転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3359話

「よろしくお願いします」

 

 俺の家の中に入ったルチル……ティファの身体に憑依しているルチルは、家の中にいる面々……レモンやエヴァに向かって深々と頭を下げる。

 てっきり他の恋人達も残っているのかと思ったのだが、家の中にいるのはレモンとエヴァ、茶々丸の三人だけだった。

 もっとも、今回の一件を考えると必要なのはレモンとエヴァだけなので、他の面々はそれぞれ自分の仕事をしているだろう。

 茶々丸は……エヴァがいる以上、保護者役の茶々丸がいないという選択肢はない。

 そう思った瞬間、自分に頭を下げたティファを見ていたエヴァがこちらに鋭い視線を向けてくる。

 こっちの考えを読んだのか?

 エヴァの性格や能力を考えれば、そんな事が出来てもおかしくはないんだが。

 

「ええ、よろしくね。一応アクセルから話は聞いてるけど……それにしても、憑依ね。私にとってはちょっと予想外の話だったけど、エヴァはどう?」

「ふん、憑依くらい珍しいものではない。ぼーやが少し前に倒した者も、その手の能力を持っていたしな」

 

 エヴァの言うぼーやとは、ネギの事だろう。

 俺がネギま世界からこっちに戻ってきた後も色々と行動をしており、その流れで憑依能力を持っている敵を倒したといったらしい。

 何かあればこっちからも手を貸してもよかったんだが、そういうのがなかったという事は、ネギ単体……あるいは小太郎を始めるとする仲間達だけでその憑依能力を持った敵を倒したという事か。

 魔法とかでは、もしかしたら憑依とかは珍しくないのかもしれないな。

 だが、ルチルの場合は魔法によって憑依をしているのではなく、ニュータイプ能力によって憑依をしている状況だ。

 そうである以上、エヴァの言う憑依とは色々と違うところもあると思うんだが。

 

「ふむ……少し奇妙な状態ではあるな。ただ、魔法でどうにか出来ない訳でもないらしい。もっとも、私でなければ難しいだろうな」

「ああ、マスターがドヤ顔で……これは永久保存版ですね」

「このボケロボ! 一体何を言っている! この……巻いてやる、巻いてやる!」

「あーれー……お役目下さいマスター」

「それを言うのならお止め下さいだろう、このボケロボが!」

 

 ……うん。エヴァと茶々丸のやり取りはいつも通りだな。

 久しぶりにこのやり取りを見るけど、どこか安心する。

 しかし、茶々丸はドヤ顔という表現を覚えたのか。

 これも一応進歩……と言えるのか?

 

「えっと、アクセル? あの子供……一体何だ?」

 

 一連の流れを見ていたX世界の面々の中で、ガロードが真っ先に我に返って尋ねてくる。

 X世界の面々にしてみれば、エヴァはただの子供にしか見えないのだろう。

 あるいはルチルなら、ニュータイプ能力でエヴァの本質を見抜くようなことをしてもおかしくはないが。

 

「一応言っておくが、エヴァを見ても子供だとか言うなよ。ああ見えて立派に600歳以上なんだから」

「聞こえているぞアクセル!」

 

 茶々丸とじゃれ合っていたエヴァだったが、俺の言葉はしっかりと聞こえたのかそんな風に言ってくる。

 だが、そんなエヴァの事は取りあえずスルーし……

 

「……え?」

 

 俺の言葉の意味が分からなかったのか、ガロードの口からそんな声が漏れる。

 ジャミルもサングラスをしているのではっきりとは分からないが、驚いているのは間違いない。

 

「エヴァはネギま世界……俺達が先程までいたX世界とは別の世界の出身だ。その世界は魔法とかが存在する、ファンタジー世界だな」

 

 実際には一般人には魔法については隠されているので、何も知らなければ……知らなければ……うん、知らなくても麻帆良という場所の異常さを考えれば、とてもではないが普通の世界とは呼べないな。

 

「で、エヴァはそんなネギま世界でも最高峰の魔法使いの吸血鬼だ」

 

 吸血鬼。

 その言葉を聞いた瞬間、ガロードは驚きの視線をエヴァに向ける。

 吸血鬼と言っておいてなんだが、ガロードは吸血鬼って知っていたんだな。

 戦争が終わった年に生まれたガロードだけに、吸血鬼とかそういうのを知る機会はないと思ったんだが。

 恐らくは戦前の本か何かで見たのか?

 

「え? 吸血鬼って……本当に?」

「そうだ。もっとも手当たり次第に血を吸ったりとかはしないが。特に俺の血とかはな」

「当然だろう! アクセルの血をそのまま飲んだら、一体どうなると思っている!」

 

 叫ぶエヴァの言葉に、ガロードの視線は俺に向けられた。

 エヴァの言葉から、俺の血が一体どういうものなのかと思ったのだろう。

 ……実際、俺の血というのは濃密な魔力が流れている。

 それを飲むのがどれだけ厳しいのかは、それこそ召喚の契約をする時に血を1滴飲んだだけで、苦しみ、身体に変化があるのを見れば明らかだろう。

 エヴァはまだ吸血鬼……純粋に血を飲む種族なので、その辺は召喚の契約を結んだ者達とはまた違うが。

 

「俺の血の話は置いておくとして。本題に入るぞ。エヴァの持つ人形に、ルチルの魂を憑依させるといった真似は出来るか?」

「ふむ、そうだな」

 

 俺の言葉を聞き、真剣な表情をルチルに向けるエヴァ。

 俺にしてみればただティファを見ているように思えるが、実際にはルチルの魂を見て、自分の人形を使えるかどうかを考えているのだろう。

 

「それと、レモンの方はどうなる?」

「Wナンバーズの技術を使えば、身体は出来ると思うわ。ただ、ルチルの細胞の一部でも手に入れられないと、ルチルとは全く違う外見になるわよ?」

「それは……今の状況を考えると、ちょっと難しいな」

 

 現在のルチルの身体はLシステムに組み込まれている。

 それだけなら、髪の毛の1本くらいなら入手出来るだろう。

 だが、Lシステムに組み込まれているルチルの身体は、完全にコーティングされている状態だ。

 そのコーティングをされているからこそ、Lシステムが使えるようになるのかもしれない以上、コーティングを解除する訳にはいかないだろう。

 ルチル本人も、これからどうするのかをまだ決めていないというのもあるし。

 そうである以上、ルチルがどのような選択をするかは分からないが、それを決めるまでルチルの身体をコーティングしているのに変化を加えたくはない。

 

「細胞とかを持ってくるのはちょっと難しいだろうな」

「そう。……そうなると、ルチルの写真か何かを撮ってきて貰って、その外見に似せるようにするのがいいかしら」

「……その時は、俺じゃなくて他の奴に頼んでくれ」

 

 一応、テンザン級に存在するルチルの身体にはシーツが掛かっている。

 だが、基本的にはLシステムを開発している者によって――恐らくそういう趣味なんだろうが――裸の状態に近い。

 俺がそんな状態のルチルを写真に撮るとかすると、色々と問題がある。

 個人的には役得と思わないでもないんだが。

 

「そうなの? じゃあ、取りあえずマリューかミナト辺りにでも頼んでおくわ」

 

 レモンは特に気にした様子もなく、そう言ってくる。

 

「おい、アクセル。ちょっといいか?」

 

 レモンと話していると、不意にエヴァからそう声を掛けられた。

 何だか難しい表情を浮かべているのを見ると、微妙に嫌な予感がするな。

 

「どうした? ルチルの魂を人形に憑依させるのは難しそうか?」

「難しい……というか、恐らく不可能だ」

「……エヴァでもか?」

 

 正直なところ、難しそうか? と聞いたのは一種の冗談だ。

 エヴァならその辺は特に問題なくどうにか出来ると思っていた。

 だからこそ、エヴァの口から出た不可能という言葉に驚く。

 外見は子供だが、エヴァが600年を生きた魔法使いで、ネギま世界においても上から数えた方が早いくらいの実力を持つのは間違いない。

 勿論、得手不得手というのはある。

 具体的には、自分が吸血鬼で回復魔法とかは基本的に不要なので、回復魔法が苦手といった具合に。

 だが、苦手ではない魔法や技術に関しては、文句なく一流の技能を持つ。

 その上で、エヴァは人形使いとしても非常に有名で、その手の技術は超のつく一流だ。

 そんなエヴァが出来ないと言うのだから、それに驚くなという方が無理だった。

 

「これは私の技術がどうとか、そのような問題ではない。ニュータイプだったか? その存在と魔法の相性が悪すぎる」

「それは……つまり、ニュータイプには魔法が使えないという事か?」

「違う。いや、正確には分からんから、このルチルという女の精神を見た感じでは、恐らく違うとしか言えんだろう。正確には……そうだな。私の魔法や魔力と相性が悪いと表現するべきか?」

「つまり、人形にルチルを憑依させるといった真似は不可能だと?」

「恐らくはな。勿論、どうしてもと言うのならやってもいい。だが、その場合は失敗する可能性が高いだろうから、止めておいた方がいいだろう」

 

 エヴァがこういう風に言うという事は、恐らく本気で失敗する可能性が高いのだろう。

 その状況で無理に人形にルチルを憑依させるような真似をしても、それは致命的な失敗となる可能性が高かった。

 この時点で、俺の中では人形にルチルを憑依させるといった選択肢はなくなった。

 

「そうか。人形に憑依出来なくなったというのは痛いな」

「ふん」

 

 俺の言葉に鼻を鳴らすエヴァだったが、それは俺に対する不満ではなく、自分の力ではどうしようもない事に対する不満のように思える。

 

「人形が駄目となると、結局残っているのはWナンバーズだけか。……けど、エヴァが憑依させる事が出来ないとなると、難しいんじゃないか?」

 

 Wナンバーズの技術を使って身体を用意しても、それに憑依するのは難しいだろう。

 そもそもルチルがティファに憑依しているのも、ティファがニュータイプだからだ。

 ……あるいは、ノモアから貰った人工ニュータイプの技術を使ってWナンバーズ……いや、人造人間の身体を作るという方法もあるが、そうなると人工ニュータイプである以上、シナップスシンドロームが問題となる。

 そう言えば、そっちの解決についてもレモンに頼んでいたんだよな。

 この件が終わったら、その辺についてもちょっと聞いてみるか。

 そんな風に思っていると、エヴァが少し考えながら口を開く。

 

「人形に憑依させるのは不可能というくらいに難しいが、レモンが作る人造人間だったか? それの身体に憑依させるのは……出来ない事もないと思う」

「そうなのか? 人形に憑依させるのが無理って話だったから、てっきりそっちも駄目かと思ったんだが」

 

 一応俺も魔法が使えるが、エヴァのように専門家という訳ではない。

 なので、エヴァの言葉の意味はこの時点ではあまりよく理解出来なかった。

 

「あくまでも可能性が高くなったというだけで、絶対に成功すると確約は出来んがな。まだ人造人間の身体を見てないので何とも言えないが、エキドナの身体と同レベルのものであれば……そうだな、人形に憑依させるのに成功する可能性が10%といったところだとすれば、人造人間は60%……あるいは70%に届くかもしれん」

 

 60%から70%か。

 普通に考えれば、十分に可能性が高いのは間違いない。

 だが、これが失敗した場合にルチルがどうなるのか、どのような被害を受けるのかを考えれば、俺としては気楽に勧められる筈もない。

 

「レモンとしてはどう思う?」

「そう言われても、私が出来るのは身体を作るところまでよ? ルチルの好みに合わせた身体は作る事が出来るでしょうけど、言ってみればそれだけね。後はルチルの精神力やエヴァの魔法に任せるしかないもの」

「ふむ、それは……もしかしたらそれで成功する可能性が上がるかもしれんな」

 

 レモンの言葉を聞いていたエヴァが不意に呟く。

 その言葉の内容は、とてもではないが聞き逃せるものではない。

 実際、話の中心人物とも言うべきルチルは勿論、ガロードやジャミルもまたエヴァに視線を向けていた。

 

「簡単なことだ。魔法を行う際……それこそ、今回のように憑依をさせるといったことを考えた場合、その憑依する人物の気持ちの強さというのは大きな意味を持つ。具体的には、自分がその身体に憑依するといった執着心だな」

「ルチルが希望する身体を作った場合、その執着心が増すと?」

「そうなる。とはいえ、その辺はあくまでもプラスアルファでしかない。結局のところ、憑依が成功するかどうかはやってみないと何とも言えないだろう」

 

 エヴァはそう言いながら、俺……ではなく、ルチルに視線を向ける。

 結局のところ、エヴァやレモンが出来るのは選択肢を渡すだけだ。

 その選択肢のうち、どれを選ぶのかはルチル。

 選択肢の中には、人造人間の身体に憑依しないというのも当然ある。

 現状が落ち着いているのだから、そのままでと。

 ……ただし、それでは1つの身体をティファとルチルの2人が使う事になるし、憑依状態というのはティファの身体にも少なからず負担があってもおかしくはない。

 その辺の状況を考えると、現状維持は多少問題があるのも事実。

 そんな風に思っていると、少し考えていたルチルが口を開く。

 

「人造人間の身体を使わせて貰うわ」




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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