転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3331話

「さて……数日の間は暇になるな」

 

 遠ざかっていくテンザン級とフリーデンを見ながら、そう呟く。

 あの2隻がセインズアイランドに到着するまで、俺はここにいる必要がある。

 しかし、ここにいたからといって、ここで特に何かやるべき事はない。

 

「キュウ」

 

 そんな俺の側に、白いイルカが近付いて来て鳴き声を上げる。

 後ろには普通のイルカの群れがいた。

 白いイルカの群れの全てがここに集まっている。

 

「お前にはここを教えて貰った。それは助かったけど、いつまでも俺と一緒にいなくてもいいんだぞ」

 

 そう言うも、白いイルカがこの場から離れる様子はない。

 この白いイルカは、基本的に人間を憎んでいる。

 しかし、人間を憎んではいるが、俺に対しては忠誠を誓っているように思えた。

 いやまぁ、俺は人間ではないんだから、白いイルカが俺と敵対しないのは分からないでもないんだが。

 ニュータイプ能力を持つ白いイルカにしてみれば、俺は人間と同じ存在とは思えないのだろう。

 ティファもまた、俺を見て広大な海といったような印象を口にしていた。

 そう考えると、白いイルカが俺を普通の人間と別の存在と認識してもおかしくはない。

 

「今はこうして一緒にいるけど、俺達はいつまでも海にいる訳じゃない。恐らく次にティファがニュータイプの存在について感じれば、それは地上の可能性が高い」

 

 ローレライの海に沈んでいる軍艦のような事がそう何度もあるとは思えない。

 ……そもそも、ティファは白いイルカの存在は感知したものの、ローレライの海については察知出来なかった。

 勿論、それを察知するよりも前に白いイルカが俺達をローレライの海に案内したのが影響してるのかもしれないが。

 

「キュウ……」

 

 白いイルカは俺の言葉に残念そうに鳴き声を上げる。

 恐らく、この白いイルカも十分に理解しているのだ。

 自分がこれ以上は俺と一緒に行動出来ないという事に。

 あるいは、群れがいない状態で白いイルカだけならそういう手段もあったかもしれない。

 しかし、白いイルカはあくまでも自分の群れを率いるボスだ。

 そうである以上、俺と一緒に行動したいからといって群れを捨てるような真似は出来ない。

 白いイルカの後継者とでも呼ぶべき存在がいれば、そちらに群れを任せて自分は俺と一緒に……といったような事になった可能性もある。

 しかし、白いイルカの後継者はいない。

 そもそもの話、普通後継者というのは自分の子供とかが多いんだが、白いイルカの子供はニュータイプ能力を引き継ぐのか。

 それとも白いイルカだけが特別な存在で、ニュータイプの力は子供に引き継がれないのか。

 俺にもその辺は分からないが、恐らく遺伝子とかそういうのはあまり関係ないと思う。

 出なければ、ティファやジャミルの両親……もしくは先祖もニュータイプだったという事になるのだから。

 その辺の状況を考えると、突然変異とかそういう感じか。

 遺伝が関係ないという点では、UC世界のニュータイプとそう違いはないのかもしれない。

 もっとも、UC世界のニュータイプは一緒にいる相手に感染するのではないかという学説もある。

 その点、X世界においてニュータイプが感染するという事はまずない。

 もし感染するのなら、白いイルカの群れの中にニュータイプ能力を持ったイルカがいてもおかしくはないし。

 それにX世界においてはニュータイプの研究はUC世界よりも進んでいる。

 もしX世界のニュータイプも感染するのなら、ジャミル辺りは知っていてもおかしくはない。

 いや、単純にニュータイプ研究をしていた者達が感染については秘密にしてたとか?

 ないな。

 ニュータイプ研究をしている者達にしてみれば、研究対象のニュータイプは少しでも多い方がいい。

 感染という手段でニュータイプが増えるのなら、もっと大々的な行動をしていてもおかしくはない。

 それこそ、ジャミルに秘密にしてもどうしようもないような、そんな行動を。

 だとすれば、その辺はUC世界とX世界のニュータイプで違うという事になるのだろう。

 

「ほら、お前の仲間も待ってるぞ。いつまでも俺と一緒にいても仕方がないだろう?」

 

 俺の側にいる白いイルカに対して、少し離れた場所にいるイルカの群れを指さす。

 その群れは特に何か行動をするのではなく、ただじっと白いイルカが自分達のいる場所に戻ってくるのを待っていた。

 

「キュウ……」

 

 テンザン級で会議をしていた時にも思ったが、どうしても白いイルカが俺と一緒に行動をするのなら、俺の血を使って召喚の契約を結ぶしかない。

 そうなれば、もしかしたら白いイルカも空を飛べたり、地上を歩けたりするようになるかもしれない。

 とはいえ、それはあくまでもそうなる可能性があるというだけだ。

 そもそもグリフィンドラゴンとかですら死ぬか生きるかといったような感じで俺の血に耐えたのだ。

 例えニュータイプ能力を持っていても、白いイルカが俺の血に耐えられるとは思えない。

 また……それ以外にも、俺の血に耐えて召喚の契約を結んだ結果、ニュータイプ能力が消えるという可能性も否定は出来ない。

 そんな諸々を考えると、分の悪い……いや、悪すぎる賭けに白いイルカを巻き込む訳にはいかなかった。

 恐らく全てが上手くいく成功率は1割を切っている。

 分の悪い賭けが嫌いではない某パイロットでも、さすがにこの賭けには乗らない……と思う。

 

「ほら、行け。俺とお前は文字通りの意味で住む世界が違うんだ。なら、お前はお前の世界で好きに生きろ」

 

 海と陸、あるいはX世界とホワイトスター。

 その辺について考えても、俺と白いイルカでは住む世界が違いすぎる。

 

「キュ」

 

 俺の言葉を理解したのだろう。

 白いイルカは最後に短く一声鳴き、自分の群れの方に戻っていく。

 そんな白いイルカを見送り……そして正真正銘、俺はこの場で1人となる。

 この状況で数日の暇潰しをする必要があるのだが、特に何かやる事がないんだよな。

 フロスト兄弟の組織がまた襲撃してくれば、それはそれで暇潰しになるかもしれないけど。

 ……あ。しまったな。そう言えばドートレスの後継機に乗っていたパイロットの尋問とかはまだだった。

 それに関しては、テンザン級の方でやっていると考えておくか。

 もし黒い三連星とかに尋問されようものなら、かなり悲惨だろうが。

 ティファ、クスコ、マリオンのニュータイプ3人に尋問されれば、特に何も言わなくても相手の心の中を読んで情報を手に入れることが出来るかもしれない。

 本当にそんな真似が出来るのかどうかは、正直なところ俺には分からないが。

 とにかく、今は特に何もやる事もないし……雑誌でも読むか。

 空中に浮かびながら、空間倉庫から取り出した雑誌を読む。

 いつもなら雑誌を読んでいると何か起きたりするので、そういう風に暇潰しが出来てもいいんだが……特に何かが起きる様子はない。

 いっそ人食い鮫とかそういうのが襲ってきても、それはそれで面白いと思うけど、そういうのもない。

 30分程で雑誌を読み終わると本当に暇になる。

 そうだな。今この状況では特にやるべき事もないし、海底で漁でもするか。

 やると決めたら、躊躇するような事はない。

 雑誌を空間倉庫に収納すると、海に向かって飛び込む。

 ……空を飛んでる状態からでも、海に飛び込むという表現が相応しいのかどうかは、ちょっと分からなかったが。

 そうして海中に沈んでいくと、途中で魚の群れを見つける。

 かなり大きな魚。

 俺は魚については詳しくないが、それでもマグロとかでない事は間違いない。

 こっちに向かって近付いて来たその大きな魚は、俺の存在に気が付くと進路を変えようとするが……甘い。

 スライムを伸ばし、その魚の身体を貫く。

 本来なら締めるとかそういうのをやらないといけないのだが、俺はその方法が分からない。

 後で誰か知ってる奴にやって貰えばいいだろうと判断し、死んだ魚を空間倉庫に収納する。

 全長1mくらいのかなり大きな魚。

 食えるかどうかは分からないが、もし食えるのなら食い応えはあるだろう。

 X世界ではコロニーが無数に落下したのに、何故か海に汚染の類はない。

 海で泳いでいる魚も普通に食えるのはありがたかった。

 そんな風にしながら海底まで降りていく。

 途中でまた何匹か魚を獲ったが、最初に獲った魚よりも大きな魚はいなかった。

 この辺は運だしな。

 下へ下へと潜っていくと、やがて軍艦が見えてきた。

 海底で光も届かないものの、混沌精霊の俺にしてみれば特に問題はない。

 そうして軍艦の近くまでやって来るが、当然ながらそれで何か動きがある訳でもない。

 魚の類も普通の魚ではなく、深海魚の類だ。

 まぁ、深海魚も普通に食えるんだが。

 アンコウとかハタハタとか。

 他にも以前ペルソナ世界のTVでは深海魚専門の寿司店があるとかなんとかあったし。

 そう考えると、深海魚ってのは外見は不気味なものが多いが、食えば美味いのだろう。

 よし、今は特にやるべき事もないし、深海魚漁でもやるか。

 もっとも、網とかそういうのはないので、別の手段……やっぱりスライムか。

 こういう時にスライムってかなり便利なんだよな。

 網目状にしていき、次々とスライムを伸ばしていく。

 そのスライムに触れた深海魚は、即座に胴体や頭部を貫いて殺し、俺の手元に運ぶ。

 俺は特に動くでもなく、ただここでこうしているだけで次々に深海魚が届く。

 ある意味もの凄い楽な漁だよな。

 もし俺がその気になったら、凄腕の漁師になれそうだ。

 ……漁師になるよりも前に、やるべき事はあるのだが。

 そんな風に考えていると……

 ん?

 ふと、何かが聞こえてきたような気がする。

 もしかしてフロスト兄弟がやって来たのか?

 そう思って耳を澄ます――海中で耳を澄ますのが意味があるのかどうかは微妙だが――も、特に何も聞こえてこない。

 何だ? やっぱり俺の気のせいか?

 そう思うも、少し気になる。

 気になるのは間違いないが……今のこの状況で何が出来るかと言われれば、それは否なんだよな。

 とはいえ、今の俺は特に何かやるべき事はない。

 あくまでも必要なのは暇潰しの手段だ。

 そんな訳で、スライムを使った深海魚漁を行いつつ、聞こえてきたような気がする原因を探す。

 探す……とはいえ、こうして見る限り一番可能性が高いのは間違いなく沈んだ軍艦だ。

 だとすれば、何かが聞こえたような気がしたというのはニュータイプに関係する何かか?

 周囲には他に何もない以上、そうだとしか思えないのも事実。

 あの軍艦は色々な意味で怪しい存在だ。

 まず人が実は軍艦の中で生きているという可能性はほぼない。

 考えられるとすれば、コールドスリープとかそういうのだろうが。

 そんな状況にあるニュータイプが、俺にちょっかいを掛けられるのかといった疑問がある。

 この世界のニュータイプ研究機関のあった場所を探索しに行きたいところだ。

 あるいはノモアに聞けばもう少し詳しい情報が入手出来るのかもしれないが。

 ノモアは人工ニュータイプを……それもカリスという、極めて安定している存在を作り出せる技術を持つ。

 そうである以上、ニュータイプについても色々と詳しい筈だ。

 ただ、問題なのはノモアはあくまでも宇宙革命軍の研究者だったという事なんだよな。

 連邦軍のニュータイプは、あくまでもフラッシュシステムを動かせるというのが前提条件になっている。

 それに比べると、宇宙革命軍のニュータイプ用MSというのはフラッシュシステムとはまた違うシステムで動いている。

 つまり、連邦軍のニュータイプ=宇宙革命軍のニュータイプとはならない訳だ。

 その辺を考えると、連邦軍の軍艦にあるニュータイプについての情報をノモアに聞いても、それが分かる可能性は決して高くない。

 全くの素人に聞くよりは、ノモアに聞いた方がいいのは間違いないが。

 深海魚漁をしながら、軍艦に近付いていく。

 以前触った時には何もなかったが、今回はどうだ?

 そう思いつつ軍艦に触れるが……やっぱり特に何もない。

 もしかして、あの時聞こえてきたような気がしたのはやっぱり気のせいだったのか?

 混沌精霊であっても、聞き間違いとか気のせいとか、そういうのはあるということなのだろう。

 コンコン、と。

 軽く軍艦の装甲を叩く。

 もし……本当にもしもの話だが、軍艦の中でニュータイプが生きていた場合、聞こえてきた音に何か反応を示してもいい筈だ。

 しかし、コンコン、コンコンと何度軍艦の装甲を叩いても特に反応する様子はない。

 ふと思いつき、深海魚漁を止めてスライムで軍艦を覆う。

 こうすれば、もし軍艦の中で誰かが生きていた場合、何らかの音や衝撃といったものを感じられる。

 感じられるのだが……やっぱりそこには何もない。

 うん、やっぱりさっき聞こえてたのは気のせいか。

 それに何も聞こえてこないという事は、コールドスリープの可能性もないような気がする。

 コールドスリープをしているのなら、その人物は大人しいかもしれないが、その為の機械の作動音はするんだろうし。

 そんな風に思いつつ、俺は軍艦の様子を探るのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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