転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3343話

 ルチルの件がどうなるのか、それについては少し考える時間を与えることになった。

 とはいえ、そうして考えている間もティファの身体はルチルに使われている訳で、そうなると長い時間を使う事は出来ない。

 その辺りはルチルも承知の上だろうし、ジャミルやガロードも今のルチルの状況に思うところはあるのだろうから、そう遠くないうちにどうにかなるとは思うが。

 

「話は終わったかい? それで、このLシステムをどうするのか決めた方がいいと思うんだけどね」

 

 シーマの言葉で我に返る。

 そう言えばLシステムに組み込まれたルチルや、そのルチルがどうするのかといった件で相談していたものの、元々の話はLシステムについてだったな。

 

「取りあえずルチルの身体……」

 

 そこで一旦言葉を止め、Lシステムに組み込まれているルチルの身体を見る。

 シーツで覆われたその姿は、見る者によっては寧ろ全裸よりもエロく感じてもおかしくはない。

 素っ裸の女と扇情的な下着姿の女のどちらがエロいのかと聞かれれば、下着姿の方がエロいと思う者もそれなりにいるだろう。

 今のシーツだけを身に纏っているルチルは、そういう意味で非常にエロいのは間違いなかった。

 

「ちょっと?」

 

 俺の視線を追って、何を見ているのかを理解したのだろう。

 ルチルが冷たくそう言ってくる。

 ルチルにしてみれば、自分の身体を客観的に見られるのは決して面白くないのだろう。

 全裸ではなくなったが、それはそれ、これはこれだ。

 

「いや、何でもない。取りあえずコーティングされたルチルの身体は一度Lシステムから外そう。そうすればそれ以外の部分は空間倉庫に収納出来る」

「そうだね。何かあった時の為にも、このLシステムというのはアクセルが持っておいた方がいいかもしれないね。もっとも、話を聞いた限りだとLシステムというのはルチルが重要な要素だ。ルチルの身体がないと、Lシステムを発動させる事は出来ないと思うけど」

「その辺はマリュー辺りにでも調べて貰う。もしルチルなしでLシステムが稼働出来るのなら、それはそれでよし。駄目なようなら……それでもLシステムの技術を入手しておくことは、そんなに悪い話じゃないだろうし」

 

 俺にしてみれば、Lシステムの技術は入手しておけばいいと思ってはいるが、実際にそれが使えないのなら、それはそれでいい。

 あくまでも必要なのは技術の蓄積で、今は役に立たなくても後々何らかの役に立つという可能性は否定出来ないのだから。

 例えば、マブラヴ世界で入手したG元素。

 これはマブラヴ世界でもまだそこまで使い道が決まっていない物が多いのだが、シャドウミラーでは色々と活用している。

 マブラヴ世界の火星において、シャドウミラーが入手したG元素はもの凄い量になる。

 地球においては僅かなG元素を入手する為に必死になっていたのだが……その辺は国力の違いだろう。

 G元素と同じようにLシステムも将来的に使い道が出てくる可能性はある。

 ルチルの戦闘を厭う思いを増幅して、それによって電子機器を使えなくするのがLシステムだ。

 つまり、ルチルではなくもっと別の誰か、あるいは何かをセットする事によってルチルのLシステムとは違う、何か別の効果を発揮する可能性も否定出来なかった。

 増幅装置として考えれば、相応に使えるかもしれないし。

 

「なら、まずはルチルの身体を外さなければならないな。……私がやろう」

「1人で大丈夫か?」

 

 ジャミルとしては、自分がルチルと一番親しいから装置に組み込まれたルチルの身体を外そうとしたのだろうが、この場合問題なのは重量だ。

 勿論ルチルの身体が重いとかそういう訳ではなく、ルチルの身体をコーティングしている物質の問題だった。

 単純に全身をコーティングされているだけなら、そこまで重量に差はないのだろうが、ルチルの後ろ半分はコーティングしているのと同じ物資によって壁……というか、台座? とにかくそういうのがあり、その部分に埋め込まれている。

 それらを考えると、恐らく……いや、間違いなく結構な重さになる筈だった。

 だからこそ、ジャミルだけでルチルの身体をLシステムから外せるのかと思った。

 ジャミルは元ニュータイプで軍人、そして腕利きのバルチャーであっても、人間であるのは変わらない。

 それだけに、圧倒的な重量があれば生身でそれを持ち上げることは出来ない。

 

「ぐ……」

 

 案の定、ルチルの身体は結構な重量になってるようで、ジャミルが幾ら頑張ってもそれを持ち上げる事は出来ない。

 ……それを見て不満そうな表情を浮かべているルチル。

 ルチルにしてみれば、自分の身体をジャミルが持ち上げようとしているのに、全く動かせる様子がないというのは思うところがあるのだろう。

 その理由がコーティングされている事で、ルチルの体重に関係がないとしても。

 

「アクセル」

 

 そんなジャミルの様子を見て、そしてルチルの様子を見て、ルチルが可哀想になったのだろう。

 シーマが俺に声を掛けてくる。

 何を言いたいのかは理解したので、ジャミルのいる方に向かって歩いていく。

 

「ジャミル、変わる」

「……分かった。頼む」

 

 少しだけ躊躇した様子のジャミルだったが、自分の力ではルチルをLシステムから外すことが出来ないと判断したのだろう。

 素直に俺に場所を明け渡す。

 そんなジャミルのプライドを考え、俺はルチルの中でもコーティングされている場所に触れ、持ち上げる。

 本来なら片手で持ち上げられるのだが、ジャミルの後でそういう真似をするのはちょっとな。

 ……ちなみに、不可抗力でコーティングされたルチルの身体に触れたが、当然の事ながらその身体は固く、女らしい柔らかさの類はない。

 そっと持ち上げてたルチルの身体をコンテナから出して地面に置く。

 すると即座にシーマが……いや、シーマだけではなく他の女達もやってきて、その姿を隠す。

 女としては、シーツだけを覆ったルチルを人目に晒すような真似が出来なかったのだろう。

 俺としては少しだけ残念だったが、今の状況でそんなことを口に出来る筈もない。

 それを口にすれば、間違いなくシーマ達に責められるだろうし。

 

「じゃあ、ルチルの身体は任せた。俺はあっちのLシステムを収納してくる」

 

 そう言い、Lシステムの前に戻ると、それに触れて収納する。

 ざわり、と。

 その光景を見ていたルマークの部下達がざわめく。

 格納庫で俺がビットMSを収納した光景を見ていた者ならそこまで驚かなかったかもしれないが、ルマークの部下達にしてみれば手品でも見せられた気分といったところか。

 実際には種も仕掛けもないのだが。

 一応念の為に、封印の役目をしていた可能性が高いコンテナも続いて空間倉庫に収納し、それによって周囲には何もなくなる。

 離れた場所にルチルの身体があるが、Lシステムの残骸はそれだけだ。

 

「ルマーク」

「何かしら?」

 

 部下とは違い、ルマークは今の光景を見てもそこまで驚いた様子はない。

 ルマークは俺について色々と知ってるので、そういう意味では当然なのかもしれなかったが。

 

「一応軍艦の中で俺達が欲しかった諸々は見つけた。シーバルチャーの立場として、まだこの軍艦に何か貴重品があったりすると思うか?」

「そうね、……この場合の貴重品というのは、宝石とか金塊とか、そういうのじゃないのよね?」

「そうだな。そういうのは別にいい」

 

 それらはキブツで幾らでも量産出来るし。

 金相場とかも、X世界においては特に気にする必要がないのも大きい。

 金相場はなくても、大量に金塊が行き渡るようになれば自然と価値は落ちるだろうが。

 

「そうなると……軍艦の部品とかは? 海水に浸かっていた場所の部品は使えないけど、隔壁が降りて海水が入らなかった場所の部品は使えると思うわよ」

「そっちもいらないな」

 

 キッドが開発したディバイダーは、宇宙革命軍の軍艦の部品を流用して作った筈だったが、俺達の場合は基地にMSの生産設備があるので、そういうのが欲しいと思えば普通にそのような部品を作る事が出来る。

 それに15年前の部品、しかも海水に浸かっていなかったとはいえ、海底にあった部品だ。

 水圧とかそっちの関係もあって、とてもではないが信用出来る部品ではない。

 

「うーん、そうなると……ブリッジとかのコンピュータが使えると、色々とデータがあるかもしれないけど、この軍艦の様子を見る限りだと少し難しいのよね」

「ブリッジも海水が?」

「ええ。もっとも、そのおかげで死体もなくなったけど」

「だろうな」

 

 そう言いつつも、ふと気が付く。

 ブリッジの中に水が入っていたということは、その死体は恐らく魚に食われたと思われる。

 あるいは死体が腐っていって、それが海水に紛れて魚が食った……という可能性も否定は出来ない。

 そうなると、俺が軍艦の側で獲った魚は……

 いや、その辺は考える必要がないか。

 軍艦が沈んだのは15年前だ。

 死体を食べた魚は既に死んでいる可能性が高いだろう。

 

「アクセル? どうかしたの?」

「いや、何でもない。話を聞く限りだと特に何か欲しい素材があるとは思えないと思ってな。俺としては、軍艦の残りについてはルマークに全部渡してもいいと思うんだが……ジャミルはどうだ?」

 

 少し離れた場所にいたジャミルに尋ねると、ジャミルは俺の言葉に頷く。

 

「こっちもそれで構わない。元々この軍艦はアクセルのおかげでここまで持ってくる事が出来たのだ。そのアクセルがそう言うのなら、私は構わない。Lシステムを見つける事は出来たしな」

 

 ジャミルもそう言うのであれば、他には何も問題はない。

 

「あら、いいの? でもそこまで貰えるとなると……そうね。昨日話した料金については、この軍艦をそのまま貰えるというのと引き換えにしてもいいわよ?」

「いいのか?」

 

 ジャミルが少し驚いたように言う。

 今回の報酬については、ジャミルが支払うという事になっていたのだ。

 それをなくしてもいいと言うのだから、ジャミルが驚くのも当然だろう。

 

「ええ、この軍艦の権利を全て貰えるのなら、悪くない話よ。格納庫の方はともかく、それ以外にも色々と使える部品があるのは間違いないし」

 

 これは、ある意味ルマークだからこその言葉だろう。

 エスペランサを見れば分かるように、ルマークはハンドメイドでMAやMSを作るだけの技術を持っている。

 それだけに、この軍艦はルマークにとっても宝の山に思えてもおかしくはない。

 俺にとっては使えない部品でも、ルマークなら修理して使えたりするんだと思う。

 それが呆気なく手に入ったのだから、ジャミルから報酬を貰わなくても問題ないらしい。

 

「そうして貰えると助かる」

 

 ジャミルはそう言ってルマークに頭を下げる。

 だが、ルマークはそんなジャミルに問題ないといった様子で首を横に振る。

 

「いいのよ、こっちの方が利益は大きいんだもの。寧ろ私の方がお礼を言いたいくらいだわ。……あ、でもそうね。アクセルが以前言っていた基地に連れて行ってくれると嬉しいわ」

「基地に? まぁ、ルマークなら問題ないだろうが」

 

 これが例えば以前遭遇したドーザのような奴なら、基地に連れていくような真似はしたくない。

 だが、ルマークはシーバルチャーとして優秀だし、性格の方も問題はない。

 そんなルマークなら基地に来ても問題は起こさないだろう。

 勿論、基地に集まっているのは多数のバルチャー達だ。

 そうである以上、シャドウミラーとは関係なく、バルチャー同士でトラブルになってもおかしくはない。

 

「本当?」

「ああ。一度マイルズを連れて基地に向かう必要があるしな。その時にルマークも一緒に行くって事でいいか?」

「ええ」

 

 Lシステムの一件が片付けば、基地に戻ってもいい。

 それにルチルが身体をどうするのかといった事もある。

 その辺の諸々をどうにかするのを考えると、出来るだけ早く戻る必要がある。

 マイルズが仕事を休む事が出来る日が決まったら、その辺の話をしっかりと決める必要があるな。

 

「ありがとう。じゃあ、楽しみにしてるわね」

 

 そう言い、ルマークは軍艦の方に戻って部下に指示を出していく。

 その後ろ姿を見送り……

 

「さて、これからルチルの身体を運ぶ必要があるんだが、どっちに運ぶ?」

「それは……アクセル達の方で頼む」

 

 真っ先にジャミルがそう言ったのは、素直に驚きだった。

 ルチルに思うところのあるジャミルとしては、フリーデンにルチルを運ぶように主張してもおかしくはないのだから。

 しかし、ルチルの状況を考えればテンザン級に運んだ方がいいのは間違いない。

 その理由は、女の数だ。

 フリーデンにいる女は、サラとトニヤの2人。

 それに対してて、テンザン級はマリューやミナト、そしてシーマを始めとした面々がいて、エルフの中にも女は多い。

 また、量産型Wも人造人間である以上は性欲の類はない。

 コバッタの類は言うに及ばずだ。

 そういう風に考えると、テンザン級の方がルチルの身体を置く場所としては適切なのは事実。

 

「分かった。じゃあそうさせて貰う」

 

 ジャミルの言葉には俺も異論がなく、ルチルの身体はテンザン級に置く事になるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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