転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3291話

 結局カリスがフォートセバーンの市長となり、量産型Wがその補佐をするという事で話は決まった。

 ジャミルはこれに対してあまりいい顔をしなかったのだが、他に何かいい案がある訳でもなく、消去法でそうなってしまったのだ。

 ジャミルは人工ニュータイプのカリスを市長という目立つ地位につけることは反対だったのだろう。

 しかし、なら他に誰がいるのかと言われれば、他に市長に相応しい人物がいないのも事実。

 カリス以外の誰かをお飾りにして、量産型Wが実質的にフォートセバーンの統治を行うといった考えもあったが、それだと結局俺達を裏切る心配のないカリスがいいという結論になる。

 カリスは、少なくても俺を裏切るといった様子がないのも、カリスを市長にするというのを選んだ理由だろう。

 

「さて、じゃあ……そろそろ行くか」

「うむ」

 

 俺の言葉にジャミルが頷く。

 本来なら、フリーデンに乗って政庁まで行けばいいのだろう。

 しかし、そのような真似をすれば間違いなくフォートセバーンの住人を刺激する。

 ジャミルの降伏勧告を聞き、ドーラットを信じてもいいのかという思いがあっても、バルチャーが……それも自分達と戦っていたバルチャーの陸上戦艦が街中に入ってくるということになれば、それは大きな騒動になりかねない。

 ジャミルとしては、折角フォートセバーン側が降伏したのだ。

 余計な騒動を起こして、この先の面倒を増やしたいとは思わないのだろう。

 俺にしてみれば、そうなったらそうなったで特に問題はないと思うのだが。

 ちなみに当然だがフォートセバーン側が……というか、降伏したドーラットが何か妙な真似をしたら洒落にならないので、ロアビィのレオパルドが一緒に来る事になっている。

 俺がいる限りはMSが襲ってきても対処するのは簡単だが、それを知らない者が多数いる。

 そうなると、妙な考えを起こしたりといったような事になってもおかしくはない。

 その為に護衛のMSを連れていくことになった

 そして護衛のMSは、今回の場合だと抑止力という一面が強いので、高性能MS……つまり、ガンダムが適任だ。

 GXはまだ修理中で、俺は生身の人員の方に回っている。

 そうなると残るのはエアマスターとレオパルドだが、エアマスターはMA形態だと戦闘機にしか見えない。

 いやまぁ、それならMS形態のままでいればいいというだけなんだが。

 それに対し、レオパルドは見るからに重武装のガンダムだけに、抑止力という点では非常に大きい。

 このX世界においてガンダムというのは、高性能MSの代名詞だ。

 特にフォートセバーンの住人は地球に住んでいるのだから、連邦軍の切り札でもあったガンダムを覚えている者も多いだろう。

 戦後に生まれた者達は、ガンダムについてそこまで詳しくないかもしれないが。

 

「アクセル、行こうか」

 

 ジャミルの言葉に頷き、俺は自分と一緒に行く面々……テンザン級からはモニクとクスコの2人に視線を向けるのだった。

 

 

 

 

 

 フォートセバーンの中に入ると、当然だがかなりの注目を浴びる。

 レオパルドが護衛としてついている事も大きいのだろうが、やはりカリスが車に乗っているのが最大の理由だろう。

 フォートセバーンの住人にとって、カリスは特別な存在だ。

 そんな人物が俺達と一緒に車に乗り、政庁に向かっているのだ。

 それを見て雪の積もっている地面に膝を突いている者もいた。

 

「カリスだったかしら。こうして見ると、フォートセバーンの住人に凄い人気があったのね」

「本人の魅力もあるんだろうが、やっぱりニュータイプだっていうのが大きいんだろうな。俺が驚いたのは、寧ろ人工ニュータイプの件で自分達を騙していたといった風に思ってる奴がいないことだけど」

 

 モニクの言葉にそう告げる。

 実際道路脇に集まっている少数の人々――大半の住人達は、やはりガンダムが怖いのだろう――の様子を見る限り、そこにあるのはカリスが捕まってショックを受けているといったような者達だけだ。

 

「量産型W、一応何か怪しい人物がいたら把握しておけ。何か妙な行動を取るような奴がいたら、攻撃を許可する」

「了解しました」

 

 俺とモニク、クスコ以外でこの車に乗っているのは、量産型Wだ。

 量産型Wにカリスのサポートをさせる以上、当然だろう。

 政庁で働いている者達にも、量産型Wの姿……その特徴的なヘルメットとか、そういうのをしっかりと見せておき、慣れて貰う必要がある。

 外見的にはかなり衝撃的だから、慣れて貰うには少しでも早い方がいい。

 そんな風に考えている間も車は進み続け、やがて政庁に到着する。

 政庁では役人達が俺達を待っていた。

 自分達が降伏した以上、少しでも自分達の事を覚えておいて貰いたいといったところか。

 ただし、エニルやドーラットの姿は見えない。

 政庁の前に俺達が乗ってきた数台の車が停まると、すぐに役人達がやって来て扉を開ける。

 その扉から降りるが、俺はともかくモニクやクスコといった美人を見て驚き、何よりも量産型Wの外見に驚く。

 他の車はと視線を向ければ、カリスが降りてくるとそれに対して色々と衝撃を受けている者もいた。

 ドーラットの部下である以上、恐らくカリスが俺達に捕まっているというのは知ってる者もいたのだろう。

 でないと、その後に起こった戦いでカリスのベルティゴが出撃していなかった理由が分からない。

 フォートセバーンの外で行われた戦いである以上、政庁の役人達もベルティゴが出撃していたかどうかは分からなかったかもしれないが。

 カリスを見て衝撃を受けた役人も、すぐにこの状況について理解したのか、それ以上は何も言わずに俺達を案内する。

 政庁はそれなりに高いビルなのだが……戦後の状態でよくこういう建物を建てられたな。

 ああ、でもアルタネイティブ社も同じようにかなりの高層建築物だったし、この世界の建築技術は平均して高いのかもしれないな。

 当然だが、レオパルドは政庁の外で待機だ。

 まずないとは思うが、車に爆弾を仕掛けるとか、あるいは降伏を認められないとか、そういう奴が出て来てもおかしくはないし。

 何だかんだと、ロアビィはその辺についてそつなくこなす。

 ……ここでヘマをすれば、モニクに冷たい視線を向けられるというのも理解しているだろうし。

 もしロアビィが特殊な趣味の持ち主なら、モニクの冷たい視線を寧ろご褒美ですといったように思いかねないが……いや、これ以上は止めておこう。

 

「アクセル、どうした?」

 

 首を横に振ってロアビィの件を忘れようとする俺に対し、横を歩いていたジャミルが不思議そうな視線を向けてくる。

 他にも何人か不思議そうな、あるいは心配そうな視線を向けてくる者がいるか、それに対して何でもないと再度首を横に振る。

 

「何でもない。ただ、ドーラットをどうしたものかと思ってな」

「ああ、それか。……自由には出来ないだろうな」

 

 何だかんだと、ドーラットは研究者としても、そして政治家としても有能なのは間違いないのだ。

 そんな人物を自由にするといった真似をすれば、それこそ今はともかく、後で何か妙な事を考えかねない。

 そうならないようにする為に一番手っ取り早いのは殺す事だろう。

 ただし、フォートセバーンの住人の反発を考えると、そういう真似も出来ない。

 だとすれば、軟禁か?

 それはそれでいいんだが……フォートセバーンでは実績が大きいだけに、ドーラットを慕っている奴も多い。

 軟禁していても、そこに助けに行くといった真似をしてもおかしくはない。

 となると、フォートセバーンとは別の場所に連れていくしかないのだが……そうなると、サン・アンジェロ市やセインズアイランドとかか?

 あるいはいっそ農村とかでもいい。

 もしくは……俺達の基地?

 有り得ない。

 そう思おうとしたが、考えてみるとそこまで悪い選択肢でもないような気がする。

 まず、量産型Wやコバッタが大量にいるので、ドーラットが妙な真似をしないように見張りをしやすい。

 また、基地を発展させていく上で、フォートセバーンを治めてきたドーラットの手腕はありがたい。

 ぶっちゃけホワイトスターから政治班の面子を誰か連れてくれば、基地の発展はそう難しい話ではない。

 難しい話ではないのだが、政治班はただでさえ激務なのだから、これ以上仕事を増やすのはどうかと思わないでもない。

 そういう意味では、ドーラットに任せてみるのは……悪くないんじゃないか?

 また、X世界の技術を入手するという一面でも大きい。

 とはいえ、ドーラットがそれを受け入れるかどうかは別の話だが。

 エニルとの話を盗み聞きした限りだと、連邦に……というか、地球に強い恨みを持っているようだった。

 だとすれば、こっちの提案に乗るかどうかは微妙なところだろう。

 突破口としては、俺達はシャドウミラーという異世界の存在であると示す事か。

 連邦が憎いのなら、他の世界からやってきた俺達にはそこまで憎しみを覚えていない可能性が高い。

 まぁ、ドーラットの計画を完膚なきまでに破壊したという時点で俺達を十分に恨んでいると思うが。

 

「ドーラットだが、俺達の基地に連れていくというのはどう思う?」

「……本気か?」

 

 ジャミルが信じられないといった様子で聞いてくる。

 まさか俺の口からそんな言葉が出るとは思っていなかったのだろう。

 

「ああ、本気だ。少し考えてみたんだが、これはそんなに悪い選択肢ではないと思う。……殺すとかよりはフォートセバーンの住人に恨まれたりとか、そういう事はないし」

「……ねぇ、本当にそれでいいの? ドーラットが基地で妙な真似をしたりするかもしれないのよ?」

 

 クスコにしてみれば、自分がニュータイプだけに人工ニュータイプの研究をしているドーラットには好意を抱くことが出来ないのだろう。

 とはいえ、ドーラットが有能な研究者であるというのは間違いない。

 だが……エニルとの話を聞いたり、何よりもパトゥーリアの事を考えると、有能であるのは間違いないが、それと比例するように狂気に身を委ねているようにも思える。

 これが正気のままで才能を発揮してるのなら、技術班に所属するといった未来もあるのだろうが。

 狂気の領域に半ば足を踏み入れている以上、技術班に所属するのは難しい。

 技術班というのは、才能があるのは勿論――それは大前提の話――だが、同時にその才能に正気を持っていかれないようにする必要がある。

 そうでなければ、科学者として暴走しかねない。

 その点、ドーラットは技術や知識は技術班に所属するのは十分だが、性格の面で不合格だった。

 

「もし基地に来たら、量産型Wやコバッタがドーラットを見張る。そうなると、ドーラットもとてもではないが妙な真似は出来ない筈だ。それに……見張られていると理解すれば、ドーラットが暴走するような事もないだろうし」

 

 クスコには言わなかったが、もしそのような状況でドーラットが暴走した場合は、殺す事になるだろう。

 

「でも……」

 

 完全に納得出来た様子がないのは、やはりクスコは以前フラナガン機関にいたからというのが大きいのか?

 考えようによっては、ドーラットとフラナガン機関の研究者は似たようなものだしな。

 

「ドーラットの態度によっては……正直なところあまり使いたくないが、マジックアイテムで行動に制限を掛ける事も出来る」

 

 鵬法璽は出来るだけ使いたくないんだが。

 レオンの場合は元々が前向きというか、自分の能力を存分に活かせる場所で働きたいという思いがあったから、鵬法璽を使ってもそこまで問題がなかった。

 ……実際、現在のレオンは政治班のNo.2としてその能力を思う存分発揮している。

 そういう意味では、レオンはシャドウミラーに相応しい人材だったのは間違いない。

 そんなレオンに比べて、ドーラットはマイナス方面の性格をしている。

 もしそんなドーラットに鵬法璽を使った場合、行動をかなり制約するような事になりそうな気がする。

 そうなると、ドーラットの能力を最大限に活かすといったようなことは出来なくなるかもしれない。

 

「取りあえず、それで納得するわ」

 

 渋々とではあるが、クスコも俺の言葉に納得した。

 けど、クスコは鵬法璽の事を知ってるのか?

 知らなくても、単純に俺が持っているマジックアイテムなら何とかなるかもしれないと、そんな風に思ったのかもしれないな。

 

「カリスはどう思う?」

 

 聞く順番が少しおかしいような気もするが、最近のカリスの様子を見ていると、カリスがどういう返事をするのか何となく納得出来てしまう。

 

「アクセル様……いえ、アクセルさんが構わないのなら、僕もそれで問題ありません」

 

 カリスが口にしたアクセル様という言葉に、役人達が驚きの表情を浮かべる。

 当然俺も驚いたかと言われれば驚いたが。

 ただ、俺の場合はエルフ達を始めとしてそんな風に呼ばれる事もあるので、そこまで動揺はせずにすんだ。

 それにすぐに様付けからさん付けに変わったし。

 そんな風に思いつつ政庁の中を進み……やがて市長室へと到着するのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1930
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1754
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