転生とらぶる2   作:青竹(移住)

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3360話

 ティファの身体に憑依しているルチルの口から出た、人造人間の身体を使うという言葉。

 それは俺を驚かせるには十分だった。

 いや、最終的にはティファに憑依し続けるか、最悪Lシステムに組み込まれている身体に戻るかのどちらかしかなかった以上、そこに第3の……それもティファに迷惑を掛けず、自分だけの身体を使えるという選択肢が現れたのだから、十分に納得は出来る。

 しかし、魔法についてはネギま世界でも上から数えた方が早い実力を持つエヴァですら、100%人造人間の身体に憑依させることが出来ないという中での決断だ。

 エヴァの用意した人形に憑依させるのが相性的に難しい以上、せめてマシという意味で人造人間を選んだのかもしれないが。

 エヴァにしてみれば、そこまで自分の魔法を信用したのかと、上機嫌そうな様子を見せている。

 

「本当にいいの?」

 

 人造人間に憑依するというルチルの言葉に、レモンが確認の意味も込めて尋ねる。

 だが、ルチルはそんなレモンの言葉に躊躇なく頷く。

 

「ええ。このままティファに負担を掛け続ける訳にはいかないでしょう? それを解決する手段がないのならともかく、解決する手段があるのなら、それを選ばないということはないわ」

 

 真剣な表情でそう告げるルチルをじっと見ていたレモンは、やがて頷く。

 

「そう言うのなら、こちらも異論はないわ。なら、早速だけど、どういう外見にするのか決めましょうか。アクセル、彼女を借りるわよ」

「え? あ、ちょ……!」

 

 レモンの言葉に慌てたのは、俺……ではなくガロードだ。

 ガロードにしてみれば、自分の好きなティファをレモンに連れていかれるのを黙って見ている訳にもいかないのだろう。

 

「落ち着け。レモンなら特に何かをするとかは……まぁ、多分ない」

「多分!? 今、アクセル多分って言ったよな!?」

 

 俺の言葉にガロードが慌てたように言う。

 レモンならティファに何か危害を加えるような真似はしない。

 しかし、危害を加えるような真似はせずとも、ティファを調べるといったことをしてもおかしくはない。

 X世界のニュータイプは、UC世界のニュータイプとは違う。

 それだけに、レモンとしてはX世界のニュータイプについては調べてみたいのだろう。

 これは単純にレモンの知的好奇心だけではない。

 いや、それが一番大きな理由なのは間違いないだろうが、カリスの件もある。

 既にノモアから入手した人工ニュータイプのデータに関しては、技術班に渡している。

 ティファのデータを取って、それを比較して少しでもシナップスシンドロームを軽くしたりしようとしているのだろう。

 人工ニュータイプを作ったりといった真似は……あ、でも量産型Wに人工ニュータイプの能力を付与するというのはありか?

 量産型Wなら基本的な能力も非常に高い。

 シナップスシンドロームとかは……どうだろうな。量産型Wならその辺は問題ないような気もするし。

 

「おい、アクセル。それでティファは大丈夫なんだよな!?」

「大丈夫に決まってるでしょう? 私を一体何だと思ってるのかしら」

 

 ガロードの言葉に答えたのは、俺ではなくレモン。

 レモンにしてみれば、ガロードが自分を信じていないのは分かるが、それでも面白くないのだろう。

 

「いや、だって……」

「ガロード」

 

 まだ何か言おうとしたガロードだったが、そんなジャミルがそんなガロードを落ち着かせるように声を掛ける。

 そしてガロードが多少なりとも落ち着いたのを見ると、ジャミルはレモンに向かって頭を下げる。

 

「ルチルとティファの事を、よろしく頼む」

「任せておきなさい。もっとも、私が出来るのはあくまでもルチルが憑依する人造人間の身体を作るところまでよ。それ以上は、エヴァの魔法と……ルチルの気持ちの強さが全てを決するでしょうね」

 

 レモンのその言葉は正しい。

 憑依という点ではエヴァとルチルに全てを任せるしかない以上、レモンが出来るのは器となる入れ物……身体を作る事だけだ。

 もっとも、その身体もルチルが満足するような物を作る必要がある。

 言ってみれば、ルチルにとって理想の身体になる訳だ。

 例えばちょっと鼻が低い。骨が太いので腕が太く見える。胸をもう少し大きくしたい。腰回りを細くしたいといった具合に。

 その上で、Wナンバーズの技術を使って身体を作るので、その身体能力は非常に高くなるし、今のレモンの技術ならガンドを撃てる程度の魔術回路や、金ぴかの身体から培養した細胞を使って英霊級……とまではいかないが、それに準ずる身体能力を持たせたりといった真似も出来る。

 その上でニュータイプ能力を持つルチルがその身体を使うとなると、とんでもない感じになりそうだな。

 

「ジャミル、ガロード、安心して。私なら大丈夫だから。……さぁ、行きましょう。私は何としても今の状況を動かしたいの」

 

 そう言い、レモンを促すルチル。

 レモンはそんなルチルを見て笑みを浮かべ、改めて口を開く。

 

「そんな訳で、ここからは女だけの時間よ。男達は出ていってちょうだい」

 

 レモンの様子からすると、ルチルの身体をどうするのかといった事は俺の家で決めるのだろう。

 それなら、そこに俺達がいない方がいいか。

 

「じゃ、俺達は外に出てるか。……どうせなら、この3人でどこかに行くか?」

「うーん、そういう気分じゃないんだよな。悪いけど、俺はどこかボーッと出来る場所にいたい」

 

 ガロードのその言葉に、なるほどなという思いを抱く。

 自分の好きな女に関係する事……それこそ場合によっては一生に関係する事がこれから決まるのだ。

 ガロードにしてみれば、そのような状況で自分が楽しむといった真似は出来ないのだろう。

 その気持ちは分かるので、無理に連れていこうとも思わない。

 だが、ティファを心配しながらずっと考え込むような真似をするのは、ガロードにとってもよくないだろう。

 ガロードは基本的に前向きな性格だが、以前に家出した時の事を思えば、ネガティブなところも多い。

 それだけに、今こうして放っておくのは問題だと思う。

 

「アクセル、ガロードには私が一緒にいよう」

「いいのか?」

「うむ。私もルチルの件については、色々と思うところがあるからな。今は色々と考えたい」

「分かった。なら……そうだな。公園があるから、そこに連れていくか。影のゲートで移動した方がいいよな? 普通に車で移動すると少し時間が掛かるし」

 

 そんな俺の言葉に、ガロードとジャミルは頷くのだった。

 

 

 

 

 

「これは……公園、か?」

 

 影のゲートから出て来た場所を見て、ジャミルがそう告げる。

 周囲にはそれなりの人数がいるので、それを見てジャミルの口からそのような言葉が出たのだろう。

 

「公園だぞ。エルフ達が多いが」

 

 そう、ここはエルフ達が多くいる公園だ。

 本当に人が誰もいないような公園というのもあるのだが、何かあった時にジャミルやガロードが誰かに助けを求めるなり、話を聞くなりといった真似をする時の事を考えるとその方がいい。

 

「エルフ……そう言えば、テンザン級にもエルフって人達がいたな。俺から見れば、耳が少し違うだけにしか見えないけど」

 

 ジャミルが驚いているのとは裏腹に、ガロードは特にそこまで大きな驚きはないらしい。

 戦争が終わった年に生まれたガロードだけに、ファンタジーの漫画とか映画とかそういうのを見た事がないんだろう。

 あるいは見てもそこまで興味を抱かなかったのか。

 それと比べて、ジャミルはエルフの存在に驚いている。

 テンザン級や基地で働いているエルフは見ている筈だが、それを込みで考えてもジャミルにとって色々と思うところがあるのだろう。

 ガロードと違って、ジャミルは15年前には既にそれなりの年齢だった。

 エルフが出てくる映画とか、そういうのも見ていただろうし。

 こうして改めて驚いているのは……自然の中にエルフがいるからか?

 自然は自然でも、公園にある程度の自然だが。

 

「取りあえずここなら特に何かがあったりとかはしないと思う。好きなようにすごしてくれ」

「ここでか?」

 

 念の為といった様子で尋ねてくるジャミルに頷くと、俺がいつまでもこの場にいてはゆっくり出来ないだろうと判断して歩き出す。

 当然ながら、俺の存在はエルフ達には見つかっている。

 しかし、俺がそういうのを好まないというのを十分に理解しているエルフ達は、俺に近寄ってきて崇めたりとか、そういう真似はしない。

 

「ちょ……アクセル!? こんな場所でどうしろって……」

 

 背後からガロードの声が聞こえてきたが、ゆっくりしたいと言ったのはガロードなんだし、取りあえずこの場は放っておいても問題ないだろう。

 そんな訳で、俺はガロードの声を聞き流してその場から立ち去るのだった。

 

 

 

 

 

「あのね、いい加減にしなさいよ? また気絶させるわよ?」

 

 街中を歩いていると、ふとそんな声が聞こえてくる。

 聞き覚えのある声で、しかも話している内容がかなり物騒だ。

 そんな訳で、俺は声の聞こえた方に向かう。

 するとそこには、予想通りの人物の姿と、予想外にして、ある意味では予想通りの人物の姿があった。

 

「明日菜、物騒な事を叫ぶのは止めておけ」

「あーっ! ちょっと、アクセル! この人を何とかしてよね! 全く、ナンパとか」

 

 明日菜は俺を見て叫び、次にそう言う。

 そんな明日菜が指さしたのは、ロアビィ。

 確か以前にも明日菜をナンパして気絶していたと思うんだが、その再チャレンジ精神は素直に凄いと思う。

 

「ありゃ、アクセル。ガロード達はどうしたんだ?」

「取りあえず話は終わったよ。ルチルの件は片付いた……いや、片付きつつある? とにかくそんな感じだ。ガロードとジャミルは少しゆっくりしたいって話だから、公園に置いてきた」

「ふーん。じゃあ、俺も公園に行ってみようかな。ね? どう?」

「だから……もう、こういう事なの!」

 

 懲りずに口説いてくるロアビィの相手が面倒になったのか、明日菜は俺の隣に来るとその腕に抱きつく。

 グニュリ、と明日菜の胸が俺の腕に潰されるのが服の上からでも分かる。

 って、幾らなんでもロアビィのナンパを断る為にそこまでする必要はないと思うんだが。

 明日菜の胸の感触を楽しめたのを思えば、俺にとっては悪い話じゃないんだろうけど。

 明日菜も当然だが自分の胸が押し潰されているのは知ってるのだろう。

 顔を赤くしつつ……それでも、俺から離れる様子はない。

 

「げ、アクセルの恋人なのかよ。……ったく、それならそうと早く言ってくれれば……ん? んん? んんんん?」

 

 明日菜の言葉に納得しそうになったロアビィだったが、何か感じることがあったのか、少し不思議そうな視線を明日菜の方に向ける。

 これは、もしかして俺と明日菜がそういう関係ではないと見抜かれたか?

 ロアビィは女好きなだけあって、女の気持ちを悟るのが上手い。

 そんなロアビィに対し、明日菜は決して恋愛巧者という訳ではない。

 外見だけなら間違いなく美人だし、性格もさっぱりとしていて付き合いやすいのだから、当然男に言い寄られる事もあるだろう。

 だというのに、明日菜は特に誰とも付き合おうとはしていない。

 あるいは、高畑の件を未だに引きずっているのかもしれないな。

 とにかくそんな明日菜だけに、恋愛という一点においてロアビィには絶対に勝る事が出来ない。

 今もロアビィを追い払う為に俺の腕を抱いているのだというのは、もう見抜かれているんだろう。

 

「ふーん。そういう事か。……ま、それならしょうがないか。けど、あんたも大変だね。こういう奴を相手にするのは」

「……何よ、それ」

「うん? これは本人が分かってないタイプかな? まぁ、いいか。これ以上突いて、また気絶させられたくないし、俺はそろそろ行くよ。あんたも大変だけど頑張りなよ」

 

 そう言い、ロアビィは手を振って去っていく。

 何だ? 結局明日菜をナンパするのは諦めたのか?

 

「で、明日菜はいつまで俺の腕に抱きついてるつもりなんだ? 俺は悪くない感触だからいいんだけど」

「っ!?」

 

 俺の言葉で我に返ったのか、明日菜は素早く俺の腕を放して距離を取る。

 そうして頬を赤く染めながら、こっちを睨んできた。

 そんな明日菜の視線には当然気が付いていたのだが、俺は特に気にせず口を開く。

 

「そう言えばステラはどうしたんだ? 確か、ステラは現在明日菜が仕事を教えていた筈だろう?」

「え? ステラ? ステラは今日は私と別行動よ」

「そうなのか? ずっと一緒に行動してると思ってたんだが」

「あのねぇ、幾ら何でもそんな事はないわよ。勿論、ステラに何か分からない事があったら私に連絡が来るようにはなってるけど。……あの子、物覚えがいいしね」

「そうなのか?」

 

 あくまでも俺の個人的な印象だが、ステラは自由というか、天然というか、とにかくそんな感じの性格だと思っていた。

 自由や天然だからといって、必ずしも物覚えが悪いという訳でもないんだろうが。

 

「それより、アクセルはX世界に行ってたんじゃなかったの? さっきの人といい、またこっちに戻ってきてたのね」

「ああ、色々とやることがあってな。もっとも、それはもう終わったんだが。……そうだ。どうせなら一緒に暇潰しをしないか?」

「え!? ……え、ええ、そうね。いいわよ」

 

 慌てた様子を見せた明日菜だったが、俺の誘いに素直に頷くのだった。




アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1761
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