オルバとの話が終わってから、俺は改めてジャミルに会いにいく。
「アクセルさん、こちらにどうぞ。艦長室に案内しますので」
俺とモニクの前に立ったサラの言葉に頷く。
「分かった、頼む」
そうしてサラによって艦長室に案内される。
フリーデンはそこまで大きな陸上戦艦ではなく、当然だがその中はそこまで広い訳ではないので、歩く時間はそう長くはない。
「アクセル、どこまで話すの?」
モニクのその言葉に、少し迷う。
ニュータイプについての話は……した方がいいのは間違いないだろう。
とはいえ、そうなるとどこからニュータイプを見つけてきたといったような事にもなりかねない。
とはいえ、この世界のニュータイプというのはフラッシュシステムを稼働させることが出来るのが最低限の基準だという話だから、クスコやマリオンがニュータイプだと言ってもフラッシュシステムを使えない以上はニュータイプとはならないだろう。
あるいはジャミルが俺に興味を示したのは、俺がベルフェゴールを……ガンダムを動かしているからか。
ガンダムを動かしているという事は、当然ながらフラッシュシステムを使っているという事を意味してるのだから。
「こちらです」
「ああ、悪いな。……そうそう、モニクはサラと話しておいてくれ」
「え?」
まさかここでそのような事を言われるとは思わなかったのか、サラは驚きの視線をこちらに向けてくる。
それに対して、モニクはそんな風に言われるかもしれないというのは理解していたのか、特に驚いた様子も見せずに頷いたが。
「ええ。分かったわ。……色々と交渉しておく必要があるでしょう?」
「それは……」
周囲を警戒していたとしても、そして何よりベルフェゴールが正統派のガンダムではなかったとしても、銃口を向けてきたのは間違いのない事実なのだ。
実際に撃たれなかったとはいえ、この一件はフリーデン側にとって非常に大きな意味を持つ。
その件について話しておいた方がいいと、俺はそう言ったのだ。
最初は少し抵抗感のあったらしいサラだったが、それでも自分達のミスである以上は断る事は出来ないと判断したのか、不承不承といった様子ではあったが頷く。
「分かりました。では、そうしましょう」
こうして話が決まったところで、改めてサラは艦長室をノックする。
「艦長、アクセルさんをお連れしました」
そう言うと扉を開け、中に入るように促してくる。
部屋の中に入ると、艦長室と言ってもそう広い訳ではない。
……いやまぁ、テンザン級にある俺の部屋がちょっと広すぎるだけなのかもしれないが。
「ごくろう。……アクセル、そこのソファに座ってくれ。サラ、彼等に何か飲み物を頼む」
「飲み物は俺とジャミルの分だけでいい。モニクはサラと話があるから」
「そうなのか?」
ジャミルは俺の言葉を聞いてモニクに視線を向けるが、そのモニクは笑みを浮かべて頷く。
「ええ。とはいえ、そこまで難しい話でもありません。私達に銃口を向けた件の落としどころについてです。フリーデンの方も今は色々と忙しいようですから、そこまで酷い事はしませんよ」
「……すまない」
そうジャミルが感謝の言葉を口にすると、サラとモニクはそれぞれ一礼して部屋を出ていく。
「そちらに座ってくれ。アクセルとは色々と話をしたいと思っていた。噂は聞いていたのでね」
ジャミルに促され、部屋の中にあったソファに座りながら納得する。
「やっぱり俺の噂は知ってたのか。ロッソの紹介とはいえ、あっさりと俺を受け入れるのは少し疑問だったんだが」
ジャミルはロッソを頼りにしているのは間違いない。
だがそれでも、だからといってロッソが連れて来た俺をあっさりと今回の作戦に参加させた事は若干疑問だった。
しかし、サン・アンジェロ市を拠点にして活動している俺の噂を聞いていたのなら、納得出来る。
とはいえ、その噂は色々と間違っていたりするのかもしれないんだが。
例えば、俺は善意からMS乗りとしての仕事で報酬を安くしているといったように言われる事があるが、これは完全に間違いだ。
盗賊を含めて敵対している相手の装備品を丸ごと貰ってるので、そういう意味では俺はかなり儲かっている。
まぁ、それでもより稼ぐのなら、依頼をしてきた相手からも報酬を貰えばいいのかもしれないが。
「そうだな。それがあったのも大きいが、やはりロッソからの紹介が一番大きかったのは間違いない。それに……ガンダムに乗っていたしな」
「いや、ガンダムに乗ってるってのは、そこまで噂になってないと思うんだが」
それとも、生き延びたダイラスの部下がその辺について話したのか?
生き残りは俺がベルフェゴールを操縦しているのは知っている。
だが、仲間の多くが死んだという事で、俺に恐怖を抱いている者も多い。
……逆に仲間やダイラスの仇だと、俺を恨んでる奴もいるかもしれないが。
「そうだな。私も知ったのは今日だ。だが……そのガンダムを見た事によって、アクセルに協力をして貰うというのは決まったようなものだ」
「そんな風に言ってくるとなると、ジャミルはガンダムについて詳しいのか? まぁ、フリーデンではガンダムを使ってるみたいだったから、当然かもしれないがな」
「ああ。それは……」
ジャミルが俺の言葉に何か言おうとしたそのタイミングで、扉がノックされる。
「失礼します、艦長。お茶を用意しました」
「ああ、すまない。じゃあ、置いてくれ」
ジャミルの言葉に、サラが持ってきた紅茶をテーブルの上に置いていく。
こういう時はコーヒーを持ってくる可能性もあったのだが、もしそうなった場合、俺にとっては嬉しくなかっただろう。
いや、勿論紅茶派ではあっても、コーヒーを飲めない訳ではない。
ただ、コーヒーを飲んでも美味いとは思わないんだよな。
フェイトのようなコーヒー派がそれを聞けば、色々と不満を口にするだろうが。
「では、失礼します。これから交渉がありますので」
「……うむ」
サラの言う交渉は、当然ながらモニクとの交渉だ。
銃口をベルフェゴールに向けた件を考えると、フリーデン側にしてみれば厳しい交渉になるだろう。
とはいえ、モニクには多少手加減するように言っておいたが。
何しろこのフリーデンは、この世界の原作において中心となる存在の可能性が高い。
出来ればこの作戦が終わった後も、ジャミル達と行動を共にしたいところだ。
……そうなると、やっぱりこっちの事情はある程度話す必要があるのは間違いないか。
異世界からやって来たといったような事は、さすがに言わないが。
「さて、何の話だったか」
サラが艦長室から出ていくと、ジャミルが紅茶を飲みながらそんな風に言ってくる。
「ガンダムについてだな。……遠回しに尋ねるのは面倒だから率直に聞くが、ガンダムにはフラッシュシステムがある」
「……うむ」
まさかここまで単刀直入に聞いてくるとは思っていなかったのか、少し驚いた様子ではあったが、それでもジャミルは素直に頷く。
この様子を見る限り、ジャミルは外見とは違ってそれなりに人はいいらしい。
「だが、俺が聞いた話によると、フリーデンにあるガンダムを使っているパイロットはニュータイプじゃないという話だった」
「キッドめ」
俺の言葉に小さく呟くジャミルだったが、混沌精霊の俺にはしっかりと聞こえている。
ガンダム坊やとか言われているパイロットがニュータイプではないと言ったのは、キッドだ。
それも俺達の前で。
サラはそれを見ていたので、当然ながらジャミルにその件を説明したのだろう。
俺にしてみれば、そこまで気にするような事ではないと思うんだが……いや、ニュータイプではないのにフラッシュシステムを使えているのだから、重要な事なのか。
もしかしたら……本当にもしかしたらの話だが、ジャミルはニュータイプではなくてもフラッシュシステムを使える方法を知ってるのかもしれない。
「これが疑問となる。フラッシュシステムはニュータイプでないと使えないのに、何故フリーデンが持っているガンダムはニュータイプではない者が操縦出来る?」
「何?」
俺の疑問に、ジャミルの口から出たのはそんな声。
誤魔化そうとしているのではなく、純粋に何を言われたのか分からないといったような、そんな声。
これで実は演技をしているんだとすれば、ジャミルはかなりの役者という事になるだろう。
だが、違うのは間違いない。
「……一応聞いておくが、ガンダムについて詳しいのならフラッシュシステムは知ってるよな?」
「ああ、勿論だ。フリーデンにあるガンダムも、フラッシュシステムを採用しているのは間違いない。だが……いや、待て。もしかしてアクセルが使っているガンダムは、フラッシュシステムが毎回必要なのか?」
「何?」
先程ジャミルが口にした言葉を、俺もそのまま口にする。
今のジャミルの口から出た言葉は、実際にそれだけの驚きがあった。
何しろ今のジャミルの言葉からすると……
「フリーデンのガンダムは、フラッシュシステムで機体制御や武器制御を行っているのではないのか?」
「違う。いや、その……まぁ、違う」
何だ? 妙に歯切れの悪い様子だが。
多分だが、一部に当て嵌まるところがあるのだろう。
例えば、何らかの武器を使うのにはフラッシュシステムを使う必要があるのだが、それ以外は問題なく機体の性能を発揮出来るといったように。
「フリーデンのガンダムがどっちなのかは分からないが、俺が使っているベルフェゴールは、機体制御もフラッシュシステムがやっている。よって、本来ならフラッシュシステムを使える者でないとベルフェゴールを動かすような真似は出来ない」
「機体制御もフラッシュシステムが? それは……まさか、そのようなガンダムがあるとは……」
信じられないといった様子で首を横に振るジャミル。
サングラスで目が見えないが、これは決して演技でこのような真似をしている訳ではないだろう。
やがてジャミルの中にあった混乱は収まったのか、こちらを見ながら口を開く。
「では、アクセルはニュータイプなのか?」
「違う」
ジャミルのその言葉には即座に断言する。
実際、俺はニュータイプではない。
俺の能力は、ニュータイプの上位互換とも言うべき念動力だ。
……多分、この念動力と莫大な魔力辺りも関係して、フラッシュシステムを使えてるんだろうが。
「しかし、フラッシュシステムで機体制御しているベルフェゴールを使えているのだろう?」
「使えている……そうだな、あくまでも何とか使えているだけだ。無理矢理に動かしているから、ベルフェゴールは本来の性能を発揮出来ない。……で、フリーデンのガンダムはベルフェゴールと違うんだよな?」
「そうだ。基本的にフラッシュシステムは使わない。フラッシュシステムを使うのは、特定の武器を使う時だけだ」
「ベルフェゴールで言う、ストライククローやアトミックシザーズか」
「違う」
さっき俺がニュータイプかというのを即座に否定した時のように、ジャミルは即座に俺の言葉を否定する。
「違う?」
「ああ。……多分アクセルも知ってるだろうが、少し前に月から光が降りてきた事があっただろう?」
「……なるほど。ここでそれが繋がるのか」
あれはこの世界の主人公が関係しているのだとばかり思っていたんだが、ある意味でそれは当たっていたらしい。
「俺はてっきり、宇宙革命軍の生き残りが何らかの手段で地球を攻撃したんだとばかり思っていたんだが」
「いや、あれは月からスーパーマイクロウェーブが放たれたものだ。それをガンダム……GXが受け取り、サテライトキャノンとして巨大なビームを放つ」
「なるほど。その武器の使用にフラッシュシステムを使う訳か。けど、今のパイロットはニュータイプじゃないって話だったが?」
「月のスーパーマイクロウェーブを放つシステムに登録するのに、フラッシュシステムが必要なのだ。そして1度登録すれば、それ以後はもう必要ない」
「羨ましいな」
純粋にそう思う。
ベルフェゴールは、フラッシュシステムで機体制御と武器制御をしているから、パイロットがニュータイプでなければ意味はない。
それに対してフリーデンのガンダム……GXとかいうらしいが、それは1度フラッシュシステムで登録をすれば問題はないらしい。
この違いは一体何だ?
いやまぁ、考えるまでもなく主人公機とそれ以外の差なんだろうが。
「アクセルにしてみればそうだろうな。だが……アクセルがニュータイプでなければ、何故フラッシュシステムを使える?」
「そういう力を持ってるから、としか言えないな。ただ、それでもフラッシュシステムの力を正常に発揮出来る訳じゃないから、ベルフェゴールの能力は決して高くない。それこそオクト・エイプとそう違いはないくらいだ」
その言葉に、ジャミルは何故か複雑な表情を浮かべ……
「それでも、オクト・エイプ程の高性能機なら、MSとしては十分だと思うがな」
そう、告げるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1910
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1750