転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3351話

 会議を行った翌日、俺はセインズアイランドの政庁にやって来ていた。

 受付で目的の人物……マイルズに会えるかと尋ねると、少し待たされた後でマイルズが姿を現す。

 普通こういう時は前もってアポを取っておく必要があるのだが、今回はちょっと色々とあるしな。

 

「アクセル、どうした? まぁ、丁度いい。こっちからも連絡しようと思っていたんだ。こっちに来てくれ」

 

 そう言いマイルズは俺を政庁の1階にある来客用のスペースに案内する。

 簡単な用事をすませるだけなら、こういう場所で話をするのだろう。

 案内された場所には周囲に目隠し用の布が吊されており、椅子と机があるだけだ。

 当然だが、その椅子もソファの類ではなく一般的なパイプ椅子となる。

 

「悪いな、急に。ちょっと話しておきたい事があったんだよ。……エニルの店でもよかったんだが、それはそれでちょっと問題かもしれなかったし」

「そう言われると、少し怖いな」

 

 もう諦めたのか、マイルズは俺がエニルの店に行くと言っても特に何かを言ってくる様子はない。

 俺とエニルを見て、そういう関係ではないと判断し、恋敵認定がされなくなったのか?

 その辺は生憎とちょっと分からなかったが、とにかく今は話をする方が先だろう。

 

「そうだな。今回俺が持ってきた話は、マイルズに……いや、セインズアイランドにとっても他人事じゃないと思う」

 

 そう言った俺の言葉と表情から、大袈裟なものでもなんでもないと判断したのだろう。

 マイルズは今までの顔見知りを前にして少し緩んでいた表情から真面目な表情に変わって視線を向けてくる。

 

「詳しく話してくれ」

「借りた土地にあった軍艦はマイルズも見たから知ってるよな?」

 

 前提条件としての疑問に頷くマイルズ。

 それを確認してから言葉を続ける。

 

「実はあの軍艦を入手する時……正確には以前俺がセインズアイランドに来て土地を借りる約束をしてからMAでテンザン級やフリーデンに合流した時、謎の敵の攻撃を受けていたんだ」

「それは……オルクではないのか?」

 

 周囲を海に囲まれているセインズアイランドにとって、オルクというのは非常に厄介な存在だろう。

 だからこそ、ここですぐにオルクの名前が出て来たのだが、俺はそれに首を横に振る。

 

「いや、違う。正確には俺も最初はオルクかと思ったんだが、敵が数十機のMSを率いていたり、その率いられているMSがドートレスの新型機だったりと、その辺のオルク程度にどうにか出来る規模の戦力じゃなかった。それに、敵はガンダムも持っていたし」

「……………………何だって?」

 

 予想以上の戦力だったのだろう。

 たっぷり1分程は沈黙した後で、マイルズが尋ねてくる。

 まぁ、無理もない。

 普通のバルチャーやシーバルチャーでも、所有しているMSは数機といったところだ。

 どんなに多くても、10機前後か。

 テンザン級でも全部で9機だし。

 勿論、世の中には何事も例外がある。

 中には10機以上のMSを有しているバルチャーとかがいてもおかしくはないが、今回の場合は数十機だ。

 とてもではないが、その辺のバルチャー……この場合はこっちを襲ってきたんだから、オルクか。そんなオルクとは思えないだろう。

 

「マイルズが疑問に思うのも理解出来る。そんな訳で、その敵MSを鹵獲してパイロットを捕虜にしたんだが、そのパイロットはかなり強情でフリーデン……トニヤが乗ってる陸上戦艦の連中が尋問しても、一切口を割らなかった」

 

 トニヤという名前を出すと、マイルズが微妙な表情を浮かべる。

 マイルズにしてみれば、トニヤは苦手な相手なのだろう。

 言い寄っているエニルの前で、トニヤの裸――バスタオルは巻いていたらしいが――を見たとか言われたのだから、無理もないかもしれないが。

 

「それでどうしても口を割らないという事で、俺に出番が回ってきた訳だ」

 

 実際にはフリーデンの連中はジャミルの部下という事もあって、お行儀のいい連中が多い。

 多少の暴力を振るったりはするかもしれないが、それはあくまでも多少といった程度だろう。

 それは決して悪い話ではない。

 人道的であるということを意味しているのだから。

 

「で、俺の場合はこの世界には存在しない魔法を使える。その魔法を使ってみせたところ、捕虜はかなり怯えてな。何でも大人しくこっちの指示に従ってくれるようになった。……言っておくが、魔法を使って直接的に危害を加えた訳じゃないぞ?」

 

 巨大な狼の炎獣を見せて、刈り取る者を見せただけだ。

 直接敵ではなく、間接的に危害を加えたと言えばその通りかもしれないが。

 

「取りあえず信じよう。それで、どのような情報を?」

 

 マイルズとしては、魔法での尋問について色々と聞きたい事はあるようだったが、今は少しでも早く俺が捕虜のスレドラから聞き出した情報を知りたいのだろう。

 そう促してくる。

 

「俺達が戦ったのは、その辺のオルクとかそういう連中じゃなくて、政府再建委員会という組織に所属していることが分かった」

「政府再建委員会? それは一体?」

「簡単に言えば、15年前の戦争で消滅した連邦軍を新しく作り直そうという組織だな」

 

 そう言うと、マイルズは理解出来ない……あるいは理解したくないか? とにかくそんな表情を浮かべる。

 

「ちなみにその政府再建委員会の幹部は、旧連邦軍の元中将だったり、旧連邦軍と何らかの関係があった組織のトップだったりするらしい」

「待て。待ってくれ。ちょっと待って欲しい。急にそのような事を言われても、頭の中で整理出来ない」

 

 マイルズはそう言い、頭を抱える。

 マイルズにしてみれば、まさか政府再建委員会などという組織が出てくるとは思わなかったのだろう。

 あるいはこれでセインズアイランドがヨーロッパにあったら、政府再建委員会の情報をもっとしっかりと入手出来たかもしれない。

 しかし、そうではない以上、政府再建委員会についての情報は何もなかったのだろう。

 

「そんな訳で、この情報はセインズアイランドの政庁で働くマイルズにも話しておいた方がいいと思ってな」

「……その、政府再建委員会だったか。その勢力がここに接触してきた場合、どうなると思う?」

「どうなるも何も、新連邦を作ろうとしている連中だぞ? 当然セインズアイランドにも従うように命令してくるだろうな。武力行使も躊躇わないと思う」

 

 これは俺の思い込みかもしれない。

 だが、ルチルを入手する為にテンザン級とフリーデンに攻撃をしてきたのを思えば、その考えは決して間違いではないだろう。

 そうなった時、セインズアイランドはどうなるか。

 

「数十機のMSを有するMS部隊……いや、敵の規模を考えると、百機に届くかもしれないMS部隊が襲ってきた場合、セインズアイランドとしてはどうする?」

「……立ち向かうのは不可能だろう」

「だろうな」

 

 セインズアイランドは、俺が知ってる限りだとX世界で一番発展している。

 しかし、そんなに発展しているセインズアイランドであっても、百機単位のMS部隊を相手にどうにか出来るかと言われれば、その答えは否だろう。

 GXのようなサテライトキャノンを使えるMSがあれば、そのようなMS部隊を相手に対処出来ない訳でもないだろう。

 しかし、GXはそう簡単に入手出来るような物ではない。

 基地では高機動型GXを売りに出しているものの、それはサテライトキャノンの代わりにスラスターを強化したMSである以上、サテライトキャノンも当然だが使えない。

 そもそもサテライトキャノンを使うにはフラッシュシステムで月にあるマイクロウェーブ発信設備に登録する必要がある。

 ゾンダーエプタには、その手の技術がある……かもしれない。

 とはいえ、マイルズにゾンダーエプタについての話をするつもりはないが。

 

「アクセルはどうすればいいと思う?」

「普通に考えれば、政府再建委員会に降伏するというのが一番手っ取り早いだろうな」

「だが、それではセインズアイランドの自治は……」

「そんな事は出来ないと思う」

 

 政府再建委員会にしてみれば、発展しているセインズアイランドは是非とも手に入れたい立地だろう。

 北米に攻め込む為の前線拠点としても使い勝手はいいだろうし。

 当然そんなセインズアイランドに自治を認めるといったような事はしないだろう。

 完全に支配下に置くという形になると思う。

 

「……では、どうしろと?」

「いや、それを俺に聞くのは間違ってないか? 俺はあくまでもセインズアイランドに立ち寄っただけの一般人……とはちょっと言えないかもしれないが、とにかくそんな立場だぞ? 別にセインズアイランドの役人とか政治家とか、そんな訳じゃない」

「そうかもしれない。だが、このような情報を持ってきた以上、何か対抗策があるのではないか?」

「まぁ、ない訳ではない。もっとも、これは俺が勝手に思ってるだけで、実現可能かどうかも別の話だけどな」

 

 今日この政庁にやって来たのは、マイルズが基地に行く日取りについて話し合うというのもあるし、政府再建委員会の情報を話すのもあるが……実は、この提案をするのが最大の目的だった。

 とはいえ、俺としてはどうしてもこの提案をセインズアイランド側に呑ませようとは思っていないし、成功したらそれでいいという程度の気持ちだったが。

 

「教えてくれ。政府再建委員会について上に報告するにしても、何らかの対抗策については用意しておきたい」

「簡単な話だ。セインズアイランドだけでは政府再建委員会の力には敵わない。なら、ある場所から持ってくればいい」

 

 ないのなら、ある場所から持ってくる。

 考えてみれば単純な話だ。

 

「具体的には?」

「北米大陸にある街や村、そしてバルチャーと手を組む。その手を組む方法が一種の軍事同盟という形になるのか、それとももっとしっかりと連邦国家的な感じで北米を1つの国家にするのか。その辺りは、それこそセインズアイランドがどう考えるかによって違ってくると思う。もっとも、個人的な意見を言わせて貰えば軍事同盟という形では少し弱いと思うけどな」

 

 軍事同盟。

 名前だけで考えれば立派だが、実際に軍事同盟を結んでも、本当に戦力を送ってくるのかどうかは微妙なところだろう。

 しかし、それが連邦国家という形にして、軍事同盟だけではなく貿易とかについてもその内容に絡まっていたら……そうなれば、当然の話だがセインズアイランドに何かあった時に戦力を送らなかった場合、貿易とかそういうのでも連邦国家から除外されるという事になるだろう。

 とはいえ、連邦国家になるのは、言うのは簡単だが実際にやるのは難しい。

 政府再建委員会の件を知らせて、実際にそれがどれだけの力を持っているのかを理解すれば、自分達だけでどうにか出来るとは思わないだろうが。

 また、連邦国家になるという場合、バルチャーの扱いをどうするのかというのもある。

 言うまでもなく、連邦国家というのは国だ。

 そこに所属する以上、街や村なら問題ないが、バルチャー達はあくまでも個人……もしくは集団での存在だ。

 とてもではないが、バルチャーを国として認めるのは難しいだろう。

 また、バルチャー側の方でも自由に行動したいと思うものは多いだろうし、そうなれば国の一員というのは好まない者も多い。

 そうなると、考えられるのは連邦国家がバルチャーを傭兵として雇うとか、そんな感じか?

 その辺が具体的にどうなるのかは、結局のところ今は分からない。

 実際に色々と行動してみて、それによってどうバルチャー達を扱うのかが決まってくるだろう。

 

「連邦国家か。しかし、そのような形での建国になるとしても、どこが主導権を握る?」

 

 そう聞いてくるマイルズは、もしそのような形になる場合はセインズアイランドが主導権を握るべきだと視線で言っていた。

 実際に口に出さないのは、まだこの件を上に報告していないからか。

 

「その辺はどうなるのか、ちょっと分からないな」

 

 取りあえずそう言っておく。

 X世界については、シャドウミラーとしてはそこまで大きな影響力を持つ必要はないと思っている。

 ノモアに任せておけば、それなりに影響力を持つ事は出来るだろうが。

 まぁ、ノモアがシャドウミラーの力を使えば、もしかしたら連邦国家の中でも最大の影響力を発揮するようになるかもしれないが……ノモアは別に街を発展させるのを楽しんでいる訳じゃないしな。

 そんな真似をすれば、間違いなく仕事が増える。

 ノモアがそれを望まないのなら、そこそこにするだろう。

 ……個人的には、新連邦と戦う為の連邦国家である以上、率いるのはジャミルがいいと思うんだが。

 旧連邦の英雄だったジャミルが、新連邦に対抗する。

 新連邦が友好的に接触をしてくるのなら、そういうことをする必要もないのだろうが、フロスト兄弟の件を考えると、決して油断する事は出来ないんだよな。

 

「とにかく、俺からの情報は以上だ。……その件も含めて、俺達の拠点に行くのを早くした方がいいかもしれないな」

 

 そう、マイルズに告げるのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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