「俺が……護衛だと?」
俺がホワイトスターに泊まった日の翌日……当然ながら、昨夜の行為の影響でレモン達は魔法球で休む事になっていた。
ちなみにシーマ達は別の部屋に泊まっていたので、特にそういうのはない。
X世界では俺とマリューとミナトの3人だけだったし、そういう意味では俺も色々と溜まっていたのだろう。
そんな訳で思う存分発散した結果、レモン達はいつも以上に疲れ切った訳だ。
特に凛や綾子が……いやまぁ、今はそれはいいか。
とにかくそんな訳で朝食が終わって自由時間となったので、俺はシェリルと円、美砂の3人を連れてムラタに会いに来ていた。
ちなみにシェリル達もかなり疲れていたのだが、魔法球の方で十分に休憩したので元気一杯だった。
シェリルは昨日、凛や綾子程ではないにしろかなり責められていたので、まだ疲れが残っていてもおかしくはないのだが、そんな疲れを表に出すような真似はしない。
「ああ。シェリルがX世界のセインズアイランドという場所でライブをやる予定なんだが、X世界は戦後世界だけあって、決して治安はよくない」
「ふん、相手の実力を読める者がいれば、お前達に手を出すような奴がいるとは思えないがな」
鼻で笑うムラタ。
実際、その言葉は決して間違っていない。
シェリル、円、美砂の3人は、生身での戦いでも圧倒的な実力を持っているのだから。
だが、問題なのは……
「X世界の人間に、相手の実力を読むといった事が出来る者は……いるのかもしれないが、生憎と俺は見た事がないな」
あるいはニュータイプなら敵の能力をプレッシャーという感じで把握出来るかもしれない。
しかし、X世界のニュータイプはそんなに多くない。
その手の能力がない者にしてみれば、外見だけで相手の力を把握するしかない。
だが、バルチャーやシーバルチャーにそんな真似はまず出来ないだろう。
そのような相手に何も言わせないようにするには、見て分かるような強面を用意する必要があり、そういう意味で最善なのはムラタだった。
「それで俺か。だが……X世界に行っても、俺には得がないと思うんだが」
不満そうな様子のムラタ。
まぁ、その気持ちは分からないでもない。
ムラタにしてみれば、自分が強くなるのが最優先なのだ。
しかし、X世界でバルチャーやシーバルチャーといった相手と生身で戦っても、それはムラタにとっては意味がない。
せいぜいが、実戦を経験出来るという事だけだろう。
しかし、その実戦もムラタとでは強さが圧倒的に離れすぎており、そんな相手との実戦は体験しても意味はない……とまではいかないが、それでも経験がプラスになるのかと言えば、その答えは否だ。
それだけに、ムラタにしてみれば俺の提案を受けたくはないのだろう。
ムラタにしてみれば、実戦を経験するだけならそれこそネギま世界にでも行けばいいのだから。
タルタロスがあればペルソナ世界に行くといった事もどうにか出来たかもしれないが。
「その辺は悪いと思う。だが、生憎とムラタ以外に向いている人物がいないしな」
「いっそ、量産型Wを出せばどうだ?」
「今後の事を考えると、量産型Wを出すのは出来るだけ避けたい。……頼めないか?」
「ふむ、仕方がない、か。アクセルの頼みを断る訳にもいかんだろう」
面倒といった様子を見せつつも、俺を見てムラタはやがて頷く。
ムラタにしてみれば、俺に恩を売ったといったところか。
後で何かしてやらないとな。……俺との戦いをやると言えば、ムラタは多分喜ぶのだろう。
「じゃあ、そんな訳で早速行くぞ。セインズアイランドでライブをやるなら、マイルズに話を通す必要があるだろうし」
そう言うが、マイルズはこの手の担当という訳ではない。
訳ではないが、実質的にマイルズは俺達との窓口となっている。
そうである以上、俺達が何かをする場合はマイルズに話を通した方がいいのは間違いない。
そんな訳で、俺達はX世界のセインズアイランドに向かうのだった。
「アクセル……?」
セインズアイランドの政庁で、俺達を見たマイルズは唖然とした表情を浮かべる。
その視線が向けられているのは、ムラタだ。
とはいえ、ムラタに視線を向けているのはマイルズだけではなく、マイルズと一緒に来た者達……恐らく、今日マイルズの代わりに基地に行く男達だろう。
そんな男達や、政庁にいる他の者達もマイルズと同様ムラタに視線を向けていた。
分からないでもない。ムラタはいつものように、堂々と日本刀を持っているのだから。
バルチャーやシーバルチャーが多数いるセインズアイランドにおいて、拳銃……あるいはナイフの類を持っている者がいるのは、そんなにおかしな話ではないだろう。
しかし、それが日本刀となれば話は変わってくる。
そもそも日本刀というのは、この近辺……北米付近ではそう簡単に見られる物ではない。
何しろ日本刀だ。
日本ならともかく、北米には……戦前に芸術品とか、そういう理由でならあってもおかしくはないのかもしれないが、とにかく滅多にお目に掛かれない。
それこそ政庁にいるのは大抵が戦前生まれの者達だが、ガロードのような戦後生まれの者の場合は、それこそ日本刀その物を知らなくても無理はないだろう。
「悪いな、いきなり」
「いや、それは構わないが……一体この人達は?」
そう言い、マイルズはムラタを見て、そしてシェリル達を見る。
日本刀を持つムラタに視線を奪われはしたが、シェリル、円、美砂といった3人の美貌にも目を奪われている。
エニルに言ってやろうか。
ふと悪戯気分でそう思ったが、美しい光景に目を奪われるのは人として当然の事だ。
そう考えれば、このシェリル達にマイルズを含めた他の面々も視線が奪われるのは、そうおかしな話ではないのだろう。
「実はこっちのシェリルはシャドウミラーに所属する歌手だ。セインズアイランドの事を話したら、路上ライブをやってみたいと言われてな」
「シェリル・ノームよ。よろしく」
俺の言葉に、シェリルは強気な笑みを浮かべてマイルズにそう言う。
路上ライブの件は、シェリルがやりたいと言ってきたのが原因なのは間違いないが、同時に連邦国家の件の下準備という意味もある。
その辺についてはマイルズに知らせるつもりはないが。
「え? あ、ああ。はい。よろしくお願いします」
生真面目な性格をしているマイルズなのだが、シェリルを前にしてどこか気圧された様子が見える。
この辺の、シェリルが自分でも認識していない、自然と出る芸能人オーラというか、そういう圧の類はさすがだよな。
「シャドウミラーが色々な世界と取引をしているという話は以前言ったよな?」
「……え? ああ、聞いた覚えがあると思う」
俺の言葉に我に返った様子で答えるマイルズ。
マイルズが連れて来た他の面々はまだシェリルや円、美砂の美貌に目を奪われているのを思えば、マイルズが我に返ったのは早い方なんだろう。
「シェリルは俺達が接触している様々な世界において、歌手として活動している。その歌はCDとかなら世界的な売り上げを誇ったり、ネットのDLとかでも他の歌手とは桁違いの数を叩き出している」
「それは……だがそうなると、そのような大物がライブをやるとなれば、報酬の方は……」
「チャリティーだから、心配しないでちょうだい。この世界の人達に私の歌が通じるのかどうか、それを試してみたいの」
「……なるほど」
完全に納得出来たのか、それともシェリルがそういう風に言うのだから取りあえず納得したように見せているのか。
その辺りについては俺も分からなかったが、それでもマイルズは納得した様子で頷いてみせる。
しかし、次の瞬間にマイルズの視線はムラタに向けられた。
「それで、この人は一体?」
表情には出さないようにしているものの、マイルズの表情には怯えがあった。
それに気が付くことが出来る者はそう多くないだろうが。
マイルズはセインズアイランドの港に入港するバルチャーやシーバルチャーと会う事が多い。
そういう連中の中には、武器やMSを封印するといったような真似をされるのが許せず、マイルズに詰め寄る者もいるだろう。
そういう連中とやり取りをしている以上、マイルズは何だかんだと度胸があってもおかしくはない。
まぁ、それでもセインズアイランドの力を背負っての行動というのが大きいのかもしれないが。
ともあれ、バルチャーやシーバルチャーが見慣れているマイルズだったが、そんなマイルズにとってもムラタの存在は思うところがあったのだろう。
「ムラタだ。シェリル達の護衛を任せる予定だ。見ての通り、シェリルと円、美砂の3人は外見が外見だ。そういうシェリル達が街中で路上ライブをしていれば、絡んでくる奴もいるだろう。そういう連中の対処だな」
「はぁ……護衛……」
護衛という言葉に戸惑った様子を見せるマイルズ。
その気持ちは分かる。
ムラタは護衛よりも人斬りといったように思ってもおかしくはないのだから。
「ちなみに言っておくが、シェリル達は生身での戦いは強い。それこそ、バルチャーとかが生身で襲い掛かっても数十人単位なら倒せるだけの力を持つ。だが、外見からはそう見えないだろう? だからムラタだ」
「……」
俺の言葉に納得出来たのか、それとも実際にそこまでの強さを持っているようには思えないのか、マイルズは無言でシェリル達を見る。
それはマイルズだけではなく、マイルズが連れている同僚達も同じだ。
「そんな訳で、路上ライブの許可が欲しい。……構わないか?」
「は? いや、急にそう言われても……」
「セインズアイランドにとっても、シェリルのライブは悪くないと思うが? シャドウミラーとの協力関係を結ぶというのを発表するのはまだだろうが、実際にそれを発表した時に、それは大きな意味を持つだろうし」
これは大袈裟なものではなく、正真正銘の事実だ。
セインズアイランドがシャドウミラーとの関係を公開した後、実はシェリルはシャドウミラーに所属する歌手でといったように話を持っていけば、セインズアイランドとシャドウミラーとの関係に反対をする者はいない……訳ではないだろうが、それでもかなり少なくなる筈だ。
シェリルの歌には、それだけの力ある。
それこそマクロス世界では銀河の歌姫として多くの場所でその歌が受け入れられ、熱中されていたのだ。
言ってはなんだが、セインズアイランドのように地球の中にある島の住人を夢中にさせるくらいは難しい話ではないだろう。
「なるほど。そういう事なら、こちらで手を打とう。それで、ライブというのはいつから?」
「いつからだ?」
マイルズに尋ねられた俺は、そのままシェリルに尋ねる。
するとシェリルは俺の視線を受け止め、自信に満ちた笑みを浮かべて口を開く。
「当然、今すぐよ」
あ、やっぱり。
シェリルの様子を見ると、何となくそういう風に言うような気がしたんだよな。
シェリルは基本的に歌に関して手を抜くといったようなことは一切しない。
それこそ、やると決めたらすぐにでもそちらに集中するといったような感じで。
だからこそ、今回の路上ライブもシェリルにしてみれば、やるのなら今すぐ、今日これからすぐにでもと、そんな風に思ったのだろう。
それ以外の理由としては、折角ムラタを連れてきたのだから、実際にムラタがシェリルの護衛として活動する上でどう動くのかを試してみるといった感じか。
しかし、そんなシェリルの言葉は当然ながらマイルズにしてみれば予想外のものであり……
「ええっ!? 今すぐ!?」
まさかシェリルの口からそんな言葉が出るとは思わなかったのか、純粋に驚きの言葉を口にする。
驚いているのはマイルズだけではなく、マイルズの同僚もだ。
政庁にやってきて、路上ライブをやりたいから許可を欲しいと言い、そのライブはこれからすぐに始めると言うのだ。
役人にしてみれば、そんな即断即決はとてもではないが信じられないことだろう。
だが、シェリルはそんなマイルズ達の様子を見ても、その驚きを気にした様子もなく、言葉を続ける。
「今すぐよ。待っても1時間くらいかしら? 聞いた話だと、表通りには結構多くの人がいるんでしょう? なら、そこでライブをやればいいと思うわ。準備は路上ライブなら、アクセルに頼めばすぐだから」
シェリルの言葉は事実だ。
これがきちんとした舞台……いわゆるコンサートホールとかそういう場所でライブをやるのなら、しっかりとした機器を用意する必要がある。
シェリルが好むのは、マクロス世界で使っていた奴だ。
ホログラフィによって、一瞬にして着ている服装を別の物に変えるという奴。
これは実際にはタイツ的な感じの奴が手首から足首、首まできっちりと覆っており、それにホログラフィで次々に衣装を変えるといった真似が出来る。
シェリルがライブで派手な……露出度の高い衣装を着る事が多いのは、これを使っているからだ。
シェリルの太股や胸の谷間といった部分は、実際には本物ではなくホログラフィによって映し出されたものな訳だ。
そういう意味では、本物のシェリルの素肌を知ってるのはかなり少ないのだろう。
そんな風に思っている間にも、シェリルは次々とマイルズに要求し……結局、シェリルの希望は大半が叶う事になるのだった。
アクセル・アルマー
LV:44
PP:1965
格闘:309
射撃:329
技量:319
防御:319
回避:349
命中:369
SP:1995
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1761