転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3320話

 セインズアイランドに、俺が沈んでいた軍艦ごと転移するということで話は決まる。

 決まるのだが……そうなるとそうなったで、色々とやるべきことがあるのは間違いない。

 何しろセインズアイランドは平和な街だ。

 その平和というのは、海に存在する島にあるからこそというのもあるが、それと同様……いや、それ以上に厳しい決まりが存在しているからこそのものだ。

 具体的には、セインズアイランドでは特別な許可がない限り、MSとかは使えない。

 封印をされ、その封印をやぶったりした場合、莫大な罰金が科される。

 それこそバルチャーやシーバルチャーでもそう簡単に支払える訳ではない金額をだ。

 もしその罰金が支払えない場合、最悪MSとかが差し押さえになる可能性がある。

 そんな風に厳しいからこそ、セインズアイランドは平和なのだ。

 勿論ただ平和なだけではなく、もし差し押さえも嫌だと暴れるようなバルチャーであったり、そのように平和な場所だからこそ襲撃すればお宝にありつけると考えるオルクもいる。

 そのような相手に対処するのに必要なのは、当然ながら戦力だ。

 そんな訳で、セインズアイランドには何気に結構な戦力が用意もされている。

 実力があるからこそ、自分達の決まりを守らせることが出来るのだ。

 ……セインズアイランドというのはそんな場所なのに、もしそこにいきなり連邦軍の軍艦が姿を現したらどうなるか。

 それも海の中とかではなく、陸上に。

 間違いなく大きな騒動となると、現在海底に存在する軍艦に何らかのお宝があっても、セインズアイランドに奪われる可能性があった。

 こう考えると、セインズアイランドじゃなくてサン・アンジェロ市とかの近く、それこそ基地にでも戻った方がいいんじゃないか?

 そんな風に思うが、軍艦を長距離転移させるには魔力がどうにかなるのかというのは、疑問になってしまう。

 そう考えると、やっぱりセインズアイランドが一番無難な距離にあるのは間違いない。

 あるいはセインズアイランドではなくても、誰もいない無人島とかそういうのがあれば、万々歳といったところだが……生憎と今の状況ではそのような場所はどこにも存在していない。

 

「セインズアイランドに対する連絡は……俺が直接行くのが一番いいか?」

 

 フリーデンの会議室でそう告げる。

 何だかんだと、この中でセインズアイランドに行った事があるのは俺だけだ。

 いや、もしかしたらジャミルとかなら行った事があるかもしれないが。

 ただ、まさかフリーデンの艦長のジャミルをセインズアイランドに連れていく訳にもいかないだろう。

 いやまぁ、テンザン級の艦長ではないが実質的に仕切っている俺が行くのはいいのかと突っ込まれてもおかしくはないが、今の自分の状況を考えると、やっぱり俺が行くのが最善なんだよな。

 

「アクセルが? だが……そう簡単に許可が貰えるのか?」

 

 ジャミルのその疑問に、他の面々も頷く。

 転移魔法を持つ俺がセインズアイランドに行くのはともかく、それで実際に話を通せるかと言われると……実のところ微妙だったりする。

 そもそも転移でセインズアイランドに直接移動するのだから、密入国といった形になってもおかしくはない。

 これがサン・アンジェロ市とかなら、地上にある街ということもあって誰が入ってきたのかといった情報はそこまで重視されてない。

 勿論MS乗りやバルチャーといったように強力な戦力を持っている者達なら別だが。

 そういうのを持たず、ただ個人でやって来たような相手に対してはそこまで気にするようなことはない。

 ……というか、地上にあるだけに入れる場所が幾つもあるし、場合によっては穴を掘って地中を抜けるといった方法もある。

 それら全てを完全に把握するといった真似は不可能だ。

 それに対し、セインズアイランドは島にあるだけに入ってくる場所がどうしても限られている。

 個人用のボートとかで移動しても、それを見つけるのは簡単……とまではいかないが、不可能ではない。

 まぁ、泳いでくるような相手であれば見つけるのも難しいかもしれないが。

 そういう訳で、セインズアイランドは中に入るのはそれなりに難しい訳だ。

 ……もっとも、難しいのなら難しいで、それなりに手段はあったりするのだが。

 ちなみに地上にあるという意味では俺達の基地も同様だが、もし無断侵入しようとしたりした場合は、自動迎撃装置によって攻撃されたり、量産型Wやコバッタによって捕まるだろう。

 俺達の基地は、色々な意味で特別だ。

 山の中にあるという立地条件もあり、ある意味でセインズアイランドに近い状況だった。

 

「許可が貰えるのかどうかは、実際にやってみないとどうにもならないな。ただ、俺は以前にもセインズアイランドに行ってるし、その時は腕利きのフリーのMS乗りという形だった。それに……ロッソからの紹介という事になれば、多少は話を聞いて貰えると思う」

 

 俺がフリーのMS乗りの時に世話になったロッソは、バルチャーの中でもかなり名の知られた人物だ。

 それこそジャミルもバルチャーの中では腕利きとして有名だが、そんなジャミルですら敬語で話すような相手なのだから。

 だが……それでも問題はある。

 

「その紹介がサン・アンジェロ市のように陸バルチャーの範囲内なら、大きな力を発揮するだろう。だが、セインズアイランドは海の孤島だ。シーバルチャーとして有名な者ならともかく……」

 

 少し言いにくそうなジャミル。

 シーバルチャーが主に活動しているセインズアイランドにおいて、陸バルチャーであるロッソの名前はそこまで説得力を持たないと言いたいのだろう。

 実際、ジャミルのその言葉は俺にも納得出来る面がある。

 しかし、それでもロッソの名前はシーバルチャーの間でもかなり知られているのは事実。

 多少なりともこっちの要望に向こうが応えてもおかしくはない。

 あるいは、シーバルチャーのルマークがセインズアイランドを拠点にしている。

 それだけセインズアイランドにとって影響力を持っているのは間違いない。

 他にもルマークはシーバルチャーとしては非常に友好的な性格をしており、独自にMSを開発出来る技術力も持っている。

 ……実際には1からMSを作るのではなく、既に存在するMSの部品を組み合わせてMSやMAを作るので、シャギア達が所属している組織のように新型のMSを1から作るといった真似は無理なのだが。

 

「シーバルチャーにも知り合いはいるから、そっちにも顔を出してみる。それに……もし駄目なら駄目で、ルマーク達を雇ってここまでやって来るって方法もあるしな」

 

 考えてみれば、実はこれが一番最善の選択肢なのかもしれないな。

 腕利きのシーバルチャーであるルマークだ。

 海底に沈んだ軍艦をサルベージするのは、そう難しい話ではないだろう。

 しかし、この場合問題なのはルマークに軍艦に興味を持たれるという事だろう。

 陸バルチャーである俺達が、わざわざ海で軍艦を引き上げる。

 これに何か意味があると考えるのは、ルマークの性格からして当然の話だった。

 ルマークがニュータイプに興味を持つのかどうか……場合によっては、ニュータイプに関する何かを自分の物にしたいと考えてこっちを裏切るという可能性も否定は出来ない。

 そうならないようにするには、やっぱり直接軍艦をセインズアイランドに転移させる事なんだよな。

 しかし、それが出来ない以上はどうなるか分からない。

 

「……分かった。軍艦については、見つけたのもアクセルだし、それをどうにかする手段を持っているのもアクセルだ。そうである以上、この件はアクセルに任せたい。……それで構わないか?」

 

 尋ねるジャミルに、反対する者はいない。

 ウィッツやロアビィ辺りなら何かを言ってもおかしくはないと思ったんだが、どうやらジャミルの言葉を受け入れたらしい。

 海底に沈んでいる軍艦をどうにか出来る手段として、ウィッツとロアビィも何か別のアイディアを出せないのだろう。

 

「じゃあ、そういう事で俺はセインズアイランドに行ってくる」

 

 そういう事に決まるのだった。

 

 

 

 

 

「ふぅ」

 

 息を吐きつつ、服を白炎で乾かす。

 現在俺がいるのは、セインズアイランドの街中の中でも人の通らない裏道。

 そんな場所にいる俺の身体が何故濡れているか……それは単純に、転移をするのに再度海底に向かったからだ。

 俺の影のゲートは転移魔法というかなり便利な魔法だ。

 俺の魔力によっては、軍艦とかをそのまま転移させるといった真似も出来る。

 だが、非常に便利な魔法ではあるが、同時に欠点もある。

 その1つが、繋がっている場所にしか転移出来ないというのもそれだろう。

 例えば海上に浮かんでいるフリーデンやテンザン級からセインズアイランドに転移する事は出来ない。

 地上から飛行機の中に転移をしたりといったような真似は出来ないのだ。

 もしテンザン級やフリーデンからセインズアイランドに転移するとなると、それこそ海底やどこかの島の上から転移する必要がある。

 だが、軍艦の沈んでいる周辺に無人島の類はない。

 そうである以上、俺がセインズアイランドに転移するには海底に移動する必要があった。

 海底に沈んでも、溺れたりといったようなことはないが、服や身体は当然のように濡れる。

 これは俺でもどうしようもない。

 そんな訳で、こうして転移が終了した時点で白炎を使って乾かしたのだ。

 それにしても、こうして俺が出て来たところに人がいなくてよかった。

 勿論、転移する前に人がいないかどうかは確認したが、それは今の状況での話だ。

 こうして転移をしてきて身体を白炎で乾かしている光景を……いや、その前の濡れている光景を通りがかりの誰かに見られるいったような事になった場合、絶対に怪しまれた筈だ。

 白炎で乾かした今となっては、もうその辺を心配する必要もないのだが。

 

「さて、ここに来たのはいいが、まずはどうやってセインズアイランドの政府に接触するかだな」

 

 バルチャーになるのに免許証のようなのが必要なら、それを使って身分証代わりにも出来る。

 しかし、このX世界でそのような真似が出来る筈もない。

 あるいはセインズアイランドの内部だけでなら、もしかしたらそういう真似も出来るかもしれないが。

 そうなると、以前俺とやり取りをした役人が俺の事を覚えていないと、面倒になる。

 うーん、そうなると最初にルマークのいる場所に顔を出すか?

 ルマークの知名度を考えると、そっちから手を回して貰った方が手っ取り早いかもしれないし。

 そんな風に思いながら、街中を歩く。

 歩いていて、ふと気がつく。

 

「あ、しまった」

 

 セインズアイランドの内部に直接転移してきた俺は、ここで使える金を持っていない。

 セインズアイランドは独自通貨が使われており、サン・アンジェロ市とかで使っているような金は使えない。

 つまりセインズアイランドで何かを買ったりするには、どうにかして独自通貨を入手する必要がある。

 両替商とかに行けば解決するが、具体的にどこに両替商があるのかは分からない。

 以前セインズアイランドに来た時は、入国審査をしてセインズアイランドに上陸する時に両替して貰ったし。

 普通に考えれば、一度両替しても衝動買いやら何やらで思った以上に使う事になってしまい、結果として金が足りなくなるというのも普通にあるだろう。

 だとすれば街中に両替商の類があるのは間違いないが……そのような場所をどうやって見つけるか。

 やっぱり人に聞くのが手っ取り早いのだろうが、そうなればそうなったで、相手に顔を覚えられる可能性もあった。

 とはいえ、これがサン・アンジェロ市とかならともかく、セインズアイランドでは俺の顔はそこまで有名という訳でもない。

 何しろ俺がここに来たのは、まだこれが2回目なのだから。

 もっとも前回来た時はルマークから大量のMSやら何やらを購入したので、そっちの面で目立っている可能性もある。

 セインズアイランドではMSの移動とかそういうのにどこまで気にしているのかは分からない。

 もしかしたらMSを移動させるのにも行政府の許可を貰わないといけないとか、そういう可能性もあるが、あの時は倉庫に運び込んで貰ったのを空間倉庫に収納したしな。

 空間倉庫という存在を知らない場合、MSが行方不明になったとか、そんな風に思ってもおかしくはない。

 そっち方面で目を付けられている可能性はあるから、絶対に俺の顔を知られていないという訳でもないと思うが。

 うん、そうだな。やっぱり最初はルマークに会いに行くか。

 ルマークならある程度金を両替とかしてくれるかもしれないし、何よりも以前聞いたMAの件がどうなったか気になる。

 そうと決まれば、ルマークのいる場所に向かうか。

 セインズアイランドの光景を楽しみながら歩き……ふと、前から進んでくる相手の顔を見て動きを止める。

 それは俺だけではない。向こうから歩いてくる人物も同様だ。

 その人物は、俺にも見覚えのある人物であり……

 

「エニル?」

「アクセル……」

 

 こうして、何故かこのような場所でエニルと遭遇するのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1940
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1756
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