転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3270話

 カリスを右手に乗せたまま、ヴァサーゴはフリーデンに向かう。

 フリーデンの格納庫に入ると、そこには既にエアマスターとレオパルドの姿があった。

 GXは……損傷が酷い為か、まだ回収出来ていないらしい。

 見た感じでは、ベルティゴによって結構なダメージを受けはしたが、それでも歩けないといったような感じではなかった。

 GX最大の特徴であるサテライトキャノンの方にはそれなりのダメージがあったように思えたが。

 そうなると、今ここにカリスが来るから、ガロードの乗っているGXはまだ回収されていないとか、そういう感じか?

 格納庫の中にはそんなMSの他にもジャミルを始めとしてそれなりの人数が集まっていた。

 受け入れる用意をするようにと言っておいたのだから、こうして準備をしておくのは当然の事だったのだろうが。

 よく見ると、ウィッツやロアビィもまた拳銃を手にジャミルの側にいた。

 これは別にそこまでおかしな話ではないのだろう。

 フリーデンのクルーとして活動している連中と比べても、ウィッツやロアビィはフリーのMS乗りとして活動してきたのだ。

 当然だがMSでの戦い以外に、生身での戦いを経験する事も多かった筈だ。

 何しろウィッツやロアビィが乗ってるのは、ガンダムだ。

 高性能MSとして名高いガンダムと戦って勝つよりも、パイロットがガンダムに乗っていない時に襲った方が手っ取り早い。

 しかもパイロットを直接殺すのだから、MSも無傷で手に入る。

 今まで俺が遭遇してきた盗賊のバルチャーの場合、そういう手段でMSの入手とか普通にやりそうだしな。

 そんな風に考えながら、ヴァサーゴの右手を下げていく。

 そしてカリスがヴァサーゴの右手から降りると、そちらにジャミル達が近付いていった。

 俺もMSに乗ったままだとちょっと問題か。

 これでカリスが普通のMSパイロットなら、特に何かをする必要もない。

 しかし、カリスはニュータイプだ。

 そうである以上、ここで俺が直接接触すれば、ティファみたいに俺が普通の存在ではないと判断し、妙な考えを抱かないようになるかもしれない。

 

「シーマ、ジュラッグの回収はどうなっている?」

『こっちで倒した分は回収しておいたよ。スノーボードの方も。ただまぁ……それなりに壊れている部位もあるけどね』

「戦闘だったから、それはしょうがないだろ。俺だってコックピットを貫いて機体を確保したんだし」

 

 カリスのように降伏しろと言って素直に降伏するのならともかく、戦いの中でそんな事をしているような余裕はあまりない。

 そうなると、やはりここは敵のパイロットには悪いが、さっさとコックピットを潰してしまった方が手っ取り早いのだ。

 

『そう言って貰えると助かるよ』

「気にするな。……で、カリスが乗っていたMS。ジオン軍が使っていたエルメスっぽい印象を持つMSだが、それはこっちで確保出来る事になった。これの確保もしておいてくれ。ジュラッグと違って1機しかないから、慎重にな。で、回収したらコックピットに何か仕掛けられてないか確認して欲しい」

『分かったよ。けど、それをあたしに頼むという事は、まだそっちにいるのかい?』

「そうなるな。カリスっていう敵のニュータイプについては、色々と興味深い点があるし。ティファとは違って、ニュータイプでMSパイロットをやってる奴だし」

 

 ティファはニュータイプだが、戦闘には参加しない。

 待ち伏せを知らせたりと、ニュータイプ能力を使ってレーダー的な存在になってはいるみたいだが。

 そしてジャミルは元MSパイロットだったが。今はもうニュータイプの能力もほぼなくなっているらしいし、MSパイロットではなくフリーデンの艦長をしている。

 そういう意味では、直接ニュータイプのMSパイロットと接する機会というのは貴重だ。

 

『あまり苛めないようにするんだよ』

 

 何故かシーマは若干呆れの口調でそう言い、通信が切れる。

 苛めるって……俺を一体何だと思ってるんだ?

 一瞬そう思ったが、今まで自分のやって来た事を考えるとその辺は否定出来ないことに気が付く。

 ……うん。取りあえずその辺は気にしないでおくか。

 シーマにベルティゴの回収を頼んだし、俺もコックピットから出る。

 カリスを右手に乗せていた関係上、ヴァサーゴは片膝を突いた姿勢になっているので、コックピットから降りるのも難しい話ではない。

 空を飛べるので、MSが立った状態からでも普通にコックピットから降りられるのだが。

 そうしてヴァサーゴから出ると、カリスはジャミルと何かを話しているようだった。

 ジャミルの側にはティファの姿もある。

 あの様子を見ると、恐らくニュータイプ同士で何かを話しているといったところか。

 そんな場所に俺が割り込んでもいいのか?

 若干そう思ったが、カリスから色々と話を聞こうと思っている以上、割り込ませて貰おう。

 

「ジャミル」

「アクセルか」

「……あ」

 

 俺がジャミルに話し掛けると、ティファは即座にジャミルの後ろに隠れる。

 そんなティファの右肩には炎獣のリスがいる。

 ただ、いつもと違うのは炎獣だけではない。

 俺がジャミルの名前を呼んだ瞬間、ティファの顔が赤くなったのだ。

 ……どうやら、まだ以前の一件について気にしているらしい。

 こういうのって、普通なら情事を見られた俺の方が顔を赤くするようなものだろうに。

 時には10人以上とそういう行為をしている俺が、普通と言っても意味がないような気はするが。

 今はティファよりも、カリスだ。

 

「あ……ああ……」

 

 そんなカリスは、何故か俺を見て衝撃を受けた様子。

 それこそとてもではないが信じられないといった驚愕の表情を浮かべるカリスの姿。

 

「カリス?」

 

 カリスが俺を見るのは、これが初めてではない。

 カリスとの戦闘中の時や、降伏についての話をした時も俺と接触している。

 ……直接会っていなかったからか?

 だが、直接会っていない時であっても、俺を相手に何かを感じていた様子を見せていたのは間違いない。

 

「おいおい、アクセル。お前は一体何をしたんだよ?」

 

 ウィッツがこの現状を理解出来ないといった様子で言ってくる。

 しかしそう言われても、俺がどうこう言える訳がない。

 

「戦いで勝利はしたが、言ってみればそれだけだ」

「直接会ったからだと思います」

 

 カリスの様子を見て疑問を覚えている俺の耳に、そんな声が聞こえてくる。

 誰がその声を発したのか、考えるまでもない。

 ティファが顔を赤くしながら、ジャミルの身体の後ろに隠れながらもそう言ってきたのだ。

 

「直接……? ああ、なるほど。映像モニタ越しなのと、直接会ったのでは違うのか。……けど、映像モニタ越しの時も何かを感じてはいたようだったぞ?」

 

 それにニュータイプならMSの戦闘の時に相手の存在を感知したり出来る筈だ。

 だとすれば、直接会うのと映像モニタ越しに会うのとでは、そう違いはないと思うんだが。

 

「恐らく、アクセルがニュータイプとはまた違った意味で特別な存在だからだろうな。私はニュータイプ能力がもう殆どないから、そのように衝撃を受ける感じ方はしなかったが」

「そう考えると、ジャミルがニュータイプ能力をなくしていたのは、不幸中の幸いだったのかもしれないな」

「そうかもしれんな。だが……カリスをこのままにしておく訳にもいかないだろう。少し待っていてくれ」

 

 そう言うと、ジャミルは衝撃を受けて固まっているカリスを連れて、この場から離れる。

 俺の存在に驚いていたのだから、俺のいない場所に連れていけば問題はないと判断したのだろう。

 

「こうして考えると、アクセルって……」

「そこで言葉を止められると、余計に気になるんだが」

 

 ロアビィの意味ありげな視線に、そう返す。

 

「そう言われても、今の状況を考えると俺がそんな風に言ってもおかしくはないだろう?」

 

 ロアビィのその言葉に、何も言えなくなる。

 するとそんな俺にウィッツが興味深そうに話し掛けてきた。

 

「なぁ、それでニュータイプとの戦いはどうだった? 俺とロアビィはジュラッグだったか? そいつらと戦っていて、殆ど見る事が出来なかったんだが」

 

 ウィッツやロアビィが気になるのは当然だろう。

 ジャミルは前回の戦争に直接参加したので、ニュータイプとして戦ったり、あるいは敵のニュータイプと戦う機会はあった。

 しかしウィッツやロアビィは戦争の時はまだ子供だ。

 そして戦後になってからフリーのMS乗りとして活動するようになったのだ。

 ニュータイプが操縦するMSとの戦いというのは、とてもではないが経験出来る事ではない。

 ましてや、ジャミルの目的はニュータイプの保護だ。

 この先もフリーデンと一緒に行動するとなると、ニュータイプと戦う機会はどうしても増えるだろう。

 だからこそ、ウィッツやロアビィもニュータイプとの戦いについて気になっているらしい。

 とはいえ、俺の場合はこの世界のパイロット達と前提条件が違う。

 スラスターを全開にして機体を好きなように動かすといった事が出来るのだ。

 普通ならGによってまともに操縦する事が出来ないような状況であっても、混沌精霊の俺にとってはGとかは何の問題もない。

 そんな風に機体制御を出来る俺にしてみれば、ビットの攻撃を全て回避するような事もそう難しい話ではない。

 ウィッツやロアビィが本当にニュータイプとの戦いについて知りたいのなら、ガロードに聞いた方が手っ取り早いと思う。

 ……今のガロードにその辺りの説明を出来るかどうかは、また別の話だが。

 そう思わないでもないが、今はまずニュータイプとの戦いについて説明しておいた方がいいか。

 

「この世界のニュータイプ用のMSが具体的にどういうのかは分からない。ただ、今回のベルティゴとの戦いの中で厄介なのは、小型のビットだ。小型のビットはその名前の通り小さいから、戦いの中ではどこから攻撃をしてくるのか分からない」

「ちょっと待った。小型のビットって? 小型って言うくらいなら普通のビットってのもあるのか?」

 

 ウィッツのその言葉にそう言えばと納得する。

 そもそも俺が知ってるビットというのはUC世界でニュータイプ用のMAのエルメスが使っていた武器だ。

 つまり、UC世界でしかビットという言葉は通じない可能性もある。

 X世界において、あの手の武器は何と呼ぶのか分からないし。

 

「UC世界において、ニュータイプが使うあの手の武器はビットと呼ばれている。ただ、その大きさはMSの半分くらい……10m近い大きさだ。それに比べると、ベルティゴが使うビットはかなり小さいだろう?」

 

 まぁ、ファントムやドラグーンの類もあるので、無理にビットと呼称する必要はないんだが……ただ、ニュータイプ用の兵器と考えるとやっぱりビットというのがピッタリくるんだよな。

 

「X世界においてはビットと呼んでるのかどうかは分からないが、とにかくニュータイプ用のMSで一番危険なのはその手の武器だ。ただ、武器だけじゃなくてニュータイプは反応速度も速い。なかなか攻撃を命中させる事は出来ないし、向こうの攻撃は回避しにくい」

「それは……厄介だな」

「そうだねぇ。俺のレオパルドは連射系の武器があるからいいけど、エアマスターの場合はそういう訳にもいかないだろ?」

「……ああ」

 

 ロアビィの言葉に、ウィッツが苦々しげな様子で頷く。

 だが、それも仕方がないだろう。ウィッツのエアマスターは、ロアビィが言うように武器が少ない。

 俺が知ってる限りだと、ビームライフルとバルカン、ミサイルしかない。

 バルカンは2種類あるし、連射出来る武器ではあるが威力はそこまで期待出来ない。

 そもそもエアマスターはあくまでも機動力特化の機体であって、武装そのものはそこまで強力ではない。

 ……いやまぁ、それでもビームライフルはガンダムが使うだけあってかなり強力な武器なのは間違いない。

 だが、それは相手がジェニスやドートレスのような量産型MSの場合であって、ニュータイプを相手にするとなると、当然だが相手のMSも相応の性能を持っている。

 それでいて、ニュータイプ能力によって回避や命中はウィッツよりも上になる。

 つまり、エアマスターの上位互換とも呼ぶべき存在を相手にするのだ。

 勿論、それはあくまでも戦闘能力の一部に対してだけであり、例えば長距離を移動する際の機動力という点では、エアマスターの方がベルティゴよりも性能は上だろう。

 

「アクセル、そういうのを相手にする時ってどうすればいいんだ?」

「ウィッツの場合は……操縦技術を伸ばすというのが、最善なのは間違いない」

 

 実際、ルナ・ジオン軍の中にもニュータイプではないのにニュータイプと互角以上に戦えるだけの能力を持っている者は多い。

 シーマ、ラル、ガトー、ヴィッシュのような異名持ちの面々は普通にニュータイプを相手にしても勝つ事が出来るだろうし、異名持ちではなくてもノリスを始めとした面々はニュータイプを相手にしてもやり合える。

 

「それは……けど、すぐに出来る事じゃないだろ?」

「そうだな。そうなると、他には単純にエアマスターを強化するとかだろうな。幸い、フリーデンにはキッドがいるし」

 

 そう言う俺に、ウィッツは微妙な表情を浮かべるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1915
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1751
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