「MSを……?」
「ああ。フリーデンにはガンダムが3機ある。そういう意味ではかなりの戦力なのは間違いない。けど、高性能なMSが3機あっても多数から一気に攻撃された場合、手数が足りなくなるだろう? なら、ガンダム以外のMSもあった方がいいと思うんだがな」
サラに案内されて、現在俺はフリーデンの艦長室でジャミルと話していた。
その内容は、MSを購入しないかというもの。
「幸い、俺達の基地にはMSの生産工場がある。現在作れるのはドートレスとオクト・エイプの2種類だけだが、それでも何もないよりはいいだろう?」
フリーデンはGX、エアマスター、レオパルドといったように3機のガンダムがある。
これはバルチャーが有する戦力としては、ちょっとしたもの……いや、かなりの戦力であるのは間違いない。
X世界においてガンダムというのは、それだけ圧倒的な性能を持つMSとして知られている。
事実、ザコットは自分の持つ戦力を全て使ってでも、フリーデンを倒そうとした。
それは結局、GXを確保したいという思いからの行動だろう。
……あるいはそれ以外に何かフリーデンを狙う理由があったのかもしれないが。
とにかく、フリーデンは高い戦力を有しているのは間違いないが、少数精鋭という状況なのも、また事実。
もし手数が必要になった時、少数精鋭ではどうしようもない状況になってもおかしくはないのだ。
「話は分かった。だが……パイロットがな」
「ジャミルがいるだろう?」
元連邦軍のMSパイロットだったジャミルだ。
コックピット恐怖症といった、いわゆるPTSDのような感じだったみたいだが、ガロードを助ける時にMSを操縦して追い掛けたらしい。
ああ、ちなみにこの時に乗っていたMSはフリーデンが俺達と別行動をしている時の探索で入手した奴らしいが……ガロードを助ける時の騒動で結構な被害を受けたらしい。
そのMSが使える状態なら、別に俺がMSを売ろうとする必要もなかったんだが。
まぁ、新品と新古品という違いはあるので、乗る方にしてみれば新しい方がいいか。
「いや。まだ私は……MSに完全には乗れない。あの時の経験からある程度回復してきたのは間違いないが、それでも今の状況で戦闘に耐えられるとは思えない。それに、私はフリーデンの艦長だ。艦長がMSに乗って戦場に出るのは不味いだろう?」
そう言うジャミルだったが、一瞬それは俺に対する皮肉か? と思ってしまう。
フリーデンという1つのバルチャーどころではなく、俺はシャドウミラーという1つの国を率いる身でありながら、戦いでは真っ先に敵陣に突っ込んでいく。
それどころか、ゲートを使って未知の世界に行く時には俺がその未知の世界に転移するのだ。
勿論、これは俺にも色々と言い分がある。
具体的には、俺は混沌精霊なので物理攻撃という意味では核兵器を使われても生身で生き残る事も出来るとか、純粋に俺個人の戦闘力が高いし、空間倉庫を始めとして特別な能力を幾つも持っているので、何かあっても対処しやすいとか。
そういう理由から、シャドウミラーの中で俺が真っ先に危険な場所に行くのは当然でもあった。
……まぁ、ジャミルはその辺の諸々を知らないで言ってるんだろうが。
「話は分かった。それなら、基地に行ったらMSパイロットを派遣しようか?」
現在基地では精霊の卵のエルフ達がバルチャーとして活動している。
基地にあったロッキー級を始めとした陸上戦艦は、バルチャーとして活動するのに十分だったのだ。
戦力もオクト・エイプを使っているので問題はない。
いやまぁ、ストライクフリーダムを始めとするSEED世界の最高クラスの機体が標準装備となっている精霊の卵のパイロットにしてみれば、オクト・エイプとかはちょっと性能が低いんじゃ? と思ってもおかしくはないが。
「そこまで世話になる訳にはいかん」
「そうか? 俺にしてみればそこまで気にする事じゃないんだが」
精霊の卵のエルフ達は、パイロットとしては間違いなく一流の技術を持つ。
とはいえ、超一流といったような技量ではないが。
それでも普通なら十分戦力になるのは間違いない。
戦力不足……いや、ガンダムの性能を考えると、正確には戦力不足ではなく手数不足と表現するべきか?
とにかくそんな感じだけに、精霊の卵は十分に役立つと思うんだが。
とはいえ、この世界の原作には当然ながら俺達は存在しない訳で……そのような状況であっても、原作ではフリーデンは無事に戦い抜いたのだ。
そう思えば、俺達が一緒に行動しているというだけで、十分な戦力と言ってもいいだろう。
逆に俺達という戦力が加わった事により、敵がこっちを警戒して戦力を増やす可能性もあるが。
多分……本当に多分ではあるが、アルタネイティブ社との戦いの時はそれが露わになった形だと思う。
オルバがフリーデンに潜入していた以上、俺達の情報が伝わっていてもおかしくはない。
ただ、MSというのは当然だがそう簡単に用意出来るものではない。
ましてや、X世界は連邦軍が壊滅しており、MSを生産出来る設備は多くないのだ。
つまり、MSを入手するにはアルタネイティブ社が自力で連邦軍の基地を探索してMSを見つけるか、あるいはバルチャーを雇うしかない。
もしくは、フリーデンを相手にする時は使う予定がなかった、予備のMSを出すといった手段もあるか。
諸々の理由はあれど、結局のところかなり無理をしてMSを用意したと思われる。
オルバがシャギアに通信を送っているのを前もって見つける事が出来ていれば、それを罠にするといったような真似も出来たのだろうが。
しかし、フリーデンではオルバがシャギアと連絡を取っているのを知る事が出来なかった。
この辺はオルバを褒めるべきなんだろうな。
「とにかく、MSは今のところ必要ない」
「分かった。無理にとは言わない」
実際、ここで無理にフリーデンにMSを押し付けても、それはフリーデンにとって決して嬉しい事ではないだろう。
それどころか、ありがた迷惑といったように思われてもおかしくはない。
「すまないな」
「いや、気にするな。けど……そうだな。なら、フリーデンの全員という訳ではないが、主要メンバーを俺の国に招待するか?」
「何?」
ホワイトスターに招待をするというのは、ジャミルにとっても驚きだったのだろう。
サングラス越しでも分かるくらい、ジャミルの表情には驚きがあった。
「俺が異世界から来た存在だというのは言っただろう? その異世界……正確には世界と世界の狭間にある場所だが、そこに招待するよ。少しくらいはゆっくりしてもいいだろう?」
「それは……だが、アクセル達が異世界から来たというのを知ってるのは、今のところ私とサラ、それとティファだけだ。他の者達には教えていない」
「あ、そうだったのか。……考えてみればそれも当然か」
ジャミル達のように実際に証拠を見た、あるいはティファのようにニュータイプ能力で理解出来たのならともかく、そうでなければ異世界から来たと言われてもそう簡単には信じられないだろう。
そもそも他の面々は戦後世界で生まれ育った者達だけに、異世界という存在自体を理解していない可能性もあるのだ。
その辺の状況を考えれば、ジャミルが俺達の正体を話していないというのも納得出来る。
「なら、ちょうどいい。これを機会に、フリーデンのクルー全員で俺達の存在を把握しておいた方がいいだろ。……オルバのように潜入したり、裏切ったりする奴がいれば問題だが」
「その辺は問題ない。全員、私が信頼出来るクルーだ」
「ガロード、ウィッツ、ロアビーの3人は? ……いや、ガロードはティファの件もあるから心配いらないだろうが、ウィッツとロアビィの2人は場合によっては俺達の情報を売るような真似も……可能性としてはある」
俺が知ってるウィッツとロアビィの性格から考えると、その辺はあまり心配がないようにも思う。
しかし、それはあくまでも俺が知ってる限りの話であって、いざとなればどうなるかは分からない。
「その辺は私には分からないな。だが、フリーデンがアクセルの国に行くとなると、ウィッツやロアビィを連れていかない訳にもいかない。ウィッツやロアビィを信用出来るかどうかは、アクセルに判断して貰う必要がある」
「俺がか。……取りあえず問題はないと思う」
この世界の原作を思えば、エアマスターとレオパルドを思えば、恐らく味方になるのは間違いないと思われた。
ゲテモノガンダムであるベルフェゴール、ヴァサーゴ、アシュタロンといったMSは敵でもおかしくないし。
実際オルバはフリーデンに侵入していたし、シャギアはこっちを襲ってきた。
その後もシャギアはバルチャーを扇動して俺を襲ってきたり、オルバは家出をしたガロードにちょっかいを出している。
その辺の状況を考えれば、やっぱりウィッツとロアビィはフリーデンに敵対する事はない……と思う。
この世界の原作を知らないので、それが絶対とは言えない。
「ふむ。アクセルがそう言うのなら私はこれ以上何も言わないが……」
「ならそれでいいな」
こうしてフリーデンの面々はホワイトスターに来ることになるのだった。
「アクセル、そろそろよ」
マリューのその言葉に、テンザン級のブリッジで映像モニタに視線を向ける。
するとその映像には見覚えのある山の入り口があった。
ただし、以前と違うのはしっかりと道路が整備されている事か。
以前は最低でも15年もの間手入れがされていなかったので、コンクリートの道路は壊れている場所も多く、結構大きな植物が生えていたりもした。
だが、俺がバルチャーとして行動している間に、量産型Wやコバッタが主力となって道路を整備しなおしたのだろう。
陸上戦艦は基本的にホバー移動なので、道路が悪くても問題はない。
何しろバルチャーとして活動する時は、それこそ荒れ地とかのもっと道の悪い場所であっても陸上戦艦は特に問題なく移動しているのだから。
それでもこうして修繕したのは、見映えの為だろう。
この先はシャドウミラーの領土であるというのを示しており、だからこそ道路が壊れたままには出来なかった。
「フリーデンにはテンザン級の後ろを来るように言ってくれ。俺達よりも前を移動していると、場合によっては自動迎撃装置が動くかもしれない」
自動迎撃装置の判別がどうなっているのかは分からないが、俺の乗っているテンザン級がいれば、フリーデンが攻撃される事はまずないと思う。
しかし、テンザン級の前をフリーデンが移動していれば……うん。まぁ、どうなるかは分からない。
後ろにテンザン級がいるから問題ないと判断されるのか、それとも後ろにいるのでは駄目なのか。
そうである以上、安全策で行く方がいい。
「了解しました。フリーデンに通信を入れます」
量産型Wがそう返事をするのを確認してから、マリューに声を掛ける。
「基地の方、どうなっていると思う?」
「どうって、別にそこまで特別な風にはなっていないんじゃない? 技術班も関わってないみたいだし」
ここで技術班という名称を口にしたのは、マリューも技術班なら普通にそういう事をすると理解しているからか。
レモンと共に技術班を率いている……正確には副リーダーとかそんな感じの存在だけに、マリューは技術班なら何かやらかすのではないかと、そう思っているのだろう。
「だといいんだけどな。ロイド辺りがこっちに来ていれば、それこそ自動迎撃装置が無人のKMFに変わっていても驚かないぞ。……いや、無人機はさすがに無理だし、コバッタ辺りをパイロットにしてもか?」
「それは……まぁ、ロイドがいればやりそうだけど、セシルなら止めるんじゃない?」
「そう言えば、あの2人はくっつきそうでなかなかくっつかないのよね」
俺とマリューの会話にそう口を挟んできたのは、ミナト。
テンザン級を動かしながらだが、その口調や手元に危なっかしいところはない。
テンザン級2隻がすれ違うといったような幅ではないが、それでもテンザン級が楽に通れるだけの道幅はある。
ミナトにしてみれば、この程度の道を移動するのに苦労するような事はないのだろう。
「セシルの世話焼き度を考えると、ロイドはとっくに落とされていてもおかしくはないと思うけど」
セシルは美人で仕事も出来て性格もいい。
……料理がちょっとアレだが……それでも、それ以外は全く問題がないのだ。
料理はおにぎりの具をジャムにするとかだけど。
ただ、考えてみれば和菓子にもおはぎとかがある。
そう考えれば……うーん、どうなんだろうな。
洋風のおはぎと考えれば、意外と合わないのか?
おにぎりという言葉で強いイメージがあるからこそ、おにぎりにジャムは合わないと思ってもおかしくはないと思う。
「取りあえずあの2人がくっつくのはもう少し時間が掛かりそうだってのは間違いないな」
そう、告げるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1910
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1750