうなんだ?
百歩譲って、他の面々なら今の言葉で納得出来るところもある。
だが、シーマはセイラとはまた違った意味でルナ・ジオンの象徴だ。
それを示すかのように、シーマ率いる海兵隊はルナ・ジオン軍の本体とは違う指揮系統を持ち、完全に独立した軍隊となっているのだ。
言ってみれば、ルナ・ジオンにはルナ・ジオン軍と海兵隊という2つの軍隊が存在する。
しかもシーマはそのエピソードから有名だし、何よりその美貌の影響もあってか、多くの者が海兵隊に入隊を希望する。
……もっとも、海兵隊というのは非常に訓練が厳しいので、脱落者も多いらしいが。
ともあれ、そんな海兵隊を率いるシーマがX世界でMS乗りとして活動するのは色々と不味いだろう。
それこそ場合によっては数日ではなく十数日……場合によっては一ヶ月以上戻れない可能性もあるのだから。
「そう言われても……」
「何だい? もしかして、あたしがいると迷惑なのかい?」
「いや、そんな事はない」
シーマの言葉を即座に否定する。
実際、シーマは色々な意味で万能な能力を持つ。
MSパイロットとしても超一流だし、部隊指揮に関しても我の強い海兵隊の面々を仕切っていたのを思えば、間違いなく高い。それ以外にも色々な技術を持っており、バルチャーとして活動する上では非常に戦力になるのは間違いなかった。
「だろう? なら、いいじゃないか。それに……あたしも、アクセルと一緒にバルチャーをやるのを楽しみにしてんだけどね」
そう言われると、俺も責める事は出来ない。
そもそもの話、実際にシーマが一緒に来てくれると助かるのは間違いのない事実なのだから。
「分かった、シーマがいいのなら頼む」
「勿論だよ。アクセルと一緒の時間を楽しませて貰うよ」
満面の笑みを浮かべてそう告げるシーマに少しだけ見惚れる。
「ごほん」
シーマに見惚れていた俺を我に返したのは、ガイアの咳払いだった。
俺の視線が自分に向けられたのを確認すると、ガイアはいつもの男臭い笑みを浮かべて口を開く。
「シーマがいいのなら、勿論俺達もバルチャーとして活動するのは許されるんだよな?」
シーマのようなお偉いさんが認められた以上、自分達も問題ないだろうと。そう聞いてくるガイア。
実際、その言葉は間違っていない。
シーマが許されるのなら、他の面々も同様に許可されるだろうというガイアの言葉に否とは言えない。
それに実際、黒い三連星が行動を共にしてくれて助かるのは間違いない。
「アクセル、私達も構わないでしょう?」
「クリス……お前、ディアナの方はいいのか?」
ルナ・ジオンのMS開発会社がディアナだ。
クリスはそのディアナでMSのテストパイロットや、MSの開発にも関わっていると聞く。
「大丈夫よ。そっちの方は何とかしたから。……それは私だけじゃなくて、他の人も同じね」
そう言い、クリスはクスコとマリオンの2人に視線を向ける。
この2人は所属こそルナ・ジオン軍となっているものの、ニュータイプと確認された2人だけに、黒い三連星と同じくルナ・ジオン軍の中でも特別な存在だ。
敢えて所属を明確にすると、ルナ・ジオンの中でもニュータイプ研究機関であるアルテミスというのが正しいだろう。
アルテミスには元フラナガン機関の研究員のうち、被検体となっていた子供達をモルモット扱いしていなかった者達や、それ以外でもルナ・ジオンにやって来た研究者の中で有能な者が選別され、所属している。
ニュータイプ研究機関であるのはフラナガン機関と同じだが、その内容は全く違う。
実際、色々な理由で保護された者の中でもニュータイプの素質ありと認められた者がアルテミスで暮らしているが、その子供達は自由に伸び伸びとしているらしい。
なお、そんな2人のうちマリオンが来た理由は、恋人のオルテガがX世界に来る事になったからだろう。クスコは……と視線を向けると、艶然とした笑みを浮かべる。
クスコの性格を考えると、その方が面白そうだったからといったところか。
あるいは妹分のマリオンが行くと言ったから、その世話役として自分も一緒に行くと言ったのか。
正確には分からないが、大体そんな理由だと思う。
そして……最後の1人に視線を向ける。
「それで、モニクは本当にいいのか? シーマもそうだが、モニクもまたルナ・ジオンの中では重要な人物だろ」
モニクは情報収集をしたり、政治家の秘書をしたり、外交交渉をしたりといったように、色々な役目を持たされていた筈だ。
そもそも、ルナ・ジオンは成立した過程が過程なので、どうしても軍事色が強くなる。
人材としても軍人の方が豊富だった。
一応ジオン公国時代にアンリを始めとした政治家達を引っ張り込むのには成功したが、それでも人材の数は十分ではない。
だからこそ、ハモンもまた政治家のような役割をしているのだから。
いや、正確にはハモンもモニクも政治家ではなく役人といった表現の方が正しいのか?
「問題ないわ。ハモンさんから許可は貰ってるもの。アクセルには色々と恩があるから、それを出来るだけ今のうちに返してきなさいという事よ。幸い、私は交渉とかも経験があるし……バルチャーはMSの売買を始めとして交渉もそれなりに必要になるんでしょう? なら、そっちは私が担当してあげるわ」
そんなモニクの提案は、正直なところ非常に助かる。
最初にエリナが来ると言っていたので、交渉についてはエリナに任せればいいのかと思っていたものの、政治班のエリナは結局こっちに来る事は出来なかった。
いやまぁ、シャドウミラーの政治班がどれだけの忙しさなのかというのを知っていれば、そうなるのは自然と理解出来たのだが。
そういう意味では、誰か別に交渉用の人員が必要になると思っていたのだが……モニクがそれをやってくれるというのなら、俺としては反対はしない。
とはいえ、モニクは性格がきついところがある。
交渉をする場合であっても、下手をすれば高圧的な態度になってもおかしくはない。
そんな風にモニクを見ていると、そんな俺の視線に何かを感じたのか、不機嫌そうな様子でモニクが口を開く。
「何よ?」
「いや、モニクになら交渉を任せておけば問題ないだろうと思ってな」
「……本当にそんな風に思ってる?」
不機嫌そうな表情は消えたものの、それでもどこか疑わしそうな表情のままで、そう尋ねてくる。
だが、俺はモニクの言葉を聞いて素直に頷く。
実際、モニクに交渉を任せれば色々と助かると思っているのは間違いのない事実だ。
そうである以上、モニクのバルチャーとしての参加を否定するつもりはない。
だが……モニクもそうだが、他の面々にも一応聞いておくことがある。
「お前達がバルチャーとして俺と一緒に行動してくれるのは助かる。だが……それを承諾する前に、1つ聞きたい。お前達は何で今回MS乗りとして参加する事にしたんだ? その理由を聞かせてくれ」
「おいおい、本気で言ってるのか?」
俺の疑問に、何故かそんな風に言ってきたのはガイア。
何だ? 一体何でそんな風に言う?
「ガイア、どういう意味だ?」
「あちゃあ……いやまぁ、うん。以前一緒に行動していた時から、そんな気はしてたんだけどな。まぁ、いい。苦労するな」
何故かそう言いつつ、ガイアはシーマ達を見る。
そんなガイアの視線に対し、シーマ達は同意するような、あるいは反発するような、苦笑を浮かべるような……それぞれがそれぞれで色々な表情を浮かべる。
一体何を思ってそんな風に言ってるのか、正直なところ俺には理解出来ない。
理解出来ないものの、こうして見る限りでは何か相応の理由があるのは間違いないらしい。
「どうした?」
「何でもないから、アクセルは気にしなくてもいいよ。アクセルが分かったら、それはそれで助かったんだけどね」
そう告げるシーマの言葉の意味がよく理解出来ない。
理解出来ないのだが、それでもシーマや他の面々もその言葉に同意しているのを見れば、多分問題はないのだろう。
「そうか? まぁ、それでいいとして……で、何で今回の話に乗るつもりになったんだ?」
「俺達は、単純に面白そうだと思ったからだな。勿論、上から打診された時に断る事も出来た。だが、話を聞いた限りだと面白そうだと判断したんだよ。それに……他の世界のMSというのも気になる」
改めてガイアがそう言ってくる。
とはいえ、その説明には納得出来るところが多い。
俺にしてみれば、SEED世界、W世界とMSという人型機動兵器のある世界があったので、UC世界にMSがあり、X世界にMSがあってもそこまで気にはならない。
だが、それはあくまで俺だからの話だ。
UC世界のガイア達にしてみれば、MSというのはあくまでも自分の世界の人型機動兵器という認識で、それが他の世界にもあると言われれば気になってもおかしくはない。
「私は、彼が行くと言ったので……」
そう言ったのは、マリオン。
彼というのが誰を示しているのかは、考えるまでもなく明らかだ。
恋人のオルテガの事だろう。
……オルテガはそんなマリオンの言葉に対して何も言わないが、顔が赤くなっているのを見れば照れているのは間違いない。
そしてマリオンに目を向け、目と目で語り合っていた。
ガイアとマッシュの2人は、そんなオルテガとマリオンを見て呆れたような表情を浮かべている。
オルテガとマリオンが付き合い始めてから、それなりに時間が経つ。
それなりに落ち着いてもいい頃だと思うんだが、どうやらまだ熱々らしい。
「まぁ、うん。そんな感じなんだろうとは思っていたよ。……で、シーマ達は?」
「あたしも面白そうだと思ったのは間違いないよ。それに、アクセルと一緒に行動するのも楽しそうだしね」
そうシーマが言うと、クリス、モニク、クスコもそれぞれ同じように言う。
これは……どうすればいいんだ?
正直に言ってるようには思えない。
だが同時に、嘘を言ってるようにも思えない。
どうするべきか考え、結局このままでいいかと判断する。
これが全く見知らぬ奴であったり、信頼出来ない奴なら、もっとしっかりと追及するだろう。
だが、シーマ達は信じられる……それこそ命を預けてもいいと思える相手だ。
そうである以上、本当の理由を言いたくないのならそれでいいかと思い直すのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1910
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1750