「面白かった。……あら、ガロード? ティファも。どうしたの?」
ワイバーンから降りてきたクリスが、俺の側にいるガロードとティファの姿に気が付き、そう尋ねる。
ガロードはそんなクリスに、目を輝かせながら尋ねる。
「俺もワイバーンに乗ろうと思って。それで、どうだった? ワイバーンに乗ってみて」
「面白かったわよ。そうね……ガロードもGXに乗ってるから、空を飛ぶという経験はしてるでしょう?」
「ああ」
クリスの言葉にガロードは素直に頷く。
ガロードにとっても空を飛ぶというのはGXで慣れているのだろう。
クリスもオクト・エイプに乗って空を飛んでいるので、その辺の感覚は同じらしい。
UC世界においては、クリスが乗ってるMSは空を飛べないタイプだ。
……もっとも、クリスの所属はルナ・ジオン軍なので、基本的にMS戦は宇宙空間で行われる事になる。
そういう意味では、地上用も空中用もないのだが。
あ、でも月面での戦いとなれば、地球よりも重力が軽いながらも、一応着地しながらの戦闘になるのか。
とにかく、そんな訳でクリスは空を飛ぶMSというのはそんなに慣れていない。
それでもオクト・エイプをここまで乗りこなしているのは、それだけクリスの操縦技術やMSに対する順応性が高いという事の証だろう。
「MSではコックピットの中に入っていて空を飛ぶけど、ワイバーンで空を飛ぶ時は、直接風に当たるわ。つまり、実際に空を飛んでいるという感覚がMSよりも高いのよ」
「へぇ……ちょっと面白そうだな」
クリスの説明に、ガロードは興味深そうな様子を見せる。
「乗ってみれば、その気持ちは思う存分にその面白さを楽しめるわよ」
地上に向かって降下してくるクスコのワイバーンを見ながら、クリスがそう告げる。
「おう。じゃあ、ちょっと乗ってみるな! ティファはどうする?」
「……私はいいわ」
ガロードの言葉に、ティファはそう告げる。
ティファにしてみれば、元々運動神経はよくない。
馬とかならともかく、ワイバーンに乗れるとは思わなかったのだろう。
意外とMSの操縦とかならそれなりに出来るかもしれないとは思うんだが。
「そうか? うーん……じゃあ、俺もやっぱり……」
「ううん。ガロードは、乗って。ガロードが乗るところを、見てみたいから」
「え? そ、そうか? あははは。いやぁ、ティファにそう言われたら、俺も乗るしかないよな」
チョロい。
ガロードとティファのやり取りを見て、そう思ってしまった俺は悪くないだろう。
この様子だと、ティファのお願いは大抵聞いて貰えそうだな。
「頑張って」
「よーし、ちょっと頑張っちゃおうかな!」
ティファの応援を受けて、ワイバーンに乗るべく担当の量産型Wのいる場所に向かうガロード。
もしかして、ティファって実は悪女の素質があったりしないか?
何となくそう思う。
ただ、こうして見た限りではティファ本人には自覚があるようには見えなかったが。
視線の先では、ちょうどワイバーンから降りてきたクスコとガロードが何かを話している。
もしかしたら、ワイバーンに乗るコツのようなものでも聞いてるのかもしれないな。
そんなガロードの様子を見ていると、ティファと話していたクリスが俺の方に視線を向けてくる。
「アクセルも乗ってみる?」
「俺の場合は、普通に自力で空を飛べるしな」
クリスがガロードに話していた、MSで空を飛ぶのとはまた違う空を飛ぶ快感。
それについては、俺の場合は普通に感じる事が出来るんだよな。
この辺、俺が混沌精霊であるのが大きな違いだろう。
「それとはまたちょっと違うような気もするけど……」
「そうか? けど……最初はあまり乗り気じゃなかった筈なのに、気が付いたらかなりやる気になってたな」
クスコよりも先に降りてきたものの、クリスがワイバーンの試乗を気に入っていたのは間違いない。
だからこそ、俺に対しても自力で飛ぶのとワイバーンに乗って飛ぶのとでは違うと、そう言いたいのだろう。
そこに違いがあるとは思えないのだが。
「お待たせ。うーん、楽しかったわ。それでこれからどうする? 売店に行ってソフトクリームでも食べたいんだけど。ティファも一緒にどう?」
「……いいです。ガロードを見ていたいので」
そう言うティファだったが、最初の沈黙で俺の方を見ていたのを思えば、断った理由はガロードの件だけではなく、他にもあるのだろうと予想は出来た。
その件については、俺が全面的に悪いと思っているので、言い返す事は出来ない。
ティファが気にせず俺に話し掛けてくれるようになるまで、待つしかないだろう。
「そう? じゃあ、私達は行くけど……」
「はい」
クスコの言葉に、そう短く返事をするティファ。
遠慮をしてるとかそういう事ではなく、ガロードを見ていたいというのも、ティファの正直な思いではあるのだろう。
そんな訳で、俺達はティファをその場に残して売店に向かうのだが……
「ねぇ、アクセル。私とクリスがワイバーンで空を飛んでる時、トニヤにちょっかいを出してなかった?」
右から俺の腕を抱いたクスコがそう聞いてくる。
すると左腕を抱いていたクリスが、ジト目を向けてきた。
「アクセル、それは一体どういう事かしら? やっぱり……」
「いや、そういうのじゃないから」
クリスに最後まで言わせず、そう告げる。
というか、やっぱりクスコはワイバーンに乗ったままで地上にいたトニヤの姿を確認出来ていたのか。
当然ながら、それは普通に視力で確認したのではなく、ニュータイプ能力を使ってのものだろう。
ニュータイプ能力をどう使えばそういうのが分かるのかは、生憎と俺にも分からなかったが。
というか、ニュータイプ能力を無駄に使ってるように思えるのは俺の気のせいか?
もしくはそういう事にもニュータイプ能力を使って、鍛えているのか。
「トニヤはちょっと見に来ただけで……今は乗馬をしてると思うぞ。もしくはサイを見てるとか」
「ふーん。……でも、男の人ってトニヤみたいな女が好き何でしょう?」
「それは否定しない」
実際、トニヤは顔立ちも整っている。
美人ではなく可愛いと表現されるタイプだが。
また、女らしい身体付きをしており、露出も大きい。
……ぶっちゃけ、よくそういう服装で男だらけのフリーデンにいて襲われないなと感心してしまう。
単純に、ジャミルが人選を慎重にしているのかもしれないが。
ただ、その慎重な人選は別にトニヤの為という訳ではなく、ティファの為なんだろうが。
勿論、実際にはフリーデンの人員を選んだ時はティファはまだいなかったんだから、正確にはティファのような人物がニュータイプとして来るかもしれないと思っていたというのが正確なところなんだろうが。
「ふーん。否定しないんだ?」
むにゅり、と。
クスコが右腕を抱きしめる力を強くする。
そんなクスコに負けず、クリスもまた俺の左腕を抱きしめるが……柔らかな感触はあるものの、それでもクスコには及ばない。
「ちょっと?」
「いや、何でもない」
クリスが俺の様子を見て何か思いついたらしいのを見て、その言葉に被せるようにして何でもないと首を横に振る。
「トニヤが男にモテるのは間違いない。それは俺も認める。けど、だからといって俺がトニヤに言い寄るとか、口説くとか、そんな風に考えてはいない」
クスコとクリスはそんな俺の言葉を完全に信じたという訳ではないだろうが、取りあえずそれ以上突っ込むような真似は止めたらしい。
デートの時間を楽しんだ方がいいと思ったのだろう。
「それで売店でソフトクリームを食べて……それからどうする? 何か他にも買っていくか?」
ワイバーンの肉を使った料理のレトルトや缶詰とかもある。
聞いた話によると、何気にワイバーンの料理は評判がいいらしい。
多分、あれだ。北海道に行った時に、お土産とかで熊の肉のカレーとか、そういうのを買う感じで。
とはいえ、ワイバーンの料理は決して色物という訳ではない。
量産型Wの高い調理技術もあって、ワイバーンの肉はかなり美味いのだ。
きちんと料理として食べるのに問題はないくらいには。
……もっとも、クスコもクリスもワイバーンに乗るのをあれだけ楽しんでいたのだ。
ここでわざわざワイバーンの肉を使った料理が売られているといったような事を説明する必要もないだろう。
「そうね。聞いた話だと、この売店には結構美味しい料理とかを売ってるって話だったし。X世界で食べる用に何かを買っていってもいいかもしれないわね。クスコは何か買いたいのある?」
「うーん……ああ、そう言えばサラにちょっと聞いたんだけど、この売店で売ってるチーズはかなり美味しいらしいわよ?」
サラが美味いと言っていたチーズか。
それは多分俺がサラに勧めたチーズだな。
「そのチーズならこっちだ。本物の水牛の乳で作られたモッツァレラチーズだな。もっとも、モッツァレラチーズはナチュラルチーズ……いわゆる生のチーズだから、長期間の保存は出来ない。出来るだけ早く食べた方がいい」
そう言いつつ、チーズのある場所に連れていく。
「うわ……凄い種類ね」
チーズ売り場を見たクリスが思わずといった様子で呟き、クスコもまた驚きながらチーズ売り場を見ていた。
まぁ、無理もない。
売店に置かれているチーズは、ちょっとしたチーズ専門店と呼んでも間違いではないくらいに、多種多様なチーズが売られているのだから。
チーズの種類というのはかなり多く、正直俺は見た事も聞いた事もないようなチーズが結構な数ある。
中にはウジ虫入りのチーズという、ちょっと遠慮したいようなチーズもあったりするが……本当のチーズ好きには結構評判がいいらしいんだよな。
「ちなみに、ここで売ってるチーズは当然この牧場で作られた奴だぞ」
本来なら、熟成させたりする必要があるチーズもあるのだが、シャドウミラーには魔法球がある。
外の1時間が48時間になる魔法球を使えば、チーズの熟成とかもすぐに出来てしまう。
そういう意味では、魔法球は非常に便利な代物なのは間違いなかった。
魔法球はあればある程にいいんだが、買おうと思ってそう簡単に購入出来るような物ではない。
それこそ金があっても商品がないというのは珍しくなかった。
とはいえ、今の魔法球は基本的に技術班が占有してる形だ。
メインに使っているのが、普通に技術班が使っている、俺もよく行く場所。
サブとして各種世界から入手した機動兵器の生産ラインが配備されている魔法球。
こっちの方はコバッタや量産型Wによって常に問題がないように整備されている。
牧場の売店……それ以外にも、超包子で使う食材のうち、仕込みに時間が掛かる物は魔法球を使って作っている。
分かりやすいところでは、アワビや帆立の乾物とか、フカヒレとか。
牧場のチーズとか、生ハムとか、熟成肉とかもそんな感じで魔法球を使ってるんだが……そういう食材用にもう1つ魔法球を買ってもいいかもしれないな。
「ねぇ、アクセル。このレーズン入りのチーズ、凄い美味しいんだけど。チーズとレーズンって、組み合わせ的にそんなに悪くないと思ってたけど、予想していた以上に美味しいわね」
クリスが試食のチーズを食べて驚いている。
その横では、クスコも同じようにレーズン入りのチーズを食べて驚いていた。
個人的にはレーズンの入ったチーズというのは、どうかと思う。
チーズというのは、料理とかに使うような食材であると認識している。
チーズケーキもあるので、絶対に食材でなければならないとは言わないが。
「そんなに美味いのか?」
「ええ。でもこれ……どうやって作ったのかしら? 一度チーズを熱して溶かしてからレーズンと和えて、それを型にいれて冷やして固めた?」
こうしてすぐに作り方の予想が出来るのは、クリスもそれなりに料理が出来るからだろう。
士官学校首席でMSのパイロットで、MSの開発も出来て、更に料理も出来る。
本当に才色兼備って奴だな。
「アクセル、こっちのチーズも美味しいわよ。凄い深い味……それにただ深い味だけじゃなくて、少しだけ酸味があるのもいいわ」
クスコが別のチーズを食べてそう告げ、味見用のチーズを1つ俺に渡してくる。
それを口に運ぶと、クスコの言ってる意味が理解出来た。
微かな酸味が特徴のこのチーズは、その酸味が食べた後に口の中をさっぱりとさせる。
「他にも色々なチーズがあるし、色々と買っていかない? お土産とかにもいいと思うし」
この場合のお土産というのは、テンザン級にいる面々についてではなく、UC世界の面々だろう。
クレイドルでも農業や畜産はやっているし、色々な世界から食糧を輸入したりもしている。
それこそここで売られているよりも珍しいチーズの類もあるだろう。
ここの売店は牧場にいる量産型Wがこの牧場の材料から作っている料理だ。
勿論量産型Wの知識や技術は蓄積されているので、その辺の牧場で売ってるのよりは美味いだろうが……それでも本職のチーズ工房で売ってるチーズとかに比べれば、落ちる。
それでもこうしてお土産として渡されれば、それは美味いと感謝されるのは間違いなかった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1930
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1754