政府再建委員会のMSパイロットのスレドラから情報を得ると、俺は早速皆に知らせる事にする。
例によって例の如く、皆……というか、テンザン級やフリーデンの中核メンバーが集まったのはテンザン級にある会議室だ。
フリーデンよりも広い部屋なので、こういう時はかなり便利なんだよな。
「さて、集まって貰って助かった」
そう言い、会議室に集まった面々に視線を向ける。
テンザン級からは、マリュー、ミナト、シーマ、モニク、クスコ、クリス、マリオン、ガイア、オルテガ、マッシュ。
フリーデンからは、ジャミル、サラ、トニヤ、ガロード、ウィッツ、ロアビィ。
それとティファ……じゃなくて、あれはルチルが表に出ているな。
シンゴは何かあった時の為にフリーデンに残っており、キッドは格納庫の方で機械いじりをしている。テクスは医者なので医務室で待機だ。
もっとも、この件は結構重要な話である以上、フリーデンとテンザン級に乗っている面々なら通信を通して誰でも自由に聞く事が出来るようになっている。
ここに集まっている主要メンバー以外にも、テンザン級のエルフやフリーデンのクルーといった面々達も聞いているだろう。
「で、アクセルがわざわざこうして人を集めたのだ。何か重要な情報を聞き出したと思っていいのか?」
ジャミルが代表して聞いてくる言葉に、俺は頷く。
「そうだな。色々と驚くべき情報を聞き出す事が出来た。しかもその情報は、ジャミルや……ルチルだよな?」
「ええ」
やはり表に出ていたのはティファではなくルチルだったらしく、俺の言葉に短く頷く。
まぁ、ティファなら俺を見た瞬間に顔を赤くして隠れたりすることを考えれば、ルチルであると見抜くのは難しい話ではない。
「ルチルにも関係のある内容となっている」
「そうか。では、聞かせて欲しい。一体どのような情報を聞き出したのか」
ジャミルの言葉に再度俺は頷くと、会議室にいる面々を一瞥してから口を開く。
「まずは、ローレライの海で襲ってきた連中……もっと言えば、フロスト兄弟が所属する組織について話すか。新型のガンダムであるヴァサーゴやアシュタロンを新規に開発していた事から、俺はフロスト兄弟が所属しているのは連邦軍系の組織だと思っていた。そんな俺の予想は当たっていた。フロスト兄弟が所属しているのは、政府再建委員会。簡単に言えば、15年前の戦争で滅んだ連邦を新しく作り直すのを目的としている。ちなみにこれからは15年前に滅んだ連邦を旧連邦、政府再建委員会が作ろうとしているのを新連邦と呼称する」
ざわり、と。
俺の言葉を聞いた者達がざわめく。
まさか新連邦を作ろうとする政府再建委員会なんて組織があるとは思っていなかったのだろう。
「ちなみにこの政府再建委員会の本拠地はヨーロッパにあるらしい」
これもスレドラから聞いた情報の1つだ。
そういう意味では、この北米に政府再建委員会の情報が入ってこなかったのも、ある程度納得出来る。
シーバルチャーやバルチャーなら、何とか北米からヨーロッパに行く事は出来る。
だが、わざわざそのような真似をしなくても、普通に北米大陸には旧連邦軍の基地が多数あるし、シーバルチャーもサルベージするべき船は多い。
そうである以上、わざわざヨーロッパに渡るといった真似はする必要がない。
勿論、中には利益だけではなく、好奇心からヨーロッパに向かう者もいるかもしれないから、何らかの情報が入ってくる可能性はあるのだが。
「連邦を再興……それだけを聞けば、そこまで悪い話でもないんじゃない?」
ミナトがそう言う。
実際、今は小さな都市国家……それ未満の村とかがそれなりにあるが、他に大きな国というのはない。
そうなると、発展する際に上手い具合に連携は出来なくなる。
だが、1つの大きな組織が上にいて一元管理をしていれば、その連携も上手くいく。
戦後の復興という意味では、ミナトの言葉は正しい。
正しいのだが、それが上手くいくかどうかは別だろう。
「もうそれぞれの自治体にはトップがいるしな。例えば、このセインズアイランドだ。俺が知る限りだと、このX世界で一番復興している場所だ。そのトップにいる奴が、急に新連邦が出来たからそこに従えと言われても、そう素直に頷くとは思えない」
少し言い方は悪いが、そんな真似をすれば現在の既得権益を全て……ではないにしろ、かなり多くを奪われてしまいかねないのだ。
既得権益を持っている以上、それを簡単に手放すとは思えない。
中には自分の利益だけではなく、自分が治めている場所を上手い具合に発展させていく為に既得権益が必要だと思う者もいるだろう。
とにかく今の状況を思えば、そう簡単に新連邦に従う者達ばかりとは思えない。
それこそ、中には相応の戦力を有している者達もいる。
そのような者達は、新連邦に実力で対処しようとするだろう。
もっとも、ドートレス・ネオが大量にいたのを思えば、その物量にはそう簡単に対抗は出来ないだろうが。
「そんな訳で、新連邦が本格的に動き出したら……このX世界はまた戦乱の世になる可能性は高いな」
その言葉に再びざわめき、そんな中でウィッツが口を開く。
「15年前の戦争があったのに、また戦争をするってつもりか?」
「だろうな。話は少し前後するが、この政府再建委員会。率いているのは15年前の戦争で中将だった元軍人らしい。それ以外にも、旧連邦の軍人であったり、何らかの繋がりがあったりといった者達が大半らしい。つまり、自分達の利益を欲して政府再建委員会を作ったという事だろうな」
「くそがっ!」
ウィッツにしてみれば、政府再建委員会という存在が面白くないのだろう。
15年前の戦争が終わってから、今まで復興するのを自分の目で見て、体験してきているのだ。
そうである以上、ウィッツにとって政府再建委員会というのは許容出来ない存在だろう。
「政府再建委員会についての話題……というか、フロスト兄弟についてだ。フロスト兄弟はいわゆる諜報部に所属するらしい。そしてフロスト兄弟の上司……というか、諜報部を仕切っているのか、アイムザットという奴だな。そのアイムザットだが、ゾンダーエプタという人工島を作って、そこを本拠地にしているらしい。そして……ここからが重要だが、そのゾンダーエプタで現在GXの後継機を開発中という話だ」
「何だと!?」
その言葉に真っ先に反応したのは、ジャミル。
当然だろう。
ジャミルにとって、GXというのは因縁のある機体だ。
それこそ自分の手で15年前の戦争を終わらせた、そんな機体。
その戦争の終わりは、地球に大量のコロニーが落ちるという結果を招いたのだが。
そんなジャミルだけに、GXの後継機を開発していると聞かされれば、それを黙って信じる訳にもいかないのだろう。
「事実だ。スレドラから聞いた話だしな」
「ちょっと待ってよ。スレドラだっけ? そいつが実は嘘を吐いているって可能性もあるんじゃないの?」
ロアビィのその言葉に、何人かが同意するように頷く。
頷くが、俺はその言葉に首を横に振る。
「スレドラが俺に対して嘘を吐くということはない」
「何でさ?」
「あいつは完全に……心の底から俺に服従している。そういう振りをしてるとかじゃなくて、本当にな」
「……何をやったのか聞いてもいいか?」
「ロアビィにはちょっと想像出来ないような事だな。具体的には魔法を見せた」
「魔法を見せたって……それだけで、絶対服従とかするとは思えないけど?」
「魔法にも色々と種類があるんだよ。例えば……」
そこで一旦言葉を止めて、俺はルチルを見る。
ルチルは一瞬何故自分が見られたのか分からなかった様子だったが、すぐに自分の右肩にいるリスの炎獣を見た。
「ルチルの右肩の炎獣も俺の魔法の1つだ。ただし、炎獣は別にそういう小さい奴だけじゃなくて、大きな炎獣を生み出す事も出来る」
実際には、炎獣以外にも刈り取る者を召喚したんだが、それについては別に言わなくてもいいだろう。
実際、スレドラは巨大な狼の炎獣をその目で見て非常にショックを受けていたし。
「魔法を目の前で見て、心の底から恐怖をした相手だ。その状況で俺に逆らうとは思えない」
「それは……まぁ、納得出来るかもしれないけど。ただ、実はそういう風に見せているだけとか、そういう可能性もあるんじゃないか?」
「俺が見た感じでは、そういうのはないな。本当に心の底から俺に服従しているように思える。もっとも、単純に俺の人を見る目がないだけという可能性もあるが」
本当に心の底から演技が上手い相手の場合、もしかしたら俺がそれを見抜く事は出来ない可能性がある。
その可能性はあるが、それでもスレドラがそんな状況ではないとは思えた。
「ふーん。まぁ、アクセルがそう言うのなら、俺は別にいいけどさ。で、これからどうするのさ?」
どうするのかとロアビィに問われた俺は、ジャミルに視線を向ける。
「これからどうするのかを決めるよりも前に、GXの後継機について話を聞きたい。知ってると思うが、GXの最大の特徴はサテライトキャノンだ。そしてサテライトキャノンはニュータイプが使うフラッシュシステムがなければ対応出来ない。この辺はどうなっているのか分かるか?」
「いや、生憎とそっちについての情報は持っていない。この情報を話したスレドラの階級は中尉だ。GXの後継機を開発しているというのは知っていても、軍事機密だろうニュータイプをどうするのかは分からない。政府再建委員会側で新しいニュータイプを見つけたのかもしれないし、あるいは……フォートセバーンから奪っていった人工ニュータイプのデータを使ってフラッシュシステム対応の人工ニュータイプを作ったのかもしれない」
「それは……」
ジャミルは短くそう言うと何も言えなくなる。
俺が口にした可能性が、十分にあるかもしれないと、そう思ったのだろう。
フロスト兄弟が好き放題やってるのを見れば、多少の無茶をやっても不思議ではないと思うだろうし。
「とはいえ、それはあくまでも可能性の話だ。もしかしたらGXの後継機を作っていても、まだニュータイプは確保していないといった可能性もある」
もっとも、最悪の可能性としてはニュータイプなしでも動かせるフラッシュシステムを開発したとか、あるいはフラッシュシステムがなくても月のマイクロウェーブ発信装置に登録出来るようになったとか、そういう事だが。
その辺がどうなっているのかは、実際に直接ゾンダーエプタに行って確認してみないと何とも言えないだろう。
もし政府再建委員会が……いや、アイムザットがニュータイプ系の何らかの新技術を開発していた場合、出来ればその技術は確保しておきたい。
「そうなると、次に行く場所はゾンダーエプタとなるな。……アクセル、聞いての通り……」
「俺達も一緒に行くから、その辺は気にするな」
ジャミルに最後まで言わせず、そう告げる。
未知の技術が入手出来るかもしれないし、もしニュータイプ系の新技術がなくても、GXの後継機はある訳だ。
他にもドートレス・ネオや、スレドラから聞いた情報によると、バリエントという新型機があるらしい。
ちなみに、ドートレス・ネオとバリエントでは、バリエントの方が古い機種らしい。
そういう意味では、スレドラ達が使っていたドートレス・ネオは最新鋭機という事になるのだろう。
もっとも、本来ならドートレス・ネオはもう少し開発が完了するまでに時間が掛かる筈だったらしいが、フロスト兄弟が働き掛けた影響で完成が繰り上がったらしい。
これ、もしかして俺達の影響だったりするのか?
ふとそんなことを思ったが、結果的に新型MSを入手出来るのだから、それに不満はない。
いや、寧ろフロスト兄弟に感謝してもいいくらいだ。
「俺達にも俺達の目的がある」
「……すまない」
俺が決して退くような事はないと判断したのだろう。
ジャミルはそう感謝の言葉を口にし、頭を下げている。
「気にするな。それに……ジャミルはゾンダーエプタがどこにあるのかも分からないだろう?」
「ぐ……それは……」
俺はスレドラから座標を聞いているが。
いざとなったら、俺がジャミルに座標を教えればいいだけなのかもしれないが。
「そんな訳で、話は決まったな。ただし、ゾンダーエプタに向かうのはセインズアイランドでの用事が全部終わってから……具体的には、ルマークとマイルズを基地に案内して、ディバイダーの設計データを引き渡してからになる」
それと、基地で生産されている高機動型GXを出来れば受け取ってきたい。
オクト・エイプではなく、全て高機動型GXにしたいのだ。
そうなると、テンザン級はヴァサーゴが高機動型GXを率いるという、搭載MSの全てがガンダムになってしまうな。
とはいえ、最悪の場合は旧連邦軍の後継組織とも呼ぶべき政府再建委員会とぶつかる事になるのかもしれないんだから、こっちの戦力は多ければ多い方がいいのは間違いない。
そんな風に思いながら、会議を続けるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1761