「じゃあ、乾杯!」
『乾杯!』
俺の言葉に合わせ、レモンを始めとした恋人達、そしてルリとラピスが持っていたコップを掲げてそう口にする。
今日は久しぶりにホワイトスターにある家に戻ってきたので、全員が……それこそ、普段はペルソナ世界にいるゆかりや美鶴も家に来ていた。
また、それ以外にもシーマ、モニク、クスコ、クリスといった仮の恋人達の姿もある。
日中はUC世界で色々と報告をしてきたらしいが、今夜は俺の家に泊まるらしい。
とはいえ、シーマ達とはまだ正式に付き合ってる訳ではないので、寝室は別だったが。
この家はかなり広く、客室の類も複数ある。
それこそ10人や20人客が来ても困らないくらいには。
「いや、それにしてもこうして見ると圧巻だね」
周囲の様子を眺めつつ、シーマが呟く。
そんなシーマの隣には、何故かラピスの姿があった。
どういう理由かは分からないが、ラピスはシーマの事を気に入ったらしい。
シーマも最初はラピスにどう対応していいのか迷っていた様子だったが、元々面倒見はいいシーマだ。
いつの間にか2人はそれなりに親しくなったらしい。
……ルリが少しだけ不満そうにしているのがちょっと気になったが。
ルリにしてみれば、自分はラピスの姉という認識があるのだろう。
SEED世界の学校に通うようになってそれなりに経つが、ルリとラピスの関係は良好なままだ。
あるいはそろそろルリも妹離れした方がいいのかもしれないが。
「言ってみれば、ここにいるのは全員が身内……いや、身内中の身内とも呼ぶべき連中だ。そうである以上、圧巻だろうとなんだろうと、気兼ねするような事はないと思うぞ」
「アクセルの言う通りだね。それに、あたし達もいずれはこの中に入ろうというんだ。そうである以上、ここで尻込みをしてる訳にはいかないか。……ほら、あんた達も」
シーマの言葉に、残り3人の仮の恋人達がそれぞれ頷いて宴会の中に入っていく。
当然の話だが、宴会ではあってもそこに酒はない。
俺が酒に弱いというのが影響しているのは明らかだ。
もしこの状況で俺が酒を飲んだりした場合、明日起きた時は隣にシーマ達が裸で眠っていてもおかしくはないし、X世界とはまた別の世界に俺がいてもおかしくはない。
特に後者はマクロス世界で一度体験している以上、また起きないとも限らないし。
「ねぇ、アクセル。X世界では歌とかどうなってるの?」
シーマ達がレモン達に話し掛けているのを眺めていると、不意にそんな風にシェリルが声を掛けてくる。
「歌か。歌うというだけなら可能だろうが、他の世界のようにCDで売るとか、ネットでDL出来るようにするのは難しいだろうな」
DLは言うまでもなく、X世界においてネット環境は壊滅的だ。
CDは……プレーヤーを一緒に売れば、どうにかなるか?
あ、でも電気とかが難しいな。
電池とかがあればどうにかなるのかもしれないが、それも電池がなくなれば使えなくなるんだが。
そうなると、ソーラー電池とかそういうのを使えば……いや、それはそれで難しい。
ソーラー電池とかが内蔵されたCDプレーヤーを売るとなると、相応に高額になるだろうし。
そもそもそれ以前に、このX世界の金は使いにくい。
これが他の世界なら、ある程度両替とか出来るんだが。
「そうなの? でも、ライブとかは出来るのよね?」
「出来るかどうかと言われれば出来るが、まさか無料でやるのか?」
チャリティーと考えれば、X世界でシェリルがライブをしてもおかしくはない。
だが、それはそれで色々と問題になるような気がする。
それこそライブの途中で盗賊のバルチャーが出てくる危険もあるのだから。
「もしやるとなれば、そうするしかないでしょうね。まさか、MSの部品とかを持ってきて、それを代金代わりにする訳にもいかないでしょう?」
「それは……バルチャーとかならやろうと思えば出来るだろうけど、普通に暮らしている者達にしてみれば難しいだろうな」
あるいは何らかの手段でMSの部品とかを入手出来ていても、それを歌の代金として支払うかと言われれば、それもまた難しい。
X世界に住んでいる者達にしてみれば、それこそ自分達にとって必要なのは歌ではなく食料だと、そんな風に思ってもおかしくはないのだから。
「うーん、そうなるとちょっと難しいわね。……セインズアイランドではどう? そこだとX世界では一番発展していて、独自通貨も使ってるんでしょう? 紙幣とかもあるって言うし」
「セインズアイランドか。そこならやってやれない事はないと思う。ただ、今は……いや、寧ろ今だからいいのか?」
新連邦による攻撃があった時、北米の街とかを集めて連邦国家を作ろうと俺は考えている。
勿論その連邦国家の代表は俺……ではなく、ジャミルにする予定だ。
その時、セインズアイランドがどう出るのか。
現在の状況でもなまじ普通に国家として活動出来ているので、連邦国家に自分達も入りたいと言われても、それを否定する可能性もある。
だが、その時にシェリルの存在がセインズアイランドの住人に広がっていればどうなるか。
これが売れない歌手なら、そこまで影響力はないだろう。
だが、それを歌うのはシェリルだ。
マクロス世界では銀河の歌姫と呼ばれ、他の世界でもCDの売り上げやネットでのDL数では複数の記録を作った人物。
そんなシェリルだけに、セインズアイランドで歌手として活動すれば、間違いなく人気が出る。
「どうしたの?」
「いや、シェリルの考えは悪くないかと思ってな。ただ……護衛とかをどうするかが問題だけど」
シェリルは絶世の美女と呼んでもおかしくないくらいに顔立ちが整っていて、その身体も男好きがする。
元々の身体もそうだったが、俺とそういう関係になってから余計にそういう魅力を持つようになった。
それだけに、戦後世界のX世界でシェリルが歌手として活動すれば、中にはそんなシェリルを抱きたい、自分のものにしたい、付き合いたい……そんな風に思ってくる者がいるだろう。
シェリルは何だかんだと気が強いので、強引に力で迫ってくるような相手であっても退くという事はない。
勿論、シェリルもシャドウミラーのメンバーだし、一種の広告塔として働いている関係もあって、生身でも相応の実力は持っている。
それこそバルチャーが10人くらい生身で襲ってきても、シェリル1人で何とか出来るだけの実力は持っている。
例えその10人が銃火器で武装していても、それに対処するのは難しくない。
とはいえ、それはシェリルという人物を知ってる俺だからこそ判断出来る事だ。
その辺について何も知らないX世界の人間にしてみれば、シェリルが1人で活動しているのは美味しい餌にしか見えないだろう。
実際にその餌に手を出すと、手痛いしっぺ返しを食らうのだが。
「あ、それならアクセル君。私達がシェリルの護衛に付こうか?」
そう声を掛けてきたのは、円。
隣には美砂の姿もある。
円が私達と言ったのは、自分だけではなく美砂も含めてのことなのだろう。
なるほど。その考えはそれなりに理解出来る。
円と美砂は、以前ネギま世界の魔法界で拳闘士として活動していた。
それもレベルの低い拳闘士ではなく、それこそ魔法界全体にTV番組で放映されるような、トップクラスの拳闘士としてだ。
ネギま世界のように、素手で普通に岩を砕いたり、魔法で山を吹き飛ばしたりするような者達が揃っている魔法界でのトップクラスだ。
そのような相手との戦いにおいて、やり合えるだけの力を持つ円と美砂だ。
X世界の人間が銃火器の類を持って襲ってきても、対処するのは容易だろう。
シェリルも武器を持った相手にどうにか対処出来る。
だが、円や美砂はそれが本職だった者達だ。
そうである以上、シェリルよりも生身での戦いは向いている。
それは俺にも分かるし、能力的には問題ないと思う。
だが……それでも、この場合は円や美砂に向いていないのも事実。
「円や美砂が十分な……いや、十分すぎる程の力を持ってるのは、俺にも理解出来る。けど、外見だけで考えてみた場合、円や美砂も美人なのは間違いない。そうである以上、もし円と美砂がシェリルの護衛をしていても、それこそ襲われる可能性が高くなるだけだと思わないか?」
「う……それは……アクセル君に美人と言って貰えるのは嬉しいけど、他の人に襲われるのはちょっとね」
「うーん、X世界の事情を聞いてる限りだと、ナンパとかするにしても、力でどうこうとかしてきそうなのよね」
円と美砂の感想は、考えすぎ……とは言えない。
戦後世界という事で、力こそ全てといったような者もいるって話だし。
ナンパとはちょっと違うが、ガロードが以前家出してGXを売ろうとした時、金ではなく力で奪おうとした奴もいたらしいし。
ちなみに話を聞く限りだと、ガロードを襲った男は俺が初めてサン・アンジェロ市に行った時、オクト・エイプを奪おうとしていたMS乗りだったらしい。
結果として、その男の乗っていたMSは俺が賠償金として受け取ったのだが。
そう考えると、あの男がガロードを襲ったのは俺が原因だった可能性もあるのか?
まぁ、その件はともかく。
X世界のナンパが全て力づくといった訳ではないのは、ロアビィを見れば明らかだろう。
ロアビィは普通に女を口説く。
もっとも、ロアビィのようなナンパが少数派なのは間違いないのだが。
「そんな訳で、外見からして相手に侮られないような奴が護衛とかマネージャーをしていた方がいい」
「アクセルは駄目なの?」
シェリルの言葉に首を横に振る。
「俺も出来ればそうしたいけど、ずっとセインズアイランドにいる訳にはいかないしな。実際、今回の一件が終わればゾンダーエプタに向かう事になってるし」
政府再建委員会の諜報部の拠点となっている場所である以上、早めに潰しておいた方がいい。
GXの後継機が開発されているという話も聞いてるし、それを思えば是非とも欲しい。
また、上手くいけばヴァサーゴの予備機と俺がまだ持っていないアシュタロンを奪う事が出来る可能性もあるし、それ以外にも政府再建委員会が開発したMSで俺がまだ持っていない機体を奪う事が出来るかもしれなかった。
その辺の諸々を考えると、俺がゾンダーエプタに行かないという選択肢はない。
「うーん、そうなると他に誰か……いっそ、量産型Wを連れていく?」
「ちょっと美砂。セインズアイランドはまだシャドウミラーとの関係は殆どないのよ? そんな場所に量産型Wを連れていったら、色々と問題になるでしょ」
基地でなら、シャドウミラーの拠点という事で量産型Wがそれなりに働いている。
基地にやって来たバルチャーとかが初めて量産型Wを見たりした場合は当然のように驚くのだが、それでも自分達が特に何も問題を起こさない限りは危害を加えるような事はないと知れば、そこまで気にしない。
全員がという訳ではなく、中には本能的に量産型Wを嫌うといった者もいるが。
また、まずないとは思うが、何かの拍子でヘルメットが取れてしまった場合、色々と問題になるのも事実。
最終的には連邦国家に取り込む気満々なので、量産型Wが見つかっても結局は問題ないと思うのだが、それでもやっぱりセインズアイランドで騒動になるのは避けたい。
そう思っていると、ふと狛治を護衛として送り込んでは? と思うが、すぐに却下した。
狛治なら実力的にも護衛として問題はないのだが、量産型Wとはまた違った意味で外見的な問題がある。
角や翼があるのを考えると、X世界には思い切り似合わない。
あるいはこれが麻帆良とかなら、コスプレで通るかもしれないが。
もしくは魔法界でなら亜人も普通にいるので、そっちの方でも問題はない。
しかし、X世界ではコスプレとかそういうのをやる余裕はない。
……あ、でもクリスマスやハロウィンとかならあるのかも?
特にセインズアイランドは発展していて街中の治安もX世界基準で言えば最高峰だし。
それはともかく、今のこの状況で狛治を護衛に連れていくのは色々と不味い。
なら……スティングとアウルやイザーク、ムウといった面々は……実力はともかく、外見からは強そうに見えないしな。なら……
「ムラタを護衛にするのはどうだ?」
外見で相手に侮られないという意味では、シャドウミラーの中ではムラタが一番らしいだろう。
日本刀を持っている強面の男。
そんな相手がいる時点で、多くの者は妙な事を考えるのを止めるだろう。
もしムラタが日本刀を持ってるので、銃火器なら……と考えるような者がいても、そのような者達はそれこそ最悪の未来を見るだろう。
死にはしないものの、手足の一本が切断されてもおかしくはない。
ムラタは気による身体強化や、神鳴流を使いこなす。
呼吸はどうなのかちょっと分からないが。
とにかく、銃火器の類を使われてもムラタならあっさりと銃弾を斬り落とすといった真似が出来るだろう。
問題なのは、自分が強くなることを優先するムラタがそれを受け入れるかどうかだが……
「じゃあ、アクセル君がお願いしてみてくれる?」
そう美砂に言われ、俺は頷くのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1761