転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3266話

 テンザン級とフリーデンは、フォートセバーンに向かって進んでいた。

 情報によるとフォートセバーンのある地方は元々北米大陸の中でも北にあり、1年を通して寒いらしい。

 このX世界は元々コロニー落としの影響により、自然環境はまだ完全に回復した訳ではない。

 15年が経って大分回復してきたのは間違いないのだろうが、それでもまだ地域によってはコロニー落としの影響が強く出ているところはある。

 フォートセバーンもそんな街で聞いた話によれば1年を通して雪が降っているとかなんとか。

 UC世界での事を考えると、もしかしたら寒冷地用のMSとかがあるかもしれないな。

 UC世界でもジムの寒冷地仕様があった筈だ。

 ジオン軍のMSは……どうだったか、ちょっと忘れたけど。

 そうなると、このX世界でも寒冷地仕様のMSがあってもおかしくない。

 いや、寧ろないとおかしいと言うべきか。

 

「そう言えば、ティファだっけ? こっちに来なくなったわね」

 

 テンザン級の食堂でゆっくりしていると、不意にクスコがそんな風に言ってくる。

 ちなみにシーマとクリスは何か用事があるとかでここにはおらず、いるのは俺以外はモニクとクスコの2人だけだ。

 そんなクスコの言葉に、モニクがどこか責めるような視線を俺に向けていた。

 うん、これは多分……事情とかは十分に理解しているんだろうな。

 クスコとは違うが、ティファもニュータイプなのは間違いない。

 そうである以上、以前ティファが来た時にどういうのを見たのか、多分予想出来たのだろう。

 モニクはニュータイプではないが、それでもニュータイプというのがどのような存在なのかは知っている。

 そしてティファがテンザン級に来た日の前日に俺の部屋で何があったのかを予想するのは難しい事ではない。

 そうである以上、ティファが何を見たのかを理解出来てもおかしくはない。

 クスコとティファはニュータイプであるというのは同じでも、UC世界のニュータイプとX世界のニュータイプと、名前は同じでもその意味は違う。

 違うのだが、それでもニュータイプ同士の感応というか、精神的な触れあい? そういうのは出来るみたいなので、フリーデンのティファとテンザン級のクスコやマリオンがそういう真似をしてもおかしくはない。

 

「まぁ、その……多分、色々とあるんだろう。元々ティファは引っ込み思案といった性格をしているんだ。フリーデンの中で移動するのならともかく、テンザン級に来るのはそれなりに大変だしな」

 

 フリーデンもテンザン級も、移動を続けている。

 そうである以上、もしフリーデンからテンザン級に来るとなると、MSや車の類を使って移動する必要があるのだ。

 とてもではないが、ティファにそんな真似は出来ないだろう。

 ガロードがティファの世話係になっているので、無理にでも来ようと思えば来れるんだろうが……ティファが来ない理由は、モニクの予想通りの可能性が高いので、話を逸らすべく何か話題がないのかを考え……ふと、窓の外の景色に気が付く。

 

「雪が降ってきたな」

 

 その言葉に、モニクとクスコの2人は窓の外に視線を向ける。

 サン・アンジェロ市や基地のあった辺りから、大分北に向かってきた証拠だろう。

 こうして雪が降ってきたという事は、フォートセバーンはもう少しなのかもしれないな。

 

「あら、本当ね。こうして地上で見る雪は……少し思うところがあるわね」

「ええ。私もモニクと同意見よ」

 

 2人の言葉を聞いて、納得する。

 そう言えばモニクもクスコもスペースノイドで宇宙育ちなのか。

 こうして地球で雪が降るといったような景色は、見た事がなかったのだろう。

 一応コロニーでも雪を降らせることは出来るものの、基本的にはそんな真似はしない。

 雪が降ると、雪掻きとかが大変だからだろう。

 また、雪掻きを抜きにしても、道路に雪があれば当然ながらそれによって転んだり事故ったりする者も出て来る。

 だからこそ、クリスマスとかそういう時でもないと雪が降らないと、誰かから聞いた覚えがあった。

 そんな2人だけに、地球で降る雪には思うところがあるのだろう。

 恐らくシーマやマリオン、黒い三連星の面々も今頃は雪に目を奪われているのかもしれないな。

 唯一、クリスは連邦軍出身なので地球にいたこともあるらしいから、雪にはそれなりに慣れていてもおかしくはない。

 

「雪となると、MSの方もある程度対処が必要になるかもしれないな」

「アクセル、こういう時はせめてもう少しロマンチックな事を言ってもいんじゃない?」

 

 少しだけ不満そうなクスコの言葉。

 とはいえ、砂漠程ではないにしろ雪というのは結構厄介なのは間違いない。

 量産型Wとかに任せて置けば、問題なくその辺の調整とかはしてくれると思うけど。

 それに、ぶっちゃけテンザン級に搭載されているMSは空を飛べるので、最低限の対処だけでよかったりする。

 これがレオパルドのように空を飛べないとなると、深い雪に足を取られたりしながら進む事になりかねないのだ。

 元々レオパルドは歩く弾薬庫状態で、機動力は低い。

 足の下にあるローラーでそれを補い、高い機動力になってるんだが……そのローラーが本領を発揮出来るのは、あくまでも荒れ地とかそういう場所だ。

 沼地とか、雪の積もっている場所では、ローラーは多分使えない。

 あるいは使えたとしても、機動力は恐ろしく落ちるだろう。

 

「でも、MSが必要になるかどうかは、まだ分からないんじゃない? ティファが感じたのは、フォートセバーンかどうかは分からないけど、とにかく北にニュータイプがいるという事だった筈だし。もしかしたら話し合いで平穏にどうにか出来る可能性もあるでしょう?」

 

 モニクのその言葉には、納得出来るところもある。

 あるのだが……この世界にも原作があると考えると、素直に会話で仲間にするといったようなことが出来るとは思えない。

 あるいはニュータイプはともかく、その後ろにいる誰かがこっちと敵対するという可能性も否定は出来ない。

 他に考えられる可能性としては、見つかったニュータイプは素直にこっちと友好的な関係を築けるが、そんなニュータイプをも敵とする何者かが攻めてくるといったところか。

 そうなると、一番可能性が高いのは……シャギアとオルバのフロスト兄弟といったところか。

 

「具体的にどういう事が起きるのかは、正直分からない。分からないが、それでも何があっても問題ないように準備をしておいた方がいいのは間違いないだろう」

 

 そんな風に会話を交わしながら、俺達3人は食堂の窓から見える雪を見ていると……

 食堂にある通信装置が着信を伝えてくる。

 このタイミングでこうして連絡が来たという事を考えると、多分何かあったんだろうな。

 そう思いつつ、通信機のスイッチを入れると……

 

『アクセル、食堂にいたのね。ちょっとブリッジに来てちょうだい。フリーデンから緊急の通信よ』

 

 映像モニタに表示されたマリューが、そう言ってくる。

 フリーデンから緊急の?

 もしかして、ティファの一件じゃないだろうな。

 そんな風に考えつつ、モニクとクスコに声を掛けてからブリッジに向かうのだった。

 

 

 

 

 

「待ち伏せ?」

『そうだ。ティファが敵の存在を感じた』

 

 映像モニタに表示されているジャミルが、そう言ってくる。

 相変わらずのサングラスなので、どのような表情なのかは分からない。

 分からないが、それでも真剣なのだというのは言葉で理解出来る。

 また、それはマリューも同様なのだろう。

 だからこそ、テンザン級は現在停まっている。

 

「クスコやマリオンが特に何か感じた様子はなかったんだが」

『ティファの方がニュータイプとしては高い能力を持っているのか、それとも能力の方向性の違いか』

 

 能力の方向性か。

 その、可能性はありそうだな。

 同じニュータイプという能力であっても、UC世界とX世界ではその本質が違う。

 フラッシュシステムの件は、その最たるものだろう。

 そういう意味では、敵を察知する能力はティファの方が高くてもおかしくはない。

 

「話は分かった。けど、この状況でこっちを待ち伏せしてるとなると……ニュータイプは敵だと思った方がいいんじゃないか?」

『それは……』

 

 ジャミルは難しそうな様子を見せる。

 ジャミルにしてみれば、出来ればニュータイプとは戦いたくないのだろう。

 元ニュータイプのジャミルにとって、出来れば保護したいと思ってもおかしくはない。

 

「それ以外にも、距離的にそろそろフォートセバーンが近い筈だ。そうなると、ここで敵が待ち伏せをしているという事は、ニュータイプ……はどうか分からないが、少なくても今回待ち伏せをしているという敵はフォートセバーンを拠点としている可能性が高い」

 

 これがサン・アンジェロ市とかその周辺だったら、気候的にもそこまで厳しくないので、野営をしたり、洞窟で寝泊まりしたりといった真似も出来る。

 だが……と、ブリッジの窓から外を見れば、そこではかなり強い雪が降っていた。

 食堂で俺が雪を見た時はここまで強く降ってはいなかったのだが、この短時間で吹雪とまでは言わないが、かなり降ってくる雪の量も多くなっている。

 こんな雪の中で野営などしようものなら、まず間違いなく凍死するだろう。

 あるいは陸上戦艦があれば、そこを拠点にするといった真似も出来るかもしれないが……いや、それはあるか?

 単純にフォートセバーンに向かうバルチャーや旅人を狙う盗賊型のバルチャーといった可能性は否定出来ない。

 

「盗賊をやっているバルチャーの可能性もあるな」

『ふむ、その可能性も高いか』

 

 少しだけ安心した様子のジャミル

 ジャミルにしてみれば、ニュータイプを敵にするよりもバルチャーが襲ってきたという方が都合がいいのだろう。

 ただ、フォートセバーンに向かう相手を襲う盗賊となると……稼ぎの方が問題だと思うんだが。

 普通に考えて、サン・アンジェロ市とフォートセバーンでは、どう考えてもサン・アンジェロ市の方が暮らしやすい

 いやまぁ、フォートセバーンについては実際に行ってみた事がないので、もしかしたら普通に暮らしやすい街なのかもしれないが。

 ただ、周囲が雪だけで春や夏がないというのは、正直なところ微妙だろう。

 当然のようにそんな場所なら食料も高くなるだろうし。

 食料を運ぶ相手が盗賊となったバルチャーに襲撃されるとなれば、食料の値段は余計に上がるし。

 うん、普通に考えてやっぱりフォートセバーンは暮らしにくい場所だし、そこに来る者も決して多くはない筈だ。

 そうなると……どうにかして、自給自足をしてるのか?

 まぁ、南極だか北極だかで生活している民族もいるという話だし、それに比べればフォートセバーンはまだマシなのか?

 

「ともあれ、待ち伏せをしている以上はきっちりと対処をする必要があるな。寒冷地仕様のMSを入手出来るかもしれないし」

『こちらのMSはキッドが中心になって寒冷地に対応出来るようにしているが、そちらは問題ないのか?』

「問題ない。それにこっちのMSは全て空を飛べる機体だからな。地上しか移動出来ないMSよりは、大分改修もやりやすい」

 

 実際には改修という程大袈裟なものではない。

 また、簡単だからといって手を抜くような真似をすると、それはそれで問題なのだが……幸いにも、量産型Wには手を抜くといったような行動は出来ない。

 いやまぁ、敢えて何らかの仕掛けをして戦闘中に機体の動きが悪くなるようにしろとか言えば、そういう風にも出来るだろうが。

 だが、敵に対する妨害工作ならともかく、味方に対してそんな真似をする必要はない。

 

『そうか。ならば安心だな。……それにしても、待ち伏せしているという敵は現れんな。どう思う?』

「単純に、まだ俺達が敵の攻撃範囲に入っていないとか? こっちを襲撃しようとしている連中にしてみれば、こうして俺達が攻撃範囲の外で動きを止めていると、我慢の限界に達するかもしれないな」

 

 そう言いつつも、それはあくまでも盗賊のバルチャーの場合だ。

 ジャミルは出来れば襲ってくるのはニュータイプではなく盗賊のバルチャーであることを希望している様子だったが、個人的にはやはりニュータイプの仕業だと思う。

 この世界の原作については当然知識がないものの、ニュータイプが素直に仲間になるとはちょっと思えないんだよな。

 特に今回は初めてのニュータイプだし。

 その辺の事情を考えると……

 

『あれー? 何だかスノーボードやってる人がいない?』

 

 と、不意に映像の向こうからトニヤの声が聞こえてくる。

 一体何を言ってるんだと突っ込みたくなった。

 当然だろう。このX世界においてスノーボードとか……というか、戦後世界なのにスノーボードとかの知識は残ってるんだな。

 あるいは戦後世界で太陽が出るまではかなり寒かったらしいから、スノースポーツの類はそれなりにやったのかもしれないが。

 

『げぇっ、出たぁっ! MSがスノーボードでこっちに向かって来てる!』

 

 そんなトニヤの声が映像モニタ越しにこちらにも向かってくるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1910
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1750
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