「うおおおおおおおおっ!」
ウィッツがそう叫びながら腕を振り抜く。
その腕に叩かれたボールは、俺のすぐ近くに落ちようとするが……
「っと!」
手を伸ばし、ボールを上げる。
「よし、アクセル!」
俺が拾ったボールの真下に入り込んだマッシュは、隻眼による距離感の違いを苦にせず、こちらにボールを上げてくる。
そのまま跳躍し、ネットの高さに跳躍力を調整し、次の瞬間にはこっちにきたボールを地面に向かって叩き込む。
ズシャ、と砂浜にぶつかり、その衝撃で斜めに飛ぶ。
「ちいぃっ!」
何とか俺の打ったボールを取ろうとしたロアビィだったが、少し遅い。
「アクセル、マッシュチーム10点、勝利!」
審判をしていたサラの声が周囲に響くのだった。
「畜生……勝てると思ったんだけどなぁ……」
ビーチバレーの勝負が終わり、ウィッツは悔しそうに俺に向かってそう言ってくる。
海水浴の楽しみの1つ、ビーチバレー。
それをやろうと言ってきたのはウィッツだっただけに、俺に負けたのが悔しかったのだろう。
ちなみにビーチバレー用のボールやネットは俺の空間倉庫に入っていた物だ。
フリーデンにこの手の遊具があるとは思えなかったし。
……ウィッツがビーチバレーをやりたいと言ったのも、俺がこういう時に使える遊具を色々と持っていると聞いたからだし。
「身体を動かすのは得意だしな」
そう言う俺を、マリューやミナトがパラソルの下で寝転がりながら、呆れの視線を向けていた。
まぁ、その気持ちは分からないでもない。
俺は人間ではなく混沌精霊で、その気になれば生身でMSと戦うような事も出来るのだから。
そんな俺を相手にして、ウィッツが生身の運動で勝てる筈がないと言いたいのだろう。
とはいえ、俺もその辺は一応考えており、身体能力は大分制限して戦っていた。
今の状況を見れば、それこそ勝負にならないと思っているのだろう。
「ウィッツ、俺とやろうぜ!」
ウィッツとロアビィに向かい、そう言うガロード。
ワンピースタイプの水着を着ているティファというのちょっと珍しいものの、そんなティファにいいところを見せたいのだろう。
「へっ、アクセルならともかく、お前が俺に勝てると思うのかよ?」
そんなやりとりを聞きながら、俺はマリューとミナトのいる方に向かう。
「もう少し手加減してあげたらよかったんじゃないか?」
「それなりに加減はしたんだけどな」
そうやって言葉を交わすものの、俺の視線はマリューの水着姿に向けられる。
もしここがX世界ではなく、海水浴客が大量にいるような世界の砂浜だったら、間違いなくナンパされていただろう。
あるいは美人で身体付きも凄いのを考えると、ナンパしようとしても怯んでしまってナンパ出来ないといったことになってもおかしくはない。
今は仰向けに寝転がっているが、これがいわゆる女豹のポーズをした場合、その破壊力がもの凄いのを俺は知っている。
それはミナトも同様で、マリューには劣るが十分巨乳と評するに相応しい大きさをしており、ビキニ姿が似合っている。
そんな俺の視線を感じたのか、ミナトは満面の笑みを浮かべて口を開く。
「ねぇ、アクセル。日焼け止めを塗ってくれない?」
そう言い、誘うような笑みを浮かべるミナト。
自分の優位を確認しているかのようなその表情に……俺は、頷くのだった。
「あ……気持ちいい……」
「いや、変な声を出すなよ」
ミナトの背中に日焼け止めを塗っているのだが、ミナトの口からはそんな声が漏れる。
それがどのような声なのかと言えば、夜に寝室で毎晩のように聞いているような声だろう。
勿論今この場でそういう真似をしている訳ではない。
俺がしているのは、日焼け止めをミナトの背中に塗っているだけだ。
……背中に塗り広げて、太股にも塗り、膝の裏、足首……といった場所にも塗っていく。
その途中で色々と危険な場所にも触れたが、それでああいう声を上げるのはちょっとどうかと思う。
「前は自分で塗れるだろ?」
「あら? 前は塗らなくてもいいの?」
「ここが寝室だったり、風呂の中だったら喜んで塗ってたんだけどな」
「あら、残念。じゃあ、マリューにも塗ってあげてくれる?」
「え? ちょ……ミナト!?」
まさかこの流れで自分にも日焼け止めを塗るように言われるとは思っていなかったのか、マリューの口からはそんな声が漏れる。
俺の手は既に日焼け止めによって濡れているので、ミナトだけだとなんだし……という事で、マリューの背中にも塗っていく。
「ちょっ、アクセル……ん……あ……」
最初は何かを言おうとしたマリューだったが、日焼け止めを塗られる感触が気持ちよかったのか、一度その滑らかな肌に触れると、それ以上は特に不満そうな様子は見せない。
「うわ……ねぇ、サラ。凄いわよあれ……ほら……」
「ちょ、私を巻き込まないで!」
サラとトニヤの騒いでいる声が聞こえてきたものの、それは無視してミナトと同じく背中や太股といった場所に日焼け止めを塗っていく。
そうして日焼け止めを塗り終えると、マリューは何故か疲れ切った様子を見せている。
「アクセル、マリュー達に日焼け止めを塗ったんだから、次は当然あたし達だよねぇ? あたし達はまだ仮だけど、アクセルの恋人なんだから」
声のした方に視線を向けると、そこには、シーマ、モニク、クスコ、クリスの4人がいる。
全員がそれぞれ意匠は異なるものの、ビキニを着ており、その魅力的な肢体を見せつけていた。
うーん……これがビキニでよかったと思うべきか? それとも残念だと思うべきか?
以前夜にコーネリアが着ていた奴に比べれば、まだ大人しい方だし。
うん、あの時の破壊力は凄かった。
何しろあのスリングショットとかいうのは水着という名目ではあったが、もし実際にあの水着を着てプールや海に入ったら、何がとは言わないが間違いなく零れ落ちてただろうし。
それよりは露出度は低いものの、全員が美形揃いだけに一種の迫力があるのは間違いない。
「どうしたんだい? あたし達にも日焼け止めを塗ってくれるんだろう?」
シーマの言葉に俺は素直に頷くのだった
「死屍累々だな……」
ガイアが呆れたようにそう言ってくる。
とはいえ、そんな風に言ってきても無理はない。
日焼け止めを塗った事により、シーマ達はそれぞれ動けない状態になっているのだから。
もしガイアがそういうのに耐性がなければ、頬を赤くしても無理はないだろう光景。
「言っておくけど、ガイアに日焼け止めを塗るつもりはないぞ」
シーマ達ならともかく、ガイアに日焼け止めを塗るとか、どういう罰ゲームだ。
「安心しろ。俺だってお前に日焼け止めを塗って貰うつもりはない」
うんざりしたといった様子でガイアが言ってくる。
「なら、何をしにここまで来たんだ?」
「オルテガと一緒にいたくなくてな」
「あー……うん。そうだな」
ガイアがとある方向に向けてそう告げる。
その視線を追うと、そこにはパラソルの下でオルテガに身体を預けているマリオンの姿があった。
マリオンの着ている水着は、マリュー達が着ているのに比べると露出度の低いワンピース型だ。
それでも普通の服装と比べると露出している部分は多いし、着ているのも水着だけだ。
そんな状況でオルテガとくっつけば、その密着度合いはかなりものだろう。
マリオンの外見は大人しい方だ。
いや、外見だけではなく、性格も大人しい。
そんなマリオンがこういう風に大胆な真似をしているのは驚きだ。
マリオンにしてみれば、オルテガとこうしてイチャつく機会を逃す事はないのだろう。
「分かって貰えたか?」
「ああ。とはいえ、それで何で俺のいる場所に来るのかは疑問だが。マッシュの方に行ってもいいんじゃないか? それとも俺に何か用事か?」
ガイアとマッシュは黒い三連星として親しい間柄だ。
そうである以上、ガイアがわざわざ俺のいる場所に来るというのは、何か目的があっての事なんだろう。
そんな俺の予想を裏付けるように、ガイアが頷く。
「ああ。フォートセバーンの一件でちょっと気になってな」
「フォートセバーンの? カリスの件か?」
15歳で市長になる。
そう聞けば、普通に考えてとてもではないが信じられないだろう。
15歳、俺の認識では中学3年といったところか。
そうなると、精々が中学校の生徒会長や、クラスの級長、あるいは委員会の委員長といったところか?
そう言えば、俺がネギま世界に行った時、あやかは委員長だったな。いいんちょとか呼ばれてたし。
あの時の面々がそのまま市長をやれるかと言われれば……ん? 実はそう無理はないんじゃないか?
いやまぁ、バカレンジャーとかは無理だろうけど、あやかや千鶴辺りなら普通に市長とかをやっても出来そうな気がする。
「カリスなら何とか出来ると思うぞ。量産型Wもついてるし」
「いや、違う。カリスの件じゃねえ。俺が言いたいのは、シャギアとオルバだったか? あの2人の事だ」
「ああ、そっちか」
フォートセバーンの件でと言ってきたので、てっきりカリスの件かと思ったが、フロスト兄弟の件だったらしい。
「あの2人がどうした?」
「怪しいだろう?」
「そうだな。怪しいとしか言いようがないのは間違いない」
フロスト兄弟は間違いなく連邦軍系の組織に所属している。
それも新型のガンダムを開発出来るという事は、相応の力があり、規模も大きな組織だろう。
そんな力のある組織が、何らかの動きを見せないのは不自然だ。
それこそ、世界を支配するといった行動をしてもおかしくはないと思う。
俺から見れば、X世界のように荒廃した世界を支配してどうする? といったように思うが、それはあくまでもX世界以外の世界について知ってるからだ。
フロスト兄弟達にしてみれば、自分達がいるこの世界しか知らない。
そうである以上、フロスト兄弟が……というか、フロスト兄弟の所属する組織がこの世界を支配しようと考えても、おかしい事はない。
「そういう連中に対抗する為に、この世界でもルナ・ジオンみたいに新しい国を作ったりしないのか?」
「新しい国か」
ガイアの言いたい事は分からないでもない。
フロスト兄弟の所属する組織が攻めて来た場合、こちらが街の規模であったりした場合は各個撃破されてしまう。
かといって、国を作るかと言われると正直難しいんだよな。
UC世界においては、マクロス世界から入手したクレイドルがあったというのが大きい。
それ以外は、正直なところ建国は成り行きに近い。
成り行きで建国するのはどうなんだ? と思わないでもなかったが、幸か不幸か俺達にはそれが出来るだけの余裕があった。
それ以外にも、MSが完成してからそう時間が経っていないというのもあったし、セイラの一件もあった。
後は……そう、何となくだがあの世界は大きな意味があるという風にも感じたんだよな。
しかし、そんなUC世界と比べると、このX世界にはそこまで魅力を感じない。
戦前と比べて人口が99%減っているというのも、大きいのかもしれないが。
この世界の魅力として考えると、例えば住む場所がなくなった連中を移住させるとか。
技術的にはそれなりに見るべき場所があるのは間違いない。
何しろオクト・エイプのように量産型MSであっても普通に空を飛んでるのだから。
UC世界において空を飛べる量産型MSとなると、グフ・フライトタイプくらいだろう。
SFSとかを使えば話は別だが。
ガンダムとかでも普通に空を飛んでいるし。
「正直なところ、X世界に俺達が主導で国を作っても、あまり旨みがないんだよな。それにルナ・ジオンと同じようにするとなると持ち出しが多すぎるし。そういう意味では、俺達が主導で国作りをするのではなく、誰かにその国を治めさせた方がいい」
「誰か、か。そうなると、ノモアか?」
ガイアがここで真っ先にノモアの名前を出したのは、俺がノモアを買ってると理解しているからだろう。
実際ノモアはフォートセバーンを1から作ってきた実績がある。
そう考えれば、ノモアを国のトップにするのもいいかもしれないが……
「ノモアを国の代表にするというのは、ちょっと難しいだろうな」
ノモアの能力は1つの街を治めるには十分だ。
しかし、国を治めるとなると……中途半端に能力があるだけに、難しいと思う。
そういう事なら、その手の経験がない奴に国の代表を任せて、量産型Wのように有能な奴を部下にして国を運営するというのは悪くないかもしれないな。
そうなると、重要なのは能力よりもカリスマ性か。
カリスマ性……そう考え、思い浮かんだのは2人。
1人は、カリス。
カリスマ性を持っているが、本人は無能……とまではいかずとも、政治に関わった事がないという意味ではそちら方面の能力はまだどれくらいかは分からない。
そういう意味では、俺が考えているタイプのテスト段階といったところか。
そして、もう1人は……
フリーデンを見る。
そう、ジャミルだ。
カリスマ性という点では、恐らくカリスを超える。
15歳という年齢がネックになるカリスだが、その点ジャミルは問題ないだろう。
そんな風にガイアに説明するのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1930
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1754