テンザン級で移動中に見た、月から放たれたビーム……レーザーか?
とにかくそれは、俺の見間違えなのかと思ったが……
「あれは一体何なのかしら? 月からよね?」
俺の部屋にいたモニクの目にもしっかりと見えているのだから、俺の見間違いではないだろう。
そのタイミングで、俺の部屋に通信の着信を知らせる音が響く。
『アクセル、月は見た?』
映像モニタに表示されたマリューがそう言ってくる。
その視線が一瞬俺の隣にいたモニクに向けられたものの、それに対して特に何かを言う様子はない。
マリューにしてみれば、今はあの月の一件を片付ける方が先なのだろう。
「ああ、見た。最初は見間違いかと思ったんだが、モニクも見間違いじゃないと言っている。……何だと思う?」
『普通に考えれば、宇宙革命軍の残党の攻撃と考えるんでしょうけど……』
宇宙から地球に直接攻撃をするか。
そのような攻撃は、それなりに今まで見た事がある。
UC世界においても、コロニー落としはともかくとして、連邦軍がソロモンに使ったソーラ・システムやジオン軍がア・バオア・クーで使ったソーラ・レイといったように、宇宙からでも地上を攻撃出来そうなのはある。
それを抜きにしても、SEED世界のジェネシスやW世界のバルジ砲やリーブラの主砲といったように、そういうのは多い。
そう考えると、この世界でもそういうのがあっても別におかしくはないのかもしれない。だが、問題なのは……
「あの攻撃が宇宙から来たという事は、宇宙革命軍がまだ生き残っているって事だよな。何を考えて地球に攻撃したのか分からないが。……攻撃、だよな?」
『あれが攻撃ではないのなら、何だと思うの?』
マリューの不思議そうな視線に、俺もそうだよなと納得する。
実際、今の状況を思えば敵の攻撃と考えるのが普通だろう。
だが……そうなると、問題なのは何を考えてその場所を攻撃したかだろう。
普通に考えれば、こういう時に攻撃をするのならきちんと何か狙いがあって攻撃をすると考える。
だとすれば、さっきの月からの攻撃は何らかの意味があって攻撃を行われたという事を意味していた。
考えられる可能性があるとすれば、連邦軍の残党が集まっていた基地とか?
宇宙革命軍の連中がどうやってその辺についての情報を知ったのかは、分からない。
だが、そこに攻撃をしたということは何かがあったというのは間違いない筈だ。
「俺の考えすぎだな。大気圏外からの攻撃だと考えた方がいいのは間違いない」
『でしょうね。それで……どうする? あの攻撃があった方に行ってみる?』
マリューのその言葉に少し考え、やがて首を横に振る。
「いや、止めておく。予定通りサン・アンジェロ市に向かう。さっきの攻撃が気になるのも事実だが、大体の場所しか分からない以上、そう簡単にその場所を見つけられるかどうか分からないしな」
もし予想通り宇宙革命軍の攻撃だった場合、その場所には攻撃すべき相手……恐らくだが連邦軍の残党とかがいる筈だ。
そのような場所が攻撃されたとすれば、そこにはMSの残骸があってもおかしくはない。
それを入手すれば、バルチャーとしては相応の利益になるだろう。
しかし、問題なのは月からの攻撃があった場所に向かうのは他のバルチャーも同じだろう。
そうやって多くのバルチャーが集まれば、当然ながら戦いになってしまうだろう。
勿論、そのような事があっても俺達が負けるとは思わない。
思わないが、色々と面倒な事になるのは予想出来る。
そうならないようにするには、今はそこに首を突っ込まないのが一番いい。
それにサン・アンジェロ市に顔を出して俺がバルチャーとして活動を始めたというのを、多くの者に知らせておく必要もあるし。
以前、シーマと共にサン・アンジェロ市に行った時は、メンテ親父を始めとして親しい者達にしか会っていない。
ロッソもまだサン・アンジェロ市に戻っていなかったから、会う事は出来なかったが。
それでもメンテ親父を始めとして、俺が会った者達から俺がフリーのMS乗りではなくバルチャーとして活動を始めたという情報は広がっている筈だ。
俺は何だかんだと、サン・アンジェロ市を拠点としているフリーのMS乗りの中では腕がよかったしな。
そんな俺が陸上戦艦を……それもテンザン級を入手してバルチャーになったのだから、その話が広まらない訳がなかった。
『分かったわ。じゃあ、サン・アンジェロ市に向かうわね。……向こうで情報を入手出来るかもしれないし』
「どうだろうな。それならいいと思うけど」
一応通信機の類もそれなりに普及しているが、基本的には人が直接会って会話をする事が多い。
バルチャーの場合は、バルチャーサインを使って意思疎通をしたりとか、そんな真似をして意思疎通が出来るが。
とはいえ、バルチャーサインで出来る意思疎通は、あくまでも限定的なものだ。
ネット環境とかそういうのが整っていれば、さっきの月からの攻撃についてもどこが攻撃されたのかの情報を知る事が出来るんだろうが。
『じゃあ、通信は一度切るわね。……ああ、それとモニク。シーマ達が色々と言いたい事があるらしいわよ?』
「え?」
からかうような視線を向けるマリューに、モニクは言葉に詰まった様子を見せる。
「どうしたんだ? 確か何か俺に聞きたい事があって来たんだよな?」
「そうだけど、ちょっと用事を思い出したわ。じゃあ、失礼するわね」
そう言い、モニクは俺の部屋から出ていく。
一体何があってこんな風になったんだ?
そんな疑問を抱いたものの、もうモニクの姿はない。
なら、マリューはと映像モニタに視線を向けるものの、そこでも既に通信は切れていた。
さて、これは一体どういう事なのやら。
そんな疑問を抱くが、今のこの状況を思えば俺が何を聞いても答えてくれるとは思えない。
こういう時のマリューは、何気に頑固だったりするしな。
ミナト辺りなら、話を聞けば教えてくれるか?
そんな風に考えつつ、ベッドで横になっていると眠気に襲われ……そのまま寝るのだった。
テンザン級が近付いて来たという事で、どうやらサン・アンジェロ市側でも警戒したらしい。
いざという時に攻撃を仕掛ける為にMSが姿を現した。
とはいえ、それも通信で俺が姿を現すと収まったが。
何だかんだと、俺はこのサン・アンジェロ市において有名な人物だ。
そのおかげで、戦いになったりといった事はなかった。
「アクセル、お前が陸上戦艦を持つとはな。それもテンザン級だと? ダイラスの一件で入手したのか?」
顔見知りのMSパイロットが俺を見てそんな風に声を掛けてくる。
確か以前連邦軍の基地を探索するということで、俺を雇ったロッキー級のMS乗りだな。
「そんなところだ。それで拠点はダイラスの一件で入手した基地をそのまま使う事にした」
「何だよ、サン・アンジェロ市から出るのか? お前はサン・アンジェロ市の中でも最高クラスのMS乗りだったってのに」
「そんな感じだな。とはいえ、ここが俺にとっても慣れた場所なのは間違いない。何かあったらこっちに寄らせて貰うよ。……それより、月の一件は聞いてるか?」
ああ、と。
月の一件と言っただけで、俺が何について聞いてるのか分かったのだろう。
……まぁ、月から地上にビームやレーザーが放たれたのは、多くの者が見ている。
そうである以上、それについて知らない者はそう多くはないだろう。
そして多くの者が見たからこそ、その情報についても色々と出回っていると思ったのだが……
「聞いてるが、特にこれといった情報はないな」
「そうか。宇宙革命軍の生き残りが攻撃をしたのかと思ったんだが」
連邦軍は、本拠地である地球にコロニーを大量に落とされた事で殲滅された。
だが、宇宙革命軍は自分達の拠点が攻撃されるような事はないままに15年前の戦争は終わった。
そう考えれば、地球よりも宇宙に拠点のある宇宙革命軍が生き残っていてもおかしくはないと思う。
とはいえ、地球と宇宙革命軍では人数の差が大きい。
分母が大きくなれば、当然なら生き残れる確率も上がってくる。
そういう意味では、実際に宇宙革命軍がどうなってるのかは俺にも分からないんだが。
「宇宙革命軍の生き残りか。もしいるとしても、何で今更になって攻撃をするんだ? 今までにもそういうチャンスはあったと思うが」
そう告げる男だったが、俺は何となくその理由が想像出来てしまう。
具体的には、連邦軍を殲滅出来ても宇宙革命軍側に被害が大きかったというのもあるし……何よりも可能性が高いのは、あれが恐らくこの世界の原作の始まりの可能性が高いという事だろう。
具体的にこの世界の原作がどんな話なのかは、生憎と俺にも分からない。
だが、ああいう派手な一撃によって原作が開始されるというのは、納得出来るものがあった
とはいえ、少し疑問もあるのだが。
今までは俺がその世界に行けば原作キャラと絡みやすかった。
だが、この世界では原作キャラらしい相手とは会っていない。
可能性としては、バルチャーの中で有名なロッソと、シーバルチャーの中でも良心的で腕もいいと言われているルマークなら原作キャラだったりするかも?
「ともあれ、だ」
そこで一旦話を切るように男が口を開く。
「アクセルがバルチャーとなったのなら、サン・アンジェロ市では歓迎されるだろう。アクセルはフリーのMS乗りとして結構な実績がある。その分だけ、何も知らないMS乗りやバルチャーに頼むよりは、アクセルに頼んだ方が安心出来るだろうしな」
「そう言って貰えると俺も助かる。とはいえ、俺がそういう風に信頼されるようになったのも、ロッソの後ろ盾があったからだが」
ロッソという、バルチャーの中でも顔の広い人物が俺は腕利きだと保証したからこそ、多くの者は俺に依頼をしてきたのだろう。
勿論、最初はそれが理由であっても、次からは俺の仕事ぶりに満足し、そして報酬が安いからこそ、俺を雇ったのだろうが。
そこまで思い、そう言えば……と言っておく事があるのを思い出す。
「こうしてテンザン級を扱うようになったからには、今までのようにフリーのMS乗りといった訳にはいかない。当然そうなれば他のバルチャーと同じくらいの報酬が必要になるかもしれないから、それとなく噂は流しておいてくれ」
俺だけの生活を考えるのなら、盗賊からMSや車、バイク、武器、お宝といった諸々を奪うことが出来るから、報酬は安くても問題はない。
だが、今のこの状況を思えば、これからもそういう値段でというのは少し難しい。
「ああ、個人じゃなくて人を抱えて行動するとなると、そうなるか。テンザン級なんて陸上戦艦にも乗ってるんだしな。それに……聞いた話だと、ガンダムに乗ってるんだろう?」
「よく知ってたな」
これは素直に驚いた。
この前サン・アンジェロ市に来た時に会ったメンテ親父も、俺がベルフェゴールに乗ってるというのは知らなかったのに。
この辺がメカニックと現役のバルチャーとの違いか。
「凄いな、大当たりじゃないか」
「その代わり、ダイラスに殺されそうになったけどな」
実際には、もしあの時に俺の乗っていたオクト・エイプが破壊されても、混沌精霊である俺が死ぬようなことはなかっただろう。
だが、その件について話す訳にはいかない以上、そういう風に言っておく必要がある。
それに……バルチャーとして活動するのも、言ってみれば身内だけの道楽と言ってもいい。
物資の類はホワイトスターにあるキブツでどうとでもなるので、そういう意味では本来ならそこまで気にする必要はないんだよな。
とはいえ、まさかそんな事を口にする訳にもいかないし。
「はっはっは。それでこそバルチャーだろう」
笑ってそう告げる様子は、確かにある意味でバルチャーらしいと言えばらしいのだろう。
「ともあれ、これからもサン・アンジェロ市にはそれなりに寄らせて貰うからよろしく頼む。……ああ、そうそう。それと基地にあったMSの生産工場が使えるようになったから、ドートレスとオクト・エイプはそれなりに売れるようになったから、噂を広げてくれると嬉しい」
「何ぃっ! おい、それ本当か!? ……というか、お前が行ったのは連邦軍の基地だろ? なのに、何でオクト・エイプも生産出来るんだ!?」
「その辺は企業秘密だな。……別に企業じゃないけど」
そんな俺の言葉に、男は羨ましそうな……本当に心の底から羨ましそうな視線を向ける。
まぁ、その気持ちも分からないではない。
バルチャーやフリーのMS乗りにとって、MSというのはどうやって入手するのか常に考えるものなのだから。
「分かった。その件についてはそれなりに知らせておく。それでお前が拠点にしている基地は何て呼べばいいんだ?」
「……は?」
「だから、基地の名前だよ。まさかいつまでもアクセルの基地なんて風に呼ぶ訳にはいかないだろう?」
そう言えば正式な名称を考えていなかった事に気が付く。
「悪い、まだ決めてないんだ。なるべく早いうちに決めるよ」
男に対し、そう告げるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1910
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1750