シーバルチャーからローレライについての話を聞き、結局ジャミルは一方的に情報を貰うのは悪いと思ったのか、地上の情報について教え、同時に多少ではあるが減っている物資の補給を行った。
テンザン級の方は特に何も必要ではないので、特に取引らしい取引もなかったが。
シーバルチャーが未知のMSでも持っていれば、それを売って欲しいと頼んだかもしれないが。
しかし、結局はドーシートとドーシートⅢ程度しか持っておらず、しかも向こうも今はMSを売るつもりがないという事で取引は行われなかった訳だ。
そうしてシーバルチャーと別れ、数日が経過すると……
『アクセル、ティファがとある場所に行って欲しいと言ってきたが……どうする?』
フリーデンのジャミルから通信が入る。
その通信の内容は、俺にとっても何となく予想出来たものだった。
「ちなみにその行って欲しい場所ってシーバルチャーから情報を聞いた、ローレライの海域じゃないか? 白いイルカが向かってると思うんだが」
『アクセルもやはりそう思うか』
俺の言葉に納得した様子のジャミル。
恐らくジャミルも、今回の一件については予想出来ていたのだろう。
しかし、今の状況を考えて念の為に言ってきた……といった感じか。
「ああ、そう思う。……ただ、意思疎通が難しい白いイルカじゃなくて、ティファがローレライの海域に行きたいと主張したとなると、それは結構助かる」
白いイルカが案内しようとする場所を、ティファが分かりやすく説明してくれるのなら、こっちとしては悪い話ではない。
『では、ティファに案内をして貰うが、それでいいか?』
「頼む」
ティファは最初と違って結構人と接することが多くなった。
ガロードから聞いた話によると、以前はガロードがティファの部屋に食事を持っていってたらしいが、今は食堂で他の面々と一緒に食事しているらしい。
……もっとも、相変わらずティファは俺を見ると顔を赤くするのだが。
ガロードにしてみれば、そんなティファの様子に思うところがあるのか、最近俺を見る視線がちょっと変わってきていた。
実際には俺を見てティファの顔が赤くなるのは、好きだとかそういうのではなく、以前マリューとミナトを見た時にその2人と俺の夜の生活を見たのが原因なのだが。
ともあれ、こうして俺達は白いイルカとティファの案内に従って海を進むのだった。
『ここ……の筈だ』
ジャミルの言葉通り、ここが白いイルカやティファが俺達を案内したかった場所なのだろう。
実際ジャミルが示すように、白いイルカはこれ以上どこかに移動する様子はない。
つまり、あの白いイルカが現在いる場所に何かがあるのだろう。
「ティファが示しているのもここか?」
『ああ、そうだ。それはティファからも説明されている』
「その割には……特に何かがある訳でもないな」
ローレライの海と呼ばれているくらいだ。
てっきりもっと何かがあるのかと思ったんだが、特に何かが起こる様子もない。
だとすれば、実はここはローレライのいる海域ではないのか?
いや、シーバルチャーから大体の海域の場所は聞いていたが、それはこの辺りを示していた筈だ。
とはいえ、白いイルカの様子を考えるとここに来れば何かが起きると思っていたんだが……
「ジャミル、ちょっと待っててくれ。クスコとマリオンに話を聞いてみる」
『了解した。こちらもティファにもう少し詳しい話を聞いておこう』
そう言い、一旦通信が切れる。
「クスコ達……というか、UC世界組は現在食堂にいるわよ。直接行って聞いてきたら?」
マリューは俺が2人はどこにいるのかを聞くよりも前に、そう言ってくる。
この辺の判断力は高いよな。
何だかんだと、俺と一緒にいる時間が長くなったとからというのもあるんだろうが。
「悪いな」
そう告げ、俺は食堂に向かうのだった。
「あら、もう到着したの? うーん、今の状況だと特に何かを感じるといったようなことはないわね。マリオンはどう?」
「私も同じです。けど、もしこの海域……というか海底にニュータイプがいる場合、どうやって接触します?」
マリオンの疑問を聞いていた者の何人かが、その言葉に少しだけ驚いた様子を見せる。
ここは海のど真ん中だ。
白いイルカが俺達をニュータイプのいる場所として、どこかの無人島あたりに案内したのならいい。
しかし、生憎と周辺にそんなのはない。
つまり、無人島で暮らしているとか、あるいはどこで漁師をしているという予想……もしくは希望は、完全に否定されてしまった。
そうなるとどうにかして海底に潜る必要がある。
だが、ヴァサーゴ、高機動型GX、オクト・エイプといったテンザン級に搭載されているMSは、水中用ではない。
いや、高機動型GXは汎用機なので海中でもある程度行動出来るが、それだってあくまでもある程度でしかない。
ドーシートとかのように、水中での行動に適した機体ではないのだから。
フリーデンの方は、エアマスターはヴァサーゴと同じく海中ではあまり実力を発揮出来ない。GXは高機動型GXと同じ。レオパルドは……レオパルドなら何とかなるか?
フォートセバーンで寒冷地仕様にしたように、レオパルドは何気に拡張性が高い。
それ以外にもキッドの能力があってこそなのかもしれないが。
とにかく、レオパルドを海中仕様に改修して……という手段はある。
それ以外となると……
「俺が生身で行くか、だな」
『は?』
食堂にいた面々が、俺の言葉を聞いてそんな声を上げる。
まさか俺がそのような事を言い出すとは、思ってもみなかったのだろう。
だが、ぶっちゃけた話、俺が海中に潜るのが一番手っ取り早い。
宇宙空間ですら生身で行動出来るのだから、海中でも特に問題なく行動出来るだろう。
水圧とかがあるが、MSに乗ってる時にGですら意味をなさない俺に対して、水圧が一体どういう意味を持つのか。
特に気にする必要もないだろう。
「俺は混沌精霊だ。生身で海底まで移動しても、特に何かが問題がある訳じゃない。それに……海底にニュータイプがいるという事は、正直どういう状態になってるのか分からない。なら、尚更俺が行くのがいいと思うが?」
このような状況である以上、海底に何があるのか分からない。
海底都市という可能性はジャミルが否定したが、もしかしたらジャミルには知らされなかっただけで、秘密裏に海底都市を建設していてもおかしくはない。
ジャミルはエースパイロットとして有名だったかもしれないが、それはあくまでも前線での話。
階級ということで考えれば……それこそ中尉や大尉といったところだろう。
あるいは少佐とかにはなったかもしれないが、准将とかにはならない筈だ。
そうである以上、本当に重要な秘密の類はジャミルが知らなくても無理はなかった。
そしてもし海底都市があった場合、そこに近付くのならMSよりも生身の俺の方がいいのは明らかだ。
MSが近付けば海底都市のレーダーに捉えられるかもしれないが、まさか海底都市側も生身で海底まで来るような相手がいるとは想定しないだろうし。
「それは……アクセルなら……ちょっと待って。これは……」
クスコが俺に向かって何かを言おうとしたところで、不意に言葉を止める。
そして何かを集中するように目を閉じ、数秒。
やがて目を開いたクスコは、マリオンに視線を向ける。
「マリオン、貴方は感じた?」
「はい。今、ちょっとこう……その……」
クスコに声を掛けられたマリオンは、数秒遅れてそう告げる。
「ティファや白いイルカが感じたのを私達も感じたのか、それとも別の何かを感じたのか。それは分からないけど、何かを感じたわ。マリオンもそうでしょう?」
「はい。ただ、これは一体……人のように思えますが、それでも少し違うような……」
クスコとマリオンの様子を見ると、やはりこの海底にニュータイプに関する何かがあるのは間違いないらしい。
クスコはティファや白いイルカが感じたのと同じかどうかというのは分からないと言っていたが、ここでそのようなのを感じたという事は恐らく同じようなものだと思う。
「分かった。取りあえず海底に何かがあるのは間違いないらしい。後はジャミルと相談してどう行動するのかを決める」
そう言い、俺は食堂を後にするのだった。
『やはり海底に、か』
「ああ。ティファが感じたのと同じだと思う。本人達はそう断言はしていなかったみたいだが」
断言はしていなくても、このような場所でニュータイプに関係する何かがあったのだとすれば、それは同じものだと考えてもいいだろう。
実際、俺はそう思っているし、こうして見る感じではジャミルも同様に思っているらしい。
「それで、改めて聞きたいんだが……海底からニュータイプらしき誰かの反応があったとなると、それはつまりニュータイプが海底で生きているという事になる。海底都市……以前ジャミルに聞いた時は違うって言ってたが、改めてどう思う?」
『むぅ……』
俺の問いに唸るジャミル。
ジャミルにしてみれば、本来なら俺の言葉を否定したいのだろう。
だが、ニュータイプが生きていてこのような場所にいるとなると、それはつまり海底に何らかの建物があるという事になる。
「やっぱりジャミルには分からないか。なら、俺がちょっと行って見てこようと思う」
『アクセルが?』
「ああ。俺なら生身で海底に潜れるし、水圧とかも関係はない。それに何かがあってもすぐに対処出来る」
『それは……』
俺の力を完全にではないが、知っているジャミルだ。
それだけに、俺の言葉が嘘でも何でもなく、事実だけを口にしていると理解出来たのだろう。
『だが、それでも生身で海底に潜るのは危険ではないか?』
「安心しろ、俺はネギま世界……って言っても分からないか。いや、そうだな。以前ジャミルはホワイトスターに来た時、博物館に行ったな? あそこに飾ってあった門世界のモンスターは、俺が生身でも倒すことが出来る。そう考えれば、海底に行くくらいは問題ないと思わないか?」
『それは……』
ジャミルは何だかんだと優しい一面があるんだよな。
サングラスを掛けていて不器用な性格をしているので、ちょっと分かりにくいが。
こうして俺の事を心配している辺り、優しい一面があるのは間違いなかった。
「俺なら何があっても大丈夫だ。それにまずは海底にどのような物があるのか、確認する必要がある。そうでないとニュータイプがいるというのは分かっていても、どうやってそれに接触するか分からないし」
海底都市の可能性が今のところ一番高いが、候補は他にもある。
例えば、15年前の戦争において宇宙での戦闘で負けた宇宙戦艦とかからの脱出ポッドがコールドスリープ状態になってるとか。
それが正解だどうかは分からないが、それでもX世界の状況を思えばない訳ではないといった感じだと思う。
「それにニュータイプがもし活動出来る状態……自我の類がきちんとある状態なら、俺を見れば何か反応するかもしれないな」
『パトゥーリアか』
短くそう呟くジャミル。
ニュータイプで自我のない状態と言われ、パトゥーリアを想像したのだろう。
実際、俺もそんな風に思ったのは間違いないし。
この世界においては結局使われる事もなく俺に奪われたパトゥーリアだが、あれは人工ニュータイプやニュータイプを生体部品として使う仕様になっていた。
そしてこちらで調べたりノモアから事情を聞いた話によると、生体部品として取り込まれた場合は自我がそのうち消えていき、最終的には本当にただのパーツとしての役割しかなくなるらしい。
フォートセバーンに落ちたパトゥーリアは結局使われなかったが、パトゥーリア程の兵器だ。
もしかしたら他にも作られていて、それがこの辺りの海域に沈んでいても俺は驚かない。
そんなパトゥーリアの中で自我のなくなったニュータイプが……ニュータイプの残滓とも呼ぶべき力で助けを呼んでいるといったようなことがあっても、この世界でなら有り得る。
ただ、その場合は助けを求めているニュータイプは連邦軍のニュータイプではなく、宇宙革命軍のニュータイプ……いや、違うな。
パトゥーリアに必要なニュータイプというのは、あくまでも生体部品としてのニュータイプだ。
つまり、ニュータイプは生体部品としてそこにいるが、操縦は別のパイロットが行う。
ニュータイプが操縦に関われない以上、宇宙革命軍としてはわざわざ自分達のニュータイプを生体部品にするのではなく、連邦軍のニュータイプを捕らえて生体部品にした方が効率的な筈。
連邦軍のニュータイプをそう簡単に確保出来るかとなると、また話は別だったが。
「パトゥーリアなら、大体の作りは分かっている。ニュータイプが生体部品になっている場所も分かる」
『だが、アクセルが入手したパトゥーリアは、ノモアが改修した物だろう? なら、海底にあるのがパトゥーリアだとして、もしかしたら作りが違っている可能性もあるぞ?』
「そうなったらそうなったで何とかするから、心配するな」
そう告げ、俺は早速海に潜る準備を始めるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1940
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1756